展覧会概要

日本にとって20世紀は近代化の世紀といえます。美術においては、油画の手法や彫刻の概念が導入され、伝統的な書画から絵画が独立しました。展覧会や美術館において作品が鑑賞されるようになり、画壇が組織されます。欧米化が勧められる一方、「洋画」と伝統に根拠をおく「日本画」とが並立する状況は、現在も継続しています。
第二次世界大戦の敗戦により、近代化を進めるために明治政府が築いた体制は崩壊しました。敗戦後の日本で、作家たちは海外の動向をほぼ同時期に受容するようになり、新たな展開を迎えます。そして現在、冷戦構造の終局、グローバリゼーションの波により、世界が変動するなかで、日本の社会と経済は大きな見直しを迫られています。
 こうした状況下にあって美術に何が可能なのか―近代化の軌跡を見直すことで、その答えに到るヒントを得ることができるのではないでしょうか。このような意図のもと、近代以降の絵画史を再構成することによって、そこに大きな役割を果たした美意識の変遷を浮かび上がらせることをこの展覧会は目指しています。日本がこのような近代の歴史をたどった理由を、その美意識の変遷から見出せるのではないでしょうか。
 近代美術史の形成に多大な影響を及ぼした東京美術学校(1889年開校)を前身とする東京藝術大学に、1999年開館した大学美術館、1926年創設された東京府立美術館を前身に持つ東京都美術館の新館として、1995年に開館した東京都現代美術館、1981年軽井沢に創設された現代美術のコレクションで知られるセゾン現代美術館。この展覧会は、歴史も性格も異なるこれら三つの美術館が共同して企画したものです。三館の誇る明治から戦前・戦後にわたる膨大なコレクションを核として、国内各館・個人コレクションに収蔵されている名品も合わせた600余点を、東京藝術大学大学美術館と東京都現代美術館の2会場で展覧します。


展覧会情報

会 期
2004年4月10日(土)-2004年6月20日(日)
休館日
月曜日(ただし5月3日は開館)
開館時間
10:00-18:00(入場は閉館の30分前まで)
観覧料
一般1,000円 大高生700円 中学生以下無料
主 催
東京藝術大学/ 財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館/ (財)セゾン現代美術館
出品協力
東京国立近代美術館
協 力
(財)セゾン文化財団/ 日本テレビ


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