鑑賞と表現のワークショップ2013 アート紙芝居―アートで、ものカタリしよう!

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昨今は図工の授業に鑑賞の指導が取り入れられています。
また、鑑賞から表現へと結びつけることが求められています。
そこで、美術館としてもひとつの答えが示せればと思い、小学校で図工教員を30年間務めた辻 政博さんにこのテーマをなげかけ、このワークショップを企画しました。
「教員編」と「一般編」の2回にわたって実施しました。(ともに同一内容で実施)


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はじめに
辻さんが工事現場のヘルメットをかぶって登場。
やおら拍子木を叩きワークショップ開始の口上を述べ始めると、参加者の皆さんは一様に何が始まるの? といった感じで不安と期待が入り混じった表情になっていました。
続いて辻さんから今回のワークショップを始めるにあたっての3つのお願い〈なかよく〉〈子ども心〉〈恥も外聞もかなぐり捨てて〉が伝えられ、「私の中には子どもの心があります」と、もぞもぞと懐からこどもの形をした可愛らしいお手製マスコットを取り出しました。
それを見たみなさん、ほっとした様子で笑顔になりました。
「子ども心」をもって臨むことは大切です。

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午前中の主な活動は、グループの方々と仲良くなるために現代美術館特製のアートカード(収蔵作品の絵柄がカードになっています)を使ったゲームをしました。
例えば、2枚同時にめくって、「どちらの作品が美味しそうか?」を瞬時に判断したり、次々にカードをめくってお話しを作ってつなげたり、自分のお気に入りのカード3枚を使って物語を考えたりと、大いに盛り上がりました。
これは午後の活動でアート紙芝居を作る際のいわば、ウォーミングアップにもなっています。
 
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ひとしきりカードゲームをしたあとは、展示室にでかけ、実際に作品鑑賞を行いました。
はじめは抽象的な彫刻作品を身体で表現する体験をしてみました。

今回は"アート"紙芝居ですから、声ばかりでなく身体で表現することもOK!

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その後、今回アート紙芝居でお題となる作品、小林孝亘さんの
《Working Man》をみんなでじっくりと鑑賞しました。
この作品は、フレームだけの建築物の中で溶接工が一人工事をしているシンプルな絵なのですが、光の美しさと静寂さを感じさせます。
それゆえにいろいろな想像が膨らみます。
絵の中で気が付いたことや、
この絵の前後のシーンを想像しグループで話し合いました。
この鑑賞活動では、同じ一枚の絵を見て参加者同士が意見を共有するとともに、他人の見方を通じて新たな発見や自分との違いなどを再認識し、より深く作品と向き合う時間が持てたようです。

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午後は、小林さんのこの作品が掲載されているチラシやポスターを素材として活用し、絵を5分割してストーリーを考え、それを演出する効果音や小道具を各シーンにあてはめ、リハーサルをして発表に備えました。

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アート紙芝居の発表会では、作品の鑑賞体験から紡ぎだされた
秀逸なストーリー展開と皆さんとても素人とは思えない驚愕の演技力で始終笑いと感動に包まれていました。

 
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今回取り組んだ「鑑賞」と「表現」のワークショップ。
各自の鑑賞体験が、
他人との共感・共有を通じて生み出されたアート紙芝居という表現に置き換えられることで、再び各自に新たな鑑賞体験としてフィードバックされていく、そんな未知なる経験ができたのではないでしょうか。
作品を見ることと、その見たことから表現をすることは、実は行ったり来たりしながらつながっているのだと実感できた機会となりました。

鑑賞と表現のワークショップ2013 アート紙芝居―アートで、ものカタリしよう!
企画・指導:辻 政博(図工教育、大学講師、画家など)

アシスタント:辻 涼
実施日時:教員編...2013年1月12日(土)10:30~15:30
     一般編...2013年1月19日(土)10:30~15:30
場所:スタジオ、常設展示室
対象:教員編...経験年数概ね10年以下の学校教員、教科不問
   一般編...中学生以上の大人
参加者数:教員編...20人、一般編...19人
参加費:1,500円
企画担当:郷 泰典(東京都現代美術館教育普及係)
写真:中村麻由美

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