東京都現代美術館
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MOTアニュアル2006 No Border

MOTアニュアル2006 No Border  展覧会概要


「日本画」という言葉が使われる時、そこにはある種の特別な意味合いが込められていることが多いのではないでしょうか。その「意味合い」とは、「伝統」「日本的」「国民的」、あるいは「情緒」「精神性」「象徴性」ということであり、もしくは、類型的であることの批判が込められていることもあります。それゆえ、革新的であろうとする画家にとって、「日本画」として分類されることで生じるこうした固定化されたイメージ、いわば「日本画」の枠組みをいかに越えるかということが新たな創造の出発点となってきたといえるでしょう。

本展では、日本画あるいは日本画的な表現に取り組む7人の作家による2000年以降の作品を取り上げることになります。それらは、各々に異なる方向性の上にありますが、「装飾」「余白」「描線」「情緒」「見立」といった種々の「日本画」的表現を取り入れるという点で共通しています。しかし、その上で自分自身のリアリティに基づきつつ個性的な様式に変換し、あるいは日本画材と同時に他の画材をこだわりなく取り入れるというもう一つの側面をも併せ持っています。そこには、現代美術―日本画、洋画―日本画といったいわば絵画を分類する「境界」などは、あらかじめないように見えます。

これらの作品が示すのは、「日本画」の可能性であると同時に、絵画そのものの行方でもあります。「日本画」と「現代美術」という区分を対立的に捉えるのではなく、「日本画」あるいは「日本画的」であることをあえて選ぶこと。こうした作家たちが目指すそれぞれの方向に、新たなそして今日的な表現の可能性が見出されつつあることを紹介します。
靉嘔 ふたたび虹のかなたに
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