球体関節人形展

展覧会概要

球体関節人形は元来、西洋人形に見られる伝統的な様式です。しかし、人形のパーツを意のままに組み替えて写真作品を制作した美術家ハンス・ベルメールの仕事が紹介されたことで、日本の人形界では球体関節人形が倒錯的な色合いをもって広がっていきました。それは他国に見られない特異な展開であり、現代日本人の美意識を反映した一現象とも見てとれます。
本展監修の押井守監督も学生時代にベルメールに魅せられた一人であり、最新作<イノセンス>では「人間は何故人の似姿を造るのか」というテーマを掲げ、人形に関する綿密なリサーチを行いました。

本展では、四谷シモン、土井典、吉田良らブームの先駆けとなった作家を始め、球体関節を表現に取り入れた実力派作家たちの作品を幅広く展示いたします。また、'90年に若干37才で急逝した天野可淡の作品も特別出品、戦後構築された日本の球体関節人形の世界を一望することにより、表現における人形の本質と現代性の検証を試みます。それと同時に人間の意識に対して他社であり続ける人形の存在の不思議と魅力の再発見の機会を探ります。


展覧会情報

展覧会名 
球体関節人形展
会 期
2004年2月7日(土)‐2004年3月21日(日)
休館日
月曜日
開館時間
10:00‐18:00(入場は閉館の30分前まで)
観覧料
大人・大学生1,000円、中・高校生800円、小学生・65才以上500円
主 催
東京都現代美術館/ 日本テレビ/ 「イノセンス」制作委員会
協 力
EPSON/ 日プラ

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