MOTアニュアル2012 風が吹けば桶屋が儲かる

Making Situations, Editing Landscapes

展覧会概要

多くの人が同時に体験する大きな一つのできごとがあったとする。
個別の生を生きてきた背景や、体験したその時における各人の感情や行動、できごとの前と後の生活の変化、周囲の人から受ける影響。それらの差異により、大きな一つのできごとは、人々の間でそれぞれ異なる捉え方をされ、そのどれもが間違っていない。
東京都現代美術館が継続的に開催している若手アーティストを中心としたグループ展「MOTアニュアル」。
本年は、物事の通常の状態に手を加え、異なる状況を設定することで、日常の風景に別の見え方をもたらす 7 組のアーティストを取りあげる。
彼らは自らの手で造形を行うのではなく、他者を介在させ、人々の想像力に委ねる。展示のみならず、パフォーマンスやワークショップ、テキストの要素を含み、一言でその作品の形態を表すことは難しい。
しかし、一つのイメージに集約されることのない表現は、個別のできごとが矛盾を抱えながらも緩やかに連関しながら併存していることに気づかせてくれる。遠く離れているはずの時間や場所が隣接するような可能性が示されるのである。その時々の場所に合わせ、様々な表現方法をとるアーティスト達は、本展のためにそれぞれ新しいプロジェクトを行なう。彼らの試みは、私たちに能動的な思考を促し、新鮮な視点をもたらすことだろう。小さな風を起こすようなささやかな行為は、周囲にさざ波が広がるように、わずかに以前とは違う状態を作り出すのだ。

出品作家(敬称略・五十音順):
奥村雄樹 / 佐々瞬 / 下道基行 / 田中功起 / 田村友一郎 /
Nadegata Instant Party(中崎透 + 山城大督 + 野田智子) / 森田浩彰

  • 奥村雄樹 《くうそうかいぼうがく》 2012 (広島市現代美術館でのワークショップ) Courtesy of MISAKO & ROSEN

  • 佐々瞬 《それらの日々をへて、あの日がやってくる》 2012 (blanClassでのパフォーマンス) Photo: 加藤甫 [参考図版]

  • 下道基行 《torii》 2006-2012、アメリカ/サイパン島、 タイプCプリント Courtesy of the artist and nap gallery

  • 田中功起 《Painting to the Public(open-air)》 2012 友人やアーティスト、ツイッターで集まった人々と歩くイヴェント 2012年3月24日、目黒(東京)周辺 Courtesy of the artist, Vitamin Creative Space,Guangzhou and Aoyama Meguro, Tokyo [参考図版]

  • 田村友一郎 《島の鬼を巡る》 2012 (粟島AIR2012での映像、インスタレーション、パフォーマンス)[参考図版]

  • Nadegata Instant Party (中崎透+山城大督+野田智子) 《24 OUR TELEVISION》 2010 青森公立大学 国際芸術センター青森©Nadegata Istant Party [参考図版]

森田浩彰 《秘密の約束》 2012 (blanClassでのパフォーマンス) Photo: hatano kosuke, Courtesy of blanClass [参考図版]


展覧会情報

展覧会名
MOTアニュアル2012 Making Situations, Editing Landscapes 風が吹けば桶屋が儲かる
会 期 
2012年10月27日(土) - 2013年2月3日(日)
休館日 
月曜日 (ただし12月24日、1月14日は開館)、12月25日、年末年始(12月28日~1月1日)、1月15日)
開館時間
10:00 〜 18:00(入場は閉館の30分前まで)
会 場 
東京都現代美術館 企画展示室 3F
観覧料 
一般 1,000円 (800円) | 大学生・65 歳以上 800円 (640円) | 中高生 500円 (400円) 小学生以下無料
《同時開催の「アートと音楽」展との共通券》 一般 1,500円 | 大学生・65 歳以上 1,200円 | 中高生 700円
* ( ) 内は20 名様以上の団体料金
*身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、 その付き添いの方(2名まで)は無料です。
*本展チケットで「MOTコレクション」もご覧いただけます。

主 催 
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
助 成 
公益財団法人朝日新聞文化財団
協 力
NECディスプレイソリューションズ株式会社、有限会社フォトグラファーズ・ラボラトリー、深川資料館通り商店街協同組合、
江東区立元加賀小学校
カタログ
2013年1月刊行予定(デザイン:立花文穂)
同時開催 
● 「東京アートミーティング (第3回)アートと音楽̶新たな共感覚をもとめて」   10月27日(土) ~ 2013年2月3日(日) 企画展示室 B2F・1F
● 「MOTコレクション 私たちの90年:1923-2013 ふりかえりつつ、前へ」   10月27日(土) ~ 2013年2月3日(日) 常設展示室


関連イベント

●佐々瞬《それらの日々をへて、あの日がやってくる》 パフォーマンス
日 時:2012年10月27日(土)、11月10日(土)、12月8日(土)
会 場:東京都現代美術館 企画展示室3F
出 演:小田原直也、佐々瞬
※当日有効の本展チケットが必要です。
※展示室内で行なうパフォーマンスのため、お席のご用意はございません。途中入退場はできません。
※パフォーマンスは撮影し、後日、展示に使用します。お客様が映る可能性がありますことをご了承ください。

12月8日(土) 公演詳細
18:15開演予定 / 19:30頃終了予定
観覧ご希望の方は、必ず当日17:30までに「MOTアニュアル2012」展に入場し、18:00まで展覧会をご鑑賞ください。
18:00に3F入口付近にお集まりいただきます。
準備ができ次第、会場となる佐々瞬《それらの日々をへて、あの日がやってくる》展示スペースにご案内いたします。
途中の入退場はご遠慮いただきますので、ご了承ください。

●アーティスト・トーク
日 時:2012年10月28日(日) 14:00 ~ 16:30
会 場:東京都現代美術館 企画展示室3F
出 演:全参加アーティスト7組
※当日有効の本展チケットが必要です。

●田中功起 《ダイアローグ・トゥー・ザ・パブリック(JR山手線)》
日 時:2012年10月30日(火)
パブリック・スペースでのトーク
JR山手線が一周する間(約1時間)
トーク参加者:加治屋健司、フー・ファン、杉田敦、田中功起

記録リーフレット
こちらからダウンロードできます。印刷されたリーフレットは、1月19日より美術館でも配布いたします。

●田中功起 《A Piano Played by Five Pianists at Once (First Attempt)》 映画館での上映+トーク
日 時:2012年11月3日(土・祝)、11月4日(日) 21:10 ~ 23:00(上映約1 時間+トーク約1時間)
場 所:ユーロスペース (東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 3F Tel.03-3461-0211)
トーク:田中功起×林卓行(11月3日)、田中功起×佐々木敦(11月4日)
無 料
※ただし、本展チケット[観覧済みも可]が必要です。チケットをお持ちでない方は、
一般 / 大学・専門学校生チケットのみ、当日会場にてご購入いただけます。

●奥村雄樹 関連展示「通訳者のメモ」
日 時:2012年11月23日(金・祝) ~ 12月2日(日)
場 所:東京都現代美術館 ホワイエ

●奥村雄樹《ジュン・ヤン 忘却と記憶についての短いレクチャー》 上映+トーク
日 時:2012年11月24日(土) 15:00より (14:30開場、17:00終了予定)
場 所:東京都現代美術館 地下2F 講堂
トーク:平倉圭×星野太
無 料

●田村友一郎 上映会+トーク
「タムラ!ホワッチャドゥーイン? / 田村は何をしたいのか? vol.2」
日 時:2012年12月24日(月・祝) 15:00~17:00
場 所:MOTアニュアル2012展 田村友一郎展示スペース(東京都現代美術館 地下3階 駐車場)
ゲスト:松井茂(詩人)ほか
聞き手:田村友一郎
無 料

●田中功起 《質問する》
日 時:2012年9月~約3ヶ月
ウェブマガジン『ARTiT』上
本展企画者との往復書簡

●森田浩彰によるパフォーマンス
会期中随時開催予定

《秘密の約束》
日 時:2013年1月2日14:00~17:00
場 所:MOTアニュアル2012展 森田浩彰展示スペース
作家が希望するお客さんと約束を交わします。
※当日有効の本展チケットが必要です。

●学芸員によるギャラリー・ツアー
日 時:2013年1月12日(土) 15:00 ~ 16:00
場 所:東京都現代美術館 企画展示室3F 入り口にお集まりください。
※当日有効の本展チケットが必要です。

●出張blanClass
日 時:2013年1月29日(火) 14:00~18:00
場 所:「MOTアニュアル2012」展 企画展示室2階
内 容:出張blanClass 橋本聡「場時盗風:美術館のものを奪う計画」 計画作成・発表・検討
発表者:小林耕平、小林晴夫、高嶋晋一、橋本聡、眞島竜男
聞き手:森田浩彰 ほか
企画:橋本聡 監修:基礎芸術 Contemporary Art Think-tank
blanClass:http://blanclass.com/japanese/schedule/20130129/
USTREAMでの中継:http://www.ustream.tv/channel/blanclass-night
無 料※当日有効の本展チケットが必要です。

●下道基行 トーク 「本について」
日 時:2013年2月2日(土) 15:00~
場 所:ホワイエ (ミュージアム・ショップ奥)
無 料


アーティスト

奥村雄樹 Yuki Okumura / 1978年 青森県生まれ、東京都在住
奥村雄樹は、国際的なレジデンス・プログラムに多く参加しながら、映像作品を中心に国内外で活躍している。通常私たちが自分の目で見ることのできない体の内側に着目し、時空を拡張させる作品を制作してきた。通訳が話し手に成り代わって「私」と言う時、まったくの他人の身体に別の人格が乗り移ったかのように見える、そんな状態を鮮やかに描いてみせる。

本展では、映像作品における字幕(翻訳)をモチーフに、「作者」とは、あるいは「主体」とは何なのか、その不確かさを問う。また、子どもたちに自分の体内を想像して描いてもらう「くうそうかいぼうがく」のワークショップを行ない、その絵を展示する。科学的な解剖図に馴染みのない子どもたちが描く絵は豊かな創造性に満ちている。自分の体の内側や、他人の心の中など、私たちが物理的に直接目にすることができない領域を取りあげることで、奥村は無限の仮想空間を手に入れるのだ。

1994 多摩美術大学絵画科油画専攻卒業
2012 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了

[ 主な活動]
2000 QCA Gallery(ブリスベン/オーストラリア)にて初個展「Pieces」開催
2007 個展「Half the World Away」、アイルランド現代美術館(ダブリン/アイルランド)
2008 ワークショップ「くうそうかいぼうがく」を府中市美術館(東京)にて開催
以後、国際芸術センター青森(2010)、広島市現代美術館(2012)、バーゼル大学解剖学博物館(2012)など国内外でワークショップと展示を実施。
2010 個展「くうそうかいぼうがく・落語編」MISAKO & ROSEN(東京)
2012 「APMoA Project, ARCH vol. 4」 愛知県美術館(愛知)にて個展予定


佐々瞬 Shun Sasa / 1986年 宮城県生まれ、東京都在住
このたびの出品作家のうち最年少の佐々瞬は、演劇や小説の手法を取り入れながら、架空の物語の中に見る者を誘い込む。複数の形式や要素を用いて、いくつかの出来事が緩やかに絡み合う中で、遠くの未来が今につながっていること、さらには隠れた過去が現在を形成していることが実感させられる。今回佐々は、大規模なインスタレーションと映像、日記形式のテキストにより、震災で亡くなった友人をめぐるエピソード、構造物が今まさに作られようとしている現場や、そこにおける複数の人物による語りなどで構成した作品を制作する。現実とフィクションの狭間で、あらゆる可能性が肯定される世界は、目に見える現実だけではなく、見逃されてきた過去やあり得るかもしれない未来がどこにでも存在することを示唆する。

2009 東京造形大学美術学科絵画専攻卒業

[ 主な活動]
2006 BankART(神奈川)にて初個展「Undulation」を開催
2009 個展「それについて」、TAKE NINAGAWA、(東京)
2009 グループ展「NO MAN 'S LAND」、在日フランス大使館旧庁舎(東京)
2011 個展「それについての話, それらの行方」、blanClass(神奈川)
2012 大邱フォトビエンナーレ(韓国)に参加予定


下道基行 Motoyuki Shitamichi / 1978年 岡山県生まれ、愛知県在住
日本各地に残る砲台や戦闘機の格納庫などを訪ね、記録した写真集『戦争のかたち』で知られる下道基行。忘れられたり、別の用途に用いられていたりすることによって日常の風景の中に埋もれている、見えない「かたち」を顕在化させる。

下道は2006 年よりサイパン島や台湾へ出かけ、現在の国境線の外に残る日本の「鳥居」を撮影してきた。本展では、新たに撮影された韓国とサハリンの写真を加えた《torii》シリーズを出品する。一定の形状を持つ鳥居が、別々の風景の中でそれぞれ異なる「かたち」を見せる。目の前にありながら私たちが見過ごしている小さなことに気づく時、もはや風景は以前と同じではなくなるのだ。

2001 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業
2003 東京綜合写真専門学校研究科中退

[ 主な活動]
2001 exhibit LIVE(東京)にて初個展「musashino」を開催
2005 写真集『戦争のかたち』(リトルモア)
2005 個展「下道基行展―戦いのかたち―」、INAX ギャラリー ギャラリー2(東京)
2010 クリテリオム79「 日曜画家/Sunday Painter」水戸芸術館(茨城)
2011 グループ展「NOWHERE」、日本国際交流基金ベトナム日本文化交流センター(ハノイ/ベトナム)
2012 グループ展「光州ビエンナーレ2012」、(光州/韓国)


田中功起 Koki Tanaka / 1975年 栃木県生まれ、ロサンゼルス在住

単純な動作や物理現象など、身近な事象を鮮やかに切り取る映像作品で注目を浴び、国内外ですでに多くの発表の機会を持ってきたロサンゼルス在住のアーティスト、田中功起。来年のヴェネツィア・ビエンナーレ日本代表に選出されている。近年は、人々の間でどのように関係性が作られ、状況が変化していくのかに関心を持ち、ウェブ上に議論の場を仕掛けるなど、活動の範囲を広げている。パブリックな場でトーク・イヴェントを行なったり、映画館(ユーロスペース、渋谷)での上映を行なったりと、会期中の田中の活動そのものが今回の彼の作品である。展覧会場で私たちは、その情報や記録にアクセスすることになる。作品(あるいは創作活動)は展覧会や美術館のみに帰属するわけではない。何をもって鑑賞と言うのか、さらには経験とは何かを問う。

2000 東京造形大学造形学部美術科絵画専攻卒業
2005 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了

[ 主な活動]
2000 ナガミネプロジェクツ(東京)にて初個展を開催
2007 個展「立てることと倒すこと」、パレ・ド・トーキョー(パリ)
2008 個展「たとえばここ最近の作品をすこし違ったかたちでみせること」、群馬県立近代美術館
2012 個展「A Piano Played by Five Pianists at Once (First Attempt)」、カリフォルニア大学アーバイン校(アメリカ)
2012 グループ展「Made in L.A.」、ハマー美術館(ロサンゼルス)
2013 「第55 回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展」に日本館の代表作家として参加予定


田村友一郎 Yuichiro Tamura / 1977年 富山県生まれ、東京都在住
グーグル・ストリートビューの画像をつなぎ合わせた映像《NIGHTLESS》で話題となった田村友一郎。
すでにあるものを無作為にサンプリングすることで不思議な物語が生まれ出る。映像制作のみならず、それを上映する方法を含め、時には他者を巻き込んだパフォーマンスの要素を伴うなど、田村の表現は常に変化する。バラバラのものが彼の手で出会わされることにより、新しい関係性が生まれたり、すでにあったつながりが浮き彫りにされたりするのだ。
田村は今回、美術館が建つ深川の地に関心を持ち、歴史を掘り下げることを試みる。地下、水、刺青、彼岸...。どんな物語が待ち受けているか期待される。

2003 日本大学芸術学部写真学科卒業
2010~ 東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程在籍

[ 主な活動]
2010 第14 回文化庁メディア芸術祭 アート部門優秀賞
受賞作品「NIGTLESS」は、第3 回恵比寿映像祭(2011)、
第57 回オーバーハウゼン国際短編映画祭(2011)など、国内外で上映
2010 パフォーマンス「WUNDER KAMMER」トーキョーワンダーサイト青山(東京)
2010 グループ展「佐藤雅彦ディレクション "これも自分と認めざるをえない" 展」21_21 DESIGN SITE(東京)
2012 パフォーマンス「靉嘔展 武満徹《 七つの丘の出来事》」東京都現代美術館(東京)に参加
2012 グループ展「第4 回粟島芸術家村滞在作家展」(香川)


Nadegata Instant Party
中崎透 1976年 茨城県生まれ、茨城県在住
山城大督 1983年 大阪府生まれ、東京都在住
野田智子 1983年 岐阜県生まれ、東京都在住
(中崎透Tohru Nakazaki+ 山城大督Daisuke Yamashiro+ 野田智子Tomoko Noda)
Nadegata Instant Party は、中崎透、山城大督、野田智子によるアーティスト・ユニット。24 時間限定のテレビ局をつくったり、オーストラリアで期間限定のケーキ屋を出現させたり。場所や状況に応じて口実を立ち上げ、多くの人々を巻き込みながら、出来事を引き起こす。出来事とそのプロセスのドキュメントとの全体が彼らの作品となる。見知らぬ者同士が協同する場を立ち上げ、新たな関係性を生み、既存の枠組みを転倒させる。
このたびは、団塊世代の方たちと共に、歌の合唱を行なう。展覧会では、その過程で聞き取られた参加者へのインタビューと合唱の記録とが映像インスタレーションとして展示される。単純なドキュメンタリーではない、演劇的な手法で提示される嘘か真かわからない話。常識が換骨奪胎される。

[ 主な活動]
2007 とたんギャラリー(東京)にて初めてのプロジェクト<Install Party /インストールパーティ>を実施・展示
2008 <Parallel School /パラレルスクール>アーカススタジオ(茨城)
2009 <Riversible Collection>「現代美術も楽勝よ。」水戸芸術館現代美術センター(茨城)
2011 <Yellow Cake Street>「Alternating Currents -Japanese Art After March 2011」
Perth Institute of Contemporary Arts(オーストラリア)
2012 <ONE CUP STORY>「開港都市にいがた 水と土の芸術祭2012」(新潟)


森田浩彰 Hiroaki Morita / 1973年 福井県生まれ、東京都在住
ペットボトルや釘といった身の回りの物を用い、それらにほんの少しいつもと異なる振る舞いをさせることで、普段気づかない事象に思い至らせる作品を制作してきた森田浩彰。私たちはじつは周囲の大きな出来事を、身近なモノの様子から判断していることが多い。森田は昨年から、言葉(テキスト)により、場に異なる関係性を創出するパフォーマンスを行なっている。

本展では、「誰かが何かをしている」という情報のみを言葉で知らせることで人々の想像力を刺激し、新たな視点を促す。普段は見えづらい物事の関係性を顕在化させるのだ。美術館全体が普段とは違う場所に見えてくるに違いない。

1998 B ゼミスクーリングシステム修了
2002 ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ大学院MA ファインアート修了

[ 主な活動]
2003 名古屋造形大学にて初個展「U8 プロジェクトVol.1」を開催
2008 個展「Clockwise」青山|目黒(東京)
2008 グループ展「日常の喜び」水戸芸術館(茨城)
2009 グループ展「この世界とのつながりかた」
ボーダレス・アートミュージアムNO-MA+尾賀商店、滋賀
2011 個展「タイムクエイク」青山|目黒(東京)
2011 個展「誰かと一つの場所に集まること」blanClass(横浜)


同時開催・同時期開催の展覧会

展覧会一覧を見る

これまでの展覧会をみる