2025年12月17日(水)

「日常のコレオ」展にもっと親しむーガイドスタッフによるギャラリートーク

ギャラリートーク

9月19日(金)〜1019日(日)の週末や夜間開館日を中心に「開館30周年記念展 日常のコレオ」の関連プログラムとして、同展覧会を会場に「ガイドスタッフによるギャラリートーク」を実施し、延べ80名にご参加いただきました。また、補聴援助を必要とする方にもご参加いただけるように、ロジャーネックループ(ガイドスタッフが着用したマイクの音声を受信するための機器)をご用意した回も設けました。

ギャラリートークでは、当館ガイドスタッフが参加者と会話しながら約1時間かけ、作品や作家についてご紹介しました。さらに、参加者を少人数のグループに分け、グループごとにスタート地点をずらして、トークを開始しました。

こちらは、1階展示室での様子です。円形の作品のまわりに、不思議な形をした立体作品が点在しているスペースにやってきました。円形の作品の中心部には映像が流れています。これは、ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブが制作した《ウミ、手、海女たち》というインスタレーションです。円形の作品に座ることができるので、参加者はゆったりと腰をかけ、ガイドの解説に耳を傾けながら、映像を鑑賞していました。

周囲に点在している立体作品は、映像内に登場する「テングサ」を原料とする寒天から制作されたもので、参加者に触っていただく場面もありました。

撮影:稲口俊太

続いてこちらは、地下2階展示室での様子です。壁には横長のドローイング、その横には見慣れない装置が展示されています。ドローイングに近づいてみると、人々が列をなしている様子が描かれていました。「これは一体どんな場面でしょうか」というガイドからの問いかけに、参加者は「なんだろう」と考えながら、じっくり鑑賞していました。このドローイングと装置は、大和楓さんの《仰向けで背負う》という作品で、ドローイングには沖縄・辺野古での座り込みと、それを排除しようとする人々の様子が時系列で描かれています。横にある装置は、排除される際の姿勢を体験できるものだと解説で明かされると「乗ってみたい」という声が聞こえてきました。

  • その他、展示室での様子

トークが終わり、参加者から「解説がないと飛ばしてしまう作品もあるので、解説があってよかった」「解説がなければ分からなかったことが理解できて、とってもよかった!楽しかった!」といった感想をいただきました。また、グループ解散後に再度、作品を鑑賞しに展示室に戻られる方がとても多く、本プログラムを通じて、参加者の鑑賞体験がより一層豊かなものになっていたことを感じました。

今後も、コレクション展や企画展でギャラリートークの開催を予定していますので、作品鑑賞を楽しむ一つの手段としてぜひご活用ください。(R.T

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