ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト

展覧会概要

【プロジェクト概要】

「BLOOMBERG PAVILION PROJECT」は、東京都現代美術館敷地内に建てられたパヴィリオンを舞台に、一年間に渡って東京在住の若手アーティストの個展や公募展、パフォーマンス・イベントを開催していくプロジェクトです。パヴィリオンのデザインは、国内外で注目を集める若手建築家平田晃久。美術館のメインエントランスのすぐ横に、MOTの新しいシンボルとして生まれます。この建築の未来を切り開く空間を舞台に、若手アーティストにチャレンジの場を提供し、東京のアート・シーンの活性化を目指します。

本プロジェクトは、展覧会「MOTアニュアル」や作品の収集活動を通じて未来をになう若手アーティストを育ててきた東京都現代美術館と、世界各地で社会奉仕事業を継続的に行い、アートをはじめとする文化活動を数多く支援している金融情報プロバイダー、ブルームバーグとが2007年より実施してきた若手作家支援とアートへのアクセシビリティの向上を目的とするコラボレーションの第2弾となります。パヴィリオンで展開するすべてのプログラムは無料で、どなたにでも楽しんでいただけます。

2011年10月、新しい才能を発信するMOTの新しいアートスペースが誕生します。

※悪天候の場合は安全のため公開を休止する可能性がございます。

【建築コンセプト】

一本の樹木のようなパヴィリオンをつくりたいと思った。

樹木はシンボリックな形をしている。と同時に、木陰のような、人間にとって快適な空間をつくりだしてもいる。

たとえば、壁が上に向かってどんどん成長し、もこもこした「ひだ」のような連続面をつくったらどうなるか。「ひだ」はちょうど樹木のように広がって光を受け、明るい印象的な外観をつくりだすだろう。またこの面によってその下には、ちょうど木陰のように少し落ち着いた、展示空間にふさわしい質を持った場所ができるだろう。

ひだ状の面は、とても単純な方法でつくられている。ハイプレインと呼ばれる同じ二等辺三角形を組み合わせるだけで、一定の割合でたわんだひだ状の連続面ができるのだ。ここでは、単純な反復が、有機的なまとまりを生み出している。ちょうど樹木というまとまりが、光合成に有利な単純な枝分かれの反復でできているように。

建築にとって自然とは、あるいは単純さとは何か。この小さなパヴィリオンはそういう大きな問いを、私たちの未来に投げかけている。

-平田晃久

受賞歴
2011 Kaohsiung Maritime Cultural & Popular Music Center International Competition 二等(foam form)
2010 グッドデザイン賞(alp)
2009 ELLE DECO「Young Japanese Design Talent 2009(animated knot)
2008 第19回2007JIA新人賞(桝屋本店)
2006 SDレビュー入選(House S)
2006 SDレビュー朝倉賞(House H)
2003 安中環境アートフォーラム国際コンペ佳作一等

ブルームバーグのスポンサーシップについて

ブルームバーグは2007年に、パブリック・スペース・プロジェクトの立ち上げとともに東京都現代美術館へのスポンサーシップを開始しました。アジア太平洋地域の若手アーティストに誰もが無料で入ることのできるパブリック・スペースにおける作品発表の機会を提供し、パブリック・スペース・プロジェクトは、新進気鋭の若手作家にとっての貴重なプラットフォームを生み出すとともに、東京都現代美術館のプログラムがより多くの観客に接してもらえる機会を広げました。今年もまた、日本における現代アート・シーンのさらなる活性化をめざすインタラクティブなパフォーマンスや展覧会を展開する新しいプログラムを開始することにより、ひきつづき東京都現代美術館を支援できることを光栄に思います。

ブルームバーグの本プロジェクトに対する支援は、新しいアイデアと現代美術へのアクセシビリティーを核とする弊社の現代美術を支援するダイナミックなプログラムの一環です。最先端の通信会社として、ブルームバーグは従来の壁を乗り越えていく組織への支援活動を行ってきたことに対して、長年にわたり国際的な評価を得てきました。ブルームバーグがそのダイナミックな精神のもと行ってきた様々な芸術機関への支援活動は劇場やギャラリーの枠を超え、その素晴らしさと驚きをさらに社会に向けて広げてきています。

社名:ブルームバーグL.P.(本社ニューヨーク)

設立:1981年10月

公式HP:http://about.bloomberg.co.jp/


展覧会情報

企画名 ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト
会 期 2011年10月29日(土)〜 2012年10月上旬(予定)
休館日 月曜日、年末年始 ※その他美術館の休館日・展示替え期間の日程に準じます。詳細はHPをご確認ください。
時 間 10:00 - 18:00
観覧料 無料(どなたでも自由にご覧頂けます)
主 催 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
協 賛 ブルームバーグL.P.
会 場 東京都現代美術館 パブリック・プラザ 〒135-0022 江東区三好4-1-1 (半蔵門線清澄白河駅B2出口から徒歩9分) 03-5245-4111(代表) 03-5777-8600(ハローダイヤル)
パヴィリオン・スケジュール

「ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト」では1年間に渡り、9つのプログラムを開催いたします。

狩野哲郎
2011年10月29日(土)〜11月27日(日)

私たちが思っている「自然」と、たとえば鳥にとっての「自然」は同じでしょうか。狩野は既製品をもちいたインスタレーションに鳥を招き入れ、新たな自然を設計するように時空の可能性を押し広げます。

蓮沼執太
2011年12月10日(土)〜2012年1月15日(日)
音楽のあり方についての問いを投げかけるとともに、それらを通したコミュニケーションの新しい可能性を示唆し、世界の豊かさを知る新しい価値観を提案していきます。今回の展示では、複数のスピーカーとプロジェクターを使用した新作を出品予定。

Qosmo×テクノ手芸部
2012年2月4日(土)~3月4日(日)

Qosmoのインスタレーションと、テクノ手芸部(かすやきょうこ+よしだともふみ)による電子工作と手芸を組み合わせたワークショップ+展示を行います。

小林史子
2012年3月24日(土)~4月22日(日)
展示場所やその周辺で集めた家具や自転車などと、作家自身が制作中にその場で消費した日用品とを大胆に組み合わせ、自分と空間との関係性を視覚化したインスタレーションを発表してきた小林史子。実験的な建築空間と対峙した新作を発表します。

カンパニー・デラシネラ パフォーマンス
2012年5月6日(日)  開演時間17:00‐18:00
近年、物語性ゆたかな身体表現を展開しているカンパニー・デラシネラ。MOTの実験的スペースを舞台に、境界線を越えたパフォーマンスを上演します。

毛利悠子
2012年5月19日(土)〜6月17日(日)
システムエラーするコンピューター、楽器やサボテンから電磁波など、無機物も有機物も可視なものも不可視なものも繋がり合奏をはじめる、賑やかな機械仕掛けの空間を展開してきた毛利悠子。パビリオンが巨大な生命体に変貌します。

なんばしすたーず「はらぺこのもり」
2012年7月14日(土)~7月29日(日)

なんばしすたーずは南波圭・早による実の姉妹ユニットです。10歳年齢が離れているのを長所と短所に、小さな家族の話を展開中。
会期中は姉妹がパヴィリオンに滞在し、訪れた人々のささやかなキオクをあつめながら演劇を制作。最終日に新作パフォーマンスとして上演します。
最終日パフォーマンス: 「はらぺこの森のつづき」
【上演情報・受付時間・場所について】
日時:2012年7月29日(日) 
受付開始:15:45 ※参加ご希望の方は、15:45に美術館正面入口の外にお集まりください。 
開演:16:00 (上演時間約40分)
場所:ブルームバーグ・パヴィリオン内および外(パブリック・プラザ内)
※パヴィリオン内は定員30名(整理券制)です。15:45より受付場所にて、先着30名の方に整理券を配布します。
※整理券をお持ちでない方も、パヴィリオン外でのパフォーマンスおよび、内部の様子をパヴィリオン外にてライブ映像でご観覧いただけます。

公募展(展示部門)
2012年8月11日(土)~9月9日(日)
MOTブルームバーグ/ハウス・プロジェクト(仮称)
特徴あるパヴィリオン空間を活かした作品の展示プランを公募します。グランプリに選ばれた1名のプランは2012年夏にパヴィリオンで実現。約4週間、公開されます。応募資格は、日本在住の20代までの作家。平面・立体・映像などジャンルは不問。今後、リリースされる応募要項をご覧の上、ご応募ください。

公募展(メディア・パフォーマンス部門)
2012年9月中旬
MOTブルームバーグ/10ミニッツ・メディアプレゼンテーション(仮称)
メディアテクノロジーを用いた魅力あるプレゼンテーション(インスタレーション・パフォーマンス・デバイス・アプリ・ライブセッション・ネットプロジェクトなど)を公募します。プランは10分以内のプレゼンテーションとして2012年秋に公開審査・発表の予定です。
(公募対象=日本在住の20代を含む作家・グループ)今後の公募情報をご参照の上、ご参加ください。

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