借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展

展覧会概要

2010年7月17日より、スタジオジブリの新作映画『借りぐらしのアリエッティ』と同日公開される展覧会『借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展』。

『キル・ビルVol.1』『ザ・マジックアワー』など多数の話題作を手がけ、今最も注目される映画美術監督・種田陽平が、東京都現代美術館の1200m²を超える展示室に『借りぐらしのアリエッティ』の巨大なセットを創ります。

種田陽平は実写映画の世界で、クエンティン・タランティーノ、三谷幸喜ら数々の監督から絶大な信頼と高い評価を受ける美術監督。何もないスタジオの中に緻密に計算されたセットを組みあげ、独特の感性と研ぎ澄まされたセンスで仕上げを施すと、その空間は瞬時にして「異世界」の輝きを放ち始めます。それは、まさに「神業」。

通常私たちはこの異世界を、完成した映画を通してしか観ることができません。どんなに魅力的に作られた映画のセットも、撮影終了とともに解体され、直接目にする機会はほとんどありません。

今回、宮崎駿監督が企画を練ったアリエッティの世界をスタジオジブリ・米林宏昌監督がアニメーション映画に、そして種田陽平が実写映画の技を惜しみなく注ぎ込み、現実にあるセットにします。

小人たちが生活に必要な物を人間の家から「借りてきて」「暮らしている」そして、「ひっそりと」「一所懸命に」生きる。映画に描かれた暮らしぶりが、種田陽平の手によって、展示室に出現します。魅力に溢れたその世界に直接触れ、
小人になった気分で、物語の中に入り込めるまたとない機会です。

展覧会では種田陽平がこれまでに手掛けた映画美術の資料や、『借りぐらしのアリエッティ』の資料なども展示します。
映画の品格を決めると言われる映画美術。その魅力を見て、触れて、「体感」する展覧会です。

展覧会公式HP http://www.ntv.co.jp/karigurashi/


展覧会情報

会 期
2010年7月17日(土)〜10月3日(日)
休館日
月曜日(ただし7/19, 8/16, 23, 30, 9/20は開館、9/27は特別開館、7/20, 9/21は休館)
開館時間
10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
会 場
東京都現代美術館 企画展示室 1F・3F
観覧料
大人・大学生1,200円(1,100円)/ 中高生900円(800円)/ 小学生600円(500円)
*( )内は20名様以上の団体料金。
*本展チケットで同時開催の「MOTコレクション」もご覧になれます。
*同時開催の「こどものにわ」展とのセット券もございます。
セット券:大人・大学生1,750円(前売1,650円)中・高校生1,200円(前売1,100円)
主 催
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館/ 日本テレビ放送網/ マンマユート団
企画制作協力
スタジオジブリ/ 三鷹の森ジブリ美術館
後 援
読売新聞東京本社/ TOKYO FM/ tvk
協 賛
KDDI株式会社
協 力
A FACTORY/ 日東化工


アーティスト

種田陽平
記憶に残る映画の世界観創出で定評のある美術監督。武蔵野美術大学油絵科卒業。在学中に寺山修司監督作品『上海異人娼館』に参加、映画界に入る。その後、相米慎二監督作品などに美術助手として参加。1986年、石井聰亙監督『ノイバウテン:半分人間』で美術監督となる。
以降、『スワロウテイル』『不夜城』(1998年、香港電影金像奨最優秀美術監督賞)『キル・ビルVol.1』(米国美術監督協会最優秀美術賞ノミネート)『THE 有頂天ホテル』『フラガール』(2005年、毎日映画コンクール美術賞)『ザ・マジックアワー』『空気人形』『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』(2010年毎日映画コンクール美術賞、日本アカデミー賞最優秀美術賞)など話題作を多数手掛ける。「再現ではなく表現を、模写ではなく創造を」という取り組みが評価され、平成21年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した。映画の他CM・舞台美術・映画美術展・アートブックなど幅広い分野で活動。著書に『THE HOT SET』(メディアファクトリー)、『TRIP for the FILMS』(角川書店)、自伝的絵本『どこか遠くへ』(小学館)などがある。また、2008年5月から1年間三鷹の森ジブリ美術館で展示された「小さなルーヴル美術館展」の美術監督もつとめ、2010年4月17日から10月24日までメルシャン軽井沢美術館で同展、開催中。2010年秋には映画『悪人』(李相日監督)が公開予定。

同時開催・同時期開催の展覧会

展覧会一覧を見る

これまでの展覧会をみる