展覧会概要

20世紀が閉じられようとする現在、私たちをとりまく世界もまた急激に変化しています。膨大に流れ出る情報は、生活のあらゆる場面の奥深くまで浸透し、私たちの経験や記憶、ものの感じ方を規定していくようです。その一方で、世界中から瞬時に集められる映像は、本来「現実」を伝えるはずであったのに、むしろその確かな手触りを失い、私たちから遠く離れてしまっています。そのとき、私たちの経験や記憶、「現実」の確からしさ、自らの「生」とはどのようなものであり得るのでしょうか。近年の多くの美術作品は、このような問いから生み出されてきました。

この展覧会では、写真や映像、インスタレーションなど、様々な手法によって、この問いを発し、答を求めて制作を試みる、イギリスの作家12名による90年代後半の試み約30点を紹介します。厳しい政治状況を背景とした作品、日々の退屈をアイロニカルに転倒させる作品、氾濫する類型的なイメージを快活に笑い飛ばす作品・・・。彼/彼女らの試みはどれもが、身近な日常、自らの生きる「現実」を拠点にし、また相対しながら、それぞれの「本当の・現実の/生」を模索するものです。

堅固な伝統に支えられつつも、時代を打ち破る強烈な個性を生み出してきたイギリス。クールでファッショナブルな外観の内に、「現実」に向かう強い眼差しをもった90年代のイギリス美術は、同じ時代を生きる私たちに、自身の「リアル/ライフ」をあらためて考える鍵を与えてくれるにちがいありません。


展覧会情報

展覧会名
リアル/ライフ イギリスの新しい美術
会期
 
1998年10月10日(土)~12月13日(日)
休館日 
毎週月曜日(ただし11月23日は開館、11月24日休館)
開館時間 
午前10時~午後6時 金曜日は午後9時まで(入場は閉館30分前まで)
観覧料 
一般700円、児童・生徒350円
主催 
東京都現代美術館/ ブリティッシュ・カウンシル/ 朝日新聞社
後援 
英国大使館
助成 
国際交流基金/ グレイトブリテン・ササカワ財団
協賛 
株式会社資生堂
協力 
日本航空株式会社


アーティスト

マット・コリショー Mat Collishaw
ウィリー・ドカティ Willie Doherty
シール・フロイヤー Ceal Floyer
アニャ・ガラッチョ Anya Galaccio
ダグラス・ゴードン Douglas Gordon
モナ・ハトゥーム Mona Hatoum
ギャリー・ヒューム Gary Hume
サラ・ルーカス Sara Lucas
ジョージナ・スター Georgina Starr
サム・テイラー=ウッド Sam Taylor=Wood
ジリアン・ウェアリング Gillian Wearing
レイチェル・ホワイトリード Rachel Whiteread


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