展覧会概要

近年、信濃川流域で、自然環境の変化と地域社会の関係を主題とする作品を発表している磯辺行久(1935年−)。その半世紀におよぶ多岐にわたる活動を包括的に紹介する初めての個展を開催することになりました。

1960年代に、ワッペン型のモティーフを反復させたレリーフや版画、そして古画を引用した重層的な構造の絵画を制作した磯辺は、50年代の抽象と、日常的なイメージをコラージュする60年代のポップアートを繋ぐ作家として評価されてきました。しかし60年代半ばに渡米後、新たに環境計画を学んだ磯辺は、以後現在に至るまでこの分野のパイオニアとして活動することになります。身近な生活環境の中で造形的実験を行ったのが60年代前半であるとすれば、その後一貫しているのが、より広い自然環境を射程に据えた活動であると申せましょう。

本展では、磯辺が自らをとりまく環境を表現したものを「ランドスケープ」と捉え、半世紀に互る、多様なアプローチの変遷を辿るものです。その際、コミュニティや自然環境へと関心をシフトさせたニューヨーク時代のハプニングをはじめとする多面的な活動の記録にも光を当てる予定です。美術家/環境計画家として、より広い鑑賞者を対象とした新たな表現を求める軌跡は、現代社会における美術、あるいは表現というものを相対化し再考させる契機となるでしょう。


《フェニックス・ハウス サマー・ハプニングのためのエア・ドーム》1970年 写真©T.Endo

展覧会情報

会 期
2007年7月28日(土)‐9月30日(日)
休館日
月曜日(ただし、8月13日、9月17日、9月24日は開館)
開館時間
10:00‐18:00(入場は閉館の30分前まで)
会場
東京都現代美術館 企画展示室 B2F
観覧料
一般1,000円(800円) 学生800円(640円) 中高生・65歳以上500円(400円)
※小学生以下無料
※( )内は20名様以上の団体料金
※企画展のチケットでMOTコレクション・《明日の神話》特別公開もご覧頂けます。
出品点数
総点数 約260点(絵画・水彩・素描・版画・インスタレーション約210点、映像・写真資料約50点)
主 催
財団法人 東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 / 朝日新聞社
助 成
財団法人 地域創造
後 援
江東区


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