2008 アーティストの1日学校訪問 訪問アーティスト:内海聖史

2008年度のアーティストの1日学校訪問は、絵の具の色や物質的な美しさをテーマにした絵画を制作する、内海聖史氏とともに都内の小学校5校を訪問しました。
学校でもっとも多く行われる「絵を描く」ことを、普段と違った角度から見つめられるきっかけづくりになるようにと、平面作品のアーティストにお願いしました。
内海氏は絵画を成り立たせる要素のうちの2つを体験してもらうように、2種類の授業案を提案してくださいました。
ひとつは、色彩という要素に迫る「かっこいい緑(紫)をつくろう」。
もうひとつは、支持体という要素に触れてもらう「一から絵を作ろう」。

どちらの授業も単純な作業を入口にして、こども達に絵画の世界の深さと広がりを体験してもらうことができました。

●「かっこいい緑色(紫色)をつくろう」

2009年1月14日(水)3−4時間目 東大和市第一小学校 4年1組(緑色)
2009年1月15日(木)5−6時間目 中野区立谷戸小学校 4年生 (紫色)
2009年1月28日(水)3−4時間目 港区立御田小学校 3年生(緑色)

自由に混色し自分にとって一番かっこいい緑色を作った後、四つ切の画用紙に体を使って塗り、塗り終えたら、次はもっとかっこいい緑を作り画用紙に塗るという作業を繰り返します。

全体で緑色に塗られた画用紙が200枚ぐらいになったところで、画用紙をすべて壁につなげて貼り、巨大な色面をつくります。
そうすることで「緑」という一色の中にある多様さと、色彩に全身が包まれる感覚を体験してもらいました。
谷戸小学校では緑ではなく、スクールカラーの紫色で授業を行いました。
最初は「緑は黄色と青で作るもの」「紫は青と赤を混ぜて作るもの」と思っていたこども達も、それ以外の色を混ぜると豊かな緑色ができることに気づき、同じような色でもまったく同じ色は2つとないことを感じたようです。
内海氏の「いい色だね」という声掛けに励まされ、とてもうれしかったという子もいました。


●「一から絵をつくろう」

2009年1月19日(月) 3-4時間目 港区立神応小学校 6年生 
2009年1月23日(金) 3-4時間目 墨田区立第三吾嬬小学校 5年生

内海氏が作品に使用しているお手製のカンヴァスと同じ、5センチ角のカンヴァスを作る「一から絵を作ろう」。

訪問授業ではカンヴァスづくりを行いました。
そのカンヴァスに絵を描くのは、各学校の図工担当の先生が事後授業で行います。

サイズが小さいだけに細かい作業となりましたが、こども達は器用に木枠を組み立てたり、クギを打ったりしていました。
図工の授業では普段使用する絵を描く支持体は画用紙ですが、美術館に展示されている絵画のほとんどはカンヴァスに描かれています。
また、これまではすでにあるところに絵を描いていたため、描く支持体に対してとくに注意していなかったこども達。
この授業を通じて、支持体が違うと絵画としての存在感も違ってくることを実感してもらい、本格的な絵画との出会いの入口となりました。
カンヴァスが出来上がると、まだ何も描いていないというのに、「持って帰りたい」と言う子も。自分自身の手で作ったという愛着がわいたようでした。



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