MOTコレクション

竹林之七妍
特集展示 野村和弘
Eye to Eye—見ること

東京都現代美術館では、戦後美術を中心に、近代から現代にいたる約5800点の作品を収蔵しています。「MOTコレクション」展では、会期ごとに様々な切り口を設けて収蔵作品を展示し、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めています。

出品リスト
パンフレット
ガイドスタッフによるつぶやきトーク(PDF)

-道草のすすめ-「点 音」 and "no zo mi"(PDF)
MOTみつけるMAP(PDF)
触察マップのご案内

竹林之七妍
特集展示 野村和弘

河野通勢《竹林之七妍》1923

1階では、「竹林之七妍(ちくりんのしちけん)」と題し、新収蔵作品を中心に7人の女性作家に焦点を当てます。「竹林之七妍」とは、当館所蔵の河野通勢の作品名に由来します。この作品では俗世を離れて竹林に集い清談を交わす古代中国の7人の賢者「竹林の七賢」が、鮮やかな衣装を纏った女性に変えて描かれています。時代や文化といった背景の異なる7人の女性たちが光の射す竹林のなかで花や鳥に囲まれて和やかに集うさまにならい、このたびの展示では、当館でこれまで紹介する機会の少なかった女性作家に光を当てることにしました。作品名にある「妍」とは、一般に姿かたちの麗しさや優美さを意味しますが、本展示では、美というものに対してどのように取り組み、作品としてきたかというそれぞれの美術家の活動を意味するものとして考えます。生誕100年を迎えた間所(芥川)紗織と高木敏子、漆原英子と小林ドンゲ、前本彰子は新収蔵作品を中心に展示します。福島秀子と朝倉摂は既収蔵作品をまとまったかたちでご紹介します。
1階ではあわせて、コンセプチュアルな制作を通して創造行為を探求し続けてきた野村和弘の特集展示を行います。

  • 漆原英子《The Snow Man》1956

  • 小林ドンゲ《エドガー・アラン・ポーより モレラ》c.1970

  • 高木敏子《花》1981

Eye to Eye—見ること

3階では「Eye to Eye—見ること」と題し、様々な視線の在り方に着目します。アレックス・カッツや中村宏、中園孔二などの絵画に描かれた視線を入り口に、反射する素材を用いた多田美波やモニール・ファーマンファーマイアンの彫刻、廃墟に錯視的なインスタレーションを作り出し写真に収めるジョルジュ・ルースの仕事、見えるものと見えないものとの間に遊戯性をもたらす開発好明のインスタレーションなど、多岐にわたる作品で構成します。さらに、絵画は「見るもの」ということを真摯に問い続けてきた画家、長谷川繁の特集展示を行います。

中村宏《明暗法からの視線》2015-16

  • 多田美波《周波数 37306505》1965  photo: Masaru Yanagiba

  • 長谷川繁《法被威穂猥屠摩訶論ちゃん》1997

  • 中園孔ニ《ポスト人間》2007

*3階は、前会期の展示を一部のみ展示替えして継続しています。
*開催内容は、都合により変更になる場合がございます。予めご了承ください。

出品予定作家

朝倉摂、漆原英子、開発好明、河野通勢、小林ドンゲ、高木敏子、多田美波、中園孔二、中村宏、奈良美智、野村和弘、長谷川繁、福島秀子、前本彰子、間所(芥川)紗織、宮脇愛子
モニール・ファーマンファーマイアン、アレックス・カッツ、ロイ・リキテンスタイン、ジョン・バルデッサリ、ゲルハルト・リヒター、ジョルジュ・ルース、アンディ・ウォーホルほか

展覧会のみどころ

  • 1階の「竹林之七妍」では、7人の女性作家に焦点を当てて、新収蔵作品を中心に展示
    河野通勢の作品《竹林之七妍》から着想を得て、これまで当館で紹介する機会の少なかった7人の女性作家をご紹介します。生誕100年を迎えた、高木敏子(1924-1987)のファイバー・ワークと間所(芥川)紗織(1924-1966)の染色による作品、漆原英子(1929-2002)のコラージュ的な手法による作品や小林ドンゲ(1926-2022)の銅版画、前本彰子(1957-)のインスタレーションはいずれも新収蔵作品として初めて展示をします。また、福島秀子(1927-1997)と朝倉摂(1922-2014)は既収蔵作品をまとまったかたちでご紹介します。

前本彰子《深海のアネモネ(Sea anemone)ーEAT UP THE HEAVEN!》1992
撮影:末正真礼生 画像提供:コバヤシ画廊

  • 野村和弘の特集展示では初期作品から近作までをご紹介
    ボタンやイヤリング、指輪、玩具といった既製品を手掛かりに、パフォーマンスの要素を含むコンセプチュアルな制作を続けている野村和弘(1958-)。本展示では、1988年から5年にわたる滞独時代のドローイングから、絵画の形態をしたシリーズ作品、オブジェや映像など、多彩な作品を紹介します。当館で開催された「あそびのじかん」(2019)にも出品された《笑う祭壇》も含め、遊びと偶然性に満ちた野村の制作の魅力に迫ります。
  • 野村和弘《笑う祭壇》2014/2019 photo: Haruyuki Shirai

  • 野村和弘《untitled (grapes)》2007 photo: Ichiro Otani

  • 個展開催にあわせ収蔵作品、開発好明《机の上》を初展示
    3階の「Eye to Eye—見ること」では、部屋ごと趣向を変えてさまざまな作品を紹介。企画展「開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ」の開催にあわせて、コレクション展では開発好明による《机の上》を収蔵後初めて展示します。「見えること」と「見えないこと」との狭間で多様な表現を展開する他の作家たちの活動も紹介します。

開発好明《机の上》2010 ©︎Yoshiaki Kaihatsu

  • 長谷川繁の絵画作品を一挙に展示、作家蔵の作品と合わせて1室を構成
    同じく3階の「Eye to Eye—見ること」の最後の1室を使って、近年新たに当館コレクションに加わった長谷川繁(1963-)による絵画作品6点を、作家所蔵の関連作品38点とあわせて展示します。1995年にアムステルダムで制作した作品から近作まで、絵を見て、描くということをひたすらに繰り返してきた長谷川の画業を展覧します。

長谷川繁 [タイトルなし] 2007

基本情報

会期

2024年8月3日(土)-11月10日(日)

休館日

月曜日(812日、916日、923日、1014日、114日は開館)、813日、917日、924日、1015日、115

開館時間

10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
*8月9日、16日、23日、30日の金曜日は21:00まで開館

観覧料

一般500 / 大学生・専門学校生 400 / 高校生・65歳以上 250 / 中学生以下無料

企画展日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」、「開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそのチケットでMOTコレクションもご覧いただけます。
※ 小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
※ 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料です。
※ 毎月第3水曜(シルバーデー)は、65歳以上の方は無料です。(チケットカウンターで年齢を証明できるものを提示)
※ 家族ふれあいの日(毎月第3土曜と翌日曜)は、18歳未満の子を同伴する保護者(都内在住を証明できるものを提示/2名まで)の観覧料が半額になります。
※9月16日「敬老の日」(65歳以上対象)と、 10月1日「都民の日」は、MOTコレクション展の観覧料が無料になります。

サマーナイトミュージアム2024
8月9日・16日・23日・30日の金曜日は17:00以降のご入場で、観覧料が2割引、学生は無料です。(要証明)
学生無料デー Supported by Bloomberg
9月7日(土)・ 8日(日)の2日間、中高生・専門学校生・大学生は無料です。(チケットカウンターで学生証を提示)

会場

東京都現代美術館 コレクション展示室

主催

東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館

鑑賞についてのご案内

触察マップ
視覚障害のある方にご活用いただけるよう、開催中のコレクション展の触察フロアマップを作成しています。本マップでは、大まかな作品配置と作家名などが墨字と点字等で確認できます。

■大きい文字ガイド
展示室入口に、閲覧用のガイドをご用意しています(要返却・無料)。展示パネルの内容を、大きな活字で印刷したものです。持ち歩いてご鑑賞いただけます。

音声コードUni-Voice
当館ボランティアのガイドスタッフの活動の一つとして実施している「つぶやきトーク」に音声コードUni-Voiceをご用意しています。Uni-Voiceアプリを介して、「つぶやきトーク」にある音声コードを読み込むと、つぶやきトークを耳で聴くことができます。

関連イベント

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