2019年09月26日(木)

あそびのじかん 関連イベント タノタイガ 「タノニマスワークショップ」

その他

あそびのじかん展関連プログラム「タノニマスワークショップ」(825日開催)の様子を、写真つきでお届けします。

タノタイガ氏の作品《タノニマス》では、作家の顔をかたどったお面にデコレーションできるオープンワークショップが連日大人気!今回開催された「タノニマスワークショップ」は、いつものオープンワークショップと何が違うのでしょうか?

本イベントはズバリ、《タノニマス》のお面を持って美術館の隠れた名所を探検し、お面をつけて記念撮影をするツアーです。ナビゲーターは展覧会の担当学芸員、そしてピンクのシャツを着たタノタイガさんご本人。解説付きで館内~屋外、そしてバックヤードを巡り、リニューアル後の注目ポイントや展示作業の裏側も紹介しました。

当日の参加者は8人。まずは作ったお面を持って集合場所の企画展示室内のブリッジへ。後ろは地下2階から3階にも及ぶ吹き抜けの空間「アトリウム」です。学芸員から展示室の大きさや構造についてのお話を聞いた後、早速お面を被ってパシャリ!

お面をかぶると周りは見えません。撮影係の呼びかけを頼りに気をつけのポーズや自由なポーズをとります。

いったんお面を外したら展示室を出て残暑のつづく屋外へ。出入り口のすぐそばにあるアンソニー・カロの作品解説を聞きます。色々な入り口や階段があって中に入ることができる、《発見の塔》に興味津々のこどもたち。ほかにも近くで屋外彫刻が見られるこの「パークサイドエントランス」、是非注目してもらいたいスポットです。

西日に負けず撮影開始!

後ろにお面をかぶりながら「水と石のプロムナード」を歩いて、地下1階へ。美術図書室やレストラン「100本のスプーン」を外から見ながら、また1階に上がり壁にかこまれた中庭へと到着しました。日よけの機能を持つパンチングメタルの穴が特徴的な空間です。高低差を生かした螺旋階段に散らばって、はいポーズ!

タノタイガさんの顔をベースにした、同じ表情ながら様々な飾りのついたお面が上下に並んでいます。ピシッとしたポーズの次はだらけたポーズやバンザイのポーズ。だんだんみんなこなれてきましたね!やっぱり日差しが眩しいですが、お面があれば「目を細めちゃった!」なんて心配もご無用。

次は館内に戻りいよいよバックヤードに進みます。

地下1階のスタッフ用出入口からいざバックヤードへ。通路を進み更にエレベーターで地下2階に降りると、作品が出入りする荷解き場に到着!高所作業のためのリフターなど普段目にしない様々な運搬機器や高い天井にみんな興味津々。

展示室内の《タノニマス》のお面をどうやって高いところに展示しているの?という子どもたちの疑問もここで解消されたようです。

こちらが最後の撮影スポット。今までの撮影スポットとは違い、トラックが出入りする大きな荷解き場で広がってポーズを取ります。まるでアルバムのジャケット撮影のよう!帰りは館内空調の整備などを担当するスタッフの案内のもと作品用の巨大エレベーターに乗り込み1階展示室に戻ります。お別れに特別なバッグで自作のお面を持ち帰り、1時間のイベントが無事終了しました。

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先着順の申込制のため参加できなかった希望者も多くいた今回の「タノニマスワークショップ」イベント。レポートで追体験を楽しんでいただけたでしょうか?

この写真付レポートもイベントの大事な一要素と言えるかもしれません。

《タノニマス》という作品タイトルは、作家の名前「タノタイガ」と匿名を意味する「アノニマス」をかけあわせた造語です。本イベントではまさにそれを示すように、参加者の顔をタノタイガ氏の顔を模ったお面で隠し、記念撮影を行いました。その写真をブログで公開したら…? 通常、顔が写っている画像を許可無く掲載すれば肖像権の侵害にあたることがあります。しかし、今回はみんなが《タノニマス》!! 誰が写っているのかは他の人にはわかりません。

今日、私達は自分の顔を様々なメディアによって拡散されることの危険性を知っています。

撮影された写真が公開されるという構造の中で、多様な「匿名」のお面によって肖像権の侵害という社会的な恐怖をユーモラスにかわしていく…その様子を体現するようなイベントとなりました。

(インターン S.F.

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