MOTのアクセシビリティ~新コーナーのご案内~
東京都現代美術館では、あらゆる人が過ごしやすい美術館を目指しアクセシビリティ向上のためのさまざまな取り組みを行っています。インフォメーションや展示室内、イベント時などさまざまな場で行われているサポートについて、まとめて紹介する役割を担うスペースを新しく設置しました。(2025年8月22日~)
場所は企画展示室の入り口横。東西に長いエントランスホールの、ちょうど真ん中あたりに位置しています。東京都と東京都歴史文化財団が取り組んでいるオールウェルカムTOKYOのキャンペーン期間(2025年9月~12月)にあわせて設置したもので、壁面のデザインは、アートディレクター・グラフィックデザイナーの関本明子さんが手がけました。
まずは、大きな三角形の壁面にある情報をご紹介します。
上の部分では、企画展示室とコレクション展示室、美術図書室、チケット/インフォメーションの方向をご案内しています。目線からも近い位置には、ウェルカムメッセージとアクセシビリティに関連するイラストがレイアウトされています。
左側に設けた掲示コーナーでは、「作品を楽しむ」「美術館を知る」「館内でのすごし方」という3つのカテゴリーで当館のアクセシビリティ情報を発信しています。
「作品を楽しむ」では、作品を鑑賞する際にご利用いただけるものを紹介しています。手話と音声ガイドによる屋外彫刻作品の紹介動画やコレクション展示室内の大きい文字ガイド、音声でも聞けるUni-Voiceを付した「ガイドスタッフのつぶやきトーク」などのほか、手話や補聴援助システム等で情報保障を行っているプログラムについても紹介しています。
「美術館を知る」では多言語ややさしい日本語での施設パンフレット、手話と音声ガイドでの施設紹介動画、触察模型など様々な形で提供している施設案内を紹介しています。
「館内での過ごし方」では、筆談等のコミュニケーション手段や、インフォメーションの貸出ツールを紹介しています。ご来館の際に参考になさってください。
また、壁の右下の位置には日英表記でウェルカムメッセージを入れました。手前の棚にディスプレイした貸出ツールの説明もしています。
掲示コーナー
ウェルカムメッセージ「MOTみんながすごしやすい美術館に」
看板の手前には2つの棚を置いています。
中央寄りの棚には、「じぶんのペースですごすためのどうぐたち」と名付けた貸出ツールを設置しています。感覚過敏のある人の暮らしを快適にすることをミッションとし、事業を展開している感覚過敏研究所の協力のもと、イヤーマフや、感覚刺激によって落ち着いたり集中するときに使われるフィジェットトイを準備しました。
イヤーマフ
フィジェットトイ
加えて、引き出しの中には耳栓(使い捨て)も置いてありますので、貸出用のイヤーマフでも耳栓でも、お好きなほうをお使いいただけます。もう片方の引き出しにはマスク(使い捨て)も入っています。
現代アートは絵画や彫刻に限らず様々な表現があり、作品に応じて展示環境も様々です。展示室内には、時には音の大きな空間があったり、明るさが異なる空間がある場合もあります。使いたいときに使えるどうぐとして準備しましたので、自分のペースで過ごすための選択肢の一つとしてご利用ください。
なお、イヤーマフ・耳栓・マスクは展示室でもお使いいただけますが、それ以外のツールはエントランスホールでの使用をお願いいたします。レンタル料はかかりません。専用のバッグに入れてお渡ししますので、利用希望の方は近くのご案内スタッフまでお声掛けください。
専用棚には貸出ツールをディスプレイしています
専用バッグで貸し出しをしています
右側のチラシ棚には、展覧会のチラシや東京都現代美術館の施設パンフレット(日・英・中[簡/繁]・韓)、やさしい日本語の施設紹介パンフレット、わかりやすい表現で屋外彫刻作品を紹介した「MOTみつけるMAP」などを設置しました。
車いすの方やお子様でも見やすくなるように、他のチラシ棚よりも低くなっているのが特徴です。
当館の施設情報・展覧会情報をまとめてご覧いただけるスペースになっていますので、こちらにもご注目ください。
当館にお越しの際は、ぜひエントランスホールの新コーナーにもお立ち寄りください。皆様のご来館をお待ちしております。(Y.A)
