2026年07月16日(木)

「はじめて、びじゅつ」で、鑑賞をはじめてみよう

ミュージアム・スクール

当館には連日たくさんの学校が来館してくれています。202662日に江東区立第四大島小学校の5年生62名が来館し、6グループに分かれて企画展「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」と、「MOTコレクション はじめて、びじゅつ」展を鑑賞しました。
美術館を訪れるのが初めてという人もいて、少し緊張した様子も見られました。そこでコレクション展では「想像力を使って作品を見てみよう」とスタッフからの呼びかけのもと、トークをしながら一緒に作品を鑑賞しました。

佐藤慶次郎《ススキ~波~》の鑑賞風景

佐藤慶次郎《ススキ~波~》の鑑賞

タイトルを考えてみる
《ススキ~波~》を鑑賞したグループでは、スチロールのボールがゆっくりと上下する動きを繰り返すのを見ながら、「動いている」「不思議」「真ん中だけ速い?」など、目の前の現象に注目した声があがりました。
「もしこの作品にタイトルをつけるなら?」と問いかけると、「動き」や「白玉」など、見えたものや感じた印象が述べられます。作品から受け取ったイメージを言葉にすることで、それぞれの見方が少しずつ広がっていきます。

  • 《戦争と平和》の鑑賞
  • 《戦争と平和》の鑑賞

ほかの人の見方を聞く
鑑賞が進むと発言もどんどん活発になります。そこで、今度は「ほかの人の意見にも耳を傾けてみよう」と伝えました。

左右に配置された大岩オスカールの《戦争と平和》を見ながら、「右は春から夏にかけての景色みたいで、平和な感じがする」や、「だれも住んでいなさそうな家」という見方が挙がると、「たしかに」と共感する声も聞かれました。
また、2枚の絵を見比べた意見をきっかけに、「右の家が壊れているのは左の爆発のせいかもしれない」「戦争や災害のあとではないか」といった関係性にも想像が広がります。さらに時間の流れについても、「右から左へ変化したと思う」「右が先、左が先のどちらとも考えられる」など、さまざまな解釈が共有されました。

《太陽のジャイロスコープ》の鑑賞

見えたことから想像する
アルナルド・ポモドーロ《太陽のジャイロスコープ》では、「どんな素材でできていると思う?」という質問に、「金属」「木」「プラスチック」などの様々な意見が挙がります。さらに「どれくらいの重さだろう」「どうやって運んできたのだろう」という問いかけに対しても、丁寧に鑑賞しながら想像が広がっていきます。「分解して運んだのかな」「転がして移動したのかもしれない」など、形の特徴を手がかりに、作品の構造や搬入・設置方法にまで考えを巡らせていました。

グループで対話しながらの鑑賞を通して、自分の「見えたこと」「感じたこと」を言葉にしたり、ほかの人の考えに耳を傾けたりする姿が見られるようになりました。今回の体験が、第四大島小学校のみなさんにとって、これからもさまざまなまなざしで作品と出会う“はじまり”になればうれしいです。(Y.T)

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