2023年06月07日(水)

手話を介した鑑賞を学ぶ、ガイドスタッフ研修会

その他

コレクション展示室では、当館ボランティアのガイドスタッフが選んだ作品をご紹介するショートツアーを開催しています。本ツアーには、手話通訳を必要とする方にもご参加いただけるよう、手話通訳士の方に入っていただく機会を設けました。
そこで今回、ガイドスタッフを対象に、ろう文化や手話通訳を介した鑑賞について理解を深める研修会を実施しました。(実施日2023年5月28日)

講師を務めてくださったのは、手話通訳士の和田みささん。「聞こえない人とともに楽しむ鑑賞」と題し、レクチャーをしていただきました。

アクセシビリティに関する考えるお話から始まり、聞こえない・聞こえにくい人とのコミュニケーションや手話通訳を介した鑑賞について、ワークを交えながら進行していきました。

聞こえない・聞こえにくい人とのコミュニケーション方法は様々にあり、手話や指文字、口話といった技能を必要とする方法もあれば、身振りや表情、筆談など、特別な技能を必要としない方法もあります。「何よりも大事なのは、相手と視線を合わせることです」と語る和田さん。

レクチャーの中で、口の動きを読み取る“口話”に挑戦するひとときも。

ガイドスタッフは二人一組になり、声を出さずに、“1時、2時、7時”のいずれかを伝えます。相手に正しく伝わった人は意外と少ないことがわかり、口の動きだけで相手に伝える難しさを実感します。

さらに、手話通訳を介したトークを行う際のポイントについても教えていただきました。

和田さんのお話は、通常のギャラリートークでは意識していなかった視点も多く、ガイドスタッフは真剣に聞き入っていました。質疑応答の時間には、多くの手が挙がります。

研修室でお話を伺った後は、実際にギャラリートークを行うコレクション展示室に移動して、実際のトークを想定した立ち位置などを確認していきました。

展示されている作品は、壁面にかけられた平面的なものばかりではありません。空間に広がるインスタレーション作品もあれば、薄暗い室内で上映される映像作品もあります。

薄暗い場所では手話や表情は良く見えません。一歩立ち位置を変えるだけで見やすくなる場所もあれば、手話通訳士さんの手元と顔にLEDライトをあてて、しっかりと見えるような工夫をした方が良い場所も。
トーク担当者と手話通訳士さんとの立ち位置を作品ごとに確認していきました。

多くの学びがあった今回の研修。手話通訳を介して鑑賞する方にもトークを楽しんでいただくためにはどうしたらいいか、ガイドスタッフと共に考えていきたいと思います。
(A.T)

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