30周年特別企画ワークショップ「アーティストの一日館内授業」

教育普及事業の30周年特別企画ワークショップとして、アーティストによる“館内”授業を実施します。
2001年度よりスクールプログラムの一環としてスタートした「アーティストの一日学校訪問」。当館の収蔵作家が都内の小学校から高校、特別支援学校のうち年間6校を訪問し、オリジナルの授業を行う事業です。アーティストから制作にかける思いを聞いたり、独自の視点から展開されるオリジナルのワークに取り組んだりと、様々な切り口から美術との出会いを深める場として、毎年多くの学校からご応募いただく人気のプログラムです。
開館30周年を迎える今年、学校現場でしか体験できない本事業の会場を美術館に移し、過去に講師を務めた中から4名のアーティストによるワークショップを開催します。
※プログラムは、9月~11月にかけて実施するため、段階的に募集を行います。
1. 開発好明(かいはつ・よしあき) 募集準備中
プロフィール|2004年にヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展、2006年から越後妻有大地の芸術祭、2016年市原湖畔美術館にて個展「中2病展」、2019年東京都現代美術館にて「あそびのじかん」展、2024年東京都現代美術館にて個展「開発好明 ART IS LIVE ―ひとり民主主義へようこそ」など観客参加型の美術作品やワークショップを中心に活動を行う。2025年には令和6年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。毎年開催されている3月9日「サンキューアートの日」の企画者としても知られ、2011年以降デイリリーアートサーカスを主催し各地の慰問を行った。
過去(2020年度)の学校訪問授業の様子
《Roll》 1999 東京都現代美術館所蔵
2. 棚田康司(たなだ・こうじ) 募集準備中
プロフィール|1968 年兵庫県明石市生まれ。神奈川県在住。東京藝術大学大学院彫刻専攻を修了後、日本古来の木彫技法である「一木造り」によって人間像を彫りつづけている。その作品は、大人と子ども、人間と自然、個人と社会の「あいだ」といった境界線に存在し、無限の広がりを感じさせる。近年の主な個展に「たちのぼる。」(練馬区立美術館/伊丹市立美術館2012-13 年)、「O JUN×棚田康司 鬩(せめぐ)」(伊丹市立美術館、2017 年)、「線上に幅を 空間に愛を」(井原市立平櫛田中美術館、2023年)など。2022年、第30回平櫛田中賞受賞。
過去(2017年度)の学校訪問授業の様子
photo: Kazumi Kiuchi
《雨の像》 2016 photo: Ichiro Otani 東京都現代美術館所蔵
3. 青山 悟(あおやま・さとる) 募集準備中
プロフィール|1973年東京都生まれ。工業用ミシンを用い、近代化以降、変容し続ける人間性や労働の価値を問いながら、刺繍というメディアの枠を拡張させる作品を数々発表している。ロンドン・ゴールドスミスカレッジのテキスタイル学科を1998年に卒業、2001年シカゴ美術館附属美術大学で美術学修士号を取得。近年の主な個展に、「刺繍少年フォーエバー」(目黒区美術館、東京、2024)。「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」(森美術館、東京、2023)、「Re construction 再構築」(練馬区立美術館、2020)、「Unfolding: Fabric of Our Life」(Center for Heritage Arts & Textile, 香港、2019)など国内外の展覧会に多数参加。
過去(2024年度)の学校訪問授業の様子
《News From Nowhere (Rihanna)》2017 東京都現代美術館所蔵
4. 石田尚志(いしだ・たかし) 募集準備中
プロフィール|東京都生まれ。線を一コマずつ描いては撮影するドローイング・アニメーションという手法を用いて、空間のなかに増殖する線や移動する点といった運動性を介入させ、空間の質を変容させるインスタレーションを発表している。近年の主な展覧会に、「絵と窓の間」(神奈川県立近代美術館 葉山、2024年 アーツ前橋、2025年)、「弧上の光」(国際芸術センター青森、2019年)、シャルジャ・ビエンナーレ13(2017年)、あいちトリエンナーレ(2016年)、「渦まく光」(横浜美術館、沖縄県立博物館・美術館、2015年)など。2025年第75回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。多摩美術大学教授。
過去の学校訪問授業の様子
2012年度 /2016年度
撮影:白井晴幸
《海坂の絵巻》 2007 photo: Keizo Kioku 東京都現代美術館所蔵