展覧会概要

本展は、特に1950年代から70年代における美術表現のなかで「アクション=行為」が果たした役割と意味の変遷を、日本、北アメリカ、ラテンアメリカ、東西ヨーロッパほかに及ぶ各地で同時多発的に作られ/行われた豊富な作例のうちに明らかにしようと試みるものです。制作行為が重要視される絵画・彫刻のみならず、観客の思考や実際の関わりをもってはじめて意味をなす道具や装置としての作品を展示するほか、ビデオや写真などの記録によって一度限りのパフォーマンスとして行われた作品も提示されます。

構成はほぼ年代を追いながら、しかし必ずしも世代や地域によって分類せずに、相互に関わりあった諸々の動向が横断的に比較対照されます。そこには美術の様式上の問題意識にとどまらず、いかに作り手・受け手の身体が織りなす「行為」の意味が第2次世界大戦後から冷戦下での社会状況のなかで切実に問われたかが明示されることでしょう。

出品作にはポロック、フォンターナ、ジョン・ケージ、イヴ・クライン、ラウシェンバーグ、アラン・カプローら、すでに欧米における巨匠として知られる作家の初期代表作が含まれる一方で、日本では初めての紹介となる海外作家のものも多く含まれます。加えて、具体美術協会、ハイレッド・センターなどによる日本の前衛美術の先駆性が、国際的な視点から問い直されます。同時にまた、抽象表現主義、アンフォルメル、アッサンブラージュ、ハプニング、ヌーヴォー・レアリスム、フルクサス運動、ボディアート、パフォーマンスといった戦後美術上の重要な運動や概念・用語が、個別の作品のなかに明らかなものとなるはずです。

20世紀の終わりを間近に迎え、美術表現も伝統的な分類を超えてますます多様化し、何をもって「作品」とみなし意義を見い出すかの判断基準もまた再考を求められています。ロサンゼルス現代美術館の企画により同館からウィーン、バルセロナを経て最終会場の東京へ巡回する本展は、「アクション=行為」のあり方をキーワードに、そうした課題に対して新たな視点を提供する意欲的な展覧会です。


展覧会情報

展覧会名
アクション 行為がアートになるとき 1949-1979
会期
 
1999年2月11日(木・祝)~4月11日(日)
休館日 
月曜日(ただし3月22日は開館、3月23日は休館)
開館時間 
午前10時~午後6時 金曜日は午後9時まで(入場は閉館の30分前まで)
観覧料 
一般1,000円、児童・生徒500円
主催 
東京都現代美術館/ ロサンゼルス現代美術館
協力 
日本航空株式会社


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