メイン

2017年9月15日

アートカードで展覧会?!

2017.9.14江戸川区立宇喜田小出張授業 040 (300x225).jpg

9月14日に江戸川区立宇喜田小学校に
学芸員の出張授業でおじゃましました。
対象学年は6年生。この学年は昨年も学芸員の出張授業を
受けています。
その時は、「鑑賞」をテーマに現代美術館のオリジナルアートカードを
もちいて、ゲームを通じて作品を見る目を養いました。
今年はその経験を活かしてアートカードを使って、
展覧会作りに挑戦してもらいました。

しかし、いきなり展覧会を作るといっても難しいため、
日頃美術館で開催されている展覧会の種類には大きく2つあることを伝えました。
ひとつは「個展」。一人の作家を取り上げてその人が作った作品を紹介するもの。
もうひとつは「グループ展」。複数の作家の作品を取りあげて紹介する展覧会。
今回使用するアートカードは複数の作家の作品であるため、
展覧会の種類としてはグループ展にあたることを説明。
さらに展覧会にはテーマがあることを伝授。
色や形、感じたことで作品をまとめたり、
物語を作って作品をつなげてみるなどのテーマ設定の例を説明しました。

画用紙を展示室の壁に見立てて、そこに分類したアートカードを貼り、
展示空間を作っていきます。
「レトロ」「人の顔」「悲しい場所」「丸い物」
「赤い絵」「カラフル」「生活」などいろいろなテーマで作品を
くくり展示してくれました。
また、一方で壮大な物語で作品をつむいでいく児童が何人もいました。

2017.9.14江戸川区立宇喜田小出張授業 1022 (300x225).jpg

一人ひとりが自分なりのテーマで展示室を作ったあとは、
グループ内で展示室をつなげて、全体を象徴する展覧会名
(○○○展)を考えてもらいました。
できあがると他のグループの展覧会の鑑賞タイム。
自分たちとは異なるテーマ設定や発想に互いに感心しながら
見てまわっていました。

授業後の児童の感想には、
「夢中になってしまった」
「色々な展覧会に行って、どのようになっているかを見てみたい」
「展覧会の仕事をする人は、楽しいだろうなと思った。想像力があがりそうだ
などがあり、実際の展覧会をつくる美術館の仕事への興味関心も
高まった様子が見て取れます。
また、担当の図工教員からは、
「自分の考えを表す姿を見ることができてよかった。
児童の展覧会のテーマや物語の発想に驚きました」
と授業の感想をいただきました。

アートカードをもちいた鑑賞の授業は、
そのほとんどがゲーム性を取り入れたものです。
教科書会社などが作成したアートカードの指導書には、
いろいろなゲームのやり方が書いてあります。
しかし、ゲームを単発で行うのではなく、
複数のゲームを組み合わせたり、
今回の授業のようにゲームでの経験を発展させて展覧会を構成する
(ちなみにアートカードで展覧会を作る例も指導書に紹介されています)
鑑賞の授業へと展開することで、
より深く作品を「見る」経験へと導くことができるのではないでしょうか。(G)


2017年8月30日

小笠原小学校との文通その2

5月からはじめた小笠原小学校との文通プロジェクト。
毎回こちらからお題を出して、そのお題にまつわる写真を
小学生と学芸員がお互いに撮影して交換するというものです。

さて、1回目のお題は「空」でしたが、
図工担当の教員によると、学芸員3名が撮影した都会の空に、
こどもたちは、かなり興味をもったそうです。

学芸員3名が撮影した「空」の写真はこちらです。

「鏡空」ブログ用 郷写真(小笠原小)) 006 (300x225).jpg
題《鏡空》
「全面ガラスばりのビルの壁は鏡のようになっています。
良く晴れた日には、そのガラスに空がくっきりとうつりこみ
ビル全体が空と一体になって見えます。
まるでビルの中に空があるように見えて不思議な感じがします。」


★空ブログ用_鳥居 (300x225).jpg
題《光のカーテン》
「私は夕方の空が好きです。なぜなら、
季節によって空がさまざまな色に変化するから。
ある日の夕方、多摩川の土手に行ってみると、
雲の合間から光のカーテンが広がっていました。」


ブログ用「空」吉崎(300x225).jpg
題《ふたつの塔》
「この空は、僕が住んでいるマンションの屋上から見たものです。
ここから見た景色が大好きで、疲れているときにこの空をみると、
みんなこの空の下で生活しているんだ、と思ってほっとすることがあります。
ここからは東京タワーとスカイツリーが見えますが、見つけられますか?」

こどもたちは、東京タワーやスカイツリーを探したり、
「これ○○橋だ!おばあちゃんの家の近く」「発想がいい!」など
みんなで言い合いながら、うなずきあったりしながら楽しく鑑賞してくれたそうです。

さて、
2回目のお題は「動物の目線」です。
動物になったつもりで日常を見直してみると
どんな風景がみえるでしょうか?
普段とは違った世界が発見できるかもしれません。

こどもたちが撮影した「動物の目線」の写真をこどもたちのコメントと一緒に
いくつかご紹介します。(原文ママ)

1けいた (300x225).jpg
題《図書室のどうくつ》
「この写真をとったところが図書室のすみで、
人間からみたらちっぽけかもしれないけれどクモやゴキブリからみたら
どうくつみたいだと思ってこの写真にしました。」


20げんた  (300x225).jpg
題《虫から見た世界》
「人から見たら小さく見える葉は虫から見ると大きく見えます。
ぼくはコオロギの目線になってみました。
コオロギにのって葉の上をとびたいと思いました。」


5だいき (300x225).jpg
題《人の目せん》
「ぼくは、人の目せんにしました。父島の町が見える所からとりました。
いつもぼくが見ているふうけいです。はれているときれいです。」


14ようすけ (300x225).jpg
題《アノールの目線》
「この写真はアノールの目線になってとりました。
アノールがこの葉っぱのすきまをよく通るのでさつえいしました。
中学校のフェンスでとりました。」
※アノール:グリーンアノール。小笠原諸島と沖縄諸島に生息する外来種のトカゲ。


16なつみ (300x225).jpg
題《海の生き物の目線》
「海の沖でいるかを見にいったときにおよぎながらとりました。
地上で見ているよりちかくに見えて海の生き物はこんなふうに
見えているのかと思いました。」

こどもたちは2回目のお題を心待ちにしていたようで、
お題が提示されると「待ってました!」と、
すぐに校内に散って写真を撮りに出かけたそうです。
こうした反応は、嬉しい限りです。

今回の動物の目線の写真をみると、あきらかに1回目の時よりも
構図や何を撮影するかをしっかりと一人ひとりが意識し、
考えながら撮影している様子が見て取れます。

一人ひとりのこどもたちの写真に学芸員がコメントを書いて、
学芸員が撮影した「動物の目線」の写真と一緒にまた送り返します。

そして、次回のお題は・・・それはまだヒミツです!(G)

2017年8月18日

こだわる仕事-美術館、学芸員、そして展覧会

ブログ都立片倉高校 01(300x225).jpg

夏休みに入る前、八王子にある東京都立片倉高等学校から
学芸員の出張授業の依頼があり、出かけました(7月11日実施)。

都立片倉高等学校には、造形美術コースがあり、
美術館で働く人や展覧会の作り方など、
美術館業務のあまり知られていない裏側を
生徒に教えることも重要との考えから、
今回の授業を頼まれました。

授業では、
美術館の機能や役割、そこである種の「こだわり」を
持って働く専門職員・学芸員の仕事についてのレクチャーを行い、
また「こだわり」をもって展覧会を作るというプロセスも
あわせて紹介しました。

レクチャーの後は、質疑応答。
「学芸員になるために必要な勉強は?」「給料は?」
「作品収集予算は?」「おススメの作家は?」などが出ました。

受講した生徒さんたちからの感想を一部抜粋してご紹介します。

「学芸員という職業を初めて聞いて、たくさん知れてよかったです。」
「自分が思ってたより大変な仕事をしてらっしゃって、
すごいと思ったのと同時にまわりの人に興味をもってもらうように
企画などを考えていてやりがいのある仕事をしていることがわかりました。」
「学芸員の仕事の一つに今日のような教育普及があるのに驚きました。
美術館に行った時もっといろいろ工夫を意識して見てみたいと思いました。
美術の世界と見る人をつなぐ めちゃくちゃイイ仕事ですね。」

授業終了後、担当の美術科教諭からは、バリエーションに富む話内容だったため、
どの生徒も飽きることなく真剣に聞いており、反応も大変に良かったと
感想をいただきました。

普段はあまり意識することない学芸員の仕事について、
興味関心をもってもらえ、お話させていただいたこちらも
嬉しい限りです。(G)

2017年6月16日

小笠原小学校と文通はじめました!

小笠原からの手紙 (1回目) ブログ 1(300x225).jpg
東京から南へ約1000kmの場所に位置する小笠原村立小笠原小学校。
今年度は、スクールプログラムの一環でこの小笠原小学校の5年生(23名)と
図工の枠で連携授業を行うことになりました。

小学校のある父島に伺うといっても、交通機関は船しかなく、
しかも概ね6日に1度しか運行していません。
そう簡単には訪問できない場所です。

そこで、小笠原小学校と教育普及担当の学芸員3名が約1年間文通(※)を行います。
題して「写真がつなぐ"船の交換便"」!!

この文通は、単なる手紙のやりとりではなく、学芸員から毎回出されるお題に
まつわる写真を撮影してもらい、学芸員も同じお題で写真を撮り互いに交換します。
こうした行為を通じて、日常の見方を変え、身近な風景を観察したり楽しんだりする
姿勢を育むことを目的としています。

5月初旬に1回目のお手紙とお題を美術館から学校に送り、
早速こどもたちはお題に挑戦し写真を撮って送ってきてくれました。
こどもたちから送られてきた写真には、学芸員がそれぞれコメントを
書いて送り返します。

さて、1回目のお題は「空」です。

こどもたちが撮影した小笠原の空をこどもたちのコメントと一緒に
いくつかご紹介します。(原文ママ)

4いぶきブログ用 (300x225).jpg
題《あさ日山の日の出》
「ランニングしていたら、きれいな日の出がでていたので
あさ日山でとりました。とてもきれいなのでぜひ見てください。」

23たつきブログ用 (300x225).jpg
題《晴の日の空》
「ぼくは、あおぞらをとりたかったからあおぞらをとりました。
小笠原は、きれいな空ときれいな海があるので、ぜひきてください。」

13ゆうとブログ用 (300x225).jpg
題《キセキの雨》
「雨がふりちょ水りつが約40%ふえたのできせきの雨です。
これで70%以上になりました。うれしかったです。」

18ありさブログ (300x225).jpg
題《南国の日光》
「南国らしいヤシの木と、かがやかしい日光が上手にまざったので
この写真をとりました。
夕がたの日光ですが、光がかがやいている所を見てください。」

21わけじブログ用 (300x225).jpg
題《この日世界が終わる》
「6時ごろ、家の前弟が「うわっ」と言ったので見たら
キレイなのでとった。
右の人工物を大きくだして、世界が終わるのをあらわした。
そんな色だと思いませんか?」

この連携授業を担当してくださっている図工教員からは
以下のようなコメントが届きました。

「表現方法が写真なので、かなり気楽に取り組めたようでした。
コメントもよく考えて書いていたのではっとさせられました。
それぞれが小笠原の空について自分なりに考えて撮影できたようです。」

1年間続く"船の交換便"。
こどもたちがどんな風に毎回こちらからのお題に取り組んでくれるか、
写真が届くのが楽しみです!
また様子は随時このブログでお知らせいたします。
(小笠原小学校ホームページにも連携授業の様子が紹介されています。
http://www.ogashou.ogasawara.ed.jp/)
(G)

※2014年度に現代美術館が美術家の廣瀬智央氏と教育普及担当学芸員とで企画した
ワークショップ「発見の術」プロジェクト「日・伊の『往復書簡』」の手法を
今回の連携授業用のアイデアとして引用しています。


学芸員の出張授業スタート!

足立区立鹿浜西小学校ブログ (300x225).jpg

今年度の学芸員の出張授業がスタートしました!
すでに、20校近い学校から申し込みがきており、
順次事前打ち合わせを行い、授業に出かけています。

授業の内容は、現代美術館オリジナルのアートカードを用いた鑑賞体験、
学芸員の仕事について、展覧会の作り方のレクチャーなど。
また今年は校内展覧会が予定されている学校も多く、
こどもたちにギャラリートークをさせたいので、
ギャラリートークとは何かをこどもたちに教えて欲しいという
リクエストもたくさんきています。

先日(6月12日)伺った足立区立鹿浜西小学校では、
学芸員の仕事についてお話し、次いでアートカードを用いた鑑賞体験を
行いました(対象:6年生、2クラス)。

学芸員の仕事といっても、全くなじみがなく、
でも、美術館の仕事を想像してもらうと、
「作品を選ぶ」「作品を買う」「絵を描く」「展覧会をする」「掃除をする」
などなど色々なイメージを伝えてくれました。

美術館の基本的な機能について説明した後に、
学芸員の仕事、特に教育普及担当の学芸員が行っている
作品と見る人をつなぐ仕事について具体的に知っていただこうと、
当館オリジナルのアートカードを用いた鑑賞体験を行いました。

足立区立鹿浜西小学校ブログ2 (300x225).jpg

体験といっても、そこは鑑賞の授業の一環。
作品鑑賞のコツや、大切にしてほしい視点なども伝えながら進めました。
それは「観察」と「想像」することです。

後日学校から、こどもたちの今回の授業に対する感想が送られてきました。

「いろいろな人の自分と違う考えを聞いて楽しかった」
「学芸員の仕事は楽しそうだなと思った」
「なにかわからないのにすごく芸術作品みたいになっていたのがすごいと思った」
「美術館に行ってみたくなりました」

また、図工担当の教員からは、

「児童にとって美術館が身近になり、作品の見方、捉え方において
受け手側が自由に捉えて良いという印象が持てたと思います。
興味深そうに鑑賞活動をしていました」

とコメントをいただきました。

この出張授業を通じて、美術館や現代美術に少しでも興味関心を
抱いてもらえたなら嬉しいです。(G)


2016年11月21日

「空っぽの展示室」を見てみよう!

元加賀ブログ1(300x225).jpg
現代美術館の常連校、江東区立元加賀小学校。
この学校では3年生以上になると現代美術館に
団体鑑賞で来館することになっています。
そのため休館中でも何か連携ができると嬉しいと
校長先生からリクエストを頂戴していました。

そこで、休館中のため何も展示されずに空っぽの状態の展示室を見てもらい、
通常の見慣れた展示室と比較することで、その機能や仕組みを知り、
また、自分たちの作品を展示室に展示する体験を通じて
学芸員の仕事の一端についても学んでもらうのはどうだろう?と
早速学校に提案したところ是非にということで実施しました。
見学に来てくれたのは3年から6年までの4学年。
日を分けて4回来館してもらいました(2016年10月3日~21日にかけて実施)。


元加賀ブログ2 (300x225).jpg
休館中のため、入館も職員通用口から入り、
バックヤードを通って1Fの企画展示室へと通じる
狭いドアを開けて裏側から入室しました。
突然目の前に現れた何もない展示室の広さにこどもたちからは
「わー!」と感嘆の声が上がりました。

まずは、整列しこれまでどんな展示が行われていたか過去の展示室の風景を紹介。
展示室内に水を張っていたり、真っ暗だったり、天井から作品が
吊り下げられていたりと展覧会ごとに展示室は表情を変えることを伝え、
いろいろな状態にできるのは展示室自体に様々な仕掛けがあり、
今回の見学では展示室のひみつを紹介しますと説明。
ひみつは全部で3つ。


元加賀ブログ3 (300x225).jpg
1つ目は「天井の電気のひみつ」。
点けたり消したりするのはもちろんのこと、
天井の区画ごとに消せることや明るさを調整し薄暗くすることが
可能だということを体感してもらいました。
広い展示室が一気に明るくなったり暗くなったりするだけで大興奮のこどもたち。
照度を50%にすると夕方みたいと言い、
この明るさが一番好きと多くのこどもたちが言っていました。


元加賀ブログ4 (300x225).jpg
続いてのひみつは「壁のひみつ」。
よく見わたすと黒い壁や白い壁があります。
展覧会によって色を塗り替えることを説明し、
黒い壁は展示室を真っ暗にするために天井の電気を消すだけではなく、
このように壁も黒くすることを伝えました。
本来ならば次の展覧会のためにいったんすべて白く塗りなおすのですが、
休館中のためその必要がなく、
前回使用した黒いままになっているとも説明しました。

そしてよく見ると壁にはたくさん穴が開いています。
作品や解説パネルなどを展示する時には、
直接壁に穴を開けてフックなどをつけて展示し、
展覧会が終わるとこの穴もまたふさぐということも伝えました。
直接指で触ったり、壁をたたいてその硬さも実感してもらいました。

さらに壁にはもっとすごい秘密があります。
それは動くということ。
可動式の壁を一枚出しておき、実際に動かして見せました。
自分たちの目の前の壁が動き出すと、まるで手前に倒れてくるような
錯覚に見舞われて皆一様に後ずさり。


元加賀ブログ5 (300x225).jpg
電気や壁のひみつがわかったところで、
最後は、この広い展示室を自分たちのカラダをメジャーがわりにして、
サイズを測ってもらいました。
友達と手をつないで何人分あるか、
歩いて何歩分か、自分の身長何人分だろうかと、
カラダをもって展示室の広さを体感してもらいました。

元加賀ブログ6 (300x225).jpg
元加賀ブログ7 (300x225).jpg
元加賀ブログ10 (300x225).jpg
元加賀ブログ9 (300x225).jpg
今回の見学では、自分たちが図工の時間に制作した作品を持ち寄り、
展示室に自分たちで展示してみるという特別メニューも用意しました。
学校には事前に相談し、平面や立体作品などバリエーションのある作品を
用意してもらいました。
平面作品では、目線をそろえたり、整然と飾るのではなく、
ランダムに配置してみる工夫も体験。
また、立体作品では、自分の好きな場所に配置してもらう
インスタレーションの醍醐味も味わってもらいました。
さらに、紙袋でお面をつくった学年は、実際にそれをかぶって自分たちが
彫刻になってポーズをとり、展示室にたたずむ
パフォーマンスを体験してもらいました。

<来館したこどもたちの感想(抜粋)>
「美術館にはひみつがたくさんあって
『くふうは、おもしろい』と思いました。」(小3)
「自分たちが作品になってはずかしかった。でも楽しかった。」(小4)
「初めて知ったことばかりで勉強になった。」(小5)
「いつも学芸員さんは準備が大変だなと思った。」(小6)
(G)

2016年10月31日

声でレポートしよう!(その1)

下小岩第二小学校 5 (300x225).jpg
休館中の現在、美術館の外に出向いて活動するいわゆるアウトリーチとして
「学芸員の出張授業」を行っています。
既存のプログラムを実施することもありますが、基本的には毎回、
学校の先生との相談によって授業の内容を考え作り上げていきます。

今回紹介するのは、江戸川区立下小岩第二小学校6年生での授業の様子。
(実施日:2016年10月14日、20日の2回実施)
こんな図工担当教員の相談から始まりました。
それは、6年生が本当に興味のあること、面白いことって何なのだろう。
視覚的ではない身体感覚を働かせて活動することが何かできないか、
というものでした。
いいこどもたちだからこそ、先生の提案したことを受け入れてくれる、
今どきのこどもたちなのではないか?という疑問。

そんな相談内容に答えるべく、ならば直接こどもたちが考えていることや
気持ちをダイレクトに聞いてみる授業はどうだろうか?
絵でも工作でもない「声」という自分の身体を使った表現を行う。
6年生だからこそ感じている6年間の思い出がたくさんつまった学校という「空間」、
また精神的、肉体的にも大きく変化する年齢の「声」という今の自分を特徴付ける
身体を使う。

授業は2回に分けて行いました。

(1回目)
小岩第二小学校 2 (300x224).jpg
学芸員の自己紹介のあと、今回の授業の流れを説明。
こどもたちには事前授業で、学校内のお気に入りの場所を
考えておいてもらいました。
その場所で何をし、どのように表現するかについては説明していません。
そのため今回の授業で初めてその表現方法を知ることとなります。
それは自分たちの「声」で表現すること。
しかも、カセット・テープという古いメディアを使用し、
お気に入りの場所を自分の声でレポートし録音するというのが
今回の授業です。
それを知って「えー!」と一様に驚きの声があがりました。
いつもは、絵を描いたり、工作をしたりといった表現を
用いることが多いですが、今回は「声」という"身体表現"。
カセット・テープは、メディアとしては古くてなじみが無くても、
こどもたちにとっては"新鮮な道具"となります。

声は長年保存されるということを実感してもらうために、
図工担当教員が赤ちゃんだった時の声を、父親が録音していたものを聞かせました。
次いで、カセット・テープの操作に慣れてもらうために、
別室に用意されたカセット・テープ・レコーダーにカセット・テープを
入れて録音の練習。録音の要領を得たところで、
グループ毎にお気に入りの場所へいって、レポート&録音作業を行いました。

下小岩第二小学校 4 (300x225).jpg
ちなみに、こどもたちが選んだお気に入りの場所は、
「図工室」「図書室」「体育館」「校庭」「給食室の前のベンチ」
「屋上につづく踊り場」「6年生の教室」の7か所。
そこから見える風景や置いてあるものをレポートする子もいれば、
その場所での思い出を同じ場所を選んだメンバー同士で語り合う子、
中にはラップ調でリズミカルにレポートするこどもたちもいて、
各自それぞれ工夫をこらしながらレポートし録音していました。

図工担当の教員は、
「録音ということで、抵抗感のあるこどもたちも居るのではないかと
心配していましたが、予想に反して、どの子も笑顔で活動していたのが
印象的でした。普段、控えめにしている子も、抵抗感なく録音する姿が
見られ、どんな子でも、声に出したい気持ちがあるのだなと感じました。
声に出すこと、とても身近でシンプルな表現方法だと思いました。
普段、あたりまえのように毎日会話をしている私たちは、
毎日表現しているということを改めて考えさせられました。
人が生きていることも、そういうことなのだと思えた一日でした」
さらに、
「こどもたち一人ひとりが、場所を感じ取っていることに、
その場所に真摯に向き合っている姿に驚かされました。
どのテープも、その場所で録音するからこそ起こる反応、
声に魂がやどるというか、そのような感じを覚えました。
毎日使い慣れた声だからこそ、みえない何かに即座に反応
できるのかも知れません」
「最近転校して来た子が、ここからの景色は好きな電車も見れるし、
お母さんが働いているお店も見えるし、ごはんのいいにおいもするし、
この街に来てよかったなどと録音していて、心が温かくなりました」

みな無事に録音を終えて授業1回目が終了。
次回2回目は、みんなの録音したレポートを聞く「鑑賞」の時間です。
(その2に続く)(G)

2016年8月 5日

学芸員の出張授業!

ブログ保谷中 (300x225).jpg
(西東京市立保谷中学校での出張授業の様子)

改修工事のため、5月30日から長期休館に入った当館ですが、
教育普及係では、学芸員による出張授業(アウトリーチプログラム)を実施しています。

授業内容は、基本的に担当の先生方と相談しながら作っていきます。
鑑賞をテーマにしたい、学芸員の仕事について知りたい、
全校生徒でできるものなどなど・・・様々な要求に可能なかぎり対応しています。

既に小学校や中学校で出張授業を行いました。
授業内容を少しご紹介します。


『オリジナルのアートカードを用いた鑑賞授業』
ブログ潤徳小 (300x223).jpg
(日野市立潤徳小学校での出張授業の様子)

自分なりの見方を深めたり、他者と意見を交わすことを通じて、
観察力や想像力を高め、活発な言語活動の場を創出することを
目的としています。
また、現代美術への興味関心をもってもらうこともねらいとしています。

主に小学生が対象ですが、じっとカードをみつめたり、お友達と意見を交換したり、
時に笑いが起き、にぎやかな授業となりました。


『美術館学芸員の仕事とは』
ブログ富士見丘中 (300x225).jpg
(富士見丘中学校での出張授業の様子)

こちらは、中学校、高等学校向けの授業で、美術館の機能や役割、
そこで働く専門職としての学芸員の仕事、美術館ならではの展示の工夫など、
専門的な話を中心に、「職業としての学芸員」について学ぶ授業です。

このように、休館中も教育普及担当の学芸員は、
外での活動をメインに事業を展開しております。

また、出張授業は1回で終わるものばかりではなく、
継続して関わっているものもあります。
そうした授業の様子も随時アップしていきますので、
本ブログを定期的にチェックしてみてください。(G)


2016年5月26日

休館前最後の学校団体鑑賞

蔵前小ブログ (300x225).jpg

本日(5月26日)、休館前の最後の学校団体鑑賞の受入れが終了しました。
今日来てくれたのは、台東区立蔵前小学校の6年生です。

この子たちは、4年生の時から現代美術館に来てくれています。

引率の図工の先生から、
「こどもたちは、現代美術館は面白い刺激をたくさんもらえる
場所だという認識が高いようです。
帰校中、『あーしばらくみられないのかぁ』と残念がる声があがっていました」
というコメントが届きました。

こどもたちも現代美術館が休館になることを知っていて、
残念がっているのは、こちらも心苦しい限りです。

学校側もこどもたちの楽しんでいる反応を見て、
自由時間を延長し、ゆっくりと展示室で過ごす時間を
確保してくださいました。

お気に入りの作品を見つけては、
友達同士で、あれこれと意見を交し合う場面があちらこちらで見られました。
われわれ学芸員が介在しなくても、こうして積極的に会話が
はずんでいるのは、何度も来館している成果なのだと思います。

学校関係者の皆様、リニューアル後も当館を鑑賞活動の場として
ご活用くださいますようよろしくお願いいたします。(G)


2016年5月25日

自分たちなりの鑑賞の仕方で

元加賀小3年ブログ (300x225).jpg

休館前最後の1週間、館内は大変賑わっています。
展覧会は5月29日までということもあり、
学校団体の鑑賞希望も、休館前の駆け込みで、
4月、5月は例年の3倍の学校数に達しています。

そのような状況の中、今日(5月24日)は現代美術館の近所にある
江東区立元加賀小学校の3年生のみなさんが、
団体鑑賞に来てくれました。

この小学校は学校の方針で3年生以上が、
現代美術館に団体鑑賞で来ることになっています。

ご近所さんということもあり、ほとんどの子が現代美術館の存在を知っています。
でも、クラスのみんなで鑑賞する体験は今回が初めて。

あれは何だろう?これはどうなっているの?
離れてみたり、近づいてみたり、
ひっくりかえって逆さまにみたり、
自分たちなりの鑑賞の仕方で、
どんどん作品の世界に入っていきます。

そうしたこどもたちの好奇心を程よく刺激してくれるのも
現代美術のもつ力なのかなと感じます。

美術館が再開した時、成長したこどもたちに
また会えるのを楽しみしています!(G)

2016年5月 7日

芸術に会いにきた!

青山小4ブログ用.jpg

4月22日と4月26日の2回に分けて、
港区立青山小学校の4年生と2年生が
それぞれ美術館の団体鑑賞にきてくれました。

学校には、昨年10月に学芸員の出張授業で訪問しており、
全校児童を対象に校内にある「自分が芸術だと思うものをさがす」授業を行っています。
今度は実際に美術館の"芸術作品"に会いにきたというわけです。

芸術さがしの印象が残っているようで、美術館に到着するや否や、
建物の外観や館内の三角形の柱、色とりどりのソファなどに反応し、
「芸術だ!かっこいい!!」とすでに大興奮。

いつものように、教育普及担当の学芸員と一緒に
MOTコレクションの作品を数点みてまわりました。

上の写真は、4年生にカーテンの奥に展示してある作品をちらっと見せている様子です。
「早く見たい!」「赤い光が見えた・・・怖い!」と、
展示室に入る前に中の作品を想像し気分が高まります。

作品一つひとつと対峙するごとに歓声を上げてくれ、
その反応にこちらもうれしくなります。

鑑賞の最後には、4年生も2年生も野外にあるアンソニー・カロの
《発見の塔》にのぼって帰ってもらいました。
青山小2ブログ用.jpg

2年生は学校に帰ってから絵日記を描いたそうで、
図工の担当教員からこどもたちの絵日記が送られてきました。
このカロの作品にのぼった様子がたくさん描かれていました。

美術館から学校へ戻る帰り道、
こどもたちは、空を見上げて雲の形や建物の陰などにも反応し、
「芸術だね~」と楽しそうにおしゃべりしながら
美術館体験の余韻にひたっていたそうです。

訪問授業、そしてこの美術館での鑑賞体験がきっかけとなり、
芸術に関心をもつ気持ちがいつまでも続いてほしいと思います。(G)


2016年4月21日

耳で作品を味わう!

school_toyosunishi_1.jpg

4月20日、新年度が始まって早々に団体鑑賞にやって来てくれたのは
江東区立豊洲西小学校の6年生35人です。
3つのグループに分かれて常設展を鑑賞しました。

常設展示室のアトリウムには、ポータブルレコードプレーヤーを使った作品
《without records - mot ver.2015》が広がっています。
プレーヤーには、金属やプラスチック、ゴムなどを使った様々な加工が
施されています。音源にレコードを使うのではなく、プレーヤーそのものが
発するノイズやリズムに耳を傾ける作品です。

まずは自由に気になるプレーヤーの音をじっくり聞いてもらいました。
いつもすべてのプレーヤーの音が鳴っているわけではありません。
鳴ったり鳴らなかったりするので、気になる音が聞こえてくるプレーヤーに
近づいて耳を傾けます。

しばらく自由に鑑賞した後、集合してどんな音があったかを聞いてみると
「電車が走っているような音」「パンチする音」
「黒板でチョークがキーッと鳴ったときの音」
「給食のとき、食器同士がこすれあう音」
といった答えがあり、一つひとつの音に注目して聞いてくれたことが良くわかりました。

実は、アーティストによって「作曲」されているこの作品。
今度はみんなで目を閉じて、この空間全体に鳴り響く音の
ハーモニーに耳を傾けました。
目を閉じて空間全体の音に集中して聞くことで、
個々のプレーヤーの音を聞いていたときとは、作品の印象が
変わる体験になったようです。
耳からじっくりと作品を味わうひと時となりました。
(A.T)

2015年10月29日

アーティストの特別授業!

江戸川第二小出張ブログ1.jpg
前回報告した学芸員による出張授業以外に、
現代美術館では、スクールプログラムの一環として、
アーティストによる一日学校訪問というプログラムを実施しています。

これは当館のコレクション作家の中から毎年1名を選び、
都内の小・中・高・特別支援のうち6校を訪問し授業を行うものです。
その年度に実施する事業に関しては、費用は全て美術館で負担します。

しかし、過去に訪問したアーティストに授業に来てほしいという
リクエストが個別にあった場合、作家への謝金や交通費などを
学校に負担していただき、美術館が学校とアーティストの間を
取り持つことも行っています。

今回、江戸川区立下小岩第二小学校から
開校60周年を記念してぜひアーティストとこどもたちを
出会わせたいというリクエストがありました。

希望は全校児童に体験させたいというもの。
前回の青山小学校もそうでしたが、
やはり特別な授業は特定の学年だけでなく、
全てのこどもたちに体験させたいようです。

そこで今回は、2014年度に訪問作家として選定した
森千裕さんにお願いし、授業は10月16日(金)に行いました。
※森さんによる学校訪問の詳細は、過去のブログ記事(2015年3月)を
ご参照ください。

授業の内容は、森さんの学校訪問で以前実施したプログラムを
学年ごとに分けて丸1日かけて実施しました。

1、2年生は「小さな落書きを巨大にしてみよう」。
透明なシートに落書きをしてOHPで拡大しました。
自分や友達の絵が、一瞬で大きくなる不思議な感覚を
体験してもらいました。
江戸川第二小出張ブログ2.jpg
江戸川第二小出張ブログ3.jpg


5、6年生は「今はないものを絵に描いてみよう」。
自分の身の回りで無くなったもの、夢で見た世界、食べ物の記憶など
今はない、記憶にだけ存在しているものを絵に描いてもらいました。
江戸川第二小出張ブログ4.jpg
江戸川第二小出張ブログ5.jpg


そして今回新たに行った授業として
身の回りから集めてきた気になる「マーク」や「ロゴ」を集めてきて、
再構成して描く授業「気になるマークを集めて作品にしてみよう!」を実施しました。
こちらは3、4年生で実施しました。
江戸川第二小出張ブログ6.jpg
江戸川第二小出張ブログ7.jpg


授業を行った森さんは、
「こどもたちの純粋な頭の中をみんなで同時に覗くことが
できてとても楽しかったです!」と感想をくれました。

また、図工の担当の先生によると、
この日完成しなかった気になるマークの制作の続きを
後日4年生の図工の時間にやったそうです。
みんな集中して取り組み、身の回りのものを見ると
ついついロゴに目が行ってしまうという子もいたそうです。
早速、森さんの授業の影響があらわれているようです。

普段の学校生活ではなかなか出会わないアーティストという第三者が
介在する授業は、こどもたち、学校の先生、そしてアーティスト自身に
とって大いに刺激となり、さらに普段の図工では見せないこどもたちの
新たな側面に気づかせてもくれるようです。

こうした変化があるからこそ、この学校訪問の意義があり、
こどもたちの「生きる力」も育まれていくのではないでしょうか。(G)


2015年10月26日

げいじゅつさがし大会!

青山小出張授業 ブログ1.jpg

東京都現代美術館では、
リクエストがあれば教育普及担当学芸員による
出張授業にも応じています。
内容は、もちろん各学校との相談の上決定していきます。

今回は、港区立青山小学校から開校140周年を記念して
全校児童でできる図工の授業をお願いしたいと依頼がありました。

全ての児童が対象となるとなかなか難しいオーダーです。
1年生と6年生では理解度が違いますので。

しかし、青山小学校では、日頃から縦割り班といって
6年生が班長となり、異学年のこども達と一緒にグループ活動を
行う場面が多々あるそうです。
であれば、一緒に共同作業を行うことも可能なので、
全員で活動するイメージがわきました。

そこで、この出張授業では普段生活する学校で
自分が芸術だと思うものを探してもらう
「げいじゅつさがし大会」をやってみようと提案をしました。
(2015年10月3日実施)

何気ない図工室の床の絵具の汚れが絵画に見えたり、
階段の手すりの謎の突起物が彫刻に見えたり、
天井の換気扇や壁の模様もいろいろな視点や角度でみることで「げいじゅつ」に見えます。
これは作品鑑賞をするうえでも大切な「観察」する行為。
そして、それに自分なりに意味を見出し「想像」する行為へとつながっていきます。
いわばそうした取組を学校全体を使ってやってみようというものです。
普段生活する学校という日常が、芸術であふれる場として変容し、
こどもたちの物の見方がひろがっていくことを期待しました。

青山小出張授業 ブログ2.jpg
青山小 ブログ3.jpg
青山小 ブログ4.jpg

事前に学芸員が学校を訪れ、まずは学芸員の視点で学校の中にある芸術
(に見えるモノ)を探しそれらをまとめた「芸術発見取材帳」を作成しました。
こども達には縦割り班の活動で、この手帳にのっている芸術を学校内(一部校庭)で
探し出してもらいます。全て探し終えると、最後は自分たちでオリジナルの芸術を
学校内でみつけ出し、その絵を描いてもらい、代表者を選出し、全校児童の前で発表して終了。

普段生活している学校のはずなのに、手帳にのっている「げいじゅつ」がみつからず、
四苦八苦しながらもようやく発見できると、みな一様に歓喜していました。
最後の発表会でも、面白い視点で見つけた「げいじゅつ」が沢山発表されました。

担当の図工の先生からは、授業後のこども達の様子について、
「高学年のこども達は、活動によって自分の視線・視点が変化したことに
気が付いていたようです。
中学年や低学年のこども達は図工の授業の中でふとした瞬間にあらわれる
ちょっとしたいい感じのものに"げいじゅつ"だねえといったりしています」
と後日コメントを下さいました。

また、保護者や他の先生方からも、こども達に様々な角度から物事を
見る事の大切さを気付かせるのにピッタリな授業だったという感想をいただきました。

日常の見方を変えることで見えてくる新しい感覚の広がり。
こうした体験は全ての授業においても大切な力となってくると思います。(G)


2015年9月11日

こどもたちのつぶやき

ブログ曳舟.jpg

今日(9月10日)は、墨田区立曳舟小学校5年生の
皆さんが来てくれました。

今回の団体鑑賞は、夏休み中に墨田区の図工の先生たちが、
研修の一環で考案した授業の実践です。
(研修の様子は、7月30日のブログ記事をご参照ください。)

内容は、学芸員と一緒に一通り作品鑑賞をした後に、
3つのグループが、それぞれ1作品を前に全員でつぶやきカードを使って
作品から感じた「つぶやき」を記し、その作品の前で発表・共有する活動です。
(写真は、つぶやきカードに記入している様子)

この授業は、曳舟小学校の図工担当の先生が学芸員のトーク体験で終るのではなく、
こども自身から発せられる「つぶやき」をもっとたくさん聞けるような授業に
したいという思いから考案されました。

日頃のトークでは、積極的な子が活発に発言しがちで、
控えめな子は、なかなか意見をいえずに終わってしまうことがあります。
でも、自由鑑賞時などに個人的に聞いてみるとちゃんと感想を持っていたりします。

このつぶやきカードの良いところは、全員がなんらかの感想・考えを記しているので、
全員の思いをひろうことができます。

実際の授業では、作品の前で学芸員が一人ひとりのカードのつぶやきを読み上げて
全体に共有しました。

カードには、具体的に発見したことや気が付いたこと、
想像したことや考えたことなどがたくさん記されていました。

授業の様子を観察していた研修中の教員からは、
「つぶやきカードを使う事で一人の時間が持てる。このことも大事」
という感想もきかれました。

とかく美術館で行われている小学生向けのギャラリートークでは、
いろいろと質問したり意見を求める事が多く、
この教員の感想のように一人でじっくりと作品と対峙する時間も
大切だとこのつぶやきカードの実践を通じて改めて感じました。
まさに「つぶやき」とはこうした一人の時間によって生み出されてくるものだと思います。(G)

2015年9月10日

みんなで鑑賞を深め合う

toyosunishiblog.jpg

9月に入り、続々と学校の団体鑑賞がやって来ます。
今回、路線バスに乗って来てくれたのは、
江東区立豊洲西小学校の5、6年生です。
学年ごとに日を分けて来館してくれました。

9月4日は5年生31人が、8日には6年生17人が来館。
それぞれ3つのグループに分かれて、MOTコレクション(常設展)を
鑑賞しました。

最初に見たのは、大岩オスカールの横長に描かれた
大きな2点組の絵画作品(上写真)です。
まずは少し離れて全体を見比べながら、左右の作品の違いや
気づいたことをみんなで話し合います。
「両方とも同じ場所が描かれていると思う」
「人の気配があまり感じられない」
「こちらの作品が過去で、あちらが未来。なぜなら―」
友だちと同じように感じた子もいれば、私はこう思った!と
自分なりの見方を語ってくれる子もいます。

また、全体を見比べるだけでなく、近づいて細部もじっくり見ていきます。
すると、カンヴァスの右下に文字を発見した子が。
年号や作家のサインの他に、それぞれ『war』『peace』と描かれています。
英語の意味が『戦争』と『平和』を表していることが分かると、
「なるほど、そうか~!」と少し感じ方が変わった子もいるようです。

一人ひとりの発見や想像をみんなで共有しながら鑑賞を深めていくことで、
より一層作品の世界が広がっていくのではないでしょうか。
あっという間に鑑賞時間が過ぎてしまいましたが、まだまだ見たい!という
気持ちも伝わってきました。
またぜひ美術館に来てくださいね。
(A.T)

2015年9月 3日

夏休みが終って・・・

下小岩第二小ブログ.jpg

今日(9月3日)は、夏休みが終わり新学期が始まって初めての学校団体鑑賞。
来てくれたのは、江戸川区立下小岩第二小学校5、6年生の皆さんです。

先に5年生が企画展「ここはだれの場所?」を担任の先生が引率し鑑賞。
6年生は教育普及担当の学芸員と一緒にMOTコレクションを見て回ります。
時間がくると学年を入れ替えて同じように見て回りました。

写真は、モナ・ハトゥームの《web》を鑑賞している様子です。
クモの巣のような形をしたこの作品は、端っこや真ん中など
いろいろな場所から見る事をおすすめしています。
「自分の一番好きな見る場所を探してごらん?」
という問いかけに、この男の子たちは、作品の真下にいって
寝っころがって見上げてくれました。

床に寝ることで、自分の視点をかなり下げることができ、
作品全体の様子をひろく捉えることができます。
リラックスしていつまでも見上げている姿が印象的でした。

一方一緒には回れなかった企画展「ここはだれの場所?」での
こどもたちの様子を引率していた先生に聞いてみると、
4つのコーナー全てが人気だったそうです。

ゴミでできたあるものに驚嘆したり、
こどもしか入れない空間からなかなか出てこなかったり、
クスクス笑いながら映像作品を見ていたり、
お絵かきコーナーに夢中になってしまったり...。

こうした様子を見ていると、こどもは大人が思うほど
作品を難しいとは捉えていません。

作品との出会いは「理解」することからはじまるのではなく、
「感じる」ことからはじまるのではないでしょうか。(G)

2015年7月30日

教員の夏休みパート2

墨田図工ブログ1.jpg

連日続く猛暑の中、図工教員の皆さんの研修会も続いています。
今日(7月30日)当館を活用してくれたのは、墨田区の皆さんです。

墨田区の皆さんは毎年夏休みに現代美術館を活用してくださり、
その都度新しいテーマを掲げ、研修内容が常に進化し続けています。

今年は美術館を活用した鑑賞授業を考え、実際にこども達を連れてきて、
その様子を見学し、鑑賞授業の充実を図ろうというのが目的です。
ですので、研修内容は2つあり、1つは「授業案の検討」そして2つ目が
「実際の授業の見学と検証」。

今日は、「授業案の検討」ということで、
代表の図工教員が考案した鑑賞の授業を
他の教員の皆さんがこどもになったつもりで実際に受け、
こども達を連れてくる当日に向けて、
その改善点などを話し合いました。

授業を考案してくれた教員の方は、教育普及担当学芸員による
トーク体験で終るのではなく、こども自身から発せられる「つぶやき」を
もっとたくさん聞けるような授業にしたいという思いがあるそうです。

通常我々学芸員がおこなっているトークにおいても、
全てのこども達が言葉を発することはなく、
言葉になかなかできない子もいます。
そうした子でも、心の中ではちゃんといろいろなつぶやきを持っています。

そこで、作品を見て感じた一言を「つぶやきカード」に書き込んでもらい、
作品の前に並べて、一人ひとりのつぶやきを学芸員が紹介することで、
お互いに感じたことを共有する手立てとする授業を行うこととなりました。

つぶやきを共有することで、友達の感じ方に共感したり、
違いを受け止める活動は作品をより深く味わうことにもつながっていきます。

墨田区図工ブログ2.jpg

さて、本日の鑑賞授業体験では、
初めに2作品ほど学芸員がギャラリートークをしたのち、
ひとつの作品の前に集合し、つぶやきを記入するカード
「つぶやきカード」を配ります。
そして、作品から受ける印象や感じたことなどを書き記し、
作品の前にならべて、一人ひとりのつぶやきを学芸員が紹介していきました。
(上写真)

やはり一人ひとりの感じ方、見るポイントは異なっており、
皆さんなるほどねーと共感し、自分には無かった発見や気づきが得られたようです。
こども達を実際につれて来ても同じ様な効果が期待できそうです。

授業体験後の検討会では、鉛筆で書いたのでは見にくいという指摘がありました。
しかし、学芸員が一人ひとりのつぶやきを読み上げることで、
それは解消させれるのではないかという意見もでて、
このままのスタイルでやってみようということになりました。

次回こども達を連れての授業本番は9月に予定されています。
その様子もまたご報告したいと思います。(G)


2015年7月24日

教員の夏休み

教員研修ブログ2.JPG

夏休みに入り小学校の団体鑑賞もひとまずお休み。
かわりに図工教員の研修会の受け入れが始まり、
夏休み中も教員のみなさんは研鑽に勤しんでいます。

今日(7月24日)は、練馬区の図工教員のみなさんが
研修会で当館を利用してくださいました。

テーマは「アートカードの使い方」。
アートカードとは、作品の図版をカード状にしたもので、
昨今作品鑑賞ツールのひとつとして広く美術館や学校現場で活用されています。
現代美術館では、オリジナルのカードを手作りしたものを使用しており、
こうした教員向けの研修会などでも活用方法をご紹介しています。

今回研修会に参加した教員の中には既に授業で活用している方も
いるようですが、大半の教員が未体験。
そこで、アートカードの使用方法、特に実際の展示室にある作品と
からめた活用の紹介をしてほしいというオーダーがありました。

まずは、アートカードをつかったゲーム体験と、
アートカードを使用し育まれる力などをレクチャー。
次いで、いよいよ実際の展示作品とからめたプログラムを体験してもらいました。

アートカードに使用されている作品は絵画や彫刻など様々なものがあります。
その中から1枚だけ自分が気になるカードを選んでもらい、展示室に向かいます。

さて、ここからが本番です。
「みなさんが選んだカードのお友達を探してください。
つまり、カードのお相手、仲間を探してください」
これは選んだカードの図柄(作品)と実際に展示室にある作品との共通項を考えるというもので、
色や形といった基本的な要素の共通項でも構わないし、見て感じたことの感覚的な共通性を
探しだしたり、作品同士の物語性を創作しながらつなげても構いません。

上の写真の教員の方は選んだカードの作品がツブツブしている要素でできているので、
この絵もツブツブしているのでお友達にしましたと紹介してくれました。

他の方もユニークな視点で各自お友達を探してくれました。

このプログラムはアートカードだけを使ってもできるのですが、
展示室内でもカードゲームをしているような感覚で
楽しみながら鑑賞ができます。

この日研修会に参加した教員の感想の中には、
「カードを持ち、本物を見に行くことで、
より感動を覚えるのを体験できた」
「作品やカードから受け取ったイメージを相手に伝えるという部分が
色々な教育活動に共通している事なので今後も大切にしていきたい」
「ただ作品を鑑賞するより観る観点があった方が、より深く作品を知ろうと思えた」
「いろんな人の感性にふれることができた。自分の感性をみがくことにもなっている」
などがありました。

アートカードを手掛かりに、本物をじくりと見る感覚が
研ぎ澄まされたようです。

アートカードの使い方は、無限大。
ぜひ学校現場でも様々な使い方を考案し、授業に活かしていてほしいと思います。(G)

2015年3月31日

こどもたちの成長を感じながら

元加賀小ブログ2015.jpg
毎年3年生以上の学年が鑑賞に来てくる江東区立元加賀小学校。
現代美術館のすぐ裏手にあり、美術館にもっとも近い小学校です。
現代美術館には年間150から160校の学校団体活用があり、
その多くが特定の学年を年に一度つれて来てくれるのが定番です。

しかし、元加賀小学校さんのように学年が上がる毎に同じこどもたちが
毎年美術館に来るというのは極めてまれなこと。
継続して来館することで、こどもたちの美術館での振る舞いや鑑賞態度の変化を
こどもたちの成長とともに伺い知ることができます。

二度目以上の来館となる4、5、6年生になると、
昨年見た作品のことも良く覚えていて、
こちらから尋ねなくとも「こんなのがあったよね」
「あれをもう一度見たい」などとリクエストしてきます。

特に5、6年生ともなると、
「今回はどんな作品? 見るぞー!」という意気込みすら感じます。
つまり、自主的かつ積極的に作品と対峙しようという態度が醸成されているのを感じます。
また、美術館でのルール「走らない、触らない、さわがない」に関しても
クラスメート同士で確認しながら行動している様子も見て取れます。

このようになると一緒にまわる我々も、
こどもたちの自主性に寄り添いながらのトークになりますので、
こどもたちのペースにあわせて、じっくりと個々のこどもたちの様子を
俯瞰して見る余裕もでてきます。

美術作品を自ら楽しみ味わう態度はこうして継続することで
養われるのだなとひしひしと感じます。
もちろん、こどもの発言に真摯に耳を傾け、それらをきちんと受け止め、
一緒に楽しみながら見る場を作る、
美術館側の環境設定も重要であることはいうまでもありません。

年に1度、1学年だけをつれて来館してくださる学校ももちろん大歓迎です!
2015年度も、みなさまのご活用をおまちしております(G)

2015年3月13日

深まることの心地よさ

業平小ブログ1.jpg
今日(3月12日)は、墨田区立業平小学校3年生30人が来てくれました。
(先週は別のクラスが来館しています)
この学校は毎年当館を活用してくれる常連校です。

図工担当教員が毎年今年はこんなことをやってみたいと
鑑賞の工夫を提案してくれます。
先の蔵前小学校でも伊藤作品に挑戦したいという提案を
いただき実施しましたが、
こうした教員からの積極的な鑑賞の工夫の提案は、
美術館と学校が連携していく上で非常に重要なことだと思います。

単に美術館に御任せしますという学校が多いのも事実。
しかし、せっかく美術館を活用できるのですから、
いろいろとご提案いただければ、こちらも可能な限り対応いたします。
こどもたちにどのような鑑賞体験を自分のものとして持ち帰り、
学校生活や普段の生活に活かしていくか、
美術館と学校が共に考えて行くことが、大切ではないでしょうか。

業平小ブログ2.jpg
今年の鑑賞では、学芸員と一緒にグループ毎で鑑賞した後、
個人でそれぞれ気になる作品を探しメモをしてまとめ、
再びグループで集まって、学芸員が進行役になり
各自が選んだ作品の前で発表しました。

図工担当教員からは
「みんなで見ることでいろいろな見方ができることがわかり、
深まることの心地よさを感じとり、自分の目でそれを体験し、
お互いの鑑賞を交流する。
自分の伝えたい気持ちと友だちはどうだったのか
知りたい気持ちが交流できたことでさらに満足できていました。」
とのコメントをいただきました。

さらに、
「美術館での鑑賞の体験は、作品や空間、学芸員さんの魅力により
存分に子供の力が引き出されると捉えています。
この引き出された力は子供の成長になります。
学校では更新された姿で日常の活動に生かされていきます。
見ることが充実した授業は表現へのこだわりもふくらみます。
今年の3年生もこれからが楽しみです」
と続きます。

学校と美術館の互いの良さを活かしながら、
美術館での体験が、こどもたちの成長や生きる力を
育む一助となればと思います。(G)


2015年3月11日

作品を見て、まねて

蔵前小ブログ2.jpg
今日(3月10日)は朝から小雨が降る中、駅から歩いて
台東区立蔵前小学校4年生70人が来てくれました。
この学年は3年生の時に2013年に開催した
「オバケとパンツとお星さま」展を鑑賞しています。

今回は、図工担当教員からの提案で、
MOTコレクションで展示されている
伊藤公像《アルミナのエロス(白い固形は・・・)》を鑑賞し、
自分たちでも作品をまねて作ってみるということに
チャレンジしてくれました。

蔵前小ブログ3.jpg
この作品は、アルミナと長石の粉を焼きしめたパーツを
伊藤さん自身が展示空間に並べ、形を造形していくというもので、
展示されるたびにその形が変化します。
床に並べられた作品を見てこどもたちは、
「街みたい」「流氷」「震災の後」などなどいろいろにイメージし、
また白い素材から「発砲スチロール」「小麦粉粘度」「石けん」などと
何で出来ているのかも想像してくれました。

今回は、触れる素材のパーツもいくつか用意していたので、
実際に触ってもらいました。
「想像していたより固い」「においがない」「ちょっと湿っている」など
思い思いに質感を味わっていたようです。

一通り鑑賞したあとは、いよいよ伊藤作品に挑戦です。
かといって、この場で同じ素材を焼きしめてつくることはできませんので、
白い紙を用意し、それを丸めたり、ちぎったり、引き裂いたりしながら
一人一人が作った紙のパーツをみんなで並べて大きな形をつくり
造形していく活動を行いました。
2クラスにわかれて、館内の空きスペースにそれぞれ並べて完成させました。

蔵前小ブログ4.jpg
蔵前小ブログ5.jpg
初めはパーツをつくることに熱中していたこどもたちも並べはじめると、
どのように配置すると面白く見えるのか、バランスや形などにもこだわりだし、
30分程の活動時間はあっというまに過ぎていきました。

蔵前小ブログ6.jpg
蔵前小ブログ7.jpg
完成後はお互いの作品を鑑賞しあい、
工夫した点や何に見えるかなどを語り合い活動終了。
遠目にみると新しい伊藤作品がそこに誕生したかのような
錯覚にみまわれるほどのできばえに、
MOTコレクションを担当する学芸員も感激していました。

後日学校から届いたこどもたちの感想には、
「展示する時に伊藤さんが美術館に来て、形をその時に決めて
作るという事にびっくりしました」
「何年後かになったらどんな形になるかが楽しみです」
「紙を色々な形にできて面白かった」
「くしゃくしゃがアートになるのはびっくりした」
などがありました。

作品をみて、実際に自分たちでその造形をまねてやってみる。
素材はことなりますが、作家がたどる作品制作のプロセスの一端を
実体験できたのではないかと思います。

今度はぜひ学校の体育館など広いスペースでもやってみてくださいね。(G)

2014年12月24日

気になると、体が動く

20141224funabori.jpg

12月24日(水)、江戸川区立船堀第二小学校5年生の皆さん144名が来てくれました。
2014年も年の瀬。今年のミュージアム・スクールを締めくくる学校です。

100人を超える大型校なので、全体を大きく二つに分け、
教育普及スタッフによるMOTコレクション(常設展)のギャラリートークと、
先生の引率による企画展「ミシェル・ゴンドリーの世界一周」展の見学の、
前後半入れ替え制で鑑賞してもらいました。

写真は、MOTコレクションを鑑賞中の様子。
うずくまって、何をしているのでしょうか?

そこは、鉛筆やシャープペンシルなどの無数の線で描いた関根直子の絵画の展示。
実は、部屋の一角で、作品にまつわる、ある"音"が流れているのです。
周囲が静かでないと気がつかないような、どちらかというと微かな音。

「何か、聞こえる...!」と、気づいたこども達。
音の正体を確かめようと床にしゃがみこみ、スピーカーの音に耳を傾けていました。

「気になる!」、「知りたい!」という内なる声にしたがって、素直に体が動く様子は、
まさに、好奇心が旺盛な証拠。
つい人目を気にしてしまう大人と比べると、羨ましくも感じます。

こども達と展示室を巡ると、些細なところでたくさんのこども達の良さと出会います。
来年も、こういった出会いや発見を楽しみにしています。
多くの皆さんのご来館を、心よりお待ちしています!
(G.I.)

※記事で紹介した"音"の正体は、ぜひ展示室で確かめてみてください。
この展示の会期は2015年1月4日(日)まで。
1月2日・3日のお正月特別開館では、なんとMOTコレクションが無料!
(12月28日~1月1日は年末年始のため休館します)

2014年10月30日

展示室は動物園!?

20141030s.jpg

今日は、江戸川区立平井西小学校1年生の皆さん54人が美術館に来てくれました。
4つのグループに分かれて野外彫刻とMOTコレクション(常設展)を鑑賞しました。

常設展にて、サム・フランシスのカラフルな抽象絵画《無題》を鑑賞していた時のことです。

「あ!ヘビがいる!」
「こっちには何かを食べているような犬がいるよ!」
「こっちはカメ!」

1人が動物を見つけると、みんな次々に絵の中から色々な動物を見つけてくれました。
他にも、シャチ・アザラシ・カモメ・金魚・ライオン・イルカ・イモムシ...などなど。
さながら展示室が動物園になったかのようでした。
動物だけでなく、音符を見つけたり、絵全体が楽譜やヘビが音楽をしている所に見えたり、
ピアノや帽子・バスやリムジンにも見えたり...

小学1年生との鑑賞は初めてでしたが、とても柔軟な発想に私自身多くの刺激をもらい、
一人では気がつかなかった発見をたくさんすることができました。
今後も、まずはじっくりと作品を鑑賞することを軸に、頭を柔らかくしながら、来て下さった方が
作品との出会い・対話・作品を通したコミュニケーションを楽しめるよう、トークに取り組んでいこう
と思います。

皆さんも是非、現代美術館にいらした際には、このサム・フランシスの絵をじっくり楽しみながら
動物など色々なものを探してみて下さい。
(インターンK.N)

2014年10月 2日

どれが作品?

上小岩小ブログ.JPG

先月末から新しい企画展覧会がオープンし、
MOTコレクション(常設展)も展示替えが行われました。
今回のテーマは「コンタクツ」。
作品同士の様々な結びつきに光をあてた展示です。

10月2日、早速、江戸川区立上小岩小学校6年生が
団体鑑賞で来館してくれました。
ほとんどの子が、現代美術館初体験!
さて、こども達は作品とどう〝コンタクト″したでしょうか?

常設展示室のアトリウムに入り、「作品はどれだと思う?」と
問いかけると「う~」と悩みながら、休憩用の椅子や、
順路を示す矢印が書いてある案内看板を作品だと思う子も多く、
いろいろなモノが作品に見えてきます。

一番上の写真で、男の子がなにやら木箱の前で腕組みをして
悩んでいますが、これは作品です。
箱に触らない様にそっと耳を近づけると中からある音が聞こえます。
(みなさんもぜひ聞いてみてください)

どれが作品なのだろう?と悩みながら作品を探してみるのも
現代美術館ならではの楽しみ方。

また現代美術の作品は、使われている素材もさまざまで、
皆さんがよく知っている身近なものが使われていることもあります。
例えば、下の写真で壁に金色に見えている作品は、誰もが目にしたことのある
素材でできています。

上小岩ブログ2.jpg

作品に近づいて見たこども達は一斉に「あ~、あれかー!」とビックリ。
まさかそんなもので作られているとは。
学校にもあるので、やってみたい!という声が多くあがりました。

こちらの作品もぜひ実物を見に来て、何でできているか確かめてみてください。
年内も沢山の学校が来てくれる予定です。
現代美術の世界をいろいろな切り口で楽しんでほしいと思います。(G)

 


2014年8月25日

自分のペースで、じっくりと

IMG_1618.jpg
インターンとして約半年がたち、現場でのギャラリートークも
任されるようになりました。
そうしたトークで、日頃意識しているのは、こどもたちとの
コミュニケーションを重視してギャラリートークを行うということです。
しかし、中学生ともなると、一人一人が作品と向き合う時間も
大切にすることを心がけています。
例えば、先日対応した古河市立三和北中学校美術部のトークでは
こんなシーンに出くわしました。

「何に見える?」と抽象的な大竹富江さんの彫刻作品の前で
生徒さん達に質問した時のことです。
ある生徒さんは首をかしげながら、じっくりと作品と向き合い、
考え、感じ取ろうとしている様子...。
他の生徒さんも、「何かには見える」と言った後、
じっくりと作品と向かい合い、鑑賞を深めている様子でした。
また、「飴細工をぐちゃぐちゃっとしたように見える」と答えた生徒さんの反応から、
頷きながら作品をじっくりと鑑賞している生徒さんもいました。

中学生と鑑賞していると、つい知っている作品情報を色々と話したくなります。
しかし、一人ひとりが作品と対話する、作品を通して一緒に見ている人と
コミュニケーションをとる、という時間は作品を前にしてしかできないこと。
なので、この時間を大切にしたいと考えています。

鑑賞を深めてもらおうと質問をした際に回答が返ってこないと不安になりますが、
そうではなく生徒さん達がどのように作品と向き合っているのか、
声を発さずとも、言葉にならずとも、色々感じている様子に気付き、
一緒に鑑賞している時間を共有することが大切なのだと感じています。

今後も生徒の皆さんが自分のペースでじっくりと、
時には友だちと話しながら、作品との対話、作品を通した対話を
楽しんでもらえるよう、トークに取り組んでいこうと思います。
(インターン K.N.)

2014年7月24日

美術館でスケッチ会

2014.07.24_01.JPG
少し前まで続いていた梅雨空から一転、連日の猛暑。
そんな夏の訪れとともに、いよいよ夏休みシーズンがスタート!

この時期のミュージアム・スクールは、主に中学生が
美術部の活動でやってきます。
7月24日(木)は、東京学芸大学附属小金井中学校アート部の
皆さんが、暑さに負けず来館してくれました。

午前中は2グループに分かれて、教育普及スタッフと一緒に、
MOTコレクション(常設展)を鑑賞。その後、2つの企画展
「ミッション 宇宙×芸術」展と「ワンダフル・ワールド」展を
自由に見学してもらいました。

お昼をはさんで、引き続き、午後も活動。
当初は隣接する木場公園でスケッチ会を予定されていましたが、
猛暑のため、急きょ場所を館内に移して活動することになりました。

涼しい館内で、エントランスに設置された作品や、窓の外に見える
野外彫刻を描いたり、また、エントランスの下に広がる水辺の広場で
描いたり...(写真上)。
思いおもい、ゆったりとした制作のひとときとなりました。

2014.07.24_02.JPG 2014.07.24_05.JPG

建物のデザインも特徴的で、野外彫刻などもある現代美術館でのスケッチ会。
一味ちがった、美術館の楽しみ方ではないでしょうか。
皆さん、今後の制作の刺激になったでしょうか?
また、スケッチブック片手に来てくださいね!
(G.I)

2014年7月16日

まだまだ見たい!

有馬小ブログ.jpg
今日の午後は、中央区立有馬小学校6年生のみなさんが
常設展の見学に来てくれました。まず、美術館スタッフと
一緒に作品を見てまわり、その後の自由時間では
ワークシートを使って鑑賞しました。

あるグループは、ヤノベケンジの《ロッキング・マンモス》を
鑑賞しました。こどもたちは、よく作品を観察していて
「手袋がついてる」「機械が内側にある」「ナンバープレートがある」など、
色々な発見をしてくれました。なかには、マンモスの足の部分に付いた
弓のような形をした金属と、上部の籠のような部分を見て、
「全体が大きなゆりかごみたいだ」と考えてくれた子もいました。

「動くときは、どんな風に動くと思う?」と訊いてみると、
弓の形の金属が足についてるから、ゆらゆら揺れるんじゃないかという発言があり、
最初の観察での発見から、動きを推測してくれたようでした。

自由時間には、じっと一人で作品を見ていたり、友達と作品を見ながら話したり、
それぞれ過ごしていました。帰る時間になっても、まだまだ作品を見ていたい子も多く、
「もう終わり?」と言ってしまうくらい鑑賞を楽しんでくれたようでした。

こどもたちの楽しそうな発見を通じて、自分も作品をよく見ることの楽しさを
改めて実感しました。(インターンA.M.)

2014年7月15日

視点を変えると面白い!

2014.7.15江東区元加賀小学校 burogu.jpg
今日は美術館に一番近い江東区立元加賀小学校の3年生
(1クラス37名)が来てくれました。午後の図工の時間を使い、
常設展と企画展「ワンダフル ワールド」を見学しました。
「ワンダフル ワールド」では、体験型の作品が多くあり、
からだ全体を使って展示を楽しみました。

常設展では、大竹富江さんの《無題》を1階・階段の途中・3階と
視点を変えて見てみました。

この作品は、展示室を入って右手側、3階へ上がる階段奥の
吹き抜けになったスペースに展示されているため、
1階だけでなく、階段の途中や3階からも作品を鑑賞することが出来ます。
(写真は、階段の途中から見ているところです)

作品は、直径5センチ程のスチールで作成され、白塗りのチューブ状の
ものを巻いた形をしています。

はじめに1階から見ると、こどもたちからは、
「白いホースから出来ているのかな?」
「立っているから中に鉄が入った白いホースかな?」
「片方から息を吹いたら反対側から出てきそう!」
などといった意見が出たり、吹き抜けにある窓から入ってくる
自然光や展示室内の光によって作品が創り出す影に気が付いて
くれる子もいました。

その後、階段の途中で作品を鑑賞しながら3階まで上がり、
ほぼ真上から見下ろすように鑑賞しました。
すると、「作品の高さが短くなったように見える」という意見や、
作品の台に固定されている部分が、ひらがなの「ひ」や
他の角度から見ると、「ら」のように見える、などといった意見が出ました。

視点を変えることで、こどもたちなりに新たな見方を発見してくれたようです。
私自身も気が付かなかった見方や影への気づきなど、一緒に鑑賞していてとても
楽しい時間でした。(インターン K.N.)

2014年6月28日

少人数で美術館を満喫!

IMG_0980.JPG
今日は小雨が降る中、立教女学院小学校美術クラブの
4~5年生9名が美術館に来てくれました。
午前中を使って、常設展と「ミッション[宇宙×芸術]」展を
2グループに分かれてじっくりと見学しました。
常設展では、宮島達男さんの発光ダイオードを使った作品に
釘づけになりました。
早く動く数字、ゆっくり動く数字、1から9まで進むと、ふと暗くなる瞬間が。
画面全体をじっと見続けていると、「テントウムシの羽根の模様みたい」
という声があがりました。

IMG_1032.JPG
「ミッション[宇宙×芸術]」展では、チーム・ラボによる
プロジェクション・マッピング《憑依する滝》の神秘的な空間に
時を忘れたようにたたずむ姿が印象的でした。

IMG_1047.JPG
《スペースダンス・イン・ザ・チューブ》という、中に入って
無重力空間を疑似体験できる作品では、宇宙遊泳の気分が
体験できるとあって、みなさん大はしゃぎ!
終わったら、もう一度入る列に並ぶ生徒さんもいました。
少人数でのんびりと、美術館を満喫した1日となったようです。
(J.O.)

2014年5月 1日

ファインダー越しに見ると...?

edu_blog20140501.jpg

5月1日(木)、都立工芸高校グラフィックアーツ科
1~3年生の皆さん107名が美術館見学に来てくれました。

午前中は美術館見学、そして、午後は美術館周辺に繰り出し、
各自が「気になる風景」見つけて写真を撮影するという、
一日がかりの校外学習とのこと。
そのため、生徒の皆さんは、全員カメラ持参。

はじめに講堂に集まっていただき、展覧会の概要をご紹介し、
その後は開催中の「驚くべきリアル」展、「MOTアニュアル2014」展、
そして、MOTコレクション(常設展)の3つの展覧会を自由に見学
してもらいました。

上の写真は、スペイン、ラテンアメリカの現代アートを紹介する
「驚くべきリアル」展での様子。
この展覧会は、会場内の写真撮影がOKとなっているため、
家族の肖像を描いた約100枚の絵が一面に壁を埋め尽くす、
エンリケ・マルティの作品《家族》の前では、その迫力に圧倒され
思わずカメラを向ける人が続出!

よく見ると、描かれた家族は鼻が伸びていたり、ツタのようなものが
絡み付いていたり...。
ところどころ誇張し、歪められた人物表現によって、楽しげな団らんの
風景でも、不穏さや狂気が感じ取れます。
「ちょっと不気味...」と言いつつも、シャッターを切っている姿がたくさん
見受けられました。

皆さん、どんな写真が撮れたのでしょうか?
カメラのファインダー越しだと、また違った見え方で作品を楽しめそうですね。
最近では写真撮影可能な展覧会も各所で開催されています。
(ただし、撮影条件等は様々なので、お気をつけください)
カメラ持参で美術館へ。ちょっと変わった鑑賞法が、見つかるかもしれませんね。
(G.I.)


2014年4月 5日

同い年つながり

IMG_0714s.jpg

4月に入り、桜咲く季節になりました。
進学や進級、新生活をスタートされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、4月5日(土)、新入生の研修旅行で、静岡の専門学校ルネサンス・デザイン
アカデミー1年生の皆さん26名が来てくれました。
教育普及スタッフと一緒に、2グループでMOTコレクション(常設展)を鑑賞。

その中の一点、1901年~2000年が1枚のカレンダーになっている作品
河原 温の《19,220日[100年カレンダー]》を鑑賞中のこと。
カレンダーの中から自分が生まれた年を探してもらうと、多くの生徒の皆さんが
東京都現代美術館が開館した年と同じ、1995年生まれということがわかりました。
「美術館と同い年だね!」と盛り上がっていると、さらに、引率の先生からも、
「学校も1995年開校、今年で20周年なんですよ!」とのコメントが。
皆が同い年、ということで、お互いに親近感が一気に増した瞬間でした。

来年には成人式を迎える、1995年生まれの皆さん。
今年1年、充実した学校生活を過ごしてくださいね!
そして当館も、来年3月には20歳の誕生日を迎えます。
この4月からの1年間、開館20周年記念として、様々な展覧会やイベント、
プログラムを続々予定しています。どうぞお楽しみに!
(G.I.)

2014年1月 9日

2014年のミュージアム・スクールはじめ

IMG_1133s.jpg

新年、あけましておめでとうございます。
本年も、教育普及ブログをよろしくお願いいたします!

1月9日(木)、年明け最初のミュージアム・スクールに来てくれたのは、
江東区立深川第四中学校1年生の皆さん。
歩いて数分の距離にある、近所の中学校です。

MOTコレクション(常設展)を、3グループに分かれてギャラリートーク。
上の写真は、その時の一コマです。
ロイ・リキテンスタインの《ヘア・リボンの少女》を、遠~く離れた場所から
徐々に近づいていくと…?
作品を見る際の距離を変えると、どのような見え方の変化が生じるのか、
自分の目で確かめてもらいました。

IMG_1139s.jpg
また、ギャラリートークの後の自由見学では、大竹富江の抽象彫刻
《Untitled》をじっくり見ている生徒さんが。
気に入ったアングルを見つけては、「ぜひともこれを写真に撮ってみたい!」と、
何度も構図を決めるポーズを繰り返していました。

一つの作品でも、このように距離や角度を変えて見ることで、
何度も味わって楽しむことができますね。

「皆にはぜひ、もっとも身近にあるこの美術館のファンになってもらいたい。」
と、美術の先生は、こうして毎年、生徒の皆さんを連れてきてくださいます。
本当にありがたい限りです。

今年も、様々な作品との出会いを、このブログにてご紹介していきたいと
思います。
近隣、遠方問わず、多くの生徒の皆さんと美術館でお会いできるのを楽しみに、
心よりお待ちしております!
(G.I)

2013年12月25日

今年最後の学校団体鑑賞

有明小学校ブログ.jpg
今年最後の学校団体鑑賞は、
江東区立有明小学校の5年生、6年生です。

6年生は、昨年も来てくれていて、
館内にはいるやいなや「懐かし~」
「これあったよね!」と興奮気味でした。

5年生、6年生でそれぞれ企画展(教員が引率)と
常設展を入れ替えて鑑賞しました。

常設展では、教育普及の学芸員がついて、
3つのグル―プに分かれてギャラリートークを
行いました。

写真は、栗田宏一さんの作品
≪ソイル・ライブラリーJAPAN≫を見ている様子です。
立ち膝をしたほうが目線の高さになって、
作品が見やすいと発見し、みんなでこんな風に鑑賞していました。

「いろいろな色がある」「これ地層なんじゃない?」
「沖縄があった!」「新潟はある?」とそれぞれ率直に
感じたり、発見したことを言葉にしてくれます。

実はこの作品、栗田さんが全国をめぐって集めた土が
小瓶に収められ、採集地の名前をラベルにしてはってあり、
色相で並べたもの。

「みんなの学校の近くをほってみたらどんな色の土がでてくるかな?」
とたずねると、「水がでてくる」「ゴミもでてくるよ」と教えてくれました。

それもそのはず、みんなの学校のある有明地区は埋め立て地なのです。

作品から自分の暮らす地域や身の回りのことを考えられるのも、
この作品の「良さ」なのかもしれません。(G)

2013年12月 6日

3つの展覧会を満喫!

RIMG0008.JPG

今日(12/6)の午後は杉並区立中瀬中学校中瀬学級のみなさん
18人が校外学習として美術館に来てくれました。
「うさぎスマッシュ展」「吉岡徳仁」展、そしてMOTコレクションを
2時間かけてじっくり見て歩きました。

午前中は、本所防災館を見学してきたそうですが、
みなさんまだまだ元気いっぱい!
「うさぎスマッシュ展」では、OMA*AMOの展示にある
《EUバーコード》を不思議そうに眺めてみたり(写真)、
シセル・トラースの展示では、おっかなびっくり、
瓶や壁から発するにおいを嗅いでみたりしました。

RIMG0052.JPG
「吉岡徳仁」展では、《トルネード》のあぜ道を歩きながら、
プールの中や、椅子に見立てた結晶のかたちに立ち止まり、
しばし見入りました。
《虹の教会》(写真)では、「まるで結婚式を挙げる場所みたい」との声が。
《Waterfall》の座り心地も「気持ちいい!」との感想があがっていました。

常設展示室ではアトリウムにあるトビアス・レーベルガー作品の
一部を映したカードを手に、どこの部分かを見つけていきます。
わからない人も、友達と一緒に探してみると「あった!」と大喜び。
最後はピピロッティ・リスト作品の中で、休憩がてら
のんびりと映像を楽しみました。

ほとんどの人がこの美術館に来るのは初めてだったそうですが、
小春日和の午後に、現代アートを満喫してくれたようです。
帰り道はさすがにくたびれたんじゃないかな?
一緒に回った私たちにとっても、とても楽しいひとときでした。(J.O.)

2013年10月24日

クラスメイトを“鑑賞”!?

RIMG0069s.jpg

今日(10月24日)は江東区立毛利小学校5年生の皆さん45人が
ミュージアム・スクールで来館してくれました。
3グループに分かれ、MOTコレクション(常設展)を見学。

展示替えを終え、10月から始まった今回のMOTコレクション。
3階展示室は、「つくる、つかう、つかまえる―いくつかの彫刻から」
と題し、様々な彫刻作品をご紹介しています。

“彫刻”と一口に言っても、木や石を彫ったり、粘土で形づくったり
した作品ばかりではありません。
たとえば、素材をそのままたくさん並べた作品や、身の回りの物など、
思いがけない素材でつくられた作品もあります。

中でも、こども達に人気だったのは、冨井大裕さんの《body work》。
その名のとおり、自分の身体そのものを素材に、指示書にしたがって
ポーズを取り、“彫刻”をつくることができるという作品です。

グループの皆でトライした後、最後に代表の4人がポーズ!(写真)
クラスメイトを“鑑賞”するという、なんとも不思議な光景でしたが、
こんな体験ができるのも、現代美術館ならではかもしれません。
ご近所の小学校の皆さん。ぜひ、また来てくださいね!(G.I.)

2013年10月22日

また来たよ!

元加賀5年ブログ.jpg
今日(10月22日)は、美術館の近所にある
江東区立元加賀小学校5年生の皆さん81人が
来てくれました。
現在開催中の企画展「吉岡徳仁—クリスタライズ」と
常設展を4グループに分かれて鑑賞しました。

吉岡徳仁展では、クリスタルプリズムでできた
《Rainbow Church》が展示室の大きな空間につくられています。
やさしい虹の光に包まれた空間です。
近づいたり、遠ざかったり、壁にうつった虹の中に入ったりと
それぞれに鑑賞してもらいました。

そこの展示室には《Waterfall》という椅子があり、
そちらも気に入った様子。
座る(こちらの作品のみ座ることができます)とひんやり冷たくて、
「家にもあったらいいな」「ずっと座っていたいな」という声がありました。
水の中のように反射してゆらゆらと光が揺れるので、
椅子の下に手をかざして「水の中みたい!」と
楽しんでいる姿もありました。(写真)

昨年度もミュージアムスクールに来てくれた5年生。
4年生の時に見た作品の事もよく覚えていて、
再来館で楽しかった思い出がよみがえったようです。

今日一緒に鑑賞した作品もそれぞれのみなさんの中でずっと
印象に残っていてくれると嬉しいです。(インターンA.K)

2013年8月23日

中に入れるの?

BROGIMAIIDA.jpg
「赤」「そっちはオレンジ」
―「そうだね。枠の部分は、色が2種類なんだね」
「黒の文字あるよ」「ここ蛍光みたいな黄緑」「透明もある」
―「わぁ、ほんとだ。アクリルの部分は透明ね」

今日はアトリエ太陽の子、(幼稚園から小学校6年生まで、
保護者の方も含めて)100名の皆さんが、
美術館に遊びにきてくれました。

7つのグループに分かれて、企画展とMOTコレクション〈常設展〉を
鑑賞しました。写真は、部屋のようになっている作品、
トビアス・レーベルガー《母型81%》の中に入って、
どんな色があるか探しているところです。

この作品、MOTコレクション〈常設展〉の吹き抜けアトリウムに
どーんと構えていて、色もとてもカラフルなんです。
展示室に入った時から「あれはなに?」「入れるの?」とみんな興味津々。
はじめは全体のざっくりした印象から。それが中に入ると、
素材や部分の形など細かいところが見えてきて、
「パンみたいな形があるよ」「こっちは広くて明るいよ」
「扉がもうひとつあるよ」と、どんどん面白くなります。

最後に、3階まで階段を登って上から作品を俯瞰してみると
「意外と大きいね」「上にも色が塗ってある」などなど、
まだ新しい発見があります。中に入ったり、
上の階から見下ろしてみたり。

ひとつの作品に対して色んな鑑賞場所を見つけ、
じっくり楽しむことができたかなと思います。(K.I.)

2013年7月10日

美術館のルールを緩やかに解放!?

ブログ差し替え.jpg
もうじき夏休み。
と、その前に今月もたくさんの学校団体の鑑賞予約が入っています。
今日(7月9日)は、江東区立東川小学校4年生のみなさんが来てくれました。
現在開催中の企画展「オバケとパンツとお星さま」そして、
MOTコレクションの両方を鑑賞してくれました。

「オバケとパンツとお星さま」はこのタイトル通り
3つのキーワードで構成された展覧会。
しかも、美術館での通常ルール「はしらない」「さわらない」「さわがない」を
緩やかに解放し、さわったり、はしゃいでもOK!
(でも、MOTコレクションは、通常ルールでお願いします)

初めの展示室は、「変身コーナー」。
壁にぶら下がっている布のオブジェや、つけヒゲの中から
一つだけ選んで身に着けることができます。(選んだアイテムはプレゼント!)
写真は、変身アイテムを選んでいるところです。
みなさんいろいろな布にワクワク・・・。

お気に入りのアイテムを身につけて、
元気に展示室をめぐってくれました。
そんな楽しげな様子をみていて、小さなオバケたちが展示室いっぱいに
あふれでたようで、こちらも楽しくなりました。

今回の展覧会は、逆説的に美術館でのルールをこどもたちに
知ってもらおうという意図があります。

ですので、MOTコレクションと両方を体験することで、
一人ひとりがなぜ美術館には鑑賞のルールがあるのだろう?
と考えてもらえるとよいなと思います。(G)

2013年5月30日

ベスト・アングルをさがそう!

RIMG0012s.JPG

今日は江戸川区立南小岩第二小学校5年生の皆さん
75人が、ミュージアム・スクールに来てくれました。
梅雨入りした曇り空に負けない、元気いっぱいのこども達。
3グループで、MOTコレクション(常設展)を鑑賞しました。

写真は、大竹富江《Untitled》を鑑賞中の様子。
「針金をぐにゃぐにゃ曲げたみたい」
という、不思議な形の抽象彫刻です。
作品をぐるっと一周して、どこから見るのが一番良いか、
ベスト・アングルの場所を決めてもらいました。

選んだ場所の理由は、
「照明が反射してピカピカ光って見えるから」
「床にうつった影が、花とツルに見えてきれい」などなど。

中には、寝転がって見ている子も。
そうやって見上げると、「階段みたいに登っていけそう!」
なのだそうです。

自分なりにベスト・アングルを探して作品を鑑賞すると、
思いがけない発見ができるかもしれません。
皆さんも、色々な角度から作品を楽しんでみてくださいね。
(G.I.)

2013年5月22日

美術教育を学ぶ学生たち

2013.05.21s.jpg

今日は、女子美術大学で美術教育を専攻する1、2年生の
皆さん30名が、美術館見学に来てくれました。

見学の目的は、美術館で行われる教育普及活動、
とりわけ学校教育との連携について知るというもの。
はじめにスタジオにて、当館の教育普及プログラムを
スライドショーでご紹介した後、常設展示室にて、
普段こども達向けに実施しているギャラリートークを、
実際に体験してもらいました。

作品の一部を見て、残りの部分を想像したり、
中に入れる作品の内部を数人で偵察しに行き、
その様子を報告してもらったり…。
作品との出会いがより楽しくなるようないくつかの
工夫をご紹介。

はじめは、やや固かった皆さんの表情も、トークが
進むにつれて次第にやわらかくなり、展示室内に
笑い声が生まれました。

学校と美術館、それぞれの現場では、目的も手法も
少しずつ異なった美術教育の実践が行われていますが、
おそらくどちらにも共通するもっとも大事なことの一つは、
「楽しい」ということ。
ギャラリートークで体感していただけたでしょうか?

今後も色々な現場に足を運んで、
研鑽を積んでいってほしいと思います。
(G.I.)

2013年5月17日

人間性豊かな看護師をめざして

RIMG0007s.jpg

さわやかな五月晴れの下、東邦大学看護学部1年生
の皆さん15名が美術館見学に来てくれました。
この学科では「文化講座」が設けられており、美術、音楽、
演劇など7つの講座が用意されているのだそうです。

バックヤード(美術館の舞台裏)を含む館内ツアーの後、
MOTコレクション(常設展)のギャラリートークと、企画展を
自由鑑賞してもらいました。

写真は、パブリックプラザで野外彫刻をご案内している様子。
体が歪んで見える不思議な鏡の作品など、童心に返って
皆、楽しんでいました。

「医療の知識や技術だけでなく、心から患者さんと接すること
のできる豊かな人間性も重要」という、学校の方針を聞き、
とても印象的でした。
これから看護師を目指し勉強を続けていく中でも、また、
医療現場で活躍していくようになってからも、自分の感性を
見つめる場として、美術館をどんどん使ってもらえるように
なれば嬉しいです。
(G.I.)

2013年5月 2日

先生もギャラリートークに挑戦!

2013.05.02.JPG

5月2日(木)、江東区立第五砂町小学校6年生の
皆さんが、ミュージアムスクールに来てくれました。

106人と大人数だったため、全体を二手に分け、
MOTコレクション(常設展)ギャラリートークと、
担任の先生の引率による野外彫刻めぐりを、
前・後半入れ替え制で進めました。

そしてこの日は、図工の先生もトークに挑戦!
ヤノベケンジの《ロッキング・マンモス》を鑑賞しました。
(写真)

トークの準備にあたっては、下見打ち合わせの際に、
教育普及スタッフが普段心がけている、作品に向き合う
位置や視点の工夫や、これまで得られたこの作品への
こども達の反応などをお伝えし、参考にしていただきました。

終わった後、先生に感想を聞くと、
「いつもの図工室と違って、美術作品が目の前にあり、
こども達の発言が多かったと思います。」と、嬉しそうに
語っていらっしゃいました。
この作品は図工の教科書にも載っているとのことで、
生徒の皆さんも、図版ではわからない実物のインパクトに
刺激を受け、活発な鑑賞活動となっていたようでした。

美術館という、教室とはちがった空間で、先生とおこなう
作品鑑賞。こども達にとっても新鮮な体験となったようです。
興味のある先生方、ぜひトライしに来てみてください。
(G.I.)

2013年5月 1日

展覧会のヒントはあるかな?

2013.5.01北区赤羽台西小学校 004.JPG

今年は前半と後半とに分かれたゴールデンウィーク。
その合間を縫って、北区立赤羽台西小学校6年生41名の
みなさんが見学に来てくれました。

この学校では今年、総合的な学習の時間を使って、
見る人が楽しめる展覧会にするためには
どんな取り組みが出来るかを考えているそうです。
その上で、何かよいヒントはないかを探しに、
美術館にやってきてくれたのです。

常設展示室にある、手塚愛子さんの作品
《層の機》には、古今東西の芸術作品のイメージが
糸で紡ぎ出されています。
そのイメージを、もとの作品の図版を手掛かりにして
みんなで探してみました。
「これじゃない?」「あ、こっちだ!」と、
展示室に元気な声が飛び交います。

天井が高く広い展示室には、このように
大きな作品をまるごと展示できますが、
逆に狭い展示室では、作品を並べるのに工夫が必要です。
また、解説を加えることによって、
よりお客様に作品を楽しんでもらうこともできます。
作品を作るだけでなく、見る側の気持ちを想像すると、
展覧会を催すときのヒントが湧いてくるのではないでしょうか。

11月の校内展に向けて、こどもたちは
「体験できる作品をつくりたい」「使わなくなったものを材料にしたい」
など、さまざまなアイディアが浮かんだようです。
ぜひ、展覧会を成功させてくださいね。楽しみにしています!(J.O.)

2013年4月26日

皆で発見!

20130426.jpg

あたたかな陽気の下、ミュージアム・スクールに
来てくれたのは、江戸川区立清新第二小学校の皆さん。
美術館の隣にある木場公園への全校遠足で4〜6年生は
行程に美術館見学が含まれているのだそうです。
学年をまたいだ「たてわり班」で3グループに分かれ、
MOTコレクション(常設展)を鑑賞しました。

写真は、大岩オスカールの作品を鑑賞中の様子。
大きな絵画が2枚並んで展示されています。
よく似た画面ですが、見比べると、ちょっとずつ違う部分が。
同じグループに4〜6年生が混ざっているので、学年対抗で
それぞれの絵の違う部分を探してもらいました。
一番多く見つけられたのは、5年生グループで、なんと15ヶ所!
皆で発表しあい、お互いで気づいたことを共有することができました。

それにしても、皆、画面の隅々までよく見ていて驚きでした。
普段作品を見慣れている我々スタッフも気づいていなかったことを、
こども達から教えてもらうことができました。
色々なことに好奇心旺盛な年代の皆さん。
これからもぜひ美術館でたくさんの作品と出会って、色々な発見を
してもらいたいと思います。(G.I.)

2013年4月 6日

作品の裏側からご対面

20130406s.jpg

4月6日、いよいよ2013年度の展覧会がスタートしました。
初日からさっそく来館してくださったのは、静岡の専門学校
ルネサンス・デザイン アカデミーの皆さん(37名)。
入学したばかりの1年生の研修旅行なのだそうです。

MOTコレクション(常設展)のギャラリートークでは
ちょっと変わった展覧会の見方を体験してもらおうと、
出口から入口に向かう逆行ルートで見てみることにしました。

通常、作品は観覧者の視線を意識して展示されています。
そのため、展示室を逆行すると、作品が正面から現れなかったり、
いきなり作品の裏側を見ることになったり…。

例えば、上の写真に写っている会田誠の作品は、裏側から見ると、
古びたふすまが立てられているようにしか見えません。
まず裏側からちょっと観察してもらった後、回り込んで、表面に
描かれた絵画を鑑賞しました。

今後、日々デザインについて学んでいく新入生の皆さん。
これからも美術館などに足を運び、時には色々と視点を変えて
作品を楽しみつつ、目を肥やしていってもらいたいと思います。
(G.I.)

2013年2月 1日

発見して考えて、想像することの楽しさ

山中ブログ.jpg
今年度最後(2月4日~4月5日まで休館となります)の
団体鑑賞は、美術館の近所にある元加賀小学校の4年生が
来てくれました。
4つのグループに分かれ、常設展と企画展(「アートと音楽」展)を
それぞれグループごとに鑑賞しました。

現代美術館には、野外と展示室内に体験できる作品が
たくさんあります。
今日はそんな作品のひとつ、ピピロッティ・リストの作品を
体験してもらいました。

この作品(写真)は、展示室の中に大きなカーテンで
区切られた暗い空間があり、その中に入って鑑賞します。
中には入ったこどもたちは、
「提灯があった!」「森林の中にいるみたい。」
「自分が小さくなった気がする!」など、気づいたことや
想像したことをたくさん教えてくれました。
現代美術館ならではの体験できる作品に、
とてもワクワクしていたようです。

また、「なんでこわいんだろう」「映像の中の場所は、
どんな場所なんだろう」と自分たちの気づいたことから
生まれた疑問に対しても、一生懸命向き合ってくれました。
鑑賞後も「すごくおもしろかった、なんだかすごくドキドキしてる」と、
強く印象に残り、楽しい時間を過ごしてくれたようです。

いろいろなことを発見することを得意とする子が多く、
私自身とても楽しかったです。
今回の鑑賞を通して、現代美術作品を鑑賞する楽しさが
少しでも伝わればうれしいです。
(インターン山中)

2013年1月22日

現美をお持ち帰り!?

20130121s.jpg

1月21日(月)、台東区立金竜小学校で、
当館ミュージアム・スクールでの来館後の
事後授業が行われ、見学に行ってきました!

前の週の金曜日に来館したばかりの6年生の
皆さんが、まだ記憶に新しい美術館体験を
ふりかえりながら、作品制作に取り組みました。

今回の授業は、図工の先生の研究会「都図研」
と、5つの美術館(東京国立近代美術館&工芸館、
国立西洋美術館、東京都美術館、そして当館)が
毎年合同で行っている、美術館連携研修の一環です。

当館の教育普及担当学芸員もお手伝いしつつ、
金竜小の図工の先生が、オリジナルの授業を考えて
くださいました。

授業のタイトルは、「現美テイクアウト!」
その名の通り、こども達が美術館で感じたことや印象を、
”お持ち帰り”するかのように、紙袋をつかって表現する
というもの。

作品をいくつかご紹介すると…

20130121_2s.jpg 20130121_3s.jpg
展示室での作品スケッチを袋に写しとり、内側に折って立たせたり、(左)
作品図版の回りを自分流にデコレーションしたり…(右)

20130121_4s.jpg 20130121_5s.jpg
気に入った抽象彫刻のミニチュアを作って入れたり、(左)
袋の中に、展示室の空間を再現しようとしたり。(右)

内側も外側も使え、広げると中に奥行きのある空間も
生まれる「紙袋」という素材に、皆さん、かなり創作意欲を
掻き立てられたようで、どんどん制作が進んでいました。

今後は、各自の作品を相互鑑賞する授業を予定とのこと。
それぞれの頭の中にある鑑賞体験を覗き込むように、
袋を開いて鑑賞し合うのは、とても楽しそうですね。

今回のような、美術館と学校が協力した取り組みを、
これからも続けていければと思います。
(G.I)

2013年1月10日

鑑賞授業の研究会

砂町小ブログ1.jpg
年明け、初回の学校団体鑑賞でやってきてくれたのは、
江東区立砂町小学校5年生のみなさんです。

今回は、来年度江東区内の小学校を会場に行われる、
図画工作研究大会城東大会(江東、江戸川、葛飾、
墨田、荒川)の事前研究会の一環でもあり、
江東区内の図工教員40名ほどが、こどもたちの鑑賞の
様子を見学しました。

図工の授業において、鑑賞指導が導入されて以来、
学校による美術館の活用も盛んになっています。
特に鑑賞の場として、どのような授業ができるのか、
美術館も日々模索しています。

この研究大会に向けた学校と美術館の連携は、
昨年の夏頃から始まり、すでに2回、教育普及の
担当学芸員が学校に出向いて、教室での鑑賞
授業を実施しています。
そして、今回は実際に美術館に来ての鑑賞授業の
実践です。
上の写真は、図工の先生がギャラリートークを
している様子です。

砂町小ブログ2.jpg

授業終了後は、先生方の協議会を行いました。
本授業を見学しての感想や、改善点などが話し合われ、
短時間ではありましたが、教室でみせるこどもたちの
表情と違った一面を美術館で発見したようです。

「鑑賞」に答えがないように、鑑賞の授業にも答えはありません。
一人ひとりの先生方が、こどもたちの実態に即し、
美術館の活用方法を積極的に考案していただけたらと思います。(G)

2012年12月20日

ポーズのヒミツ!?

IMG_0067s.jpg

冬の青空が広がる中、貸切バスでやって来たのは、
江東区立有明小学校の皆さん。
5年生と6年生の2学年合同、62名での来館です。
MOTコレクション(常設展)を前半はグループで、
後半は各自で自由に鑑賞してもらいました。

上の写真の作品は、東郷青児の《夜の砂紋》。
この作品に描かれている人物は、よく見ると、
とてもふしぎなポーズをしています。
ある5年生のグループでは、このポーズを
身体で再現することに挑戦してもらいました。

実際にやってみると、「腕が3本ある!」
一人では真似ができないことがわかります。
「こっちは左手で、こっちは右手で…」と、
試行錯誤の末、最終的には2人組や3人組になって、
なんとか再現することができました。

その後、自由鑑賞になっても絵の前に残って、
より完成度の高い再現を追究するこども達の姿が。
(写真左側が5年生。右側は通りすがりの6年生)
自分達で画面の分析を進め、手の細かい角度や、
胴体も上下さかさまになっている部分があるなど、
画家が絵の中に仕組んだモデルのポーズのヒミツを、
次々と解き明かしていました。

そして通りかかった6年生も巻き込んでのポーズ大会に。
身体をつかった鑑賞が、思わぬ盛り上がりを見せました。

すっかり一枚の絵に魅せられてしまった皆さん。
題名を忘れないように、呪文のように繰り返し唱えながら
帰っていく姿が、なんとも微笑ましかったです。

美術館にはたくさんの作品が展示されていますが、その中の
一つでも、こうした特別な作品との出会いをしていただけると、
こちらもとても嬉しいです。
(G.I)

2012年12月14日

現代美術って楽しい!

ドミニコブログ.jpg
今日は聖ドミニコ学園中学高等学校の高校1年生80人が
来てくれました。
みなさんとても快活で元気のよい学生さんたちでした。

国内外の多くの美術館に足を運んでいる彼女たちですが、
東京都現代美術館に来たことのある人は少数のようでした。
今日は普段あまり接したことのない現代美術との出会いを
楽しんでくれました。

中でも触ったり体験できる作品との出会いは彼女たちにとって
新鮮だったようで、みんなワクワクしながら作品を鑑賞してくれました。

写真は鑑賞後、感想を書いている様子です。
ある感想には、

「現代美術はよくわからないという偏見を持っていたけれど、
面白かったです。自分の中で思っていた芸術の観念が変わりました。」

と書いてありました。
現代美術館での作品鑑賞を通して、自由に作品を見る楽しさを
知ってくれたようです。

作品を能動的に鑑賞し、自分の感じたことを積極的に
発信してくれた彼女たち。私たちも楽しくギャラリーツアーを
させていただきました。

そしてギャラリーツアー後、また現代美術館に足を運びたいと
いってくれたことが何より嬉しかったです。
これからも現代美術の面白さ、美術館の楽しさを
伝えていければと思います。

インターン・西川

2012年9月26日

作品をからだであらわすと・・・

上一色南小ブログ.jpg
夏休みも終わり、団体鑑賞も徐々にはじまりました。
今日は、江戸川区立上一色南小学校5年生のみなさんが来てくれました。

みなさん元気がよく、また非常にノリの良いこどもたちばかりで、
ギャラリートークをしたこちらも大変楽しい時間を過ごせました。

写真は、アニッシュ・カプーアの作品をからだで表現しているところです。
この作品は、透明なアクリルの中に気泡を閉じ込めたものなのですが、
その気泡の形を女の子たちが一斉にまねしてくれました。

見た形をことばで何々みたいと表現することもできますが、
こうしてからだでまねてみるとまた違った発見や解釈が生まれます。

なにより、実に楽しそうにやっている様子にこちらも自然と笑みがこぼれます。
なんだか作品とお話し(交信?)しているようにみえませんか?

昨今、学校教育では、言語活動を重視する動きが盛んですが、
図工における作品鑑賞においてもしかりです。

しかし、現代美術館では、作品をみてあれこれお話しするだけでなく、
作品への出会い方や様々なアプローチを考え、鑑賞で大切な「想像する力」を
最大限に発揮してもえるようなギャラリートークを心がけています。

今回のこどもたちのように、作品から感じたことをダイレクトに
からだであらわしてしまう、自然な振る舞いに、
言葉という表現方法とはまた一味違った魅力があると
再認識した一日となりました。(G)

2012年6月15日

サプライズに大興奮!

ブログ用edogawa.jpg
今日は良いお天気に恵まれ、
江戸川特別支援学校高等部2年生の
生徒さんが団体鑑賞にきてくれました。

朝から大型バス4台で来館し、
引率や介助の先生をふくめると総勢60名近い人数となります。
生徒さんは、ほぼ全員が車いす。

学校としてもこれだけの大人数で校外学習にでかけるのは
なかなかないとのこと。

中には、数日前からわくわくしながら、
来館を楽しみにしていた生徒さんもいたようです。

はじめに、来館記念に建物前で記念写真をとり、
中に入り、全体挨拶を済ませた後、グループに分かれて作品鑑賞。

教育普及担当の学芸員も付き添いながら、
一緒にお話しをしながら鑑賞を楽しみました。

始終和やかに場は進行し、初めてであう現代美術の世界に
すっかりはまってくれたようで、こちらも非常に楽しく過ごしました。

そうこうしているうちに、あっという間にお昼になり、
地下の講堂でランチタイム。
これだけの大人数が一般のエレベータを使って移動するのは
難しいため、なんと特別に荷物運搬用の巨大エレベータを使用し、
一気に地下へと移動しました。
思わぬサプライズにみんな大興奮!

作品鑑賞あり、巨大エレベータありと
ほぼ半日、現代美術館を堪能してくださいました。

帰りのバスの中から元気に手を振ってくれたのが印象的でした。
ぜひまた遊びにきてくださいね。(G)

2012年6月 5日

「ティーチャーズ・ウィーク」終了

先生研修会ブログ.jpg
展覧会に学校の先生方を1週間無料でご招待する企画
「ティーチャーズ・ウィーク」が好評のうちに終了しました。
対象の展覧会は、「トーマスデマンド」「トーキョーワンダーウォール」
そして「MOTコレクション」です。
来館教員数は、134名。
(事前申込人数は233名。来館率58%)

最終日(6月3日)には、先生向けのレクチャーを開催し、
こちらは47名の先生方にご参加いただきました。

教育普及担当学芸員による、「ミュージアムスクール」プログラムの紹介を
行ったあと実際に常設展示室で、普段学校対団体応時に行っている
ギャラリートーク体験をしていただきました。
終了後は、個別に学校利用の相談に応じました。

普段忙しくなかなか展覧会に足を運べない先生方も
1週間という余裕があるので、アンケートには、
自分の好きなタイミングで来館できるのが良いという声が
多数寄せられました。

また、学校対応時のギャラリートーク体験後には、
「作品を鑑賞する際のヒントを得ることができた」という声もあり、
教室での作品鑑賞に役立てていただければと思います。

今後もこの「ティーチャーズ・ウィーク」は展示替え毎に開催していく予定です。
学校教員の皆様方、どうぞお気軽にご活用ください。(G)

2012年2月22日

柔軟体操?

ブログ東川.jpg
2月になり、MOTコレクションも展示替えをし、
アトリウムの作品も新しくなりました。

今日は、江東区立東川小学校4年生の
みなさんが団体鑑賞にきてくれました。

写真は、みんなで柔軟体操をしている様子です。
というのはウソで、アトリウムの作品を3階から
鑑賞している様子です。

いったいどんな作品なのでしょう?
ぜひ美術館にきて確認してほしいのですが、
写真のように、またの間からのぞくと、
1階から見ている様子を3階からも再現できます。
つまり、逆さま?(ますます、よくわかりませんね。)

現代美術館の作品は、こんな風に体全体をつかって
楽しむことができます。

こどもたちは始終、「美術館って楽しい!」と連呼してくれ、
こちらも本当にうれしくなりました。

この日は、MOTコレクション以外に、
野外彫刻や企画展の一部も鑑賞するという
盛りだくさんのプログラムでしたが、あっという間に終了時間になり、
「もっといたい!」という声もあがり、またまたうれしくなりました。

初めての美術館との出会いをより良いものにするため、
まずは美術館を「楽しい」場と思ってもらえる鑑賞体験をめざし、
日々われわれ教育普及のスタッフは努力しています。

作品を鑑賞している時のこどもたちの表情を
ご紹介できないのは残念ですが、
この日は、作品と対峙する真剣なまなざしや
満面の笑みがたくさんあふれていました。

今日の楽しかった体験をぜひ学校にもどってからも
お友達やお家の方にたくさんお話ししてくださいね。(G)

2012年1月20日

再訪問

学校展覧会ブログ.jpg
この時期、都内の小学校では、こどもたちが取り組んできた
図工の成果を発表する校内展覧会が行われています。

昨年度「アーティストの一日学校訪問」で、
作家の泉太郎さんとおじゃまさせていただいた、
台東区立忍岡小学校から、校内展覧会で、
泉さんと一緒に制作した映像作品を展示しますと
ご案内をいただきました。

そこで、さっそく泉さんと行ってきました。
再訪問です!(写真)

広い体育館に、所狭しと並べられたこどもたちの作品の
中にまじって、その作品はありました。

明らかに図工の教科書にはのっていない“映像作品”です。
しかも、その作品の仕組みが体験できるよう、
参加体験型のコーナーも設置されていました。

この作品は、2台のカメラを使って、ビンやコップなど
オブジェの中に自分が入ったり、登ったりしているように見える
映像の合成を応用した作品です。

授業を行った6年生のこどもたち(当時5年生)の、
教室に1年ぶりに突如現れた泉さんを見るや否や、
「あっ!泉さん!!」と興奮気味に声をだし、
「サインちょうだい!!」と駆け寄ろうとして先生に制される場面も。。。

みんな、すっかり背も伸びて、大人っぽくなっていました。
展覧会場では、自分たちが泉さんと一緒に作った作品を
懐かしそうにながめたり、体験コーナーにチャレンジしたり、
やっぱりサインをせがんだりと、しばし、泉さんと交流しました。

こどもたちと再度出会える機会はなかなかないもので、
またこうして展覧会という形で、訪問授業の成果が、
発表されるのは、美術館としても、作家としても
うれしいものです。

いつまでも、泉さんと一緒に楽しんで行った授業を
忘れないでいてくださいね。(G)

2011年12月21日

今年最後の団体鑑賞

有明ブログ.jpg
今日は今年最後の団体鑑賞の学校がきてくれました。
江東区立有明小学校5年、6年生のみなさんです。

3チームにわかれて、各チームに教育普及担当の学芸員がついて
コミュニケーションをとりながら一緒にみてまわりました。

はじめにこどもたちの代表から美術館スタッフにむけて
「今日、美術館にくるのを楽しみにしていました。
体全体で美術を楽しみたいと思います!」と挨拶がありました。

現代美術館の作品の中には、作品を前にただみるだけでなく、
音をきいたり、中にはいったり、寝っころがってみたり、
近づいてみたり、離れてみたりと体全体を使った鑑賞ができます。

なので、リクエストにお応えし、体を使って鑑賞できる作品を
メインに見て回りました。

写真は、大岩オスカールの≪お客様≫という作品。
実はこの作品一見するとレトロな街の風景にみえますが、
ちゃんと「お客様」がいるのです。

このことを伝えると、こどもたちは一斉に「えーッ!!」と
驚きの声を上げます。
どこにいるかというと、作品から離れてみると気が付きます。
みんなはサーっと後ろに下がって、「どこ?どこ?」っと
目を皿のようにして見つめます。

そのうちひとりが「あっ、いた!」というと、「ほんとだ、いた!」と
だんだん見つかっていきます。

そうこうするうちに全員が発見してくれます。

そして、実は「ネコ」もいるんだよねと伝えると、
発見する要領を得たこどもたちは、
作品から離れたり近づいたりしながら、次々にネコを発見してくれました。

こちらがひとつのきっかけを与えると、こどもたちは
どんどん自分たちで、作品の世界にはいっていきます。

われわれ教育普及担当の学芸員は、作品とこどもたちのと間を
つなぐ橋渡しをしているにすぎません。

今年もたくさんのこどもたちと作品の間をつなぎました。
それは自由時間の鑑賞の様子や、後日いただくこどもたちからの
感想やお礼のお手紙からうかがい知ることができます。

来年もまた、たくさんの橋渡しをしたいと思います。(G)

2011年12月16日

美術っておもしろい!

005ss.jpg

今日は先日に引き続き江東区立平久小学校5年生の
みなさん29名が来てくれました。

美術館に到着して早々、入口にあるヤノベケンジの
《ロッキング・マンモス》に興味津々。

「先生!みてみて!これってエンジンがあるから動くよ!」
「乗ってみたい!」
「でも、どうやって動くんだろう?」
ツアーが始まる前から、既にこどもたちの頭の中には
「?」が登場しています。

ツアーは、2チームに分かれて学芸員と一緒に4~5点の作品を鑑賞。
みなさんいっぱいの「?」を見つけて質問をしてくれました。

自由時間にはピピロッティ・リストの《A Liberty Statue for Tökyö》の中で
(この作品はなんと中に入って楽しめるのです!)、
「恐い~ッ」と隣の子と抱き合う子たちがいる一方で、
その横で「なごむ~」といって寝転がって寛いでいる子も。

また、他の作品の前ではお互いの意見を交わし、
議論をしているこどもたちも。

作品って本当にひとりひとりの感じ方が違うもの。
みなさんの姿から改めてそんなことを実感していると、
帰り際にトトトッと近寄ってきた女の子が
「美術っておもしろい…。」と小さな声で教えてくれました。

きっと今日のツアーの中で、彼女と作品との距離が
ぐっと縮まって作品から何かを感じとって心が動かされる
瞬間があったのだろうなぁと思います。
そんな素敵な瞬間をもっと多くのみんなに体験して
もらいたいと思う一日でした。(F)

2011年12月15日

盛りだくさんな美術館体験

寺地ブログ.jpg
今日は、足立区立寺地小学校6年生約40人が
貸し切りバスでやってきました。

朝の開館から、お昼を挟んで午後2時までの滞在で、
鑑賞した展覧会は、MOTコレクション、
企画展(「建築、アートがつくりだす新しい環境」)、
野外のブルーム・バーグ・パヴィリオン「蓮沼執太」展、
そしてアンソニー・カロの≪発見の塔≫にのぼって帰りました。

実に盛りだくさん!

みなさん、現代美術館ははじめてとのこと。
はじめのあいさつで、美術館という場所の印象を
きいたところ、絵がある、彫刻があるなど一般的な
印象をおしえてくれましたが、これから見る現代美術館の
作品は、絵や彫刻というふうに判断できないものもたくさんあります。

でも、そこはこどもたち、はじめて出会う現代美術作品にも、
躊躇なく思ったことをどんどんお話ししてくれました。

中には、ある作品のタイトルが「無題」ということを聞いて、
「どんな魚? 鯛?」と聞いてくる微笑ましい場面も・・・。

学校が用意したワークシートには「気になる作品」を6作品
選ぶようになっていましたが、あっというまに埋め尽くされていく
様子を見て、気になる作品がたくさんみつかって、こちらもうれしくなりました。

未知なる作品との出会いは、自分の新たな感性に目覚めるチャンス!
今日来てくれたこどもたちの帰り際の満足げな表情をみて、
そんなことを実感した一日でした。(G)

からだをつかってみる美術

blog.jpg
美術館からほど近い、江東区立平久小学校から、
5年生30人が来てくれました。

まずは、美術館スタッフのおすすめ作品を何点か
見てまわりました。
みなさんは、作品を見るたびに興味を示してくれました。
たくさんの寄り道をしながらののんびり、じっくりとした
鑑賞ツアーとなりました。
(今までで最多寄り道だったかも…?)

音を聴く作品を体験したり(写真)、
作品のまわりをぐるぐるまわって見える色の変化を楽しんで、
好きな角度を発表し合ったりしました。
寝転がって見た作品では、
床のひんやりした感触も同時に感じながら鑑賞ができました。

今回は、からだを目いっぱいつかって
元気に鑑賞を楽しむことができたと思います。

これからも、美術館をからだいっぱいに楽しんでくださいね。
(インターンY.T)

2011年11月30日

名探偵!

blog1130.jpg

今日は、ぽかぽかしたお天気のもと、
江東区立北砂小学校5年生のみなさんが来てくれました。

美術館まで歩いてこられる小学校ということで、
前に美術館に来たことを覚えていたり、
江東区民まつりの美術館ブースに来たことを話してくれたり。
さすが、美術館が近いだけに、
美術館を身近に感じてくれているようです。

みなさんは鑑賞中も、色々な作品に興味津々な様子。
寄り道しながら美術館スタッフおすすめの作品を見ました。
「遠くから見ると線が浮き上がって見える!」
「作品の素材がわかる証拠を見つけた!」
みなさんはまるで作品のヒミツを明らかにする名探偵のように、
それぞれの作品に注目してくれました。

写真は自由鑑賞時間のときのものですが、
縦横無尽に展示室をまわりながら、
それぞれお気に入りの作品を見つけに行く様子が分かります。

今日は、まだまだ見たい!という中で学校に帰って行きました。
現代美術館はご近所なので、
また、お気に入りの作品に会いに遊びに来てくださいね。

(インターンY.T)

2011年11月29日

芸術の秋を楽しもう!

ブログ吾嬬.jpg
今日、団体鑑賞に来てくれたのは、
墨田区の第三吾妻小学校5、6年生170名。
学校遠足を利用しての来館で、お昼はお隣の
木場公園で食べて帰りました。

学校が設定したテーマは、「芸術の秋を楽しもう!」
というもの。

人数も多いので、5年生、6年生を分けて
半分は自由に野外彫刻を鑑賞、半分は常設展を
学芸員と一緒に見て回りました。
時間がくると野外チームと常設チームを入れ替えました。

野外彫刻鑑賞では、自分の好きな作品のスケッチも
行うことになっており、みなさんそれぞれお気に入りを
丁寧に描いていました。

常設展の鑑賞では、グループで自分の感想や気が付いた点などを
述べ合いながら鑑賞したあと、自由鑑賞の時間もわずかでしたが確保し、
写真のように、一人で作品と向き合っているシーンが随所で見られました。

さてさて、「芸術の秋」を堪能できたでしょうか?(G)

2011年11月22日

大きくなあれ

016s.jpg

冬らしくなったピリッとした空気の朝、台東区立金竜小学校
6年生のみなさんが来てくれました。

常設展示室で美術館スタッフと一緒に3つの作品を見て、
その後自由見学、最後にアンソニー・カロの野外彫刻
《発見の塔》に登る、というコースです。

さあ、今日はどんな発見ができるだろう。

写真は大岩オスカールの《戦争と平和》を見ているところ。
常設展示は展示替えをしたばかりなので、生徒たちの発見が
私たち美術館スタッフにとってもすごく新鮮。
「木の枝がタコの足みたい。ちょうど8本あるし」「あ、ここは
ガイコツみたいに見えるよ」「こっちは夜で、こっちは昼かな?」
大岩さんの作品にはだまし絵のような部分や何かに見立てている
部分もありますが、作者が意図した以外にも生徒たちは新しい
イメージを見つけてどんどん想像を膨らませていきます。

大岩さんはある本の中で、「作品は展示されて完成ではなく、
展示したその時から育っていくものだと思う」と言っていました。

生徒たちが楽しそうに作品と接するのを見ていたら、いつもより
作品が生きいきしているような気がしました。作品との出会いを通して、
作品もみんなも少しずつ成長してくれたら嬉しいです。

(インターンR.S)

2011年11月 4日

制作中のアーティストと対面!

IMG_1617s.jpg

秋晴れの下、文京区立第十中学校1年生の皆さんがやってきました。
10月末に展示が新しくなった「MOTコレクション」(常設展示室)の見学です。

今回の「MOTコレクション」3階では「木の時間、石の時間」と題し、
収蔵作品の中から木や土、石にまつわるものをご紹介しています。
そして、展示室最後の部屋では、作家の淺井裕介さんによる「泥絵」の
公開制作も行われています。(※)

淺井さんは今回、土と水だけで絵を描いています。
赤みのある土から黒っぽいもの、黄色がかったもの…
土には様々な色があるのです。
何種類もの土を駆使して、淺井さんが大きな画面に挑んでいます。

写真は、淺井さんの制作現場に生徒の皆さんがやってきたところ。
壁に向かって、見た事もないような大きな絵を黙々と描く淺井さんの姿に、
皆思わず見入ってしまいました。

―今まで、どれぐらい作品を描きましたか?
―描いている時はどんなことを考えますか?

などなど、思い切って淺井さんに直接質問をする人も。
制作の手をひととき休めて、淺井さんは生徒からの質問に一つひとつ、
丁寧に答えてくれました。

アーティストによって、作品が今まさに生み出されている瞬間に
立ち会うという、貴重な体験となりました。(G.I)

※公開制作は11月20日までの予定です。
その後完成した作品は会期末まで展示されます。

2011年9月29日

みんな違う、いつも違う

IMG_1107二上ブログ.jpg
爽やかな秋晴れの9月29日、葛飾区立二上小学校5年生の
みなさんが来館してくれました。

今日は約100名というたくさんの生徒さんが来てくれたので、
まずは講堂に集合して、美術館の三つの約束〈さわらない〉
〈さわがない〉〈はしらない〉を確認してからグループに分かれて鑑賞スタート。

講堂を出て展示室へ向かう長いエントランスロビーを歩いていると、
「美術館初めて!」「ちょっと緊張する!」とワクワクとドキドキが大きくなっていきます。

写真は、荒木珠奈の《Caos Poetico(詩的な混沌)》を見ている時の様子。
「何に見える?」という質問をすると、たくさんの手が挙がりました。
「運動会の旗の飾りみたい」「空に明かりがたくさん浮かんでる」
「クリスマスのプレゼント」「星!」。
みんな、作品から感じたものを素直にどんどん教えてくれます。
作品の見方もいろいろ。寝転んだり、部屋をぐるっと歩いてみたり、
そっと下から覗き込んだり。

作品の感じ方には、人それぞれの違いもありますが、
一人の中でも、その時の気持ちや環境によって感じ方が
変わるものだと思います。
小学校五年生の時の感じ方、六年生の感じ方、大人になってからの感じ方。

またいつか二上小学校のみんなが美術館に来たら、
今度はどんな風に作品を見るんだろう。楽しみですね。
(インターンR.S)

2011年9月28日

とっておきの「?」と「!」

IMG_1091s.jpg

足立区立弘道小学校5年生のみなさんが、
社会科見学の一環で美術館に来てくれました。
お隣の木場公園でお弁当を食べてきたので、元気満タンです。

上は、石田尚志さんの作品を鑑賞したときの写真です。
身を乗り出して、穴があくほど観察、観察!
色々な感想が飛び交います。
これは波?炎?それとも嵐?
色々なイメージが広がりました。

見ているうちに、
今度は、完成までどのくらいかかったのかが気になり始めます。
「2年間じゃないかな!」
「そんなに長いか~?」
と、互いに仲良くお話しながらの鑑賞からは、
とっておきの「?」と「!」がたくさん生まれました。
新鮮な驚きがたくさんあった鑑賞ができたのではないでしょうか。

今回は、お気に入りの作品のところに長い時間いて、
じっくりと鑑賞してくれた子も多かったです。
今日はそれぞれの楽しみ方を見つけられたかな?
これからも自分のとっておきの方法で、美術を楽しんでくださいね。
(インターンY.T)

2011年9月14日

わたしのナンバーワン

032s.jpg

まだまだ残暑の厳しい中、電車と歩きで片道1時間かけて
江戸川区から下小岩第二小学校5年生の皆さん(46名)が
来てくれました。

3グループに分かれてギャラリートークの後、後半は先生が
用意したワークシートを用いて自由鑑賞してもらいました。
ワークシートのお題は、「わたしのナンバーワン」。
展示作品の中から一点を選んで、そのスケッチと、選んだ
ポイントを書くというものです。

写真は自由鑑賞のひとコマ。
クモの巣のようなモナ・ハトゥームの作品《ウェブ》の下で
ワークシートを書いている様子は、何とものびのびしています。
このように、皆思い思いに気に入った作品の場所で座ったり、
寝そべったりして鑑賞している様子が、展示室のいろいろな
場所で見受けられました。
床も天井もひろびろとした展示空間をもつ、当館ならではの
光景ですね。

鑑賞の後は、講堂でお弁当。しっかりエネルギーを補充して、
暑い日差しの中を帰っていきました。
「わたしのナンバーワン」をしっかり記憶にとどめて、
またその作品に会いに来てくださいね。(G.I)

2011年9月 7日

山形からの修学旅行

山形ブログ.jpg
夏休みも終わり、館内の賑わいも少し落ち着きました。
そんな中、今日の午後は山形から修学旅行で、
米沢市立第二中学校3年生のみなさんが
団体鑑賞に来てくれました。

現代美術館は、みなさんはじめてとのこと。
何が見られるかちょっとドキドキしながら、
3チームに分かれて学芸員と一緒に見て回りました。

写真は、荒木珠奈の≪Caos Poetico(詩的な混沌)≫を
見ているところです。
豆電球が仕込まれた小さな箱が、天井から多数ぶら下がって
いる作品で、家のようにも見えます。
ここでは、美術の先生に自分のお気に入りを一つさがしてもらい、
生徒のみなさんにどれが先生のお気に入りかを探してもらいました。
普段の先生の様子や性格から推測します。(笑)

ヒントは「普段の自分とは違うもの」だそうです。

「あれじゃない?」「これじゃない?」と生徒同士いろいろ話あいながら
2回目で、見事的中!
イチゴの描かれたピンク色のお家を選んでくれました。

こんな風に鑑賞では、相手が好きそうなものを
あれこれ話ながら探して見るのもまた楽しいものです。

最後に一人ひとり感想をうかがうと、
「自分の部屋にほしい」とか「普段見られないものが
見られて楽しかった」などいろいろな意見がでました。

修学旅行の良い思い出になってくれたでしょうか?(G)

2011年8月19日

おなかの秘密

011s.jpg

前日までのギラギラの暑さから一転、朝から大荒れの天気の中、
船橋市立船橋中学校の美術部のみなさんと、湯河原町立湯河原中学校の
美術部のみなさんが来館してくれました。

写真は船橋中学校のみなさん。加藤泉さんの作品を見ているところです。
加藤さんの作品は、初めて見た瞬間は何だか不気味!?
と感じる人もいますが、じっと見ているといろんなことに気づきます。

この日も、こんな秘密を見つけてくれた生徒がいました。
「左の女の人のおなかはピンク色、右の男の人は青、二人のおなかの
色が混ざって、真ん中の紫のおなかのこどもができたんだね」

すごい!素敵な発見。描かれた3人のおなかの色から、家族の繋がりの
物語が浮かんできます。

この作品のタイトルは《無題》。
描かれているものが何なのか、何をイメージしているのかというのは
見る人におまかせします、と、加藤さんは思っているそうです。
ちょっと不親切なように思うかもしれませんが、その分見る人
それぞれの違った発見や、自分だけの物語を想像することができます。

東京都現代美術館にはそんな作品がたくさんあります。
「なんだろう!?」と思う作品に出会ったら、足を止めてじっくり作品と
向き合ってみてください。きっと何か新しい発見ができると思います。
(インターンR.S)

2011年8月12日

美術鑑賞の天才?!

blog用(竹内).jpg

今日は千葉県から、芝山町立芝山中学校美術部のみなさんが
来館してくれました。
現代美術を実際に見るのはほぼ初めての生徒さんも多かったよう。
2グループに分かれて、常設展へ出発しました。

上の写真は、リキテンスタインさんの《ヘアリボンの少女》
を鑑賞中のみなさんです。
画面には、印刷物を拡大すると見える点がいっぱい。
遠くから見たり、近くで見たり。
全く見え方が変わります。
「近づくとカンバス地の筋が見える!」など美術部らしい意見も。
思い思いの視点で、話をしながら楽しく鑑賞してくれました。

最初は「何だこれ?」という表情でしたが、
目を細めたり、かがんだり、
新しい見方をどんどん編み出していくみなさんは、美術鑑賞の天才かも?!
楽しい雰囲気で、はじめての現代美術を堪能してくれたようです。

本の中で見るのとは違って、
実際に作品と対面すると、見方倍増、発見も倍増です。
現代美術を鑑賞する醍醐味を体験できた一日だったのではないでしょうか。
(インターンY.T)

2011年8月 3日

十代の作品

IMG_0378.JPG
本日も中学校の美術部が見学に来てくれました。
品川区立荏原第五中学校美術部のみなさん12人です。
暑い中をようこそ!

特集展示の石田尚志さんの作品(写真)には、
中学生のみなさんと同じ年頃の
十代のときに描かれたものがあります。
部活動でつくった作品が、
将来このように美術館に展示されるかもしれません。
みなさん、なるべく作品は取っておきましょう(笑)。

自由見学では、ピピロッティ・リストさんの
カーテンに囲まれた部屋の中の映像作品が大人気。
この部屋にずっといたいなんて声も出ました。

小泉明郎さんの映像作品にも関心が集まりました。
「どうして、この人はこんなことをしてるの?」
素朴な疑問をぶつけてくれます。
何かしらみなさんの心に残る作品に
出会えてくれていたら嬉しいです。(J.O.)

2011年7月29日

雨ニモマケズ?

足立区立青井中blog.JPG
夏休みに入り、中学校の美術部の見学対応が増えてきました。
雨が続き外はムシムシでしたが、
足立区立青井中学校美術部のみなさん8人が
元気に来てくれました。

常設展示室に入るとすぐに目につく
モナ・ハトゥームさんの作品「ウェブ」を鑑賞しました。
あいにくのお天気ですが、
こんな日のアトリウムの光は、
作品のかたちをよりきわだたせてくれます。

特集展示の石田尚志さんの作品も
じっくりみて回りました。
「海坂の絵巻」(写真)の、まるで線が地をはっていくような様子に
しばし見とれていました。

み終わった感想を聞いてみると、
みなさん、思いおもいに作品を楽しんでくれたようです。
今日の鑑賞体験を、
これからの作品づくりに活かしてくれるとうれしいです。(J.O.)

2011年7月26日

捨てないで~!

ブログ橘.jpg
今日来館してくれたのは、橘学苑高等学校デザイン
美術コースの3年生のみなさんです。
普段から美術史や作家研究の授業を受けていて、
進路も美術に関係する方向を考えているだけあって、
作品を見るまなざしは真剣。

まずは4グループに分かれ、常設展示室からスタート。
写真は大竹伸朗さんの作品《ゴミ男》を鑑賞している場面。
この作品には、大竹さんが集めた様々な素材が貼り付けられて
いるのですが、その一つひとつが大竹さんにとっては作品の
大切な要素です。

ここでは、大竹さん自身が書いたエッセーから、
彼が大学生だったころお母さんに作品をゴミ扱いされて
捨てられてしまった、というエピソードを紹介しました。
学生のみなさんは自分たちも作品をつくる身として、
大学生時代の大竹さんの複雑な気持ちを想像しながら
作品を鑑賞している様子でした。

自由時間では、それぞれが興味のある作品をじっくり鑑賞。
あまりに夢中になりすぎて集合時間にちょっぴり遅れてしまった
学生もいたほど。

今回は高校生という年齢に合わせて、トークにも作家が学生の
頃の話を織り交ぜながら鑑賞しましたが、現代美術は、
作家が生きていることが多いので、身近なエピソードが聞ける、
時には作家本人の話を聞く機会があるのも魅力だと思います。

また、美術館に来て気になる作品に出合ったら、
作品をつくった人のこと、その人の他の作品等にも
興味を持ってみるのも鑑賞方法の一つ。
一つの作品からいろんなことに興味を広げていくと、
自分の世界もどんどん広がっていきますよ。(インターンR.S)

2011年7月22日

台風一過

ブログ高砂.jpg
台風が去り、涼しい風が心地よい昼下がりに、
葛飾区立高砂中学校美術部のみなさん15人が来てくれました。
来年度から小中一貫校として開校する予定の、
葛飾区立高砂小学校6年生の5人も一緒です。

以前にメアリー・ブレア展を見にきてくれた生徒さんが2人、
あとは全員、この現代美術館ははじめての来館です。
AチームとBチームの2班に分かれて、
10人ずつで常設展示室の作品を3点、
トークを交えながら鑑賞しました。

写真は、落合多武さんの作品をみているところ。
作品の周りをぐるりと見てみようと促すと、
最初は遠巻きにこわごわみている人たちも、
自分の興味のある部分を見つけ、そっとささやいてくれます。

作品一つひとつに、いろんな見方があって、
それはちょっとした知識や裏話を知ることによって、
より深くなっていくことを、トークを通して体験してくれたらと思います。

常設展のあとは、名和晃平展とフレデリック・バック展を見学しました。
もりだくさんのプログラムはいかがでしたか?
またぜひ遊びにいらしてください。(J.O.)

2011年6月30日

いいねェ~

ブログ忍岡3.jpg
連日30℃を超す暑さの中、今日も元気に
こどもたちがやってきてくれました。
台東区立忍岡小学校4年生のみなさんです。

1クラスのみのこじんまりとした学年で、
3チームに分かれると1チームあたり10名程。
それぞれのチームに教育普及担当の学芸員がついて
いっしょにみてまわります。

このくらいの人数だと、一人ひとりの発言や
表情もよくわかり、とても濃い時間を共有できます。

今回の常設展示には天井からつってある作品がいくつかあり、
鑑賞方法としては、当然見上げるですが、
もうひとつとっておきの見方があります。

それは、床に寝っ転がって上を見る方法です。(写真)

こうすると自分の目線が低くなり、作品を見る視野が
自然と広がります。寝っ転がるや否や
「わー、いいねェ~」、
「美術館にきて、まさか寝っ転がるとは思わなかった!」と
楽しげな声が聞こえてきます。

床はもちろん毎朝掃除しているのできれいです。
一般のお客様もこどもたちにつられて、一緒に寝っ転がって
作品を見ていたりします。

こうした自由な見方(作法)ができるのも
現代美術の魅力のひとつ。

みなさんもぜひ、いろいろな見方で
楽しんでみてください。(G)

2011年6月29日

実は2年前・・・

ブログ東川小.jpg
今日来館してくれた江東区東川小学校6年生のみなさんは、
実は2年前の4年生の時に一度来てくれています。

なので、その当時のことをよく覚えている子もたくさんいて、
「前はこんな作品があったよ!」「あれが面白かった!」と
思い出話を交えながらのトークとなりました。

中でも天井高をいかしたアトリウムの展示は、
2年前には今の作品と違ったものが展示してあり、
「全然かわってる!」と興奮ぎみで新しい作品
(ブログ写真)に興味津々でした。

帰り際、再度2年前と今回の印象の違いを尋ねると
「暗い部屋が多かった」と答えてくれました。
今回は映像作品が多いため、まさに暗い部屋が
たくさんあるのです。

帰りに外にあるアンソニー・カロの≪発見の塔≫に
登ってもらいました。
4年生の時にも登っているはずですが、「今回も楽しい!!」と
喜んでくれ、こちらも嬉しくなりました。

中学生になってもまた遊びにきてくださいね。(G)

2011年6月22日

ご利益!?

ブログ特別支援.jpg
今日は、江戸川特別支援学校の高等部のみなさんが来てくれました。
全員車いすやストレッチャーを使用しているので、先生との事前の打ち合わせでは、
どのようなルートでまわり、移動するかを念入りに検討、確認しました。
その結果、ちょっとしたお楽しみができました。
それが何かは、またあとで。。。

この学校は、毎年きてくれるので、
館のことをよく知っている先生もいますが、
生徒は初めての来館です。

初めに、野外彫刻前で記念写真を撮り、
その後、グループにわかれて作品鑑賞です。
みなさん熱心に鑑賞し、こちらからの問いかけにも、
ああでもない、こうでもないと盛り上がりました。

なかでも、ユニークだったのが、自分が興味をもった作品を前にすると、
ご利益がありそうだといって、必ず手をあわせて拝む生徒さんがいました。
キラキラした作品が多かったようですが、
自分の心に響いた作品を前に手を合わせる姿は、
「こうした感動の表現方法もあるのだなあ」と感心させられました。

他のみなさんも自分なりの鑑賞方法で楽しんでいたようです。

さて、移動方法のお楽しみですが、
実は、お昼のお弁当を地下の講堂を使って食べていただいたのですが、
車いすやストレッチャーの生徒12名+引率の教員ら17名という大人数を館にある
小さなエレベータを使って移動していたのでは、大変時間かかります。
そこで、バックヤードにある、作品を運ぶ荷物用の巨大エレベータを
特別に使用して移動してもらいました。
6畳近い広さがあり、約5トンまで運べるこのエレベータ、
全員が乗り込め、一気にみなさんを地下まで運ぶことができました。
作品になった気分もあじわえ、このサプライズにみなさん大喜びでした。

お昼を食べた後も、もう一度展示室で作品を鑑賞したり、
ショップでお土産をかったりと半日近く美術館を楽しんでくれました。(G)

2011年6月16日

宙に浮いた〇〇? & 名和晃平展の感想

月島第三小学校 008s.jpg

今日は、中央区立月島第三小学校6年生の皆さん
71名が来てくれました。
二手に分かれ、「MOTコレクション」(常設展示)と、
開催中の企画展「名和晃平ーシンセシス」展を
交互に鑑賞してもらいました。

上の写真は、常設展示室3階に展示中の荒木珠奈さんの作品。
何か、光る箱のようなものがたくさん宙吊りになっていますね。
ある男の子は、
「道路が透明になって、家だけになった町が宙に浮いてるんだよ」
と教えてくれました。
皆、床に座ったり、寝転んだりしながら、それぞれに
作品から想像するイメージを膨らませていたようでした。


また、名和晃平展では、展覧会を見て気になった作品を
学校が用意したワークシートに各自メモしていました。
その中から、いくつかをご紹介。

「箱の中にサボテンとかフランスパンとかがうつる物」
理由:どうやってもちゃんとしたものがみれなかったから。

「鹿にガラスがついた作品」
理由:たくさんのガラスを使って、部屋の「白」と組み合わせが合っていた。

「シリコンオイルを使ったリキッド」
理由:とても心が落ち着くような作品だった。
    (どうやって泡を発生させているのだろう?)

などなど、
自分なりの言葉で語ってくれているものばかり。
「皆、頑張って書いてくれたんだなぁ」と、感心してしまいました。
それぞれの感想や質問には、自分も頑張って手紙を書いて、
お返事しようと思います。(G.I.)

2011年6月15日

すごい集中力!

扇橋小6年ブログ.jpg
6月に入り、新しい展覧会もオープンし、
同時に学校の団体鑑賞もはじまりました。

4月にやってきた2、3、4年生に引き続き、
昨日今日と2日に分けて、美術館のご近所の
扇橋小学校6年生、5年生がきてくれました。

こちら側の問いかけにも積極的で、
どんどん答えてくれました。

写真は、大竹伸朗さんの《ゴミ男》を見ているところです。
作品にはたくさんのオブジェが張り付けてあるのですが、
部分を拡大した写真をみせて、それがどこにあるかを
探してもらいました。
みんな目を皿のようにして、観察し、瞬時に探し出します。
「あった!」「こっちにある!」「みつけた!」と
その集中力たるやすごいものです。

作品を鑑賞するさいには、まず観察するというのも
一つの方法です。

こんな風にまずは作品の細部に注目させるのも、
こどもたちを作品世界へ導く方法として有効だと思います。

一つのきかっけを与えることでこどもたちは
どんどんひとりで発見していきます。
時にお友達とも意見をいいあっている姿もよく見かけます。

そうなれば、もう作品がもつ力に引き込まれている証拠。

学校にもどっても、またお家でも、今日のことを思い出して
あれこれお話ししてくださいね。(G)

2011年4月27日

美術館のご近所さん

扇橋ブログ用.jpg
いよいよ新学期が始まり、今年度のミュージアムスクールも
スタートしました。
トップバッターは、現代美術館のご近所の扇橋小学校です。

この学校は、歩いて10分ほどでこられる距離にあります。
今年は、1年生以外の全学年が4月(2、3、4年生)、
6月(5、6年生)とやってきます。

この日(4月21日)やってきたのは2年生。
ついこないだまで1年生だったこどもたちです。
まだまだ、いろいろなものに興味津々で、美術館に入るやいなや
「わーきれい!」「なにを見るのかなー?」と
わいわい、そわそわ・・・。

いつものように美術館での3つの約束を確認したあとは、
3チームに分かれて、展示を見ます。

ひとつの作品をじっくりみるのですが、
そこはまだ2年生ということもあり、
あっちが気になったり、こっちが気になったり。
挙句の果てに、窓の外の池にいたカモも気になり
「カモさーん!」と手を振る始末。

でも、それもまた楽しい美術館体験の一コマです。

日を変えて3年生、4年生もやってきましたが、
みなさん元気がとても良く、作品を見ながらたくさんお話をしてくれました。

ご近所ということもあり、普段から美術館に遊びに来ているこどももいて、
すでに作品を知っている子も。

そんな子は、作品にかくされた秘密も知っているので、
まだ知らない子のために「内緒ね!」というと
「うん!」と、ちょっと得意気な表情に。

美術館がこどもたちにとって身近な存在となっていることを
感じることのできたミュージアムスクールでした。(G)

2011年3月10日

受信中!?

IMG_3145s.jpg

区内の豊洲小学校から、今年も5年生の皆さんが
美術館見学に来てくれました。
先週から3回に分け1クラスずつ、路線バスでの来館で、
今日はその最終日でした。

写真は、そんな3日間のとある日、
MOTコレクション(常設展)のギャラリートークでの一幕です。

モナ・ハトゥーム《Web》の下で、全員で大きな輪になって、
寝転んでいますね。
まるで、作品からエネルギーを受信しているよう!?
《Web》がパラボラアンテナのようにも見えますね。

この作品の下では、よく床に寝転んで見てもらいます。
ひんやりと心地よく、気分も落ち着き、
また、そうして見上げていると、
「あ、天井が窓になってる」
「そういえば壁に(作品の)影が映ってるよ」
と、立って見ている時には気付かなかったことも
見えてくるようです。

この日、手を大きく広げている皆さんもまた、
なんとも気持ちが良さそうでした。
両足で全員がつながっている様子からは普段からの仲の良さが
感じられて、思わず顔がほころんでしまいました。

館内の展示を見た後は、アンソニー・カロ《発見の塔》に登るなど、
野外彫刻も楽しんで帰っていった豊洲小学校の皆さん。

その仲の良さを大切にして、また美術館に遊びに
来てほしいと思います。(G.I)

2011年3月 9日

卒業間近の現代美術館見学

IMG_3519s.jpg


今日やってきたのは、墨田区立両国小学校6年生の皆さん。
片道30分の距離を、はるばる徒歩で来てくれました。

96名と人数が多いため、
MOTコレクション(常設展示)を鑑賞する班と、
野外彫刻を鑑賞する班の二手に分かれ、それぞれ前・後半で
交代しながら見ることに。

現代美術館の野外彫刻は、全部で7点。
各所に点在する作品を探すのに使ってもらったのが、
「MOT野外彫刻パズルマップ」です。
(写真↓)※館内でも配布しています。

IMG_3509s.jpg
様々に折ると、、

IMG_3510s.jpg
作品が一つずつ現れるパズル式!

登れる彫刻作品、カロの《発見の塔》や、鏡面に自分の姿が
歪んで映るダン・グレアムの作品などなど… マップを片手に、
美術館のあちこちを探し歩いて作品を楽しんでくれました。

卒業を間近に控えたこの時期、「小学校生活最後の思い出に」
と企画された今回の美術館見学。

中学生になっても、また同級生と一緒に遊びに来てほしいと思います。
(G.I)

2011年1月28日

こどもたちによるギャラリートーク!?

2011.1.28二上小学校授業参観ブログ.jpg
いつもは美術館でトークをする側の我々学芸員。
でも、今日は逆で、こどもたちがギャラリートークをします。
今回は、その授業のゲストとして呼ばれていってきました。
場所は、葛飾区立二上小学校。
トークをしてくれるのは5年生のこどもたちです。

この学年は、昨年現代美術館に団体鑑賞で来館しており、
事後学習で、美術館体験の印象や感じたことから
自分たちなりに好きな絵を描いたそうです。
そして、それらの絵を使って、美術館で体験したように
今度は自分たちでギャラリートークをやってみようと、
図工担当の伊藤先生が考案しました。

初めは少人数のグループに分かれて、1人5分間の持ち時間で
自分の作品についてトークをします。
その後、全体から数名の代表を選び(選定は私に任されました)、
全員に向けてトークをします。

「この作品のタイトルはなんだと思いますか?」と
クイズ形式で問いかける子もいれば、
「美術館にはなかった絵を描きました」とか
「いたずら書きがうまく書けたので、それを仕上げました」など
様々なトークが聞けました。

トークを聞いているこどもたちからも
「なんでこの色にしたんですか?」
「この線はどういう意味があるのですか?」など
色々な質問もとびだしていましたが、
「塗り方に工夫がしてあって良いと思います」と、
その子の良いところをちゃんとほめる様子も多数みうけられました。
もちろんほめられた子はうれしそうに
「ありがとう!」と返します。

写真の女の子は、自分が1年生の時から5年間過ごしている
図工室の机の盤面(絵の具などがついて大変趣があります)が好きで、
それを描きましたと、「じーん」とくる一言に伊藤先生も感慨深そうでした。

今回のように美術館での鑑賞体験→創作→自作のトークという風に
一連の流れができており、またそのトークには美術館の学芸員も参加するという
まさに、学校と美術館の連携が上手に機能した授業になったと思います。(G)

2011年1月27日

お気にいりを見つける目~汐入東小学校

ブログ.jpg

今日は荒川区の汐入東小学校の5年生が
美術館に来てくれました。

この学校は、去年、南千住に開校されたばかりの新しい小学校。
校舎も新しくて、屋上にプールがあったり、
広い図書室が完備されていていたり、
教室のサイズも普通よりも大きくて、
のびのびと過ごせそうな学校です。

今回の美術館見学も、だから学校としては、初めての試み。
60人という大勢の生徒たちが電車を乗り継いで、
やってきてくれました。

見学の前半は、「トランスフォーメーション展」を
学芸員と一緒に見て回り、
迫力ある作品に驚きの声を上げたこどもたちでしたが、
後半はMOTコレクションの3階に移動して、
各自で静かに鑑賞してもらいました。

図工の先生が作成した“特製ワークシート”を片手に、
生徒たちは、自分のお気に入りの作品を探します。

この3階には、100点近く作品があるので、
お気に入りの1点を見つけるのも簡単ではありません。
どれにしようか迷ってしまう・・・という贅沢な悩みを
かかえる子も続出です。

写真は、村山槐多の≪欅≫の前に集まるこどもたち。
鉛筆だけでだけで描かれていて、
それほど派手な作品ではないのですが、
こどもたちの心を捉えたようです。

その他にも、加藤太郎≪スミレ≫や山口勝弘の≪ヴィトリーヌ≫など、
比較的小さくて見逃してしまいそうな作品にも、
しっかりと目を向けていたのが印象的でした。

60人それぞれが、他の人に流されず、
しっかりと自分の目で見て、作品を選ぶ。
絵を見る上で大切な姿勢が
自然に備わっていたこどもたちでした。
(C.M.)

2011年1月25日

世界史と美術の交差点~横須賀学院高等学校

横須賀学院.jpg

今日は横須賀からはるばる横須賀学院高等学校の3年生が、
美術館に来てくれました。
横須賀学院といえば、
昨年も3年生が見学に来てくれたお得意様です。

じつは引率の先生は、美術ではなく世界史の先生。
ご自身もかなりの美術愛好家ですが、
おそらく・・・芸術作品を通して現代史や社会の問題点を
生徒たちに学んでほしいと考えているのかもしれません。

ということで、今日のトークは社会と深い関わりを持つ作品を
中心に話を進めてみました。

20世紀の正と負の遺産を見つめるヤノベケンジの≪ロッキング・マンモス≫、
現代のネット社会を映し出すモナ・ハトゥームの≪ウェブ≫、
そして日本の伝統文化に問いを投げかける菊畑茂久馬の≪奴隷系図≫・・・。

現代美術を見るのはほぼ初めてという生徒さんたちでしたが、
作品を見る目に時としてきらっと興味が宿ります。

芸術作品は“時代の鏡”・・・という人もいるように、
これを機にたくさんの芸術作品を読み解き、
自分なりの歴史観や世界観を大切に築いていってほしいですね。
(C.M.)

2011年1月20日

学校ゆかりの作家~恵泉女学園高等学校

ブログ.JPG

今日は恵泉女学園高等学校の3年生がMOTコレクションを
見に来てくれました。
高3といっても、すでに進学先が決まっている生徒さんばかり。
高校生最後のこの時期を有意義に過ごしてもらえるよう、
学校が特別に組んでいる授業のひとつです。

じつは先月、美術の先生と打合せをしたのですが、
その際に、「あっ。本郷新の作品」と目に留めてくださったのが、
3階に展示されているこの作品。

≪O嬢≫というタイトルの少女の彫刻です。
                ↓
IMG_8607.JPG

本郷新といえば野外彫刻で有名な作家。

広島の平和記念公園や札幌の大通公園など、
日本各地で作品が見られますが、
じつは恵泉女学園にゆかりのある作家だそうです。

戦前に恵泉女学園で15年間ほど教鞭をとっていた本郷新は、
学校内にも彫刻を残していて、
現在使われている学校章も本郷のデザインによるもの。

見せていただくと、
女性が泉の水を汲んでいる素敵な校章でした。

本郷新の精神が今も息づいている学校に育った生徒たち。
みなさん初めての現代美術館にもかかわらず、
じつにのびのびと楽しそうに・・・
作品を鑑賞していたのが印象的でした。
(C.M.)

2011年のミュージアム・スクールはじめ

IMG_2691s.jpg

今日は、江東区立東川(とうせん)小学校4年生の皆さん(53名)が
来てくれました。

この学校がミュージアム・スクール(学校の団体見学)の年明け第一号。
1/3に淺井裕介さんが描いてくれた「巨大描き初め」作品もお出迎えです(写真)。

この学校は歩いて来ることができる距離の”ご近所さん”。
昨年6月には6年生も来てくれていました。
年に何度も来館してくれるなんて、うれしい限りです!

さて、今日は3グループに分かれて、「MOTコレクション」(常設展)と、
「オランダのアート&デザイン 新言語」展の鑑賞。
クラスの友達と一緒に、気になったことや不思議に思ったことなど、
思い思いに感じたことを自由に話し合ってもらいながら回ってもらいました。

常設展では、
洗濯バサミがカンヴァスにびっしりと付けられた中西夏之さんの作品を前に

「この人、何にでも洗濯バサミ付けたくなるのかな?」
「東京スカイツリーにも付けちゃうんじゃない!」

と、会話が盛り上がっているようでした。
…皆さんなら何を洗濯バサミで埋め尽くしてみたいですか?
ちょっと想像してみてくださいね。

作品の前で色々な会話と想像がふくらむミュージアム・スクール。
今年もたくさんのご来館をお待ちしています!
(G.I)

2010年12月24日

よく見ると、、時計!?

IMG_2452s.jpg

今日は、墨田区の業平小学校から、元気いっぱいの
5年生の皆さん(68名)がやってきました。
「トランスフォーメーション」展と、
「オランダのアート&デザイン 新言語」展の見学です。
講堂で3つのルール:走らない・さわがない・さわらない
を確認して出発。

「オランダ」展では、入り口で一人ずつ小さなレンガを渡されます。
一つずつのレンガを皆で積み上げて、建造物オブジェを作ろう!
という、マルタイン・エングルブレクトの《小さな東京モニュメント》
は、こども達にも人気のスポットになっています。

そこへ向かう途中、写真(上)に写っているのは、スタジオ・マーティン・
バースの映像作品。
二人の人物がゴミを掃いている様子が、上からのアングルで
延々と映っているだけ…

でもこの作品も、こども達には大人気なんです。
じつは、これは「時計」。
時計の針(ゴミ)を、毎分ちょっとずつ動かしていくというもの。
一見何だかよく分からなくても、
すぐに見抜いてしまえるこども達。
頭がまだやわらかい証拠(?)でしょうか。

ひとしきりこの作品を楽しんだあと、
皆がいっせいに手をかざし始めました。
(写真をもう一度ご覧下さいね)

…何をしているのかと思ったら、
入り口でもらったレンガに空いている6つの小さな穴の「影」を、
いかに丸くきれいに映せるかを競っていたのでした。

こういった"遊び"が即座に生まれるところはさすがだなぁ、と、
おもわず感心してしまいました。

二つの展覧会を、とても楽しんでくれた皆さん。
なかには、「もう一周見たい!!」
と言ってくれた人も。
皆で先生にお願いして、またぜひ見学に来てほしいと
思います。 (G.I.)

2010年12月22日

見降ろしたり、見上げたり~月島第三小学校

昨晩は激しい雨が降ったのに、
今朝はすっきりとした小春日和。
そんな好天の中、
中央区立月島第三小学校の6年生が来てくれました。

6年生はあと数カ月で卒業です。
5年生の時に、すでにブリヂストン美術館を訪問したようですが、
もう一つ別のタイプの美術館も見てほしい・・・という
先生の熱い思いが今日の見学会に繋がりました。

この写真は、MOTコレクションを鑑賞している様子。
こどもたちはモナ・ハトゥームの“クモの巣”型の作品を
3階から見降ろしています。
  ↓
IMG_8561.jpg

クモの巣の下には、友だちの姿が見えるのも、
おもしろかったようでした。

ピピロッティ・リストのビデオ・インスタレーションの
部屋にも入ってみました。
 ↓
ブログIMG_2438.JPG

薄暗いこの部屋には、
天井と床に不思議な映像が映し出されています。
上を見上げたり、下を覗きこんだり。

「一番、リラックスできるポーズで、
見てみましょう!」と声をかけると、
置いてあるクッションを枕にして、
寝転んで上を見始めました。

「気持ちよくて、何だか眠くなっちゃった。」
「何とも言えない不思議な気分」

美術館という場所で、
映像を見ながら寝ころんだり、
巨大な作品を上から見たり、下から見上げたり。
そんな特別な美術体験を、
中学生になっても覚えてくれていたら嬉しいですね。
(C.M.)

2010年12月21日

不思議な…ヤギ!?

IMG_2431s.jpg

今日は荒川区から、赤土(あかど)小学校5年生の皆さん
(79名)が来てくれました。
3グループに分かれて、トランスフォーメーションの見学です。

今日の見学で最初に見てもらったのは、ジャガンナート・パンダ
の《第二の皮膚》。(写真)
一体のヤギの彫刻と、その傍らに無造作におかれたシャツ。
後ろ足にシャツの袖が通してあったり、
ヤギの毛皮がシャツと同じ模様だったり…
よく見ていくと、不思議な部分がいくつも見つかります。
ヤギと服の関係について考えてもらうと、

「シャツがヤギになったのかな」
「着ていた人がヤギになっちゃったのかも!」
「魔法をかけられたんじゃない?」
「…呪い!?」

と、想像が膨らんでいきます。
次の作品に向かう途中、
「なんか、いろんなストーリーがうかんできた!」
と、近くにいた男の子がつぶやいていました。

その後もいくつかの「変身」を題材にした
作品をご紹介して、見学は終了。
皆さんに「気になった作品は?」と聞くと、

「ヤギ!」「カツラ!」
「トラ!」「ファーブル!」
「矢印!」「カモノハシ!」

と、色々な作品の印象を、キーワードにして答えてくれました。

これから展覧会を見る人にとっては、
作品のヒミツを読み解く格好のヒントになるかも??
ぜひ会場に足を運んで確かめてみてくださいね。
(G.I.)

2010年12月17日

意外な素材に注目!

IMG_8547s.jpg

今日は、台東区立金竜小学校6年生の皆さん
(60名)が来てくれました。
昨年には国立西洋美術館にも行ったことのある
学年だそうです。
(色々な美術館に連れて行ってもらえて良いですね!)

さて、今日の見学では、MOTコレクション(常設展)を
3つのグループに分かれて見てもらいました。

自動車の部品でできたヤノベケンジの《ロッキング・マンモス》や
洗濯ばさみがびっしりとカンヴァスに付いている中西夏之の作品、
大量の五円玉が使われている菊畑茂久馬の作品などなど、
意外な素材が使われている作品に、
「これ、どうやったの?」
「なんでこんなの作ろうと思ったの?」
と、わき出るようにたくさんの質問がとんできました。

自由見学の時間ではワークシートを片手に、
感じたことや発見したことを熱心にメモする姿が。
見学が終わって感想を聞いてみると、
「おもしろかった!」
「中にはこわい作品もあった!」
と、皆はじめての現代美術との出会いに、
たくさんの刺激を受けていたようです。

帰りがけには、屋外に設置されているアンソニー・
カロの《発見の塔》も見学。(写真)
鉄で作られたこの巨大な彫刻作品、中に入って
登ることもできるんです。
残念ながら今日は時間がなく、外から眺めるだけ
の見学でしたが、
今度美術館に遊びに来たときには、ぜひ登ってみてくださいね!
(G.I.)

2010年12月16日

元気いっぱい!

御田ブログ写真.jpg
今日は、港区立御田小学校から
1年生約60人がやってきました。
(写真:来館風景・・・仲良く、手をつないで)

みんな非常に元気いっぱいで、
しばし館内も賑やかに・・・。

はじめに美術館でのルールを伝えた後、
3チームに分かれて鑑賞です。

1年生ということもあり、
みんな「僕の話も聞いて!」「私の話も!」
っといっぺんに話し出すので、
話を聞くほうも大変です。

顔に目の描かれていない作品を見て、
その理由をみんなで考えた時には
「あとで描こうと思ったんじゃない!」
「寝てるんだよ!」
「ロボットだからだ!」
と発想も非常にユニークで、
聞いているこちらも楽しくなりました。

この世に生を受けて72ヶ月。
現代美術という世界との触れ合いは
1年生のみなさんにとって新鮮な驚きと共に
楽しい体験として刻み込まれたことと思います。(G)

2010年12月 9日

よく見て、感じて、考える

志村第四小ブログ.jpg
今日は、遠く板橋区から志村第四小学校6年生の
みなさんがやってきてくれました。

70名前後とちょっと人数が多かったのですが、
3つのグループに分かれてトランスフォーメーション展の
団体鑑賞です。

学校で用意した美術館見学のしおりには、
“めあて”として「作品をよく見て、深く感じ、考えよう」とあります。
その“めあて”にある通り、こどもたちは実に
よく見て、感じて、考えてくれました。

展示室と展示室をつなぐわたり廊下に展示されているサラ・ジーの
《飼いならされたものたち(フェーズ1,2,3)》を見て、

「これは過去から未来をあらわしている!」
「作った人は、きっと女の人だよ。だって、優しい感じがするもの」
「チケットがあるよ!」

などなど、活発な意見が飛び出しました。

いつもこの作品では、ちょっとしたクイズを出すのですが、
ここでは、クイズの内容については秘密にしておきます。
あるものの数を数えてもらうのですが、最初にじっくりと
見ているはずでも、

「え!そんなのいた?」と驚くようです。

あとは目を皿のようにして、一生懸命探してくれます。

今度また美術館に来たときにも、
この「よく見て、感じて、考える」という気持ちを大切にして、
作品と対峙してほしいと思います。(G)

2010年11月30日

離れたり、近づいたり

港陽小ブログ.jpg
今日は、港区立港陽小学校の5年生が
見学に来てくれました。

トランスフォーメーション展の見学ですが、
色々と変身がテーマの展覧会ということは、
すでに他のブログでも紹介済みです。
では何が変身するのでしょう?

人やモノが変身するのは、もちろん、
鑑賞の仕方で作品の見え方も変身しちゃいます!
写真は、その様子。

これは、パールティ・ケールの《テレイン》という作品。
遠くから見るとなにか波のような、渦のような模様が
描かれているように見えます。
でも、徐々に近づいて見てみると、描いているのではなく、
あるモノがたくさん貼り付けてできているのに気づきます。
(それがなにかは秘密です。展示室でぜひ確かめて下さい)

こんな風に離れたり、近づいたりして見ることで
作品の表情が変わります。

普段の図工では使わない予想外の素材が使われていることに、
こどもたちはビックリして、作品への興味も増したようです。

こうしていろいろな見方の変化も体験できるのが今回の展覧会です。(G)

2010年11月25日

立場が逆転!?

今日は、ご近所、江東区立北砂(きたすな)小学校から、
5年生の皆さん(49名)がやってきてくれました。
「トランスフォーメーション」展と「オランダのアート&
デザイン 新言語」展を、学芸員と一緒に3つのグループに
分かれて鑑賞してもらいました。

この日、皆で盛り上がったのは、サイモン・バーチの作品、
《ソゴモン・テフリリアン》。

ドアを開けてうす暗い部屋に入ると、四方の壁には、
ある動物の映像が映し出されます。

IMG_8397s.jpg

…それはなんと、猛獣のトラ!
鑑賞者を取り囲むようにぐるぐる歩き回っています。
大きな顔のアップには鋭い牙も。

部屋の中では美しい歌声も流れているのですが、
映像をじっと見ていると、トラのしなやかな身のこなしが歌声と
次第にマッチして、不思議と優雅に思えてきます。

こども達は、縦横無尽に動き回るトラの迫力に圧倒。
思わず部屋の真ん中に寄り添ってしまう人や、
大きく映し出されたトラの顔を近づいて見に行く人も。
「頭から丸ごと食べられちゃうよ!」と楽しそう。

ふだん動物園ではオリの中と外にいる、動物と人間の立場が
たちまちに逆転してしまうという、まか不思議な体験ができる
小さな部屋だったのでした。(G.I.)

2010年11月19日

受験勉強真っ只中!

朋優ブログ.jpg
ここのところ高校生の団体鑑賞が続いております。
今日は、朋優学院高等学校の3年生30人がきてくれました。
ここは、美術・デザインコースがある学校。
みなさんは、その中の美術コースを選考している生徒さん達です。

なんとなくおとなしい感じのみなさんですが、
中には、ぐったりしている生徒もみうけられます。

聞くとこの時期受験勉強が大変だそうで、そんな中での
団体鑑賞ですから、みなさんの様子がなんだかパッと
しないのもうなずけました。

いつもは、いろいろと問いかけながら進行するのですが、
生徒の様子を慮って、解説中心のトークで進めました。

そんな中、それまで大人しかったみなさんの目の色が
変わった作品があります。
それは、ヤン・ファーブルの《第1-18章》という作品。
ファーブルの多様な年齢の頭部に、いろいろな動物の
角や牙などが付いている彫刻です。
金色のブロンズ18体、ワックスでできたちょっと生々しい
18体が対で並んで、薄暗い展示室に浮かび上がっています。

作品をみるやいなや、「かっこいいー!」「すげー!」とちょっと興奮気味。
「何でできているんですか?」「これは何の動物の角ですか?」
「どうやってつくったんだろう?」と質問もたくさん飛び出しました。

受験勉強で疲れた頭が、こうした刺激的な作品の力で、
スッキリしてくれたなら、こちらとしてもうれしいです。
みなさん、頑張って下さいね!(G)

2010年11月18日

芸術専攻の高校生~潤徳女子高等学校

潤徳.jpg

今日の午後は、
北千住にある潤徳女子高等学校のみなさんが、
見学に来てくれました。

この学校には芸術コースがあり、
来てくれた3年生30人は
中でも造形美術専攻の
美術が大好きな生徒さんたちです。

今日は当館で見られる3つの展覧会を
全部見ていただくという計画で、
その手始めに、
私たち学芸員と一緒にトランスフォーメーション展をまわり、
幾つかの作品をピックアップして
皆でじっくりと鑑賞してみました。

カモノハシと人間の赤ちゃんが合体した作品や、
暗闇の中で音が渦を巻く作品。
そして犬の視点で見るヴェネツィアの街並みのビデオ、
ヤン・ファーブルの36体の彫刻の部屋など、
特殊な展示が続くこのトランスフォーメーション展。

最初は少しとまどっている様子でしたが、
さすがは芸術専攻の生徒さん。
次第に慣れてきたのか、
作品の細部にまで目が向くようになり、
興味深々で鑑賞をしている様子が
よくわかりました。

現代美術にどっぷりと浸ったひと時。
北千住から半蔵門線で一本ですし、
またぜひ気軽に足を運んでくださいね。
(C.M.)

2010年11月17日

鑑賞も体力勝負!?

平久小ブログ.JPG
この日来館してくれたのは、江東区にある
平久小学校の5年生のみなさんです。
昨日、今日と2日間連続で、1クラスずつ
2回に分けてきてくれました。

さて、みなさん上の写真は
何をしているかわかりますか?
実は、後ろの作品を体でまねているシーンです。

この作品は、鶴岡政男の《重い手》というもので、
手や足が何本もみえます。
一体どうなっているのか、良く観察してもらい、
実際に体を使って表現してもらいました。

「こっちの手はここだよ!」「足はこっちー!」「痛いよ!」と
ああでもない、こうでもないとかなり盛り上がりました。

鑑賞といってもただ見るだけでなく、
こうして体をつかって実際にやってみると
いろいろなことに気がつきます。
一人じゃなくて何人もいるとか、
描いた人の気持ちがわかるとか・・・。

本日の鑑賞は、少々体力が必要だったかもしれませんね。(G)

2010年11月13日

鳥になった気分!?

笹塚ブログ.jpg
今日は渋谷区立笹塚小学校から元気の良い
6年生の皆さんがやってきてくれました。
鑑賞したのは、現在開催中の「トランスフォーメーション」展です。
変身や変容をテーマにしています。

変身と一言でいってもさまざまで、
自分の姿形が何かに変わってしまったり、
何かになったような気分をあじわえたり、
いろいろな切り口で変身を捉えた作品が展示されています。

なかでも、高木正勝さんの《イメネ》は、鳥の目線で空を
飛んでいるかのような雰囲気を味わえる映像作品です。

ある女の子は、作品を見る前に「私、鳥になりたいんです」とぽつり。
映像作品を見終わった後、にっこりと微笑みながら
「鳥になった気がしました!」と満足気でした。

それぞれに気持ちも変容してくれた鑑賞になったようです。(G)

2010年11月 2日

全学年で美術館見学

IMG_8167s.jpg

今日は、修徳学園中学校の皆さん86名がやってきました。
進学コースの1年生から3年生まで、全学年そろっての来館です。

前半はMOTコレクション(常設展)を3グループでギャラリートーク、
後半の自由見学では企画展「オランダのアート&デザイン 新言語」
を鑑賞してもらいました。

写真は常設展でピピロッティ・リストの《A Liberty Statue for Tokyo》
を鑑賞する皆さんの様子。
展示室の中に出現した小屋のような作品の中に入って、しゃがんだり
寝そべったりしながら映像を鑑賞することができます。
さて、どのような映像空間が作り出されているでしょうか。
(実際に来て確かめてみてください。)

展示室を出てきた一人に感想を聞いてみると、
「みたことがないような作品だった!」
と目をかがやかせて答えてくれました。

わかりにくいと思われがちな現代美術作品も、生徒の皆さんはそれぞれ
自分なりに頭で考えながら、身体の感覚を総動員して、
しっかり受け止めてくれたようです。

この学校は2年前から国立西洋美術館、国立近代美術館と、
年に一度の美術館見学を続けてきてこられたとのこと。
また来年以降も、お待ちしています!(G.I.)

2010年10月29日

みんなで特別な時間を

IMG_8153s.JPG

10月29日に展示が新しくなったばかりのMOTコレクション(常設展)。
初日からさっそく、小学校のこども達が見学に来てくれました。

やってきたのは、江東区立数矢小学校4年生の皆さん94名です。
「現代美術館に初めて来た人?」
と質問すると、全体の半分ほど手が挙がりました。
よく見ると先生方の手もちらほら。皆さんに初めての現代美術館を
気に入ってほしいなと、あらためて気合いが入ります。
講堂では美術館でのマナーや作品について、映像やクイズを交えて
ご紹介した後、3つのグループに分かれて展示室へと移動。

今回の常設展は、1階では現代作家による映像作品を中心に、
もう一つのフロア3階は「クロニクル1947-1963 アンデパンダンの時代」
と題し、戦後日本美術の作品をご紹介しています。
こども達は、1階の作品で音や映像で身体を包まれる不思議な感覚を
一斉にみんなで体験したり、3階では約50年前の多様な表現の中から
作品の”素材”に注目して鑑賞したり、好奇心旺盛にいきいきと展示室を
歩き回っていました。

DSCF2357s.JPG

見学を終えて、先生がこども達に向けて話しておられた、
「皆さんにとっては、こんなに大勢の友達と一緒に美術館に行く経験は、
もしかしたら最後になるかもしれません。」
という言葉がとても印象的でした。

こども達、そして先生にとっても、美術館見学は普段の学校生活から
ちょっと離れて過ごす特別な時間。
その中で、何か一つでも自分の中の新しい感覚や、いつもと少し違う
友達の表情を見つけて、持ち帰ってもらえれば、と思います。(G.I.)

2010年9月30日

外国から来たこどもたち~葛西小学校日本語学級

日本語学校 013.jpg

今日は約30人の外国人の小学生が、
美術館に来てくれました。
ブラジル、モンゴル、中国、韓国・・・・と様々な国から
日本にやってきて、
今、一生懸命に日本語の勉強をしているこどもたちです。
週に2回ほど、葛西小学校の日本語学級で
学んでいます。

美術館はほとんど初めてなので、
美術館を知ってもらい、
親しみをもってもらうことからスタートです。

まず展示室に入る前に、
美術館のルールをみんなで確認。
それから常設展示室にご案内して、
私たち学芸員と一緒に作品を鑑賞しました。

日本語が通じるかしら?と最初はこちらも不安だったのですが、
子どもたちの“一生懸命に聞こう”という姿勢と、
新しいモノに対する好奇心に後押しされて、何とかクリア。

高学年のお兄さん、お姉さんたちも、
助けてくれて、
低学年の生徒に通訳をしてくれました。

この写真は、モーリス・ルイスの作品を前に、
「薄い絵の具と濃い絵の具」についてこどもたちと
話し合っているところです。

「薄い方がキレイだと思う」
「濃い絵の具は色がはっきり出る」
「濃い絵の具はパサパサになってかきにくい」
どんどん意見が出てきます。

自分たちの絵の具の体験を思い出しておくと、
美術館の抽象絵画も身近になってくるのか、
近づいて表面を見ながら、
友だち同志で活発に話が進んでいる様子でした。

作品を前にしてのおしゃべりは楽しそう。
これからも日本語を使って
会話をエンジョイしてほしいです!
(C.M.)

2010年9月29日

展覧会の作り方

ブログ学習院.jpg
今日の午後は、学習院女子高等科の美学美術史コースを
選択している3年生がやってきました。
例年来てくれる常連校です。

毎年、文化祭で自分たちが企画した展覧会をするそうで、
今回も展覧会の作り方や展示の仕方について学芸員から
レクチャーを受けるのが目的です。

はじめに研修室で、学芸員から一般的な展覧会開催までの
流れにつきてレクチャーを受けた後、実際に常設展示室に
出向き、展示方法についてあれこれ見学しました。
作品の展示の仕方、ライティング、鑑賞者に配布する解説書
などなど・・・。

いつもの作品鑑賞とはちがって、こうした展示方法を中心に
みていくと、普段は気がつかない美術館の展示空間に興味が
移ります。
作品はどこから展示室に入れるのか、普段作品はどこにしまわれて
いるのか、学芸員はどこで働いているのか・・・。

短い時間でのレクチャー&見学でしたが、
自分たちで作る展覧会のヒントを得てくれたようです。

楽しい、展覧会をぜひ作ってくださいね!(G)

好きだから、描くことでもっと好きになる

IMG_8025.jpg

カラリと清々しく晴れた秋空のもと、今日は葛飾区の
二上小学校の5年生のみなさんが見学に来てくれました。
秋晴れよりも爽やかな笑顔はなんと110人分。
ほとんどの人が現代美術館初体験です!

デイヴィッド・ホックニーの絵の前にくると、
様々な色や形に興味津々。
一見違う場所が描かれているように見える二つの絵を
じっくり観察して、実は同じ部屋が描かれていることや、
そこに描かれている家具の微妙な違いまで
細かく発見してくれました!

“好きなもの”を違う角度から描いたり、
違う時に描いたりするホックニー。
それによって、同じものでも様々に色や形が変わることに、
皆さん、とても驚いていたようです。

聞くと二上小学校の皆さんも図工の時間に
“好きなもの”をよく描くとのこと。
好きでたくさん見ているものでも、
ホックニーのようにいつもと違う見方をして描いてみると、
知らなかった一面を発見できるかもしれません。

これからも自分が好きなものを描くことで、
なにかを「好き」な気持ちを大切に育てていってほしいなと思います。

(インターン Y.K.)

2010年9月24日

じっくり味わう/思いっきり楽しむ

IMG_8001s.jpg

今日は、台東区立石浜小学校5年生の皆さんがやってきました。
少し早めに到着し、隣の木場公園で元気いっぱい走り回っていた皆さん。
講堂に集合すると一転、わくわくした表情でこちらが話し出すのを
じっと静かに待ってくれています。

挨拶とマナー確認の後、「MOTコレクション」(常設展)で3グループに
分かれて学芸員とのギャラリートークと、「こどものにわ」の自由鑑賞を、
クラス毎に交代して楽しんでもらいました。

立体・絵画・映像、と、幅広い表現にふれることができる
今回の「MOTコレクション」。
《さそう絵画》と題された一室では、気になる作品を選んで
「ここにさそわれる!」というポイントを発表しあったり、
エルズワース・ケリーの作品《赤・黄・青》の前では、皆で"かげおくり"
(三つの色だけで構成された絵画をじっと見つめて、上の壁に視線をうつすと…
色の"かげ"が見える!という遊び)で遊んでみたり。

また、ショーン・グラッドウェルの映像作品では、
スクリーンの前に立つと皆、自分の影をうつして大喜び。

疾走する自動車の上に作家本人が立ち上がる様子が映し出されると、
「(おしりを)押せるよ!」
と、手の影で"共演"してくれました。(写真)

じっくり味わうことと、思いっきり楽しむこと。この二つがバランスよく
同居していた、石浜小のこども達でした。

こども達の鑑賞の様子を見て、「一度トークやってみたいな…」
と、先生も思わずぽつり。
次回お越しの際には、ぜひ挑戦していただきたいと思います。
(G.I.)

2010年9月22日

顔なじみのお客さま

IMG_7960s.jpg

今日は港区立赤羽小学校4年生の皆さんが来てくれました。
じつはこの学校、毎年来てくれるお得意様なのです。

今日のこども達も、3年生の時に来てくれていたのでした。
再会を喜びつつ、「MOTコレクション」(常設展)と
「こどものにわ」、二つの展覧会を鑑賞。
二度目の来館とあって、皆、現代美術館の広い空間にも
慣れている様子です。
我々学芸員の顔を見ても、「あっ、前に会った人だ!」
と憶えてくれていると、嬉しくなってしまいます。

そんなこども達にとって、一番印象が変わっていたのは
常設展入口の吹き抜け空間(アトリウム)ではないでしょうか。

天井から垂れ下がるふしぎな形と漂う香り、そして床に置かれた
クッションからの眺めが好評だったエルネスト・ネト《Flower2》に代わり
現在は透明感ばつぐんのモナ・ハトゥーム《Web》が展示されています。

前回と同じ場所で、そのときの体験を思い出しつつ、床に寝転んで
新しく生まれ変わった空間を全身で感じてもらいました。(写真)
ひんやりとした美術館の広い床が、なんとも気持ちよさそう。

顔なじみの美術館があるなんて、素敵なことですよね。
また来年も、一回り大きくなった姿を見せに来てほしいと思います。
(G.I.)

2010年9月18日

秋晴れの美術館見学

浦和ブログ.jpg
秋晴れの土曜日、今日は埼玉から浦和学院高等学校で
美術コースを選択している1、2年生の生徒さんが見学に
きてくれました。

ちなみに、2年生のクラス数は、なんと19クラス!!
800人もいるそうです。

昨年は、竹橋の近代美術館に見学にいったそうです。

さすが美術コースだけあって、様々なジャンルの美術の世界に
触れるのも、この見学の大きな目的になっているようです。

現代美術館への見学は初めてとのことで、
もちろん現代美術に触れるのも初。

平面作品や立体作品、インスタレーション、体験型の作品など、
いろいろなタイプの作品を紹介しました。

こちらからの問いかけや説明に熱心にうなずきながらメモを取る生徒や、
どんな仕組みになっているのだろうと不思議がる子、
じっと作品を見つめたまま動かない生徒など鑑賞の様子も様々。

現代美術の世界は、そのテーマや素材も多岐にわたります。
そうしたバリエーションのお話も交え、これからの美術の授業でも
参考になるようなお話を中心に、ギャラリートークを行いました。

美大をめざしている生徒さんもいるそうなので、
いろいろな見学を通じて、見聞をひろめてほしいものです。(G)

2010年9月14日

美術館でのびのび~江戸川区第三松江小学校

第三松江小.jpg

今日は新小岩にある第三松江小学校の6年生が、
朝一番で美術館に来てくれました。
総勢104人と都内の学校としては大人数。

スムーズに見学できるようにと、
2ヶ月も前に図工の先生が下見に来館されて、
作戦を練っていただき当日を迎えました。

今日は常設展示と「こどものにわ」展の両方を、
約1時間30分で見るというハードスケジュール。

しかし先生の作戦のお陰か、
展示室の移動も時間通りスムーズでしたし、
鑑賞のマナーもしっかり守れていたようです。

聞くところによると、
この6年生たちは、これまでにも、
ブリヂストン美術館や
森美術館などに見学に行ったことがあるそうです。

そうした経験もしっかりこどもたちの中に蓄積されているのでしょう。
美術館に来ても緊張することなくのびのびした様子が印象的でした。

自分の目でお気に入りの作品を探して、
積極的に楽しもうという意欲も伝わってきます。

小学生の頃から、ごく自然に美術館を訪ね、
先入観をあまり持たずに様々な作品に触れること。
その大切さを実感したひと時でした。
(C.M.)

2010年9月 8日

台風にも負けず!

文京.jpg
今日は、あいにくの台風。スコールのような雨の中、
文京区の図工部会の先生方が研修で当館を活用してくださいました。

例年、研修する美術館を変えているそうで、今年は現代美術館を
選んでくれました。対応する側としても気合が入ります!

はじめに当館でのスクールプログラムについてご紹介したあと、
2チームに分かれて、普段こども達にしているギャラリートークを
体験していただきました。

さすが、小学校の先生、無邪気な反応は、まるでこどものようです。
こちらからの問いかけにも楽しそうにお応えいただき、
トークももりあがりました。

「こども達の反応は、学年によってちがいますか?」
など、教師ならではの視点の質問もありました。

いろいろな美術館での研修を通じ、
図工のヒントや得るものも異なると思います。
さて、今日の研修では何を得たのでしょうか?
その結果を、報告してもらえる日を楽しみにしています。(G)

2010年9月 3日

まちの自慢スポットをさがして

今日は地元、江東区の越中島(えっちゅうじま)小学校から
元気いっぱいの3年生の皆さん、94名がやって来ました。

3年の地域学習で「江東自慢マップ」づくりをしていて、
その準備として区内あちこちの施設や寺社、名跡などをめぐる
一日がかりの見学ツアーなのだそうです。
今回、現代美術館もマップ候補地として選んでくれました。

施設めぐりということで、今日は展覧会のことだけでなく、
館内のいろいろな場所もご紹介しました。
たとえば…

・三角形が連なったような、柱のデザイン(写真左上)
・1階エントランスホールからのぞける、地下の図書室(写真右上)
・展示室に向かうエスカレーターから見える、水辺のある広場(写真左下)
…などなど。

IMG_1247.JPG 美術図書室ss.jpg

水辺ss.jpg リントイレ(女性)ss.jpg

中でも皆の話題になっていたのは、美術作家マイケル・リンがデザインした、
世にもきれいなお手洗い(写真右下)。
残念ながら今日は実際にお見せできませんでしたが、
また時間をみつけて、ぜひ探しにきてほしいです。

もちろん展覧会も鑑賞してくれました。「こどものにわ」展に出品中の
無数の動く線がスクリーンに次々と投影される映像作品、
出田 郷(いでた ごう)《lines》の前では、まるでパフォーマーのよう。

IMG_1329s.jpg


きびしい暑さにも負けず、皆さん無事に見学ツアーを終えることが
できたでしょうか?
どんな自慢マップが完成するのか、そして、
皆さんがどのように現代美術館を取り上げてくれるのか、
今からとっても楽しみです。(G.I.)

2010年8月31日

二学期一番乗り~江戸川区立清新第一小学校

8月も最終日の今日、
江戸川区の清新第一小学校の6年生が
美術館に来てくれました。

聞くところによると・・・、
江戸川区の小学校は、
すでに先週、夏休みが終わっていたようです。

すっかり学校モードに復帰したこどもたちですが、
夏の余力があるのか、
木場駅から20分近くも歩いてきたのに、
元気一杯です。

さて今日のミュージアム・スクールは、
参加者が約120人ということもあって、
展示室でのトークではなく、
講堂で映像を見せながら一斉レクチャーという
形を取りました。
  ↓
講堂トーク.jpg

レクチャーは30分。
お話だけではなく、
普段、展示室ではなかなか見せられない
作品の設置風景も公開。
アトリウムの壁面にガラス玉を下げていく様子や、
作家の顔写真なども紹介し、
鑑賞のポイントもお伝えしました。

みなさん飽きずに、
しっかりと集中して聞いてくれたのは、
さすが6年生というところですね。

その後の鑑賞の様子はこちら↓

ロスコ.jpg

色のぬり方に特徴がある3点のカラーフィールド・ペインティングを
それぞれ比較しながら鑑賞しているみなさん。

鑑賞のポイントも頭にばっちり入っているようです。

この秋、学校で抽象絵画に挑戦するそうですが、
ぜひダイナミックな作品をつくってくださいね。
(C.M.)

2010年8月24日

時には体を動かして…

DSC04254s.JPG

お盆が過ぎて、夏休みもいよいよ残りわずか。
今日は、和光中学校美術部のみなさん17名がやってきました。

午前中に「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平」展を各自で鑑賞、
午後は、MOTコレクション(常設展)を学芸員と一緒に鑑賞というコースです。

皆さん好奇心がとても旺盛で、感想や質問が次々と飛び出しました。
普段から、一人ひとりが自分の意見をしっかりと持つことを
心がけているとのこと。なるほど納得です。
気がつけば、たっぷり約2時間の充実した鑑賞の時間となりました。

巨大なクモの巣の形をしたモナ・ハトゥーム《Web》では、
1階で見たあと、階段を上って3階からも皆で見下ろしてみました。
上から全体を見渡すと、下で見上げていた時とはまた違った見え方になります。
「太陽系みたい!」
「ハープみたいにつま弾くと、きれいな音が鳴りそう!」
と、色々な見え方を教えてくれました。

写真は、男子生徒の一人が演じてくれた、
クモの巣につかまってしまった人。
(写真だと、本当につかまっているように見えますね!)
おもしろそうだと思ったことは、
体を動かして思い切りよくやってみるのに限ります。
床の上に寝そべっての名演に、一同大盛り上がりでした。

ほとんどの人が初めての来館ということでしたが、
現代美術に気構えることもなく、自然体で作品に接していた
和光中の皆さん。
その柔らかい感性を大事にして、これからも制作に励んでくださいね。
(G.I.)

2010年8月11日

無数の"入口"はこちら

夏休み真っ只中、学校団体見学(ミュージアム・スクール)は連日大盛況。
8月7日は、栃木県阿久津中学校、茨城県潮来第二中学校、
練馬区立豊渓中学校の3校が、それぞれ美術部の活動で来館してくださいました。
各校の皆さんと、様々な作品世界への"入口"(作品)がつまった
MOTコレクション「入口はこちら―なにがみえる?」を一緒に鑑賞しました。

豊渓中学校の皆さんとは、藤本由紀夫の《EARS WITH CHAIR(MOT)》の
細長い筒から聞こえてくる不思議な音を皆で聞き比べ、
潮来第二中学校では、同行されていた何人かの保護者の方も交えて、
展示室でのトークがより一層盛り上がりました。

IMG_7224s.jpg

写真は、ナイジェル・ホール《無名の土地への入り口》に、
対面した阿久津中の生徒さん。

「えっ、絵かと思ったら壁から飛び出てる!」
「見る場所を変えると形が変わるよ。」

と、作品が作り出す不思議な空間を、体全体で感じてくれていたようです。

展示室にちりばめられた無数の"入口"の中から、
皆さんはそれぞれの感性に響くものを探し出せたでしょうか?
これからも色々な作品と出会って、その世界の中に遊んでほしいと思います。
(G.I.)

アリエッティ世代の訪問者

中学生の団体鑑賞が目白押しの、今年の夏休み。

もしかしたら「借りぐらしのアリエッティ」展効果でしょうか?
・・・というのも、アリエッティの年齢は14歳という設定。
アリエッティがもし人間だったら、ちょうど中学生なんです。

さて今朝、一番乗りで来てくださったのは、
川越市立南古谷中学校の美術部のみなさん。

事前にアリエッティの映画をみんなで鑑賞してから、
展覧会を見に来たという熱心な生徒たちです。

この写真は常設展示室の広いアトリウムにある
モナ・ハトゥームの作品。
 ↓
南古谷.jpg

巨大なクモの巣の形をしているので、
その下から作品を見上げると、
自分がまるで小人になった気持ちになれそうです。

生徒のみなさんには、
この作品のベスト・ビューポイントを各自で探してもらいました。

クモの巣の真下がいいという生徒、
少し離れて見た方が全体が見通せるからいいという生徒、
ガラスに反射する光が美しく見えるポイントを見つけた生徒。 
自分の立ち位置によって作品の見え方が変わることを、
体験してもらいました。

お昼過ぎの一番暑い時間に来てくれたのは、
江東区立大島西中学校の美術部の生徒さん。
午前中は新宿の美術館で過ごしたあと来館。
今日は全部で4本の展覧会を鑑賞する
スケジュールです。
  ↓
大島南.jpg

美術部は今年できたばかりですが、
予想以上に部員が集まって、
1~3年生まで全学年揃ってます。

全体でトークをした時は、
おとなしい雰囲気でしたが、
自由時間の時はくすくす笑いが洩れて楽しそうでした。

その原因となった作品はコレ
  ↓
泉さん.jpg

「え~これ本人なの?」と
ビデオに登場する泉太郎さんのユーモラスな動きや
意外な仕掛けに目が離せない様子です。
映像に入り込んで、楽しそうに遊ぶ泉さんの姿は、
アリエッティ世代の中学生の心もがっちりつかんだようでした。
(C.M.)

2010年8月 6日

はじめの一歩

IMG_7154s.jpg

8月5日、木更津市立第三中学校の
美術部の皆さん(14名)がやってきました。
大半の生徒さんが、美術館で現代美術に触れるのは
初めてとのこと。

アトリウムに入ると、現在展示中のモナ・ハトゥーム
《Web》(写真)が、目に飛び込んできます。
頭上に広がる作品を前に、思わず歩みが止まる皆さん。
「どうぞぐるぐる歩いて、好きな角度から見てね」
と伝えると、
少し恥ずかしかったのでしょうか。
初めは足がなかなか前に出ず、遠慮がちな様子で
そろそろと作品へと近づいていったのが印象的でした。

初めて出会う作品との距離の取り方は、人それぞれ。
どんな作品にも果敢に近づいて行く人もいれば、
まずはそっと遠目から様子を伺う人もいます。

それは人同士のコミュニケーションとも一脈通じているところが
あるようにも感じられました。とはいえ、作品は自分から
動けませんので、これからもあちこちに出かけていって、
色々な作品にどんどん出会ってほしいと思います。

当館の学校団体見学(ミュージアム・スクール)でやってくる
小・中学生は、美術館や現代美術を初めて体験する人ばかり。
一人ひとりの”はじめの一歩”を、大切にしていきたいと思います。
(G.I.)

2010年8月 5日

まるで作品の一部に…

IMG_7075s.jpg

8月4日、江東区立第二亀戸中学校のイラスト部の
皆さん(9名)がやってきました。

開館時刻の10時に到着し、まずはMOTコレクション
(常設展)のトーク、午後は「こどものにわ」展に、
「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平」展鑑賞という、
一日フルコースでの現代美術館見学です。

MOTコレクションでは、泉太郎やショーン・グラッドウェルの
映像作品を前に、思わず床に座り込んで、じっと眺めている
生徒たちの姿が。(写真)
その様子を見た先生方、
「まるで作品(の一部)になってるみたいだね」
と、笑いながらも、熱心に鑑賞する生徒さん達を嬉しそうに
見守っていらっしゃいました。

和やかな雰囲気の中、心地の良い鑑賞の時間となりました。
3つの展覧会を一日がかりで見て回って、帰宅後はきっと
ぐっすり眠れたのではないでしょうか?

また、家族や友達同士で遊びに来てほしいです。(G.I.)

夏恒例の見学会~我孫子中学校

我孫子中.jpg

今日は千葉県我孫子中学校の美術部の生徒22人が、
見学に来てくれました。

午前中は『借りぐらしアリエッティ』展と『こどものにわ』展を見て、
午後はMOTコレクション(=常設展示室)というフルコースの3本立て。
MOTコレクションは学芸員と一緒に見て回りました。

普段は油絵にも挑戦しているという本格派のみなさん。
絵の具の種類にも詳しいし、
「カンヴァス」という言葉もすんなり伝わります。

この写真はイギリスの作家、アンソニー・グリーンの絵を、
みんなで見ているところです。
ある家族が居間でくつろぐ場面が、
細密画のように描かれているのですが、
どこか他の絵画とは違っています。

「何かフシギなところはある?」と質問すると、

「絵の全体の形が四角くない。」と誰かが言えば、
それに触発されるように、
「左右の窓の取っ手がちょっと違う」
「敷物の形がゆがんでいる」
「描かれている子供は、50歳ぐらいに見えるかも」
「上の方から見下ろしている感じ」
・・・と次々答えが。

何かを一つでも見つけると、
目が観察する目になっていき、
他の場所のディテールまで
見えるようになってくるようです。

毎日作品を見ているはずの私も
気づかない指摘もたくさんありました。

普段は自分の作品づくりに集中しているみなさん。
他人の作品に触れる機会をこれからも増やして、
自分の世界をぐ~んと拡げていってくださいね。
(C.M.)

2010年8月 4日

夏休みも忙しい先生たち~品川区編

品川区.jpg

夏休みも本番。
今年の当館は「アリエッティ」と「こどものにわ」の
両展覧会の効果でしょうか?
こどもたちで大賑わいです。

さてこの夏休み。
ゆっくりと休めるのはどうやら生徒だけ・・・。
先生たちは、来学期の準備や
プールの指導に、
さらに忙しい日々を送っているようです。

さて今日の午後は品川区の小・中学校の先生たちが、
研修で当館に来てくれました。

午前中は西洋美術館でカポディモンテ美術館展を鑑賞。
古典名画の世界を学び、
午後は当館で最新の現代美術に触れるという
盛りだくさんのプログラムです。

まず研修室で、
当館の学校向けの事業の説明をさせていただき、
その後は常設展示室に移り、
通常、小・中学生に行っているギャラリートークを
体験していただきました。

この写真はイギリス人作家のディヴィッド・ホックニーの
作品を鑑賞しているところです。

さすが研修会に参加する先生方。
作品を見る姿勢に好奇心があふれています。
こちらが質問を投げかけると、
すぐに反応が返ってくるのもさすがです。

この作品は、メキシコのホテルの
中庭を描いたもの。
全部で5点、展示されているのですが、
どれも違う角度から描かれているため、
1点1点を見ると、まるでその中庭を
歩いているような感覚になれる作品です。

「わあ。おもしろい」
「本当に。ここに行った気分になれるわね。」
・・・とこどものように楽しんでくださって、
紹介したこちらも嬉しくなりました。

作品は、別の世界への扉。
またぜひ旅をしに美術館に来てくださいね。(C.M.)

2010年7月28日

富士山のふもとより~富士吉田市立吉田中学校

IMG_6680.jpg

今日の午後は、山梨県の富士吉田から、
吉田中学校の美術部の生徒が来てくれました。
毎日、学校から富士山が眺められるという、
何とも贅沢な環境で学ぶみなさんです。

今朝はバスで学校を出て、
午前中は国立新美術館でオルセー展を見てきたそうですが、
かなり混雑で作品の周りに人垣ができていたようです。

一方当館は、まだまだゆっくりと作品が見られて、
心ゆくまで作品の近くで眺めることができます。
だから生徒たちは、「広い~。すっきりしてる!」と嬉しそう。

上の写真は、7月17日に初公開された
モナ・ハトゥームの≪Web≫。
常設展示室のアトリウム一杯に広がる
大規模な作品で、
特に今日のような快晴の日には、
天井から射す光を反射させて、
ガラス玉がきらきら輝きます。

今日は特別に、展示してあるものと同様の
ガラス玉を手にとってもらいました。
  ↓
ガラス玉.jpg

ひんやりして、ちょっと重いガラス玉。
その手の感覚とともに、
今日見たものも記憶の小箱に、
大切にしまっておいてくださいね。
(C.M.)

美術に浸る夏休み~日光市立落合中学校

IMG_6635.jpg

今日は栃木県日光市から中学生たちが、
美術館に来てくれました。
今日は朝早く6時台に集合して、電車を乗り継いで
ここまで来てくれたのですが、
みなさん元気一杯。
初めての現代美術館の訪問に、
わくわくしている様子がダイレクトに伝わってきます。

常設展示室に足を踏み入れると、
すぐに「わぁーすごい!」と歓声が上がりました。

みなさん、美術部に所属しているせいか、
作品の見方も細かく熱心です。

この作品は、モーリス・ルイスの絵を
鑑賞しているところ。
抽象絵画はあまり馴染みがないとのことでしたが、
近づいて画面の状態をみながら、
「いったいどうやって描いたのか?」ということを
みんなで考えながら鑑賞してみました。

この後、「アリエッティ×種田陽平展」と「こどものにわ」を
見学して、午後にはまた別の場所へ行くそうです。

盛りだくさんの夏休みの一日。
いい思い出をたくさん作って、
どんどん新しい作品を生み出してくださいね。(C.M.)

2010年7月27日

作り手の”視線”で

IMG_6579.jpg

今日は、東海大学付属高輪台中学校・高校の美術部の
生徒さん22名がやってきました。
今年、部員が大幅に増えたのを機に、はじめての校外活動
として現代美術館行きが企画されたのだそうです。

最近、展示替えしたばかりのMOTコレクション(常設展)を、
2グループに分かれての鑑賞。
戦前に活躍した洋画家・牧野虎雄と、現代の作家・O JUNの
絵画作品を見比べてみたり、描きながらカンヴァスを張るという、
独特の手法で描かれた小林正人の作品に見入ったり…
率直な感想がいくつも飛び出し、顧問の先生も思わずトークに
参加されるほど、盛り上がった鑑賞となりました。

ふだんは主に絵画の制作に励んでいるという皆さん。
楽しい会話のふとした合間、作品の前に立つと一瞬、ほんの少し
目の色が変わっていたのが印象的でした。
それは、人の作品から何かを吸収し、獲得しようとする
作り手の”視線”だったのかもしれません。

夏休みシーズンもいよいよ本番。
8月にはあちらこちらから、美術部の生徒さん達がやってきます。
作品とのどんな出会いが待っているか、楽しみです。(G.I)

2010年7月21日

現代美術と図工

ブログ葛飾区先生.jpg
今日は、葛飾区の図工の先生方が、
研修会の一環で当館を活用してくださいました。

MOTコレクションを見学し、図工の授業でのヒントを探すというもの。
なので、トークも通常こどもたちにやっているトークを体験してもらうという
ものではなく、作品を紹介しながら、これはこんな風に活用できるかもと
先生方とお話しながらまわりました。

昨今は、図工の教科書にも現代美術の作家が登場するなど、
現代美術と図工の接点が多くなってきているのも事実。

見学後、「どんなヒントがみつかりましたか?」と、たずねてみると
音を聞く作品などを参考に、身体の諸感覚を用いた作品を
作ってみたいなどの返事が返ってきました。

また、なかでもユニークだったのが、作家たちが作品つくりで主題にしている、
「もしも映像に触るとしたら」や「もしも耳がながくなったら」など様々な
仮定を考え、それを実際にやってみるというアイデアがでました。
先生方も作品を見ていろいろ刺激を受け参考になったようです。

作品の元のアイデアは、アイデアを考えた人(作家)がいます。
授業で実践する際には、そうしたことを考えた人がいるということも
ぜひ、こどもたちに伝えていただきたいと思います。

どんな素敵な授業ができあがるのか、楽しみにしています。(G)

2010年6月16日

古い文化から現代まで

豊田末ブログ.jpg
今日の午後は、豊田市から修学旅行の一環で、
末野原中学校3年生のみなさんがやってきました。
2泊3日の2日目。
午前中は東京大学や浅草などにでかけたそうです。

当館にもいろいろな地域から修学旅行生がやってきますが、
みなさん様々なテーマをもって来館します。

現代美術館の「建物」についてあれこれ聞いてみたい、
現代美術館の「作品」についてあれこれ知りたい、、、などなど。

特に今回は、午前中の浅草で古い文化を探ってきたようで、
そんな流れから今度は「現代」という新しいものに触れられるかもと
期待をしている生徒さんもいました。

そのせいか、作品を鑑賞している時も、
こちらからの問いかけに積極的に答えてくれ、
自分の意見もたくさんいってくれました。

「おばあさんだよ」「おじいさんだ」「一人の人じゃない?」「二人だよ」と
石内都の写真作品をみて、あれこれ討論するシーンも。

東京という場所で、初めて出会った建物、作品、そして人々。
将来大人になった時に、まった行ってみようと思い出して
くれたらうれしいです。(G)

想像と創造~江戸川区立東小松川小学校

東小松川.jpg

東京も梅雨に入って今日は朝から雨模様。

そんな中を、江戸川区立東小松川小学校の4年生
109人がやってきました。
運よく空も晴れてきて、
菊川駅から20分歩いてきたのにも関わらず、
こどもたちは元気溌剌です。

最初に先生から「静かにするように」と
一言ありましたが、
抑えきれない好奇心に、
ついつい口も活発になるようでした。

学芸員のトークの際にも、
どんどん意見が出てきます。

ネトの作品を見て、
「しゅうまいみたい。」
「にんにくかな?」
「彗星が降ってくる」

ヤノベケンジのマンモスを見て、
「ガラクタで作ってる」
「古い車じゃない?」
「難しいことに挑戦したかったから、
わざわざ車を使ったのかも」

ボルタンスキーの作品を見て、
「白黒写真がはってある。
死んだ人の写真じゃない?」
「中に骨が入っているかも」

見えたものを手掛かりに、
こどもたちの想像もどんどん広がります。

想像することは創造の第一歩。

想像力を楽しそうにはばたかせる
子供たちの姿に、
作家の創造性にも通じるスピリットを
感じたひと時でした。
(C.M.)

2010年6月15日

校外学習~江戸川特別支援学校

江戸川.jpg

今日は真夏のような晴天日。
その中を江戸川特別支援学校の高等部の生徒が
見学に来てくれました。

この学校は当館のお得意様。
校外学習の一環で、毎年、高等部2年生が
スクールバスで来てくれます。

「前に来た時は岡本太郎の壁画を見ましたよ」と、
懐かしそうに思い出す先生もいましたが、
今回の2年生は全員、美術館は初めてのよう。

最初は少し緊張気味でしたが、
まずこの写真のような巨大な作品を見て、
「これゾウかな?」「足がソリになってる!」と
鋭い観察力を発揮。

アピチャポンの暗い部屋では、
ただ一言「怖~い!」

・・・など自分の興味や好き嫌いが、
ダイレクトに表れます。

生徒の表情や言葉を完全に理解することは、
会ったばかりの私たちには難しいのですが、
付き添いの大人(先生や父兄の皆さん)が、
私の言葉を言い換えたり、補ったり・・・・、
素晴らしいフォローしてくれました。

最後に「また来ようね。」と生徒たちに
話しかけてくれたのも嬉しかったです。
ぜひまた来てくださいね。(C.M.)

2010年6月11日

現代美術を味見する?~江戸川区立上一色南小学校

今日は江戸川区上一色南小学校の5年生が、
美術館に来てくれました。

JRの新小岩駅から半蔵門線の清澄白河駅まで、
生徒61人が電車を乗り継いでの訪問です。
(引率の先生もお疲れさまでした。)

今日の滞在時間は10時から11時の
わずか1時間。
事前に下見に来てくれた先生と打合せをして、
イントロ(10分)+学芸員のトーク(30分)+自由鑑賞(20分)という
作戦を立てました。

当館に来るのはほとんど初めてのこどもたちですが、
委縮することなく、自由にのびのびとしています。
 こんな風にです。
  ↓
ネト.JPG

最近、このネトの作品とともに、
こどもに人気があるのは、
山川冬樹≪The Voice-Over≫ですが、
音と映像の作品なので、
全部見ると35分もかかります。

今日は時間に余裕がなかったので、
並んでもらって交代制で見てもらうことにしました。

この作品がある展示室は真っ暗なので、
こどもたちは「こわい~」と
最初はハイテンションになりますが、
いわゆる映画と違って、
「わかりやすく」できているわけではないので、
見ているうちに逆に想像が広がるようです。

「いったいこれ何?」
「よくわからなかったけれど、おもしろかった」と
大人気。
見て、聞いて、感じて、考える・・・という観賞力を高めるには、
最適な作品かもしれませんね。

今日の見学会は、“現代美術の試食会”。
味見して美味しかった作品は、
ぜひもう一度、家族と一緒に来て、
ゆっくりと味わってくださいね。
(C.M.)

2010年6月 9日

お気に入りはどれ?

上小岩ブログ.jpg
今日は、小雨降る中、江戸川区立上小岩小学校
6年生のみなさんがやってきました。

この学年は、5年生の時に西洋美術館に
見学に行っているそうです。
「何をみたかな?」と尋ねてみると、
「最後の晩餐」(?)と返ってきました。
さて、現代美術館では、何がみられるでしょうか?

今回学校側はワークシートを用意してきており、
自由鑑賞の時間に、お気に入りを探してメモをしたり、
絵を描いたりします。

写真は、3人仲良く、エルネスト・ネト《フラワー2》を見上げながら
ワークシートに取り組んでいるこどもたちの様子です。
思い思いに感想を書いたり、作品の特徴を描いています。

中には、なかなか決まらず何も書けない子も・・・。

「芸術は謎だ~」と、頭を抱えながらも
最後には、きちんと作品を選んでいる子もいました。

一人ひとり自分の目で、作品を選び、対峙し、思いをまとめる。
限られた時間内で、課題に取り組むのは結構難しいですが、
そこはこどもたちの集中力でのりきります。

帰り際、どの子に表情にもお気に入りの作品が
見つかった満足感がにじみ出ていました。

来た時と、帰る時で、こどもたちの表情が違うのも
このミュージアムスクールの醍醐味です。(G)

2010年6月 8日

ご近所付き合い~江東区立東川小学校

東川小2010.JPG

今日は美術館から徒歩圏内の東川小学校の6年生が
やってきました。
みなさん、じつは4年生の時にも
美術館に来てくれたことがありました。
2年前のことなのに、
その時のことを、こどもたちは鮮明に覚えています。

「あっ!この作品、見たことある。
ブラジル人が作ったんだよね。」
「前見た展示室はもっと広かった」など
おしゃべりも止まりません。

現代美術の鑑賞方法も慣れたもの。
「今日はどんなものに会えるだろう!?」と、
目をきょろきょろさせ、
積極的に作品と関わろうという姿勢が既にできています。

ボルタンスキーの作品を鑑賞している時も、
ビスケット缶に貼られている写真を見て、
「大人ばかり」
「外人ばかり」
「老人が多い」
・・・など思い思いに口にし、
自由鑑賞時間の時にも、

「あー。これ。こどもの写真」

と、たくさんの写真の中から、
新たな発見する姿が印象的でした。

小さなご近所さん。
ぜひ美術館を、
“自分たちの庭”にしてください!(C.M.)

2010年6月 3日

ネトでウトウト・・・

IMG_0796s.jpg
今日は、三重県から鈴鹿市立千代崎中学校の皆さん34名がやってきました。
修学旅行の最終日での美術館見学とのこと。

まずは学芸員と一緒に常設展を鑑賞したのち、後半は自由鑑賞。

「フセイン・チャラヤン」展では、映像作品に「何だかよくわからない・・」
と言いつつ、すっかり最後まで見入っていた生徒さん。

「ワンダーウォール」展では、若手作家の力作を前に、
「これ、宇宙みたい。」「うわ、人が立ってる!」
と言い合いながら、自然体で作品を楽しむ2人組を発見。

アトリウムでは、長旅の疲れが癒されるのか、エルネスト・ネト《Flower2》(写真)
のクッションにもたれてくつろいでいた生徒たちもいました。
作品でウトウトできるなんて、現代美術館ならではの光景かもしれませんね。

それぞれが、思い思いに美術館を過ごしている様子を見ることができました。
楽しい修学旅行の思い出の1ページになれば、うれしい限りです。(G.I.)

2010年5月28日

御殿場からようこそ!

御殿場ブログ用.jpg
今日は、静岡県から御殿場市立南中学校
2年生の皆さんがやってきました。

キャリア教育の一環で、一日かけてバスで
都内の各施設を巡る社会見学とのこと。
生徒さんたちは、いくつかの場所から自分でコースを選び、
その候補地には、都庁や警視庁なども含まれていたそうです。
今回、現代美術館を選んでくれた40名は、全員が女の子。

約1時間という、ややタイトな滞在時間だったため、
いつもより少し急ぎ足でトークをし、自由時間を多めにとりました。

聞くとほとんどの生徒さんが美術館自体が初めてとのことでしたが、
目の前の作品にすっと入り込んで、自由に感想を述べあっている
様子に一安心。
現代美術との出会いのひとときを、共に過ごしました。

常設展と企画展の両方を見終わった生徒さんに、
「美術館は広くて、歩き回ると疲れない?」と尋ねると、
「全然、平気です!」と元気一杯の返事。

これからは、御殿場近くの美術館や博物館にも足を運び、
さらに見聞を広めてほしいものです。
そして、また現代美術館にも遊びにきてもらえたらと思います。(G.I)

2010年5月26日

ちょっと変わったもの!?

豊田ブログ.jpg
今日は、豊田市から修学旅行で、
藤岡中学校3年生4名が班別学習で
やってきてくれました。

基本的に自分たちが行きたい場所に学習に行けるとのこと。
現代美術館を選んだ理由は、「ちょっと変わったもの」が
見られるからだそうです。

生徒さんたちは、2年生のときに「日本の自慢を考える」という課題で、
さまざまな分野で調べ学習を行っており、この修学旅行で、
さらに自己探求のテーマを深めるのが狙いだそうです。

常設展示を一緒にみながら、
生徒さんがそれぞれ考えてきた質問に答えました。
建築にまつわるもの、作家や作品に関係したもの、そして、
日本と海外との違いなど、実に多岐にわたる質問が飛び出し、
こちらも答えがいがありました。

特に現代美術の世界は、絵や彫刻ばかりでなく、
においがでたり、音がしたり、なにやら巨大なものがぶら下がっていたりと、
作品の分類が難しく、生徒さんたちも「変わったもの」として感じてくれたようです。

ぜひ、学校に戻ったら美術館で見たことや聞いたことを
いろいろ自慢してほしいと思います。(G)

2010年5月19日

現代の美術って何?~仙台市立六郷中学校

仙台市六郷中.jpg

今日は仙台から六郷中学校の3年生10人が
来てくれました。
最近、このように遠方からのお客様が続いているのは、
修学旅行シーズンだからでしょうか。

聞くと、今朝5時台に起きて、7時台の新幹線に乗って
東京駅に少し前に到着したばかりのようです。
少々疲れているかもしれませんが、
それでもみなさんウキウキしている様子でした。

みなさん、
修学旅行の中の「都内自主研修」の時間を使って、
当館に来てくれたそうです。

「そもそも、どうしてココを選んでくれたの?
他にもたくさんの美術館があるのに?」と尋ねると、
「現代美術館という名前が気になって・・・・
現代の美術って何だろうと思って。」とのこと。

ちょうど現在のMOTコレクションは、
ここ数年の間に制作された“出来たてホヤホヤ”の作品が
たくさん公開中。
天井からぶらさがっていたり、音や光を使っていたり、
普段見慣れない作品との出会いに、
みなさんの反応も豊かで私も嬉しくなりました。

また東京に来たら、ぜひ遊びに来てくださいね!
(C.M.)

2010年5月18日

アートで一句

100518練馬第三小 012blog.jpg
今日は、練馬区立第三小学校5年生の皆さんが、
鑑賞教室でやってきました。

なんと、「作品を鑑賞して、俳句を詠む」という
面白い(シブい!?)企画を、先生方が
用意してきてくださったのです。

午前中は、学芸員による常設展トークと自由鑑賞。
一人ひとり、気に入った作品の前で、
作品のスケッチと、俳句づくりにチャレンジしました。
写真は、指を折り、頭をひねるこども達。

美術館でお昼を食べたら、午後はいよいよ発表会です。
「アリ気分 すごく大きな お花だよ」
「お月さま お皿の形も お月さま」
「世の中の ウラの世界の 入り口だ」

※どの作品を詠んだか、わかりますか?
(ヒントはこれまでのブログの写真参照)

などなど、何とも味わい深い俳句の数々。
作品から感じとったことを、五・七・五の中に、
精一杯詰め込んでくれました。

とても活発で、素直に感じる心を持っていた
練馬区立第三小のこども達。
作品の感想を、限られた短い言葉であらわすのは
とても難しいことだと思いますが、
次々と飛び出す素敵な俳句に、思わず脱帽でした。

アートで一句。皆さんも、ぜひ一度トライしてみては?(G.I.)

2010年5月11日

ご近所さん

深川4中ブログ.jpg
今日は、江東区立深川第四中学校の美術部のみなさんが、
放課後の部活動の一環でやってきてくれました。
しかも、全員一度は美術館に来たことがあるとのこと、
嬉しい限りです。

普段の部活動では、まんがを描いたりしているそうで、
生徒さんたちの雰囲気からも、かなり自由な感じが伺えました。

作品鑑賞もこの勢いで、それぞれの感じたことを
活発に発言してくれました。

印象に残った作品をたずねてみると、
作品ではなく、館内に新しく設置されたカラフルなソファが気に入ったとのこと。
ふかふかで、座るとゆっくりと沈みます。

もちろん、ちゃんと作品に関しても、あれこれ良かったものを
教えてくれました。

美術館からも徒歩で10分もかからないところにあるご近所さん。
常設展(MOTコレクション)は中学生は無料なので、ぜひぜひ、
また遊びに来てくださいね。(G)

2010年5月 7日

看護師のたまご

東邦ブログ.jpg
今日は、東邦大学医学部看護学科の文化講座で
美術を選択している学生さんたちが来館してくれました。
毎年やってくる常連校です。

現代美術館に来るのは初めてという方ばかりでしたが、
さまざまな作品に遭遇し、ちょっと興奮気味でした。
こちらからの問いかけにも、想像力をはたらかせて
一生懸命に応えてくれました。

美術作品を鑑賞する以外にも、ファッション、食、
読書などを通じ、感性を豊かにし、
ものの見方に広がりを持たせることは、
看護の世界でもきっと役立つのではないでしょうか。

ぜひまた美術館に足を運んでほしいと思います。 (G)

2010年4月27日

怪談!?

清新第二小ブログ.jpg
今日の午後は、午前中同様遠足で、
江戸川区立清新第二小学校4,5,6年生
約80人がやってきました。
3チームに分かれ、それぞれに学芸員が付いて
一緒にお話ししながら鑑賞です。

今回の展示テーマは「記憶」。
映像の作品もあり、薄暗い展示室もあります。
写真は、何をやっていると思いますか?
実は、自由鑑賞の時に、
怪談話を始めたこどもたちの様子です。

この作品は、アピチャッポン・ウィーラセタクンの《エメラルド》。
バンコクにあったホテルの記憶を物語る映像作品で、
映像の前にエメラルド色をした電球がぶら下がっています。

それを取り囲み「怖い話をしよう!」と
こどもたちが輪になっているのです。

特に怖い話の映像作品でもないのですが、
会場の雰囲気、ナレーションや映像の様子などから
「怪談」というイメージを思い浮かべたのかもしれません。

しばらく、ひっそりと盛り上がった後、
またこどもたちは展示室へと消えていきました。

今回の常設展示(MOTコレクション)、
いろいろなことがおきそうです。。。(G)

ちょっと怖い展示室?

平井西小ブログ用.jpg
今日は、うす曇の中、遠足で江戸川区立平井西小学校
3,4年生のみなさんがやってきました。

人数も約130人と多いため、はじめに講堂で美術館や
展示内容の概略を説明したあとで自由見学をしてもらいました。

丁度先週の土曜日から常設展示(MOTコレクション)が展示替えとなり、
新しいテーマの展示が始まりました。
テーマは「記憶」。
記憶といってもいろいろです。
自分とのかかわりや、ある場所の出来事、
勝手に他人の記憶を作り上げるなんていうのもあります。

今回は展示室が全体的にうす暗く、モノクロ写真も多いので、
ちょっと怖い雰囲気もただよっています。
そんな環境に敏感な子は、おそるそる部屋をのぞいたり、
「こわ~い!」とビクビクしながら歩いていました。

そんな中、人気だったのが前田征紀の《Universal Love》という作品。
光と影や、色、音などいろいろな要素がまじりあった
不思議な雰囲気の作品です。
作品に映りこむ自分の姿に驚いたり、
影絵遊びをはじめたり、こどもたちなりの楽しみ方で、
作品世界の虜になっていました。(写真)

初めて美術館に来たという子が多かったですが、
すぐに作品の楽しみ方を見つけ出す(考え出す)力は、
さすがこどもたちです。

こちらも、新しい作品の楽しみ方を教えてもらいました。(G)

2010年4月15日

将来は美術館勤務?

盛岡市立厨川中ブログ用.jpg
年度も変わり、ミュージアムスクールの予約も
どんどん入ってきています。
今日は、盛岡市から学習旅行の一環で
厨川中学校3年生の5人がやってきてくれました。
もともとみなさん、美術が好きで、特に作るよりも
見るほうが好きとのことで、当館を学習先に選んだそうです。

丁度、常設展示室は展示替中なので、見ることが出来ず、
企画展を見学してもらいました。
現在開催中の「フセイン・チャラヤン」展(6月20日まで)を
担当学芸員と一緒にみてもらいました。

ファッションの展覧会といっても、単に服が陳列されているだけでなく、
照明はもちろんのこと、送風機やポーズをとるマネキンなど様々な
展示手法で展開される内容に、「わー!」「おー!」と感嘆の声を
あげていました。

ひととおり見学したあとは生徒さんたちが事前に考えてきた質問に答えます。
「展示や演出の仕方に工夫がありまか?」
「現代美術の発展に尽くした人は誰ですか?」
「美術館もひとつの作品ですか?」
などなど。

聞けば以前テレビで、美術館で作品が展示される
様子をみたそうで、展示の仕方や美術館に興味を
もったそうです。

熱心にメモをとっている姿から、
「ひょっとして将来美術館ではたらいてみたくなった?」
と聞いてみると、ひとりの女の子が手をあげてくれました。

短時間の滞在でしたが、そんな風に美術や美術館に興味をもち、
将来働いてみたいと思ってくれたのは、実に嬉しい限りです。(G)

2010年3月19日

先生と一緒に! 江東区立東川(とうせん)小学校

010319 東川小学校 015.jpg

今日は江東区立東川(とうせん)小学校の1年生が見学に来てくれました。
学校から美術館まで歩いて来れるという距離の近さもあって、
今までに美術館に来たことがある人がたくさんいました。

まずはじめに3チームに分かれてトーク。
今回は、図工の高松先生も《重い手》をトークしました。
先生が「何か見つけたかな?」とこどもたちに聞くと
「手がいっぱい」
「ケガをしてる」
など、どんどん手を挙げて色々な意見を言ってくれます。
背中に覆いかぶさっている手が重そうだ、という意見があったので
高松先生がこどもたちにどのくらい重いのかを聞いてみると
「1トン」「10トン」「象が乗っかっているぐらい」「地球をしょってるぐらい」
などなど・・・。
みんな重くてやっと支えているという印象なのですね。

こうしてひとつひとつの先生からの問いかけを通して
だんだんとこども達は作品の深いところに目を向けていきました。
「下に伸びる2つの手は柱みたいになって背中に乗っかる手からこの人を守っている」
と一人が言うと、それを受けて他の子から
「でも自分でできるよといって、小さい手が背中の手をどけようとしている」
という意見が。
それを受けてまた別の誰かが・・・と、どんどん物語がつながっていきます。

小学1年生といえば、
自分が話したいことがいっぱいありすぎて、
自分以外の人の話を聞くのはまだちょっと苦手、という印象がありましが、
誰かが言った意見をきちんと受け入れて、
自分自身で考え、さらにそれを深めて展開していくということをみんながやっていて、
みんなで見るからこその発見が一杯つまった、とてもすばらしい鑑賞でした。
先生とこども達の普段からのコミュニケーションがあるので、
リラックスできて、想像力が解放され・・・、それだからこそできるトークもあるのです。

最後は《発見の塔》に上って帰りましたが、
「もっとのぼりたい」という声も多く聞かれました。
ぜひまた遊びに来てください!
               (武)

2010年3月18日

来る前と、来た後で・・・

赤羽ブログ.jpg
先日の港区立赤羽小学校4年生に続き、
今度は3年生の皆さんが団体鑑賞にやってきてくれました。

3年生は、形や材質、触覚などに注目して作品を
見せたいというオーダーが図工の先生からでていました。
丁度、展示されている岡崎乾二郎さんの作品は、
色々な形もあり、材質もタイルでできたものや
ダンボールのような素材もあります。
タイルでできた作品は、靴を脱いでその上を歩くことができ、
足裏の感覚でも作品を体験できます。
タイルの上に描かれた模様の微妙な質感の違いを感じて、
「ザラザラするー!」「ツルツルするー!」
と、大喜びでした。

一通り鑑賞したあとは、自由鑑賞。
学校が用意したワークシートに取り組みます。
「岡崎乾二郎さんからの贈り物」と題し、
どんな材料でできているか、どんな形があるか描いてみましょう!
などなど、作品をじっくり見る問いが書かれています。

写真の女の子は、一所懸命、岡崎さんの作品の模様を描きうつしていました。
他の子たちも、いろいろな模様や、素材をさがして
ワークシートをまとめていました。

鑑賞後、先生が
「来る前と、来た後で、気持ちが変わった人!」
とたずねると、ほとんどの子が手をあげてくれました。

ある子は、
「美術館は外からみるとありふれた建物だと思ったけど
中にはたくさんのすごい作品がありました!」
と答えてくれました。

こうした団体鑑賞を通じ、こどもたち一人ひとりの中に
未知なる美術館のイメージが、はっきりとしたものに
変化してく経験を持ってもらえたことは、
教育普及に携わるものとして嬉しい限りです。(G)

2010年3月11日

今日の気持ちは何色?

01311赤羽小ブログ.jpg
今日は現代美術館の常連校のひとつ、
港区立赤羽小学校4年生のみなさんが、
午前、午後と分かれてきてくださいました。

2クラス一度にまとめて来る学校も多いのですが、
このように1クラスずつ来てくれると少人数でまわれるので、
じっくりと作品と向き合うことができます。

本日は、図工の先生からのリクエストもあり、
現在展示中の「ポップアート」の作品を中心に見ました。
リキテンスタインの《ヘア・リボンの少女》や
ウォーホルの《マリリン・モンロー》を見ながら、
どんな色が使われているのか、
どんなものが描かれているのかなど、
ポップアート独特のカラフルな色使いや
主題などを交えながらのトークとなりました。

10点組のウォーホルの《マリリン・モンロー》は、
一点、一点は、同じマリリンなのですが、色が全て違います。
明るい色から暗い色まであります。
はじめに、こどもたちに
「今日の自分の気持ちを表す色使いの作品はどれ?」と
問いかけ、10点の中から選んでもらうと、
みんなすぐに今日の気持ちの作品を選んでくれました。
「今日は、暑いからこの派手なやつ!」
「ちょっといやなことがあったの、暗いの・・・」
「元気なので、明るいこれ!」
マリリンを通じ、クラスのお友だちのそれぞれの
今日の気持ちを知ることができました。

みなさんも、自分の気持ち探し、ぜひやってみてください(G)

2010年2月24日

いろいろみえる! 豊洲小学校5年2組

5-2toyosu3.jpg

先週から引き続き、
クラスごとに3回に分けて見学に来てくれている豊洲小学校のみなさん。
いよいよ今回は5年2組のみなさんです。

はじめに3チームに分かれて話し合いながら見学しました。
同じ作品を見ても、クラスによって反応や意見が全く違います。
ネトの≪フラワー2≫→≪重い手≫→≪ヘア・リボンの少女≫とまわって、
岡崎乾二郎の2つの作品を見ました。

2つの作品の関係を考えてもらった後で、
どこの部分を見て同じだと気付いたかを教えてもらいました。
そしてみんなで確認していくうちに、
描いた形だけが同じなのではなく、
絵の具の盛り具合やかすれ具合などの
描き方の質感も同じにしてあることにみんなが気付きました。

みんなで確認するにあたって
どの部分のことを言っているのかが全員にわかるように、
「右下の太陽みたいなところ」というように何かにたとえて教えてくれるのですが、
「あそこのイヌみたいなところ」
「左の真ん中あたりのゾウみたいな形のところ」など、
今回のみなさんは生き物の形をたくさん発見してくれました。
ほかにこの2つの作品の中に、みんなが見つけた生き物は
ラクダ、マンボウ、チョウチョ、ヘビ、サカナなどなど。
こどもたちには作品タイトルを教えていないのに、
タイトルに登場する「蛇」「蝶」「象」が出てきたことには驚きました。

ひとりひとりが見つけたことや思ったことを聞いていると
時間がいくらあっても足りません。
感性と想像力豊かなみなさんと楽しく作品を見ることができました。
こどもたちもきっと、
みんなで作品を見ながら話をすることの楽しさを感じてくれたことでしょう。
3回にわたってこどもたちを連れてきてくださった図工専科の先生に感謝です。
                                          (武)

2010年2月17日

もしも担任の先生が・・・? 豊洲小学校5年3組

豊洲小2.jpg

昨日に引き続き、豊洲小学校の5年生が見学に来てくれました。
今日は5年3組のみなさんです。
クラスごとの来館により、1チームの人数も比較的少ないので、
一人ひとりと対話ができ、こどもたちの話もたくさん聞くことができます。

最初に3チームに分かれて展示室をめぐります。
アトリウムにあるエルネスト・ネトの≪フラワーⅡ≫では、
まずにおいに気付きました。
どんなにおいか聞いてみると
「焼きそばのにおいみたい」「保健室のにおいみたい」など
いろいろなことを思い出したようです。
そのあとで「この作品で気になるところは?」と聞いてみると、
みんな足元を指差しました。
これは何かと聞いてみましたが、みんな座るものとわかっていました。
なかには「作家の人が休むため」という優しい意見もありました。素敵です。
そこでみんなで並んですわって話をすることにすると
「わー気持ちいい!」という声があちこちから。
クッションに座りながらネトについてどんな人なのかを想像してもらいました。
髪の毛は長いか短いか?髭は?眼鏡はかけている?やせている?
そのあとでネトのポートレート写真を見せると、
想像していたイメージと違った人もいたようでしたが、
「もしもネトが担任の先生だったらどう?」と聞くと
「楽しそう」「おやじギャグを言いそう」「一緒に遊んでくれそう」など
いろいろ思うところがあるようです。

自由見学の時間もクッションにくつろぎながら
ネトの作品を楽しむ姿が見られました。
また来てくださいね。
(武)

2010年2月16日

草上のピクニック? 豊洲小学校5年1組

豊洲小学校1 004.jpg

学校の近くのバス停から路線バスに乗って来てくれた豊洲小学校。
図工の先生がクラスごとに日を分けて来館できるように配慮してくださり、
この日はまず、5年生3クラスあるうちの1組のみなさんが来てくれました。
開館と同時にはじめに3チームに分かれて見学です。

岡﨑乾二郎の展示室では、0号サイズの作品をみながら、
「トーストにバターを塗ったみたい」と、
絵の具の伸びの気持ちよさを感じていました。
そして、当館の収蔵作品である2枚の岡﨑作品を見て
その2つの作品の関係を考えてもらいました。
みんな15秒ほどじっと眺めた後・・・誰かが、「違う色で同じものを描いている!」
そのあと口々に「あっ!」「ほんとだ!」とみんなの「モヤっと」が解消されていきます。
そして、「あっ、でも、違うところもある」「描いてないところもある」
「あそことそれとか」「あのにょろっとしたのとか」・・・。
「あの緑色のかたちはキュウリみたい」などなど、いろんなことをどんどん思いつきながら、
みんなは2枚の大きな絵をみるみるうちに隅々までしっかり観察しています。
抽象画を隅々までじっくり鑑賞することは
大人にとってもなかなか難しいことなのだと思いますが、
こどもたちは豊かな想像力をつかって抽象画の鑑賞を楽しんでいました。

その後各自で作品を鑑賞。
作品の中に入ることができるタイル作品を
足の裏や手で触れながら鑑賞している様子は
作品の色合いと相まって、まるで草上のピクニックのようで、とっても素敵でした。

バス1本で行き来できますから
近所の遊び場のひとつとして
ぜひまた作品に出会いに来てくださいね。
                     (武)

2010年2月12日

夢中になって・・・

新山小ブログ.jpg
今日は中野区立新山小学校6年生のみなさんが
1時間ほどバスでゆられながらやってきてくれました。

学校での美術館見学は初めてとのこと。
少々、興奮気味のこどもたち。
2つのグループにわかれて鑑賞しました。

いつものように、トークの基本はこどもたちと学芸員との対話です。
「この作品が気になった人いる?」とたずねると、
引率の先生もついつい話の輪にくわわり、生徒にまじって
一緒に手を挙げてくれました。

生徒と一緒になって、先生も作品を前に、あれこれ思いをめぐらす。
こうした光景は、なんだか嬉しいです。

一通り、一緒に見た後は、自由鑑賞。
各自ワークシートに取り組みます。
(なかには夢中になって、写真のような姿に・・・。)

新山小学校では、図工の先生がオリジナルの教材として、
アートカードを作成しているそうです。
そうしたカードで事前にいろいろな作品をみているので、
現代美術館にも展示されている作品を見つけた子が、
「あっ!あれは僕が描いた作品だ!」と、
自慢げに模写をしたことを教えてくれる子もいました。

本物と出会うことで、作品に対するイメージも
また違ったものになったと思います。(G)

2010年2月10日

点々の理由 墨田区立両国小学校

りょウごくしょう.jpg


お相撲のメッカ国技館の近くにある両国小学校の6年生が
見学に来てくれました。
都内でも数少ない標準服のある学校ということで、
みんなおそろいの紺色のブレザーです。

まずは4チームに分かれて展示室をめぐります。
リキテンスタインの≪ヘア・リボンの少女≫では、
気付いたことを聞いてみると
「かわいい」「マンガみたい」という意見のほかに、
「ブツブツがいっぱいある」という鋭い意見が上がりました。
「ブツブツはなんだろう」と聞くと、「ニキビ?」という声も。
でもよく見ると唇にも瞳にも点々があるから、ニキビじゃないようです。

さらに頬と唇は同じ赤い色を使って点々が描かれているのですが、
この女の子の頬と唇はそれぞれ何色だろうかとみんなで考えてみると、
頬は薄いピンクのような色で、唇は赤となりました。
この作品を遠くから見ると
地色の白と点々の赤い色が合わさってピンクに見え、
地色の白がほとんど見えないほど点々が集まっている唇は濃い赤色に見えるというわけです。

チームごとのトークが終わって、各自で見て回る時間になりました。
リキテンスタインの展示室には作品と向かい合う壁に張りつくようにして
作品を見る女子の姿がありました。
遠くに離れることでドットが見えなくなる瞬間を探していたのです。
リキテンスタインの絵が大きいので、
ドットが見えなくなるほどの距離をとるのはかなり難しいことなのですが、
彼女たちは「目を細めてみると点々が消えて見える!」と
見方を工夫しながら、ドットの効果を実際に体験していました。

開館当時は、単なるマンガだといわれたこともあった作品ですが、
若い皆さんたちは「美術館にあっても全然おかしくない」と言ってくれました。

両国小のみなさんは鑑賞のマナーが本当に素晴らしく、
児童数の多い団体でしたが最後までみんながルールを守って鑑賞してくれました。
また美術館に遊びに来てくださいね。
                  (武)

2010年2月 9日

貴重な体験

足立区第一中ブログ.jpg
今月は、たくさんの職場体験の申し込みがあります。
今日来たのは、足立区立第一中学校の6名の生徒さんたち。
みなさん美術館に興味があるということで、当館を選択したそうです。
(他には、動物園や水族館に出向くグループもあるとか)

先日の東陽中学校とちがい、現場での実作業ではなく、
展示室やバックヤードの見学、そして学芸員への質問という流れで
職場を体験していただきました。

展示室では、普段やってくる小学生たちと同様、
一緒にお話をしながら、作品を見て回りました。

はじめ、美術館といえば、絵画作品ばかりだとイメージして
きたけれど、実際は、車を解体して作った彫刻あり、
天井からぶら下がる臭いの出る大きな作品、
そして、音を聞く作品など、さまざまな素材や形態の作品があり、
これまでの美術館のイメージが覆ったようです。

バックヤードのご案内では、収蔵庫で丁度作品の貸し出し作業準備をしていたので、
ちょっとだけ作業の邪魔にならないように覗かせていただきました。
梱包用の木箱に作品が入れられ、まさに運び出されようとしている現場は、
緊張感もあり、生徒さんたちも真剣に作業をみつめていました。

最後は、学芸員に対する質問。
「学芸員になるためには、資格は必要ですか?」
「一番高い絵はいくらですか?」
「この仕事につこうと思ったのはなぜですか?」
「この仕事で楽しいことはなんですか?」
「なぜ古い絵がのこっているのですか?」
などなど。
学芸員の仕事や美術館に関する疑問が次々とでてきました。

中学生のうちから自分の将来について考えるのは良いことだと思います。
世の中には、自分が知らない仕事がたくさんあるということを
知ったことは非常に意義のあることではないでしょうか。(G)

2010年2月 5日

黙々と・・・

ブログ用十中.jpg
今日の午後は、文京区立第十中学校1年生の
皆さんが団体鑑賞でやってきました。

現代美術館は初めてという生徒が多く、
もちろん現代美術も・・・。

今、常設展示室には、臭いの出る作品や
音の出る作品、足で描いた作品など、
ちょっと変わった作品がたくさん展示されています。
みなさんどれも新鮮な驚きで鑑賞してくれました。

学芸員と一緒に鑑賞したあとは、自由時間。
美術の先生が用意した、ワークシートに各自取り組みます。

・一番気に入った作品は?
・印象に残った作品を描いてみよう
・お家の人に現代美術館を説明するとしたら・・・
・一言でいうと○○○な美術館でした

などなどいろいろな設問に黙々と挑んでいました。

こうした自由時間も大切で、自分の中でもう一度
先ほど見た作品のことをあれこれ考えてみたり、
自分なりに新しい発見をしたり、振り返りの時間として
とても重要な活動だと思います。

ワークシートの成果をぜひ教えてください!(G)

白い森の中で?~月島第三小学校

月島.jpg

今日は卒業間近の月島第三小学校の6年生が、
美術館に来てくれました。
こどもたちは、5年生の時にブリヂストン美術館を訪れているので、
今日で2度目の美術館見学です。

ブリヂストン美術館と言えば、
古代エジプトの胸像から印象派の名画まで
幅広いコレクションを誇る日本有数の美術館。
展示室も暗めの照明で重厚な雰囲気です。

その印象が強かったせいか、
こどもたちは当初、
当館の明るく開放感のある空間にややとまどい気味。
常設展示室に広がるこの作品にも、
「何これ?えーっ?」と目が離せないようでした。

高さ14メートルの天井からぶら下がる、
エルネスト・ネトの≪flower 2≫。
「タイトルを付けるとしたら何がいい?」と
こどもたちに質問すると、
「夢の中」
「空から降ってくるいん石」
「雲が広がっている」
「雨」
「花」
など、自然を思わせる応えが次々に返ってきました。
そして、「タイトルの付けようがない」という正直な意見も。

見慣れない作品にとまどいながらも、
何とかこの作品に近づこうとするこどもたち。
想像力を最大限に働かせるのも楽しそうです。

不思議なモノ、見たことのないモノは、
こどもたちの好奇心をかき立てるのか、
注目の的でした。

その後の自由時間には、
この作品に一気にこどもたちが集結し、
床に置かれたクッションはすぐに満員状態です。

自然の中で森林浴をしているような、
リラックスした表情が印象的でした。
(C.M.)

これもお勉強~中学生の職場体験

ブログ東陽中.jpg
今日は、江東区立東陽中学校のみなさんが
職場体験でやってきました。
2日間の日程で、美術館の現場を体験してもらいます。
当館で受け入れている職場体験のプログラムも
展示室の見学だったり、解説シートの作成体験や
実作業のお手伝いなど様々です。

今回来た3名の生徒さんたちには、
1日目は、主にチラシなどの広報物の
発送作業を行ってもらいました。

何百通もある封筒詰めの作業は、単調ですが、
美術館にとってはとても大切な仕事です。

2日目は、小学生の団体鑑賞の現場見学。
これもただ見ているのではなく、学芸員とこどもたちとの
会話のやりとりをメモしてもらいます。

どのような会話がなされ、またこどもたちの反応はどうなのか、
中学生のみんさんもメモをとるのは大変そうでしたが、
面白かったようです。

美術館の仕事のほんの一部を体験したに過ぎませんが、
いつもの学校の授業とは違う、生の現場に触れられたことは、
新鮮な体験だったと思います。

こちらとしても美術館の機能を知ってもらう、
良い機会になりました。(G)

2010年2月 3日

中学生による中学生のための解説 江東区立深川第六中学校

fukarokuAA.jpg

2月2日と3日の2日間かけて当館に職場体験にやってきたのは、
江東区深川第六中学校の2名の1年生。
深川第六中学校は美術館から一番近くにある中学校。ご近所さんなのです。

1日目は
美術館の仕事や裏側の案内、学芸員の仕事についての説明と、
日本最大規模の美術専門図書館である当館の美術図書室での作業。

2日目は
常設展示室の展示作品のなかから、ひとり1点を選んでもらい、
中学生のための解説パンフレットを作成してもらいました。
美術図書室の司書に手伝ってもらいながら、
半日かけて資料を集め、読み込み、調べて、
中学生に分かりやすい言葉で解説を書いてもらいました。
何時間もかけてひとつのテーマについて調査し続けることは
中学生にとってはあまりないことと思いますが、
二人は途中で飽きることもなく、作品を理解しようと真剣に調べていました。
その甲斐あって、素晴らしい出来ばえでした。
完成したパンフレットは執筆者である二人と校長先生へのお土産です。

この職場体験で、美術館での仕事に興味を持ち、
将来学芸員になってくれたらうれしいですね。
                       (武)

2010年1月28日

本当の手と見えない手  東川小学校

0128東川小.JPG

今日は東川小学校の4年生が常設展示を見学に来てくれました。
先日は6年生がファッションの展覧会を見学に来てくれた東川小学校。
現代美術館の常連校です。
図工の先生だけでなく、
担任の先生方も美術館での作品鑑賞をとても大切に思ってくださる、
とっても素敵な学校です。

美術館に到着し、見学のためのルールをみんなで確認。
そのあとで3つのチームに分かれてじっくり鑑賞です。
まずはじめに見たのは、
3階展示室に展示されている鶴岡政男の≪重い手≫。
この作品の前に腰を下ろした途端、
「すごい!」の声が。
それに続いて、
「手がいっぱいある!」「ケガしてる!」
などなど、さまざまなことに気付き、教えてくれました。
もう少しじっくり見て行くと
一人ひとりの気付いたことにみんなが連鎖し、
「左右の足の太さが違う」、「それはケガをして足が腫れているからだ」、
「手にもケガしている」、「そういえばあちこち傷ついている」、
とみんながかわりばんこに発言してくれて、言葉が止まりません。

「背負っている巨大な手はどのぐらいの重さなんだろう?」と聞いてみると、
お友達ぐらい・・・・?、いえいえ、もっと重くて大人の人ぐらい・・・?
いえいえ、あの大変そうな様子は、きっともっともっと重いんだ、
とのみんなの意見。
さらに「手が4つ描かれているけれど全部ほんとうの手なのかな?」
と質問すると、
下に引きずっている2つの手は本当の手だけれど、
後ろからのしかかる大きな手は本当は見えないもので、
それを支える小さな手はがんばっている心の手だ、と
みんなで少しずつ考えていることを言って
結論がまとまっていきました。
みんなのすばらしい鑑賞力に脱帽です。

学校が美術館から近いこともあり、
全体の半分ぐらいは今までに美術館に来たことのある子でしたが、
どの作品にも目をキラキラ輝かせ、夢中になって見入っていました。

放課後にもぜひまた遊びに来てくださいね!
                       (武)

図書委員がやってきた!~市立松戸高等学校

今日は松戸市から高校生が見学に来てくれました。
みなさん、図書委員。
学校の図書室で実際の仕事に携わっている
高校1~2年生です。

最近、学生の活字離れが進んでいると耳にしますが、
幸いにしてみなさんには関係なさそうです。
ちなみに「どんな作家が好きですか?」と聞くと、
「太宰治」と、私にはちょっと意外な答えが。
古典とも言える文学作品が、
今も高校生にも愛されているなんて嬉しいですね。

みなさんが最初に見学したのは、
地下1階にある美術図書室です。
ここは知る人ぞ知る当館の注目スポット。

図書館は日本各地に沢山ありますが、
美術の本に限って言えば、
ここは日本有数のコレクションを誇ります。
(美術書は全部で95000冊。)
この美術図書室が目的で、
遠方からやってくる人も少なくありません。

今日は特別に司書のご案内で、
みなさんには普段は入れない書庫にも
入っていただきました。

そこには明治時代に出版された、
「創作版画誌」という宝物も眠っています。
オリジナルの創作版画が実際に挿入されている貴重な蔵書に、
みなさん興味深々の様子でした。
 ↓
書庫探検.JPG

その後は学芸員と一緒に常設展示室へ。
現代美術の作品も楽しんでいただきました。

盛りだくさんの今日の見学会。
高校の図書室運営に、
役立つヒントがあったら嬉しいですね。
(C.M.)

2010年1月20日

美術館みてあるき 恵泉女学園高校

2010.1.20恵泉女学園 006.jpg

新年気分から普段通りの日常に戻ったこの日、
恵泉女学園高校の3年生のみなさんが見学に来てくれました。
ミュージアムショップ奥のホワイエで待ち合わせると、
みなさん井上雄彦の制作風景映像を真剣に見ている最中。
高校生ともなると、井上さんの描いた漫画「バカボンド」のことも
よく知っているようです。

常設展示室へ移動し、いくつかの作品を一緒に見ました。
エルネスト・ネトの「フラワーⅡ」では
ゆったりとクッションに座りながらお話をしました。
このクッションはもちろん作品の一部。
上からぶら下がった袋の中に入っているのと同じ発泡ビーズが
このクッションにも入っています。
クッションに身を沈めると、柔らかいビーズがふんわりとからだを包みこみ、
本当に心地よく、ずっと時を過ごしてしまいそうです。
ひとつのクッションにたくさんの人が座ると、
だんだんビーズが詰まってきて座り心地も変化していきます。
この日は先生を入れて6人のみなさんがクッションに座りましたが、
実はこのぐらいの人数がクッションの柔らかさもちょうどよいのです。
クッションの効果もあって、
作品に使われた材料に触れたり香りをかいだりしながらじっくり鑑賞しました。

生徒のみなさんはとても積極的に、そして真剣にトークに参加してくれ、
藤本由紀夫の音を体験する作品では全員が体験し、
ひとりひとりの感じ方の違いを確認しました。

後日今度は写真美術館のほうへ見学に出掛けるとのこと。
卒業まであと少しですが、高校生活を満喫してくださいね。
そして、大学生になったらまた美術館に遊びに来てくださいね。
                               (武)

2010年1月15日

現代美術初体験?~横須賀学院高等学校

2010横須賀高等学校 018.jpg

今日は神奈川県横須賀市から
横須賀学院高等学校の3年生が、
見学に来てくれました。

希望者を募っての特別見学授業。
当館に来るのは全員初めてでしたが、
みなさんとても積極的に作品を鑑賞し、
1時間という長いギャラリートークにも関わらず
最後まで熱心に耳を傾けてくれました。

みなさんがリラックスした表情を浮かべたのが、
このエルネスト・ネトの作品。
白い球体状のものに囲まれて、
楽しそうに上を見上げています。
作家が付けたflower(花)というタイトルにも
納得の様子です。

今日はこの常設展示の後に、
ラグジュアリー展、レベッカ・ホルン展と
3本立てのフルコース。
全部歩くと数キロにもなるので、
ちょっとしたハイキングと同じ運動量かもしれませんね。
おつかれさまでした! (C.M.)

2010年1月14日

きれい! かっこいい!の連発

押上小ブログ.jpg
今日は、現代美術館の常連校、墨田区立押上小学校
5年生のみなさんが来てくれました。
「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展の鑑賞です。

普段図工の時間にファッションを
テーマにしたものを扱うのは珍しく、
こどもたちもどんな服に出会えるのか、
また今回のテーマである「ラグジュアリー」ということに
ついても事前授業でいろいろ思いをめぐらせてきたようです。

講堂で美術館でのお約束を確認したあと、いざ展示室へ。
様々な装飾がほどこされた服をみるやいなや、
ある女の子は、
「大きなリボン!かわいい!!」
「これもきれい!!」
と興奮している様子。

男の子も、キラキラした豪華な服をみて、
「かっこいい!」といっていました。

ギャラリートークのあとは、
学校が用意してきたワークシートにとりかかります。
自分が気に入った服の感想や絵を描いてまとめます。
「これ着たい!」「もようがすごいね」
と、お友達同士でいろいろな感想が飛び交います。

学校に帰ったら、今日鑑賞した服を参考に、
白衣に思い思いのデザインをほどこし、
ラグジュアリーな服をつくるそうです。
どんな服ができるか楽しみですね。(G)

2010年1月13日

一番人気は?~お茶の水女子大学附属中学

今日はお茶の水女子大学附属中学の2年生が
美術館に来てくれました。
総勢約130人。
まず講堂に集まって学芸員によるトークを聞いて、
その後、各自で自由に、
展示室をまわるというタイムテーブルです。

お茶の水.jpg


現在のMOTコレクション(=常設展示)には約200点の作品が
展示されています。
見ごたえたっぷりのこのボリューム。 

時間内に全てを丁寧にみるのは不可能なので、
美術の先生も工夫を凝らします。
今日はコレクションの中から「自分が気になった作品」を
選んでワークシートに書き込む方式。

一つというのは難しいですよね。

最後まで悩む生徒。最初から決めている生徒・・・
様々なのですが、
中でも人気が集まったのは、
この写真のウェッセルマンの≪浴槽コラージュ♯2≫でした。

浴槽は絵で描かれているのですが、
そこに置かれているタオルやトイレットペーパーは実物。
虚実ないまぜになったこの不思議な作品は、
よく見ると発見があって、
色も華やかなので「かわいい!」と
人気が集まったようでした。

常設展示は年数回の展示替えがありますので、
また新しい作品を見に、
今度は一人でゆっくりと・・・見にきてください。
(C.M.)

2010年1月 9日

先生を目指して・・・文教大学

文教大学 005.jpg

本日は将来小学校や幼稚園の先生になるために勉強中の
文教大学の学生さんが来館しました。
「将来先生になった時に担任としてこどもたちを美術館に引率すると、
どんな体験ができるのか」を学びます。

というわけで、当館の学校向けプログラムを説明した後に、
実際に学校団体見学時の流れを体験しました。

たとえば、展示室に入る前に「美術館の約束」を確認すること。
「さわらない、さわがない、はしらない」の注意を話すだけでなく、
「どうして触ってはいけないのか」をこどもに訊いたり、きちんと説明すること。

展示室では作品をみながら作品に関するアイテムを見せたり触らせて
作品を触らなくても触覚を満足させることや、
作品に使われている素材をこどもたちと確認するだけで、
「さわるとこの作品は壊れる」ということをこどもが自ら理解することなど
普段のこどもたちに対するトークに交え、
学芸員の動きについても説明しました。
学生さんたちは作品の楽しみながらも、
こどもたちの動きの話になると、みんなとても真剣に聞いてくれました。

将来先生になったら、ぜひこどもたちを
MOTに連れてきて素敵な作品を見せてあげてほしいですね!
                                 (武)

2009年12月10日

文化祭でファッションショー 府中東高校

都立府中東高校 020.jpg

府中東高校の家庭科部のみなさんが
「ラグジュアリー」展の見学に来てくれました。
担当学芸員のトークを聞きながら、
カタツムリや蝶などの刺繍が金の糸で施されたエリザベス1世のボディスや、
玉虫が5000匹縫いつけられたドレスなどをゆっくり見ていきました。

マルタン・マルジェラのコーナーでは、
その素材の奇抜さに驚いたようです。
ところどころが錆びた世界のビンの王冠を集めて作られたベストなど
身近で、そして新品ではない様々なものが材料となっているのです。
なかでも、クリスマスの飾りつけなどで使われる金色のモールで作られたジャケットは、
「遠くから見ると毛皮みたいに見える」。
引率の先生からも「これいいじゃない!」と好評です。
たしかに、この服のように金のモールで作られたイブニングドレスがあったら、
パーティに着ていくと素敵かもしれませんね!

文化祭のときに自分たちでデザインした洋服のファッションショーをするとのこと。
今回の展覧会でアイディアのヒントを掴んで、
来年の学園祭に生かしてくれたら素敵ですね!
                       (武)

贅沢ってなんだろう?

東川ブログ用1.jpg
今日は、江東区立東川小学校6年生のみなさんが来館し、
現在開催中の企画展「ラグジュアリー:ファッションの欲望」を
鑑賞しました。

初めに「ラグジュアリーの意味って知ってる?」とたずねると、
みんな「???」といった表情で、意味を知っている子はいませんでした。
「贅沢」という意味であることを伝え、
「じゃあ、みんなの一番の贅沢は?」と尋ねると、
「おいしいお寿司をいっぱい食べること!」と返ってきました。
やはり贅沢=食べ物のイメージの方が強いようです。

今日みんなで見たのは、絢爛豪華な装飾がほどこされた
17,8世紀の王侯貴族のドレス、かと思えば、一切の装飾性を
そぎ落とし、シンプルの中にも素材や縫製にこだわった服。
割れた皿やトランプ、靴紐など、ありふれた身の回りの素材を使って、
丁寧な手わざで製作されたたった1点の服。

ひとくちに“贅沢”な服といっても、それは物理的に目に見える贅沢から、
精神的な心の豊かさまでを扱った様々な洋服。

写真のドレスは、スカートの模様が花柄に見えますが、
じつはこの模様、5000匹の玉虫の羽をむしって縫い付けて
あるという代物。
こどもたちもはじめは、きれいな模様だなーと眺めていましたが、
そのことを知るや否やぞっとした表情に。
でも、羽だけ見てもいったいどんな虫か想像がつかないので、
本物の玉虫の標本を見てもらいました。
するともっとぞっとしたようです。。。

服は毎日着るだけに、あまり意識して見た事はないと思いますが、
今回の展示されているさまざまな服を見て、
ラグジュアリーの意味を少しでも実感してくれたら良いなと思いました。(G)

2009年12月 9日

とうとう美術館へ! 第三吾嬬小学校

第三吾嬬小学校 002.jpg

この日来てくれたのは、墨田区立第三吾嬬小学校の6年生のみなさん。
実は私たちは以前に彼らに会ったことがありました。
というのは、昨年度の「アーティスト1日学校訪問」で
美術家の内海聖史さんと一緒に訪問授業を行った学年なのです。
内海さんが訪問授業をしたときに、
少しだけ内海さんの作品のスライドをみんなに見てもらっていたので、
現代美術というのがどんな感じなのかも少し知っていました。
そして、とうとう美術館へ見学に来てくれたのです!

まず3チームに分かれて常設展示室を見学。
《マリリンモンロー》では、
同じ顔なのに、色によって見え方や感じ方が違ってくることや、
その人らしさ、自分らしさって何だろうということを見ていきました。
第三吾嬬小の6年生は卒業前に自画像を描くことが伝統になっているそうです。
そのときに
色遣いについて考えてみたり、
みんなの思う「自分らしさ」と自分の思う「自分らしさ」について
考えたりしてもらえたらいいですね。

展示室をめぐってさまざまな作品を見ているときに、
こどもたちからなぜか「内海さん」という言葉が聞こえてくることも何度かあり、
訪問授業が何カ月も前のことだったにも関わらず、
現代美術との初めての出会いの印象の強さを感じました。

段階的に少しずつ現代美術との距離を深めている6年生。
どんな中学生になるのか、本当に楽しみです。
                    (武)

2009年11月26日

アーティストの卵たち 女子美術大学付属中学校

jyoshibichu.jpg

この日、常設展を見に来てくれたのは女子美術大学付属中学校の1年生のみなさん。
日本で唯一の女子美術大学の付属中学校です。
普段の授業でも、ほかの学校に比べて美術の授業時間が多いそうで、
生徒のみなさんは鑑賞者よりも制作者に近い立場のようです。
4チームに分かれて作品を見ましたが、
その時の関心や視点からもそういった姿勢がうかがえました。
チームの人数が多かったので
ひとりひとりの生徒さんと対話することはなかなか難しかったのですが、
リキテンスタインの作品では、
5色の基本色のみで描かれていることや直線がなく曲線だけで描かれていること、
正方形の画面の構成について話すと、
真剣に耳を傾けてくれ、メモを取る人も。
普段、中学生にトークをしていると、
人数が多いグループで対話があまりできない場合、
それほど美術に興味のない人が飽きてしまうこともあるのですが、
さすが美術に興味のある生徒さん達。
皆さんの美術に対する真剣さや興味の深さを感じました。
将来、皆さんの作品を当館に展示できる日がくることを楽しみにしています!
                                (武)

2009年11月25日

お友達と手をつないで美術館 御田小学校

御田小学校002.jpg

港区御田小学校の1年生のみなさんが
かわいいバスに乗って来てくれました。
1年生らしく、おとなりのお友達と手をつないで歩きます。
今日はみんなお弁当持参!
美術館見学の後は木場公園でお昼を食べて、
どんぐりを拾ってから学校に帰る予定です。

3チームに分かれて作品を見ました。
アンディ・ウォーホルの《マリリン・モンロー》の作品の前で
「これが誰だか知ってる人いますか?」と尋ねると、
「マイケル・ジャクソン!」という声があちこちから。
マイケル・ジャクソンは小学生にとっても今話題の人なのですね!
その後、10枚のマリリンの絵のうちで
一番かわいく見えるマリリンはどれか、いちばん恐そうなのは?など、
みんなに選んでもらいました。

ネトの作品ではみんなにクッションに座ってもらってトーク。
クッションは座り心地、寝心地がよいので、大人気です。
袋の中に何が入っているのかを聞いてみると、
「ごはんに見える!」「おなかすいてきちゃった~」とのこと。
みんなお家から持ってきたお弁当のことを思い出してしまったようです。

いろいろ思ったことを話してくれるので、どんな作品を見ても話が弾み、
こうして初めての美術館体験はあっという間におわったのでした。
ぜひまた来てくださいね!
             (武)

2009年11月19日

美術館で働くということ

晴海ブログ.JPG
今日は、都立晴海総合高等学校1年生のみなさんが、
職場体験のために美術館に見学に来て下さいました。

職場体験といっても、実際に何かお仕事をしてもらうのではなく、
「美術館で働くということ」についてのレクチャーです。

まずは、普段小学生向けにやっている常設展示室での
ギャラリートークを体験してもらいました。
みなさんには「小学生になった気持ちで参加して下さい!」と伝え、
和やかな雰囲気で進行していきました。

トークのあとは、美術館のバックヤードツアー。
普段は見られない美術館の裏側をご案内し、
大切な作品がどのように守られているか、
作品はどのように運び込まれるのか、
表からだけではうかがい知ることのできない
館内の様々な裏側の様子についてお話ししました。

みなさん、普段は入れない場所と聞いて
ちょっと興奮気味でしたが、熱心にメモをとっていました。

バックヤードツアーのあとは、研修室でみなさんから事前にいただいていた
美術館の仕事に関する質問にお答えしました。
「働いている人の人数は?」「やりがいは?」「展示の工夫は?」などなど・・・。

なかなか難しい質問もありましたが、みなさん美術館の仕事に
非常に関心を持っていたようで、最後に「将来学芸員になりたい人?」と尋ねると
4、5名の方が手を上げてくれました。

今から自分の将来の仕事のイメージがつかめているのは、
素敵なことだと思います。

この見学を機に、美術館や美術に対し、
より一層興味を持ってくれたらうれしいです。(G)

2009年11月18日

ここはおしゃれなカフェ? 港陽小学校 6-2

2009_11_18 港陽小学校 010.jpg

港区の港陽小学校の6年2組のみなさんが
先週の1組に続き来館しました。
「この美術館にはじめてきた人はどれぐらいいるかな?」
と訊くと、ほとんどの人が初めてとのこと。
ですが、先週見学に来た1組からいろいろと情報を得ていたようで、
以前にも美術館に来たことがあるようなリラックスした様子です。

まず3チームに分かれて作品を見ました。
リキテンスタインの《ヘア・リボンの少女》を鑑賞中に
この絵に描かれた女の子の年齢を考えてもらったところ、
「30才代」という意見が多く、みんなから見ると「少女」よりも大人に見えたようです。
この絵には直線がないことを伝えると、注意深く見て確認してくれました。

自由見学の時間は、鑑賞しながら感想をメモしていきます。
アトリウムにあるエルネスト・ネトのクッションにくつろぎながら考えに耽ると
脳がリラックスしていろいろと頭に浮かんでくるようで、
感想のメモがどんどん進みます。
遠くからみんなの様子を見ていると、
若者が街のおしゃれなカフェのクッションにくつろいで考え事をしているみたいに見えてきて、
かなりカッコイイのです。
6年生といえば小学生とはいえ、もうすぐ中学生。すっかりお兄さんなのですね。
中学生になってからもまた美術館に遊びに来てほしいなと思います。
                                   (武)

2009年11月11日

どしゃぶりの雨の中~港区立港陽小学校

今日はあいにくの大雨。
そのどしゃ降りの中を、
港区立港陽小学校の6年生たちが、
元気よく美術館にやってきてくれました。

ほぼ全員が当館は初めてのこどもたち。
でも6年生だけあって、
美術館のルールはばっちり頭に入っています。

走ったり、さわいだり、触ったりすることなく、
上手に・・・でも自分たちなりに鑑賞していたのはさすがでした。

港陽小.jpg

さて、この写真は白髪一雄の作品を見ているところ。

こちらから解説をしていないのに、
「こんなに太い線は筆では描けないと思う。」とか、
「手で直接描いたかも。」
「いやこれは足でかいたもの。」と
観察力抜群です。

足で描いた・・・とわかると、
「そういえば保育園で足型を取ったことがある。」など
小さな頃の記憶や感触も呼び覚まされるようでした。

目の前にある作品と、こどもたちの日常。
その二つの世界が偶然にリンクする。
そんな不思議な体験を
たくさん持ち帰ることができたら素敵ですね。  
      (C.M.)

2009年11月 5日

同じ絵?違う絵? 平久小学校 5-2

2009_11_05平久小② 035.jpg

昨日に引き続き、平久小学校の5年2組の皆さんが見学に来てくれました。
学校からお散歩がてら歩いて到着すると
まずは3チームに分かれて鑑賞です。
岡﨑乾二郎の2枚の絵の前に座ると、
「左の絵の中にグーみたいな形がある」という声が。
すると他の人から「右にはチョキみたいな形がある」
「ジャンケンしてるみたいだね」
と話がはずみ、膨らんでいきます。
ほかにも、人が走っているみたいな形がある、とか、かがんでいるみたいなど
絵の具の筆触からさまざまな想像が広がります。
そしてだんだん「右の絵と左の絵には同じ形がある」と気づきだし、
そうなると「あの形が同じ」「あのかたちはこっちの絵にはない」と
2枚の絵の隅々まで詳しく見はじめます。

その後の自由見学の時間でも
絵の具の滑らかさや伸びの良さから「おいしそう」という話になり
「あれはグレープ」「あれはイチゴ」「あれはワサビっぽくない?」と
おいしそうな話をしながら、知らず知らずのうちに
画面の絵の具の流れなどを細部まで観察しているこどもたちでした。
もし、木場公園に遊びに来た時は
ぜひ美術館ものぞいてみてくださいね。
                   (武)

2009年11月 4日

一人一人はぜんぜん違う 平久小学校 5-1

平久小学校1 091104 001.jpg

木場駅の近くにある平久小学校から5年生が見学に来てくれました。
美術館が学校と近いので、美術館の周りにはよく遊びに来るそうですが
学校のお友達と一緒に美術館に来るのは初めてです。

展示替えを終えたばかりの常設展示室を、まずは3チームに分かれて見学です。
岡﨑乾二郎の展示室で「あかさかみつけ」では
すぐに「同じ形からできている」ことに気づいたようです。
そのなかでも色彩の好みなどがあるようで、
一番気に入ったものを聞いてみると、みんなそれぞれ違います。
同じ部分と異なる部分を見ているうちに、
岡﨑作品の「同じ部分がありながらまったく違って存在する」ということが
こども達のそれぞれの個性の違いと響きあい、
みんなの繊細な感性を刺激したようでした。
作品との自分だけの出会いを楽しんでもらえたでしょうか?
ぜひまた放課後やお休みなどに遊びに来てくださいね。
(武)

2009年9月30日

自分だけのお気に入り

090830北砂小部rグ.jpg
今日は雨の中、江東区の北砂小学校5年生のみなさんが
傘をさして元気よく歩いてきてくれました。

学校が美術館の近くにあるため、
以前常設展示室を見たことがあるという子もちらほら。

展示室の入口からは、エルネスト・ネトの《flower2》という大きな作品が
アトリウムの吹き抜けの天井からぶらさがっているのが見えます。
床にはクッションもおかれており、こどもたちは思い思いの場所でくつろぎながら、
上を見上げて鑑賞しています。(写真)

また、この作品からはにおいもでているため、思いあたるにおいを
想像してみるのも楽しい鑑賞方法のひとつです。
聞いてみると「木の香り」「歯医者のにおい」「お茶」などなど、いろいろなにおいを教えてくれました。

自由時間には、学校が用意したワークシートに取り組み、
心に残った作品や、お気に入りの作品の絵や感想を
みなさん熱心に書き込んでいました。

帰りに、どの作品が気に入ったかみなさんに聞いてみると、
ひとりの男の子が「光った魚が、黒い中にいる作品」と答えてくれました。
他の子は「どこにあったの?」 と不思議そうな顔をしていましたが、
自由時間中、男の子は、かなり長い時間その作品をみつめていました。

自分だけのお気に入りに出会えるのも美術館ならではの出来事。
一人ひとりのお気に入り、きっとみつかったことと思います。(G)

2009年9月26日

秋田県の先生方

秋田県の図画工作・美術の
指導主事の先生方が当館のスクールプログラムの調査にいらっしゃいました。

DSC06007.JPG

akitaken.JPG

先生方は対話型の美術鑑賞教育について
これまでもかなり詳しく研究をなさっていて、毎年報告書も出していらっしゃいます。
当館のスクールプログラムが「対話型」というだけでなく、
「体験的な鑑賞」ということを謳っているため
その部分に未知のものを感じられたそうです。
というわけで、
当館のスクールプログラムについて説明後、
実際にこども達が見学に来た時に我々がどのようなトークをしているのかを
先生方に体験していただきました。

ひとつめは、
アトリウムにあるエルネスト・ネトの作品で
作品に使用されている材料を触りながら鑑賞するもの。
ふたつめは
栗田宏一の土の作品で
アーティストからいただいたサンプルの土をじっくり見ながら鑑賞するもの。
最後に
金氏徹平の作品で、触るものは何もないけれども
こどもが興味を持つところ(キャラクター)を手がかりに深く鑑賞するもの。
先生方からは
こうした五感を刺激する体験とトークが
もう一度作品を最初よりも詳しく見ようという気持ちにさせ
感性を高めることにつながる点がとても良い、
という感想をいただきました。
指導主事の先生方ということは学校現場では教頭先生?
美術館での鑑賞授業に理解のある教頭先生がいらっしゃると
学校も見学に出やすくなることと思いますし、うれしいことですね。
美術館での鑑賞授業が先生方から県全体に広がることを願っています。
ぜひいつか、学校のこどもたちといっしょに来てくださいね。
                               (武)

2009年9月25日

想像力の爆発?! 業平小学校

ブログ用 090925 墨田区業平小.jpg

連休も明けた金曜日、
今日は、墨田区立業平小学校の皆さんが美術館に来てくれました。

集まったら、まずはいつもの「美術館のお約束」から。
「さわらない・さわがない・はしらない」の三つをしっかりと確認して、
常設展示室に向かいます。

高松次郎《扉の影》では、
作品に描かれた二人分の影に、
皆さんの熱い視線が注がれました。
「きっと夫婦だよ」、「泥棒で、家に侵入しようとしている」など、
ちょっとずつ想像が膨らみます。

そして、エルネスト・ネト《flower 2》では、
みんなの想像力が一気に爆発!
この作品名を伏せたまま、一体これが何に見えるか尋ねてみると、
朝顔、雨が降っている様子、はたまたUFO・・・など、
様々な意見が活発に飛び交いました。
また、このアーティストの性別を想像してもらうと、
不思議なことに「男の人!」という意見のみが聞こえます(正解です!)。
そこで、どうしてそう思ったのか質問してみると、
「想像だけれど、きっとお花の好きな男の人だと思った」などという意見が。
確かに、花を愛する気持ちは、女性だけのものではありませんよね。
皆さん、とっても想像力が豊か、
そして、驚くくらいに、とっても感性が鋭いのでした。

頭をいっぱいに働かせ、想像力を駆使して作品を見るのは、
美術館ならではの醍醐味ですね。(前)

2009年9月 9日

いろいろある美術館 金竜小学校

999 金竜小学校 020.jpg

台東区の金竜小学校の6年生がバスに乗ってやってきました。
6年生となると、みんなの前で発言することが
ちょっとはずかしい、という子もいます。
はじめにチームに分かれて3点ギャラリートーク。
エルネスト・ネトの作品は
こどもも大人も、誰もがついつい触ってみたい衝動に駆られます。
でもこども達は展示室に入る前に聞いた美術館の約束事のひとつ
「作品にさわらない」を守って我慢しています。
そこで、ミュージアムスクールにやってきたみなさんには特別に、
作品に使われている材料を紹介。
袋として使われているとても伸びのよい布や、
天井近くでずっとにょろにょろと動いている発泡ビーズ、
そしてガラスのビーズ、クローブやショウガの粉。
粉は香りがきついので、そっと鼻を近づけて嗅がないと、むせてしまう子も。

その後は各自で気に入った作品をさがして展示室をめぐります。
どんな作品が良かったか聞いてみると、
「キツネみたいな、ちょっと怖いやつがあった」(《拘束のドローイング》について)
「宇宙人としゃべっている感じになった」(《Ears with the Chair》について)
など
ユニークかつ作品の特徴をうまく言い当てているような意見がどんどん飛びだしました。

こんどはぜひ家族一緒に遊びに来てくださいね。
                         (武)

2009年8月28日

遠くの空を眺めるように 葛飾小学校

090828 葛飾小学校 012.jpg

新学期が始まったばかりのこの日、
見学にやって来てくれたのは葛飾小学校の皆さん。

はじめは3チームに分かれて見学しました。
金氏徹平の《建物のようにつみあげたもの》では、
「あっ!マリオだ!」「あれ?これはドラクエのなんかかな?」と
うえから白いものがかかってシルエットしか見えなくなっているにもかかわらず、
自分の知っているキャラクターのフィギュアを発見してくれました。
こうなってくると
ひとりひとりがじっと目を凝らして、さらなる知っているものを探し始めます。
「キャラクターのほかにもわかるものは?」とたずねると
またじっくり観察して
「トウモロコシ」、「洗濯物を干すもの」、「管みたいなもの」という声が。
こうして、一つの作品を一部分だけじっくり見たり、作品全体を眺めたりしているうちに
こどもたちにいろいろな「見ることのスイッチ」が入ります。

自由見学の時間には、八谷和彦の部屋が人気でした。
壁の上の方に真っ白な映像が映ったモニターがあります。
それを台の上に置いてあるオリジナルの望遠鏡を使って
遠くの空を眺めるように見ると
八谷氏の作品である不思議な飛行物体が空を飛んでいる映像が見えます。
なぜ見えるのかはここではヒミツです。
こどもたちは2つの望遠鏡を両目に当ててさらに良く見えるようにしたり
さまざまな見方で見ていました。

近づいてみたり、全体を見たり、道具を使ってのぞいてみたり、
いろんな「見る」を体験してくれたこどもたちでした。
                          (武)

2009年8月26日

「ら」は何の「ら」?

j越谷北高 014.jpg

夏休みもあと残りわずかとなったこの日、
越ケ谷北高校の美術部の皆さんが見学に来てくれました。

アトリウムにあるエルネスト・ネトがどうやってできているかを話したり、
奈良美智や加藤美佳の絵画を見ながらモチーフについて話しながら
じっくり見ていきました。
やっぱり高校生ともなると、静かにこちらの話に耳を傾けて、
質問すると、みなさんちょっと照れくさそうに答えてくれます。

伊藤存の《しりとりおきもの》では、
「アシカ」「カラス」・・・・とひとつひとつをみんなでたどっていきました。
いつも我々がお客さんと見ていると
「リンゴ」「ゴリラ」・・・のところで止まってしまいます。
「ら」ではじまるところがかなり難しいのです。
そのつぎのおきものは「ずのう」。
つまり、「ら」ではじまり「ず」で終わるものです。
学生さんのひとりがそのおきものを見て
「ラモーンズ」と答えてくれました。
すごい!正解です!
実はラモーンズというアメリカのパンクロックバンドを表しているのだそうです。
マッシュルームカットの人形のようなかたちをした「ら」ではじまる置物は
小学生や大人にはかなりの難題なのですが
ティーンエイジャーの学生さんたちには身近なテーマだったみたいですね。
さすがです。

今回の展示は若い世代の作家の作品もいっぱい。
そんな現代美術の作品の数々は、
10代の多感なみなさんにはどう感じられたでしょうか?
                      (武)

2009年8月25日

動くフォーラム

09動くフォーラムブログ.jpg
夏休みももうじき終わりですが、先生たちの研修会はまだまだ続きます。

今日は、(財)東京都歴史文化財団主催の「動くフォーラム」が開催されました。
これは、昨年から始まった取り組みで、同財団が管理運営している都立の文化施設を
「歴史系」「音楽系」そして「美術系」の3つのコースに分けて、
夏休み中の先生方をご招待し、希望コースごとに各施設をめぐり
教育普及の取り組みを体験してらもらおうというもの。

現代美術館には、小中高、特別支援学校から約30名の先生方にお越しいただきました。

当館で行われている学校対応のプログラムについて研修室で紹介したあと、
実際に常設展示室にて、2グループに分かれてギャラリートークを体験してもらいました。

今回の参加者の中には世界史の先生もいて、
歴史の授業での活用という観点でみてくれた方もいました。

鑑賞後のミニフォーラムでは、教育現場からの声として、
こどもにやさしい美術館であってほしいとか、
情報機器に対応できるデジタルコンテンツの提供、
社会的背景に関連している作品の展示など、
いろいろなご要望、ご意見がでました。

現代美術館だけでなく、数館をまわって他館の取り組みを
比較体験することもできる今回の「動くフォーラム」。

先生方一人ひとりの狙いや目的にあった文化施設に
出会える機会になればと思います。(G)

2009年8月14日

民間学童保育のこども達

090814キッズキャンプ 029.jpg

キッズベースキャンプという民間の学童保育のこども達が
二子玉川から見学に来てくれました。
みんなお揃いの緑のゼッケンをつけています。

午前中、自由に伊藤公象展を見てから、
木場公園でランチを食べたあとで
常設展示室を2チームに分かれてまわりました。

アトリウムのエルネスト・ネトの作品の巨大さに驚きつつも
「上の方でなんか動いてる!」と
作品の中に入っている発泡ビーズがにょろにょろと動いているのをしっかりチェック。
鋭い観察力です。

栗田宏一の《ソイル・ライブラリー》は日本中の365か所の土が
ビンに詰められてグラデーションに並んだ作品。
作家が作品とは別に「こども達に見てもらうように」とくれたサンプルの土を渡して
それぞれ土によって色が違うだけでなく
粒の大きさや、水分の含み具合が違うことを確かめました。
引率のスタッフの方が
「キッズベースキャンプでも、みんなが持ち寄って集めればコレクションができるね!」
するとこども達も「いいね~!」
ほんとうですね、みんなが旅行に行くたびに少しずつ集めれば、
あっという間に素敵なコレクションができそうです。

ぜひいつか
キッズベースキャンプで集めた土のコレクションを見に伺いたいです!
                        (武)

2009年8月11日

夏休みの先生

夏休みの先生は長いお休みでいいなぁ…
なんて思っていたこともありましたが、
それは全くの勘違い!
こども達はお休みでも、先生方は毎日勉強です。
当館でもこの夏休み中に
先生方にじっくりと現代美術について考えていただける機会を
ということで、「夏休み先生のための研修会」を開きました。
募集人数30名のところ、50名以上の先生に参加していただきました。

午前中は「メアリー・ブレア」展について担当学芸員の特別レクチャー。
メアリーが小さなこどもがいる母親でありながら
東海岸から西海岸へ通勤していた時期があることなど
さまざまなエピソードを交えたレクチャーを聞いたあとで
展示室を自由に鑑賞しました。

IMG_3180.jpg

昼食をはさんで、午後は「伊藤公象」展の研修会。
ふだん学校で陶芸の授業をすることもあるという先生もいらっしゃったのですが、
焼き物でありながら伝統工芸的手法ではなく
「自然にゆだねる」という伊藤公象氏の制作方法は新鮮だったようです。

P1010087.JPG

展示室では特別に作品の一部に触れながら鑑賞したり、
特製のワークシートを手がかりとして自由に鑑賞しました。

IMG_1009.jpg

最後のアンケートには、
「学校のこどもを連れてきたい」という嬉しいコメントもいただきました。
丸一日現代美術にどっぷりと浸る、濃密な1日だったことと思います。
先生方、本当にお疲れ様でした!
                 (武)

2009年7月28日

心の中で・・・

ブログ第三砂町.JPG

世間は夏休み。
美術館も多くの人で賑わっています。
この時期、中学校の美術部の団体鑑賞が一気に増えます。

今日は、江東区第三砂町中学校の美術部のみなさんが来てくれました。
比較的ご近所ということもあってか、現代美術館に来た事があるという
生徒さんが結構いました。

鑑賞中、基本的にあれこれお話しながら作品をみていくのですが、
中学生ともなると、小学生と違ってこちらからの問いかけに
なかなか反応してくれない年頃です。
でも、一人ひとりの心の中では、いろいろ考えたり、
思ったりしてくれていて、ちゃんと「鑑賞」しています。
ただ、人前で発言するのがちょっとはずかしいだけ。

アトリウムの巨大な作品エルネスト・ネトの《Flower2》を
見上げながら何にみえるか聞いた所、はじめもぞもぞいっていましたが、
良く聞くと「牛の乳搾り」とぽつり。
なるほど、なかなか言い得て妙です。

どんな作品かは、みなさんもぜひ本物を見に来て下さい。(G)

2009年7月18日

夏休み最初の美術館体験!

富岡中ブログ.jpg
本日午後は浦安市立富岡中学校の
美術部のみなさんがやってきました。
今日から夏休みということもあり、元気いっぱいです。
普段の部活では、ポスターなどを制作しているそうです。

常設展示室も今日から様変わりし、
目の前にはエルネスト・ネトの《Flower2》が
お出迎えしてくれます。
有機的な袋状のものがたくさん垂れ下がっていて、
強烈なにおいもはなっています。
生徒さんたちも見上げながら、顔にみえるとか、
くさいとか反応も様々。

次いで、金氏撤平の部屋に入ると、
いろいろなオブジェに白い塗料を垂らし固めた作品が
たくさんあります。白く覆われたオブジェをみながら、
「何々だ!」とか「あれに見える」とか自分の見覚えのある
キャラクターをみんなで探し出し大盛り上がりでした。

現代美術作品を鑑賞する時のこつは、
生徒さんたちがやっているように自分の知っている物や
事と照らし合わせながら見てみるととても楽しくなります。
みなさんもぜひやってみてください。(G)

土の色は・・・?

IMG_2196.jpg

1学期も昨日で終わり。
夏休みの初日に美術部の皆さんで来てくれたのは
小平市立小平第六中学校のみなさん。
美術部では1年生のときに必ず油絵を描くそうです。

今日から始まった展示替え後のMOTコレクションを
2チームに分かれてまわりました。
みんながおどろいたのは、栗田宏一の土の作品。
整然と並んだ365本の小ビンにはいった土は
黒、茶色はもちろん、赤や紫、緑や青までさまざまな色をしています。
これは作家が日本全国を巡って集めたものです。
土の入ったビンには採集した場所の名前が書いてあるのですが、
「小平はあるかな?」と探していました。
自分の住んでいる街の土がどんな色なのか、気になりますよね。
残念ながら小平の土は含まれていませんでしたが、
だからこそ、きっと今日家に帰るときに
足元の土が気になることでしょう。

ぜひまた美術館に遊びに来てくださいね。
                     (武)

2009年6月25日

「すごい!」「すごい!」の連続

平塚小ブログ.JPG
今日は品川区立平塚小学校の6年生の皆さんがやってきました。
お昼をお隣の木場公園で食べて、午後からの来館です。

お腹も満腹になったところで、美術館体験とは結構うれしいかも。。。

3チームに分かれて学芸員と一緒に鑑賞した後は、
学校の先生が用意したワークシートを使っての自由鑑賞です。

ある男の子のグループは、トビアス・レーベルガーの作品の中で
なにやら情報交換中。(写真)

「あれ見たか?」
「見た、見た。すごいよな」
「おー、すごい、すごい」」

途中先生が中に入ってくるやいなや

「先生もあれみたほうがいいよ、絶対!」

と、すすめている姿がありました。

「あれ」とは、中ハシ克シゲの《OTOMI》という作品。
気になる方はぜひ美術館で確認してください。

ワークシートをびっちり埋めている子もいれば、
印象的な言葉であさっりまとめている子もいて様々。

きっと、一人ひとりの心の中には、
「すごい」「すごい」が連呼されていたに違いありません。
自分が出会ったことのない未知なる作品に出会えるのも
このミュージアムスクールの醍醐味です。
ぜひ、他の学校の皆さんも、この未体験お試しあれ。(G)

2009年6月23日

「お気に入り」の一点! 練馬区立練馬第三小学校

IMG_2278.JPG

蒸し暑いくらいの空気
本格的な夏を感じるお天気の中
今日は練馬区立練馬第三小学校の5年生
合計87人のみんなが美術館に来てくれました。

午前中にグループに分かれてトークを聞いた後は
自由時間にじっくりと作品を鑑賞しました。
その間に持参してくれたワークシートに「お気に入り」の作品を記入。
みんなとっても真剣な表情・・・。
ここでは、名和晃平《Pixcell—Deer#17》が圧倒的な人気でした!
「可愛い!」「なんかちょっと怖い・・・」と、様々な意見が飛び交います。

そしてお昼ごはんをはさんで
今度は、実際に作品の前で一人ひとりが「お気に入り」の一点を紹介します。
このときには、奈良美智《サヨン》に描かれている女の子の表情から
睨まれているけれども何故か気になってしまう・・・という面白い意見があったり。
また、67点からなる大竹伸朗《日本景》では
各々が色や形、そして制作方法にまで目を凝らし
独自の着眼点を披露してくれました。

発表するにあたり、ちょっぴり緊張していた子もいたようですが
自分の好きなものを自分のことばで表現してくれるみなさんの様子からは
非常に頼もしい印象を受けました。
87人のみんながいれば、87通りの「お気に入り」がある。
そんな思い入れがぎゅっと詰まった発表だったのではないでしょうか。

帰りがけには、「今度は弟を連れてこよう!」
「今日のことを家族に自慢したい!」という声も。
これは、何とも嬉しいかぎり!
自分の気に入った作品を、ぜひ周りの人に教えてあげてくださいね。
また美術館でお待ちしています。(前)

2009年6月18日

一人ひとりの感じ方で

峡田小ブログ.JPG
今日は荒川区立第三峡田小学校5年生、
6年生の皆さんがやってきました。
こどもたちは、普段図工の時間で
「一人ひとりの感じ方は違って当たり前」と
先生から教育を受けているだけあって、
鑑賞中も非常に積極的に自分の考えをお話してくれました。

大竹伸朗《ゴミ男》を見るや否や、
「あっ!ここに人がいる」
「靴だ!」「電卓だ!」「絵の具のふたもある!」と矢継ぎ早に
発見したことを教えてくれました。

この作品には、こどもたちが発見してくれたように
様々な素材が貼り付けてあります。
おまけに、スピーカーからは奇妙な音もでています。

自由鑑賞の時間に、いろいろと想像力をはたらかせ
各自が自分なりの感性で鑑賞している姿は、
非常に頼もしいものがありました。

最後に今日見た中で気に入った作品は?
との問いかけにもみんなあれこれ答えてくれて、
本日の美術館体験が彼らの心の中にしみこんでいることが
伺えました。

「一人ひとりの感じ方で」。
大切にしたい言葉です。(G)

2009年6月14日

「・・・??」を楽しもう! 九十九里中学校

今日は九十九里中学校のみなさんが、バスに乗ってやってきてくれました。
見学に来てくれたのは、美術部の方々。
生徒さんを2チームに分けて、常設展をご案内しました。
みなさん、普段は風景画やクロッキーを描いているとのこと。
いつも描いている絵とはかけ離れた、フランク・ステラの作品の前で、
「…?? 」といった印象。

photo1.0.jpg

「これはVの字が集まって構成されているんですよ。」と伝え、
Vの字のピースを3つ使って、実際に好きな形を作ってもらいました。

photo2.0.jpg

回したり、重ねたり。3つのピースをどう置くか試行錯誤するうちに、
みなさんそれぞれ異なる、さまざまな形が出来上がりました。
「どうしてこの形にしたの?」と訊ねると、
「線がよかった」と言う人がいたり、
「なんとなくダイヤモンド型」と言う人がいたり、様々でした。
「・・・??」を楽しむのも、現代美術館の魅力。
ぜひまたいらしてくださいね!(T)

2009年6月11日

お友達と一緒に美術館! 豊島区立長崎小学校

ナガさき小.JPG

雨が降ったりやんだりのお天気の中を
電車に乗り継ぎやって来てくれたのは
豊島区立長崎小学校の4年生のみなさん。
学校で美術館に見学に来るのが初めてのこどもたちは
到着したときからやや興奮気味です。

今回の見学では
村山悟郎の作品のトークを先生からのリクエストでいただいていました。
見学後の授業として、
「ひもを交差して編んで上から絵をかくような制作」をする予定なのだそう。
村山悟郎の作品の展示室に入ると
足もとまで広がるたくさんのひもにすっかり釘付けのこどもたち。
この作品のひもが「縦と横に通して編まれていること」を確認してから
木枠に貼られた市販のカンヴァスをみんなに見せました。
カンヴァスに貼られた布も、この作品と同じように
縦糸と横糸を組み合わせて編んである、ということを改めて実感したようです。
そのあとで、丸く渦を巻いたような《神の宿る部分》を見ながら、
みんなでどの部分に神が宿ってるのか、考えました。
「真ん中の丸いところは地面を掘った穴を表していて、その穴の中に住んでいる」
「いろんな魂が真ん中の丸いところに集まっているみたい」
などいろいろな発想が出てきました。スゴイ!
そして、作品がまるで回転しているみたいに見えるので、
どちらがわに回転しているか考えてみたり。

その後、内海聖史の《三千世界》について話をしようとすると
こちらはまだ何も言っていないうちから、ほとんどの子が手を挙げて
作品を見て気づいたさまざまなことを話してくれました。
そのどれもがとても鋭い。
先ほど見せたカンヴァスのことを覚えていて
「さっきみたいなカンヴァスに描いてある」と言ってくれた子もいました。

みんな活発に手を挙げて、ひとりひとりが自分の言葉でたくさん話してくれました。
とても感性豊かなこども達。ぜひまた遊びに来てくださいね!
                               (武)

2009年6月 9日

みんなちがってみんないい 二上小学校

2カミ.JPG

二上小学校の図工の伊藤先生は
前任校のときにもよくMOTを利用してくださっていたのですが、
二上小学校で見学に来るのは今回が初めてです。
見学に来てくれたのは、5年生98人!
お友達がいっぱいの学校です。

はじめに4つのチームに分かれてギャラリートークです。
藤本由紀夫の《Ear with chair》は、誰もが体験したくなる作品。
「普通にしているときに聞こえているはずなのに意識しないでいる音」を
長い管を通して聞いてみるのです。
まず作品を体験する前に
「今、トビアスの作品を見ていたときにどんな音がしていたか覚えてる?」
とみんなに訊ねてみましたが、もちろん覚えていません。
そう質問している私だって覚えていませんから。
するとみんな「今ここでしている音」を意識し始めます。
そのあとで何人かの子にこの作品の音を聞いてもらいました。
その感想を言ってもらうと、一人一人違います。
「ウワンウワン言ってる」とか「ビヨビヨビヨ・・・っていってる」とか、実に様々です。
同じ音を同じように聞き、みんな真実を言っているはずなのに、
ほとんど同じにならない。不思議ですよね。
だってこれが一つの計算式だとしたら、誰が解いても同じ答えになるはずです。
そこが美術のおもしろいところです。
「みんなちがってみんないい」のです。
トークの時はみんなに体験してもらうことができないのが残念なのですが、
自由見学の時間になるとたくさんの子が
「自分だけの体験」をもとめて、この作品の前に行列ができるのでした。

ひとつひとつの作品の話をとても一生懸命に聞いてくれたこどもたち。
その集中力は本当にすごかったです。
これからも、ひとりひとりの「自分だけの体験」を
大切にしていってほしいと思います。
                               (武)

2009年5月27日

雨が降ったらやってくる

宝仙ブログ.JPG
嬉しいことに、この日(5月7日)は雨。
なぜ嬉しいか。
それは雨が降ったら団体鑑賞にやってくるという学校があるからです。

来館したのは宝仙小学校4年生のみなさん。
この学校は4年、5年、6年生になると野外写生会のために
東京タワーや都内の公園にでかけるそうです。
しかし、雨がふれば実施ができないため、
雨天時プランとして、「美術館めぐり」が企画されていたのです。

そして、我々にとって念願の雨になったというわけです!

美術館に到着後、講堂に荷物を置いて、グループに分かれて
常設展示室へ移動。
現在常設展示室の入口には、ヤノベケンジの《ジャイアント・トらやん》が出迎えてくれます。
その圧倒的な大きさに驚きながらも、
現代美術館にはちょっと変わったものが展示してあるかもという期待がいやがおうにも高まります。

ギャラリートーク中も積極的にこちらの問いかけに反応し、
実に楽しそうでした。

写生会にはいけなかったけれど、
普段あまり接することの無い現代美術の作品に触れ、
感性のスイッチがオンになっているなとその様子から見てとれました。

ちなみに、5年生、6年生は、
晴天となり無事写生会にでかけたようです。
ちょっと残念。(G)

2009年5月19日

興味津々

確認用写真.JPG
今日は城北特別支援学校高等部1年生のみなさんが
校外学習の一環でやってきました。

いつもと違う環境に少々戸惑いの表情を浮かべている子もいましたが、
一緒にお話しながらまわっているうちに、
だんだんと楽しそうな表情へと変わっていきました。

現代美術館にある作品は、絵ばかりではなく、
中に入ったり、音が鳴っていたり、光っていたりとかなり刺激がいっぱいです。
また巨大な作品も多いので、みなさん興味津々といった感じでした。

鑑賞ツールをつかって簡単なゲームをしながら、
コミュニケーションを図り、ギャラリートークを進めていきました。

自由時間には、引率の先生やスタッフの皆さんがこどもたちに楽しそうに、
語りかけて鑑賞している姿をみて、こちらも嬉しくなりました。(G)

2009年5月15日

お気に入りの作品をメモ 金曽木小学校

090515 金曽木小 002.jpg

台東区の金曽木小学校の6年生が見学に来てくれました!
午前中学校で授業を受け、給食後に来館です。
まずは3チームに分かれてトーク。
オスジェメオスの、スプレーで描いた不思議な絵に惹きつけられたり
3階の《ゴミ男》をみてだれも気にとめないものの魅力を感じたり。
どの作品も予想外だったかもしれません。

チームでの鑑賞の後は、各自が自由に展示室を回り
お気に入りの作品をメモします。
人気があるのは名和晃平のガラスのビーズがついた動物たちの作品。
周りにつけられたビーズで実体がよく見えないシカやバンビは、
幻想的でさまざまな物語を感じる一方で、どうやって作られているのかが
とても気になるのです。
みんなのメモには鹿のまわりに小さな丸がいっぱい描いてありました。
ほかには大竹伸朗の《日本景》のなかの1枚をメモしている女の子たちも。
あんなにたくさんの絵が並んでいる中でも
しっかりお気に入りの1点を見つけるなんて素敵ですね。
自由時間があまりなかったけれど、みんな時間をうまく工夫して
しっかり鑑賞しながら、メモもきちんと取っていました。
また来てくださいね!
            (武)

2009年5月14日

企業訪問?!

宮城野ブログ.JPG
GWも明けて毎日のように修学旅行生が、当館にやってきます。
今日は、仙台から宮城野中学校の3人が
「企業訪問」という課題のために来館してくれました。

みなさん、現代美術館は初めてで、美術館経験もあまりないとのこと。
はじめに美術館のイメージをたずねると
「絵がたくさんある」「ピカソ」「モネ」という答えが返ってきました。
作品を見てもらう前に、まず美術館の役割や学芸員の仕事などについて説明したあと
作品を鑑賞しました。
どの作品にも興味津々で、会話もはずみ楽しく見て回りました。

せっかく遠方から来ていただいているので、
鑑賞後は美術館のバックヤードを紹介しました。
作品搬入用のエレベータに乗り、美術館の温湿度を調整している中央監視室ものぞき、
次いで企画準備室を訪れ、次回の展覧会を制作中の担当学芸員から直接お話を聞きました。

あっという間の90分。
美術館の表も裏も堪能し、最後はミュージアムショップでお土産を買って、
次なる目的地、新宿にむかって出発していきました。

修学旅行の楽しい思い出の1ページになったでしょうか?(G)

2009年5月13日

修学旅行「美術コース」~仙台市立加茂中学校

仙台市立加茂中学校の生徒さんが、
修学旅行で現代美術館に来てくれました。
自分たちで修学旅行のコースを選べるそうで、
今回、現代美術館を見学する「美術コース」を選択してくれたのは、全員女子生徒の7名。
常設展示室に近づくと、エントランス奥に展示中の≪ジャイアント・トラやん≫が
丁度、お出迎えをしてくれるように動き出し、みんなちょっとびっくりした様子。
展示室に入ると、目に飛び込んでくるトビアス・レーベルガーのカラフルでポップな作品に、
「可愛い~!」と喜んでくれました。
作品の中にも入れるので、みんなで入って内側の様子もよく見てもらいました。

20090513加茂中学校 005.jpg

また、藤本由紀夫の≪EAR WITH CHAIR (MOT)≫は、全員が体験。
椅子に座って、パイプを耳にあてたときに聞こえてくる音に興味津々。
「電波っぽい」、「水道管から聞こえる音みたい」などいろいろな感想が出ました。

20090513加茂中学校 008.jpg

短時間で沢山の作品を見てもらう見学でしたが、現代美術に触れたことが、
修学旅行の楽しい思い出の1ページになってくれることを祈っています。(S.N.)

2009年5月 1日

展示室は高校生でいっぱい! 都立工芸高校

コウゲイコウコウ.jpg

MOTのガイドスタッフは
毎日2時からコレクションのトークをしています。
この日は特別に高校生の皆さんにトークしました。
見学に来てくれたのは、グラフィックアーツ科の1~3年生。
108人の生徒さんを6チームに分けて、
6人のガイドスタッフがご案内です。

トークがスタートすると
展示室のあちこちに高校生がいっぱい!
ほとんどの高校は美術の授業が選択科目のため
見学に来てくれても数十人の団体である事が多く、
この日のように100人以上の高校生が展示室で見学している光景というのは、
普段あまり見られないものなのです。

ガイドスタッフの面々はというと
トーク歴3年の方から10年以上というトークのベテランまで、
スタッフ全員が、みなさんに分かりやすい解説を、と
いろいろな工夫を凝らしてトークします。
刷毛を片手にステラ作品の描き方を話したり、
展示作家の別の作品資料を見せながらトークしたり。
生徒の皆さんも、普段は制作側の人なだけあって、
作品を見る目はとても真剣です。

平面から、立体、インスタレーションまで、じつにさまざまな作品の数々が、
生徒の皆さんの制作のインスピレーションにつながるといいですね。
                                  (武)

遠足で美術館体験!

ブログ墨田区中和小.jpg
5月に入り、美術館の隣の木場公園にはたくさんの学校が遠足でやってきます。
そんな中、今日は墨田区立中和小学校5、6年生のみなさんが遠足の途中
美術館に見学にきてくれました。

実は今、ヤノベケンジさんの《ジャイアント・トらやん》が展示されています。
(写真:大きすぎてその全貌が写っていません。高さは7.2mもあります)
これはこどもの言う事しか聞かないという、こどもたちにはまるで夢のような
ロボットです。時折、動き出すのですが、この日もまさにグッドタイミングで
こどもたちの目の前で歌って踊ってくれました。
これには、こどもたちも大喜び!

さて、展示室では、いつもの通り学芸員と一緒に見てまわり、
普段は目にすることの無い、現代美術作品に触れ、少々興奮気味でした。

自由鑑賞の時には、自分のお気に入りを探すワークシートに取り組んでいました。
一生懸命なぜそれが気に入ったのか、ものすごい勢いで感想を書きこんでいる姿には
ある種の感動を覚えました。

帰り際、「さようなら!」と《ジャイアント・トらやん》に向かって手を振っている
子が何人もいて、すっかりこどもたちの人気者になっていた、《ジャイアント・トらやん》。

今日の日が、こどもたちの中に素敵な美術館体験としてずっと記憶され残ってくれると嬉しいです。(G)

2009年4月23日

東京でしか見られないもの 酒田第三中学校

酒田3 001.jpg

修学旅行のグループ学習で見学に来てくれた
山形県酒田市立酒田第三中学校2年生の女子6人。
グループ学習のテーマは
「東京でしか見られないもの」だとか。
6人のみなさんは東京にある様々な場所の中から、
MOTを選んでくれたのです。

見学に到着した時に、
常設展出品作家の内海さんがちょうど来館中で、
作家に直接質問できるチャンスとなりました。
作家に会って話ができるというのは、現代美術ならではのこと。
内海さんは、みんなの様々な質問のひとつひとつに
とても丁寧に、そして誠実に答えてくれました。

その後は、企画展示室の「池田亮司展」を見学し、
入口のジャイアント・トらやんと記念撮影。
短い時間でしたが、MOTを満喫してくれました。

修学旅行終了後に、この体験をレポートにまとめるそうです。
どんなレポートになるのでしょう?

今度は個人旅行でMOTに遊びに来てくれると嬉しいです。
                              (武)

2009年3月27日

春の遠足 その2  irop造形教室

090327 irop造形教室 007.jpg

今日も造形教室のこども達が遊びに来てくれました。
到着したときは、昨日のこどもたちに比べて
ちょっと落ち着いた感じのみんなでしたが
作品をみながらいろいろ話してくれました。

内海聖史の《三千世界》では、
展示室に入った途端に、作品一つ一つの小ささと数の多さにびっくり。
まず、どんな色が使ってあるかを聞くと
「赤」「むらさき」「オレンジ」のほか
「みどり」とか「きみどり」とか「うすいみどり」という意見が。
私が何も話していないうちに
すでに同じ緑にもいろんな種類があることに気づいてくれています。

この造形教室では、
みんなが同じものを制作するのではなく
こどもたちそれぞれが作りたいものを選んで
それが完成するまで何週間もかけて制作するそうです。
まるでアーティストの共同アトリエみたいな感じです。
なので、「どうやって作られたのか」とか、「材料は何なのか」
ということにすごく興味を持ってくれます。

《三千世界》がどうやって描かれたかをみんなに聞いてみると
おはし、パンチで丸く切ったものに彩色した、など
作っている人たちならではのいろいろな発想がありました。
じつは綿棒を使って描いてあるということを教えるとやってみたいという声も。
その後、この作品に使われているのと同じカンヴァスを
みんなに触ってもらいました。
そして、そのカンヴァスの材料のパーツをみせて
組み立て方を説明すると、みんな身を乗り出して聞いています。
一つも特別な材料はなく、造形教室にある材料で作れそうです。
そんな身近な材料できちんとしたカンヴァスを自分で作って
そしてそこに絵を描く、ということが
制作魂を揺さぶったようでした。

現代美術の作品のさまざまな表現が
みんなのこれからの制作のヒントになってくれたら
すごく嬉しいです。

ぜひまた遊びに来てくださいね!
                 (武)

2009年3月26日

irop造形教室の春の遠足 その1

irop 024.jpg

学校は春休み中。
しばらく学校のトークのお休みですが、
造形教室のみなさんが見学に来てくれました。

この日のために教室の先生が、しおり代わりの
スケッチブックをつくりました。
そこには
作品を見て考えるきっかけになるような問いかけが書いてあります。
たとえば、
《ロッキング・マンモス》についての質問は
「このマンモスと話ができるとしたらどんな話をしますか?」。
こどもたちは
「すきなたべものはなんですか」というものから、
「にんげんのことはすきですか?」というものまで、
実にさまざまで、ちょっと考えさせられるようなものもあります。

田中功起のインスタレーション作品は、
いつもこども(特に男の子)に大人気なのですが、
この日もみんなモニタの前に寝そべって見入っていました。
ちょっと自分もやってみたくなるようなアクションが次々に展開し
何度もループしているにもかかわらず
ずっと釘づけになって見ています。
「どんなものを使って音をだしているかな」という質問でしたが、
文字で答えを書く子でけでなく、絵で描いている子も。
造形教室に通っているから絵で表現する方がやりやすいみたいです。

学校とはまた違った友達と一緒に遠足に出かけるのも、
楽しそうでいいですね!
               (武)

2009年1月14日

学校訪問スタート! 東大和市立第一小学校

今年度の「アーティストの1日学校訪問」がいよいよスタートしました。
今年度の訪問アーティストは、画家の内海聖史さん。
当館では、2008年春の「屋上庭園」展に出品していました。
絵の具の色の美しさをテーマに絵を描いてます。

訪問授業第1回のこの日、
やってきたのは東大和市の第一小学校。
温かい感じのするアットホームな学校でこどもたちはとっても元気!
図工の先生が「今日だけの図工の先生」内海さんを紹介。
絵の具の色をテーマに、「かっこいい緑色をつくる」という授業がスタートです。

2009.1.14東大和市立第一小 005.jpg

普段は青と黄色を混ぜたり、緑色の絵の具をそのまま使っているこどもたちですが
今日は赤やオレンジ、紫色など緑とは関係ないような色も混ぜて、
「自分だけのかっこいい緑色」を作ります。
緑色ができたら、四つ切の画用紙に刷毛を大きく動かしながら塗ります。
完成したら、「もっとかっこいい緑色」を作って別の画用紙に塗る…
こうして、一人ひとりが4~5枚の画用紙を使って違う緑色の絵を作りました。

09.1.14東大和市立第一小 029.jpg


全員の絵をテープでつないで廊下の壁に貼り、
大きな緑色の画面が出来上がりました。
その壁の前に立つと視界が緑色でいっぱいになり、
全身が緑色に包まれるような感覚になります。
みんなで一緒に緑色の壁を眺めていると、
「緑っていろいろあるんだね」という声。
内海さんはポケットから拾ってきた草や葉をいくつか出して、
「自然の中にもいろいろな緑があるんだよ」と話しました。
色を作る途中で「緑色じゃなくなった~」と言っていた子のものも、
こうしてみると緑色の一つになっています。

09.1.14東大和市立第一小 059.jpg

その後は質問タイム。
「好きな色は何ですか?」という質問から、
「彼女はいるんですか?」というものまでさまざまな質問が飛び出し、
「サインしてください」とサインをせがまれる一幕も。
こうして、
内海さんの学校訪問初日はあっという間に終わりました。
                               (武)

2009年1月 9日

みんなの運動靴にも・・・! 港区立御田小学校

港区御田小学校 024.jpg

昨日から雪が心配されていましたがお天気は雨。
そんななか、バスに乗ってやって来たのは、港区立御田小学校。
御田小学校は以前にも美術館に来てくれましたが
なんと今日来てくれたのは1年生!!
お友達と一緒に美術館に来るなんて初めてで
ワクワクが抑えきれない様子です。

「はじめてのびじゅつかん」なので
今日は自由見学は無しにして、
3チームに分かれて最初から最後まで
お散歩のように展示室を鑑賞しました。

アトリウムにあるトビアスの作品の中に入ると
まず、「声がひびく!!」と
作品の中の感じが違うことに気づきました。
この作品はガレージの模型なので
実は組み立てたり、しまったりが簡単にできるようになっていて、
接着ものりではなくマジックテープを使っています。
「ちょうどみんなの運動靴と同じように・・・・」と話すと
こどもたちは一斉に自分の靴のマジックテープを
ペリペリペリペリとはったりはがしたりしはじめました。
みんな自分で実際にやってみて、どういうことなのかを
確かめていたのです。
「みんなの靴がのりで貼り付けてあったらどうしよう?」と聞くと
すぐに「とれないからこまる!ぬげない!」という答え。
「組み立てたり、しまったり出来る」という言葉の意味を
しっかり理解したようです。

展示室を一周しましたが、
奈良美智の絵を見て「すごい!」
草間弥生のボートを見て「すごい !! 」
足立喜一郎の電話ボックスを見て「すごい !!! 」
と、ひとつひとつに驚くこどもたち。

2年生になった時に、ぜひまた来てもらいたいですね。
                         (武)

2008年12月25日

お気に入りを探せ!~武蔵野市立本宿小学校

本宿小.JPG

今日は吉祥寺から本宿小学校6年生66人が
MOTコレクションを見にきてくれました。

当館の貸出DVD教材“アーティストに会いにいこう!”を
事前学習で視聴してきたみなさん。
当館に来るのは初めてなのに、
白髪一雄の作品の前では、
「あー!これこれ。足で描いた作品だよね。」となんだか嬉しそう。
(DVDに白髪一雄さんが出演しているのです。)
初めての場所で、知り合いにあったような
ほっとした表情が浮かびました。

学芸員のギャラリーツアーが終わって自由時間になると、
ワークシート片手に、
きょろきょろする生徒の姿が。
ワークシートをのぞくと、
“お気に入りの1点”を書く欄がありました。

この写真はその“1点”(名和晃平の作品)が見つかって、
一生懸命に書き込みをしているところです。

お気に入りを探したり、音を聞いたり、
ベルを押したり、輪ゴムをくぐったり・・・
帰る時には「もっと見たかった~」という生徒もちらほら。

でも初めての現代美術館訪問では、
時間があまって退屈してしまうよりも、
それぐらいが丁度いいのかもしれません。
ぜひ今度はゆっくりとご家族で来てくださいね。(C.M.)

年末恒例のお客様~横浜市立美しが丘中学校

美しが丘中.JPG

今日、クリスマスの日に来てくれたのは、
横浜市立美しが丘中学校の美術部のみなさんです。

お会いするなり、付添のご父兄の方から
「去年はありがとうございました。今年もよろしくお願いします。」と
丁寧なごあいさつをいただきました。

そうそう。去年もこの時期に、SPACE FOR YOUR FUTURE展を
見にきてくれました。
(その様子は⇒http://www.mot-art-museum.jp/blog/edu/2007/12/
大切な冬休みを使って毎年足を運んでくださるなんて・・・
本当にありがとうございます!

さて今日、最初に紹介したのは、
エントランスにあるベアトリス・ミリャーゼスの作品です。

ガラスにカラフルなシートを貼り付けたこの作品は、
グレーが基調のエントランスホールを
華やかに彩ってくれます。

この作品のように、ミリャーゼスは
駅やデパートの壁など一般の人が自然に目にできる公共空間に
数多く作品を展開しています。

「もしミリャーゼスが美しが丘中学校に来てくれたら、
どこに作品を飾ってほしい?」とみなさんに質問すると、
「倉庫」「体育館かな?」「でもボールとか見にくいかも・・・」
そして「校舎全体がいい」など活発な意見が出ました。

ちょとした工夫で、自分のまわりが一気に明るく元気になる。
そんな芸術の力を感じていただけたでしょうか?
ぜひ来年もまたぜひ展覧会を見に来てくださいね!(C.M.)

2008年12月18日

行列は続く、続く・・・・・・足立区立花保小学校

花保ブログ用.JPG

12月に入って、「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」展の
ミュージアム・スクールは千客万来です。
お陰様で、今週は小学校から高校までの5校に
来ていただくことになりました。

さて今日の午後は、
足立区立花保小学校の6年生でした。

美術館に来るのはほぼ初めての子供ばかりなので、
「慣れない場所で騒いだり、
作品を壊したりしないかしら」。
下見の時から先生たちは心配そうでした。

そんな不安を払拭するために、
先生たちは念入りに美術館見学の作戦を
練っていたのです。

自由時間にどの先生がどのポイントにつくか?なども、
美術館の平面図を使って、
シュミレーションしてくださっていたようです。

そんな先生たちの心配をよそに、
子どもたちはじつにのびのびと楽しそうです。
今日、特に子供たちに人気だったのは、
オイチシカの≪フィルター・プロジェクト≫でした(↑の写真)。
長~い行列ができました。

この作品は中に入って歩ける迷路のようになっているのですが、
青、緑、ピンク・・・などの色のカーテンを次々とくぐって進むと、
最後の方に“ジュース・ポイント”が現れます。

そう。色を視覚的に体験するだけでなく、
ジュースを飲んでお腹の中にもオレンジ色を入れる・・・作品なんです。
このアーティストの一風変わったアイデアに、
子供たちはすっかり魅了されたようでした。

こうして大きなルール違反もなく、
気持ちよくミュージアム・スクールは終了。
これも先生たちの作戦勝ちですね。
みなさん。おつかれさまでした。(C.M.)

タイトルから作品を想像してみる?!

ブログ赤羽6年.JPG
学校の団体鑑賞もいよいよ大詰め。
今日は先日に引き続き港区立赤羽小学校の
6年生がやってきました。

常連の赤羽小学校さんは、事前準備も万全です。
先日の低学年同様、「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」展
特性のこどもポケットガイドに書いてある作品タイトルをもとに
想像して絵を描いてきて実作品と見比べてみます。
そして、実作品を描くのです。

写真(↑)は、avafの作品を描いている女の子。
空間全体が作品なので、どこを描くか結構迷ってしまいます。

その他の子どもたちも自分が想像していた作品との違いに
驚いたり、感心したりして熱心に見ています。

ことばから事前に作品を想像してくるという鑑賞方法。
こちらが想定していなかったこどもポケットガイドの
活用方法は、嬉しい限りです。
ぜひ、みなさんもやってみてはいかがでしょうか?(G)

2008年12月17日

展示室の外にも作品がいろいろ 江東特別支援学校

江東特別.JPG

雨の中を歩いて「ネオ・トロピカリア」展を見に来てくれたのは、
江東特別支援学校の高等部のみなさん。
人数は50人ぐらいでしたが高校生ともなると体が大きいので
もっとたくさんの人数に感じられます。

到着後2チームに分かれてスタートです。
はじめに、エントランスからカフェテリアへ。
「えっ?! もうお茶?」と思いきや
ギャラリートークの始まりです。
カフェテリアの窓に取り付けられた
ルシア・コッホの作品を鑑賞するためです。

コッホの作品はMDFという木の板に
さまざまな伝統的な模様がカットされているもの。
向こう側から光が洩れて、とてもきれいなのです。
障子のように動かして、模様同士を重ねると、
また違う模様になったり、様子が変わっていきます。
生徒さん達に「うごかしてごらん」と言うと、
実際にさわって動かしてみる人がいれば
ちょっと離れて全体の様子が変化するのを楽しんでいる人もいて、
それぞれの楽しみ方をしていました。

そのあとも
花瓶をクラゲにしたり、綿あめを雲にしてしまうマレッペに共感したり、
オイチシカのパランゴレをまとって踊ったり、
楽しんでくれたようです。

美術館に一歩入った途端に、
学校とも、駅とも、他のどんな場所とも違う、
「美術館」の独特の空気を感じ取っていた生徒のみなさんの
敏感で鋭く繊細な感性を感じました。
                                     (武)

2008年12月16日

予想外の展開 赤羽小学校2年生

赤羽2年 (11).jpg

当館ではおなじみの港区立赤羽小学校。
「大岩オスカール」展にも5,6年生が来てくれています。
今日来てくれたのは2年生68人。
当館での見学は初めてのみんなは、
お弁当持参で来てくれました。

まずは荷物を置きに講堂へ。
すると
「えいがかんみたい!」
「先生、えいがみるんですか?」
と、講堂の様子だけでも楽しそうです。

その後、3チームに分れて展示室をまわりました。
オイチシカではマントに盛り上がり、
カペトではトレードマークの女の子に気づいて驚き、
パペの金色の糸のきれいに輝く様子にため息し・・・・。
すべてに全力で反応してくれるので、
一緒にまわっているこちらも楽しくなってきます。

図工の高木先生は
今日の見学のために事前授業を行っていました。
子どもたちにいくつかのコマ割りをしたワークシートを渡して、
当館特製「こどもポケットガイド」の見出しタイトルを読み上げて、
子どもたちがその言葉の一つを選んで
そこから想像するものをワークシートの1コマに描いていました。

この日、みんなは想像してきた絵の横のコマに
実際に見た作品の様子を描きました。
「光のシャワー?」という言葉でいろいろと想像を膨らませてきた子たちは、
パペの金色の糸の作品の傍らに座って(寝そべって?)
スケッチしていました。
作品の見え方が角度によって変わるので
どの位置でスケッチするかは意外と大問題なのです。
「音と色の大洪水」という言葉で想像してきた子は、
絵画作品だと思っていたそうで、
avafの空間を見て「どうやって描いたらいいの~?」と困惑気味。

映像が作品だったり、空間が作品だったりと想像を超える作品がいっぱいあって、
とても楽しんでくれていましたが、スケッチに苦労したかもしれませんね。
(武)

もっと見たい!!! 赤羽小学校3年生

赤羽3年 (2).jpg

午前中の2年生に引き続き
午後からは学校で給食を終えた3年生が来てくれました。
3年生は2年生より少し人数が増えて75人!

午前中と同様、3チームに分かれて
展示室でギャラリートークをしました。

オイチシカの作品《フィルター・プロジェクト》は
カラフルな通路を通り抜ける作品。
通路の先にマンゴジュースが置いてあり、
通路を通る人々が飲むことができますが、
学校で来ている子どもたちはジュースの部分だけ端折って見学です。

体にいくつもの色を次々に浴びてカラフルになれるというこの作品、
通り抜けるだけでも気分がリフレッシュします。
通路を歩きながら、「何色がまだくぐってないかな?」と聞くと
「わかんない!・・・あれっ?赤はまだかな」という声。
次々に浴びる色の光に夢中になって、
もう何色がどうだったか、わからなくなるのも当然です。
進んでいくと現れる色に「あっ!白かぁ」と
そんな色もあったなと思いだしたり。

滞在時間は約1時間というやや短めのスケジュールに、
「えっ、もう終りなの?もっと見たいのに。」と
物足りなさそうな子もちらほら。

ぜひまた冬休みに家族で遊びに来てください。
そのときはジュースを飲んで体の内側もカラフルになってくださいね!
(武)

2008年12月13日

先生の卵たち~文教大学

ブログ候補3.JPG

今日は文教大学の学生が、
「鑑賞教育」という授業の一環で美術館にきてくれました。
そのほとんどが、
学校の先生を目指し勉強中という大学生たちです。

今日はまず講堂に集合し、
当館で実施している学校プログラムについての
レクチャーからスタートしました。

当館が目指している美術鑑賞の方向性や目的、
実際に学校の見学を受け入れる時のプロセスなどの固い話に、
子供たちのナマの声(=見学の感想)なども織り交ぜながら、
レクチャーは和やかに進みます。

その後は、常設展示室に移動し、
普段私たちが行っている小学生向けのトークを
みなさんに体験してもらいました。

当館の学校向けギャラリートークは、
ただ一方的に解説するのではなく、
子供たちと対話を重ねながら進んでいくスタイルです。

「大学生のみなさんも今日は童心に戻って参加してください・・・!」と
お願いすると、
子供のように無邪気で素直な意見を
どんどん返してくれました。

トークが終わると何人かが集まってきました。
「トークの時間配分はどうやって考えるのですか?」
「トークする作品はどうやって選ぶのですか?」
「興味のなさそうな子供がいたら、どうしたらいいでしょう?」
など具体的な質問が飛んでくるのは、
さすが先生の卵ですね。

聞くところによれば、この見学の後、
「小学生を引率する場合、どのような作品を選んで、
どのように伝えるか考えなさい」という課題も
出ているようです。

こんな熱心な大学生たちが、将来、先生になった時、
美術館と学校をめぐる状況も大きく変わっているのでしょうか。
(C.M.)

2008年12月11日

くつろぎながらガイドブックでチェック 東川小学校

東川小.JPG

美術館から歩いて15分ほどの場所にある東川小学校。
毎年鑑賞に来てくれる当館のおなじみさんです。
今回ネオ・トロピカリア展にきてくれたのは4年生。

事前に下見にいらしていた先生からちょっと聞いていたようで、
「あ、これがマントだ!踊るんだよね!着てみたい!」と
反応(とノリ)がとても良いのです。

人気だったのは、リジア・パペの金の糸でできた作品。
それまで元気にマントを着ていたこどもたちが、
静かに落ち着いて幾筋にもつながれた金の糸をじっと眺めています。
作品のまわりをゆっくり一周すると
立っている場所によって作品の見え方が変わり
とてもきれいなのです。

自由見学では
3フロアもある広い館内をじっくり見て歩いたこどもたちは
地下2階のエルネスト・ネトの空間でクッションにくつろぎつつ
ネオ・トロピカリア展特製の「こどもポケットガイド」をみながら
そこに載っている作品を見逃していないかどうかチェック。
まるでどこかに観光旅行に行ったときみたいです。
この広い展示室を巡ることは
さながらブラジルへの旅のようなものなのかもしれません。
                            (武)

お休み処満載!?

江戸川ブログ.JPG
12月に入りぞくぞくと学校団体の鑑賞が増えております。
今日は江戸川区立江戸川小学校6年生の皆さんがきてくれました。
見学したのは、「ネオトロピカリア:ブラジルの創造力」展です。

今回の展覧会は、リラックスできる作品(お休み処)が数箇所あります。
写真(↑)は、avafの作品。

とってもカラフルな壁に色とりどりのクッション。
ヘッドフォンを受け取って、好きな場所でくつろげます。
部屋の場所によって聞こえてくる音楽が違うという仕掛けがしてあります。
なので、子ども達はあっちにいったり、こっちにいったりして
お気に入りの音楽をキャッチしてくつろいでいます。

その他のお休み処として、エルネスト・ネトの作品も。
クッションに寝そべって下から上を見上げ、のんびりできます。
これも子ども達に大人気です。

現代美術ならではの作品鑑賞の仕方があることを
体験してもらえたなら嬉しいです。(G)

2008年12月10日

笑顔がこぼれる美術館見学 金竜小学校

金竜小学校081210.JPG

バスで見学に来てくれた台東区の金竜小学校。
金竜小学校では、5年生の時に西洋美術館に見学に行きます。
この日、現代美術館に来てくれたのは、
昨年西洋美術館に見学に行った6年生。
かなり美術館の様子が昨年のところとは違ったことと思います。
3チームに分かれて学芸員とともに見学し、
そのあとは班ごとに自由見学です。

どの作品にも興味津々で楽しんでいた子どもたちでしたが
とくに人気があったのは、
島袋道浩の輪ゴム作品とヤノベケンジのマンモスとMザナイト。
輪ゴムをくぐり抜けるという作家のふとした思いつきは
子どもたちの共感を呼びました。
そう、彼らもふとした時に
相当いろいろなことを思いついているのです。
そういったかたちにしないと消えてしまいそうなものを
大事に思う気持ちはみんな共通です。

マンモスは、作品を見ても、映像を見ても
さまざまな疑問や興味がつきません。
「面白い、面白い」と
子どもたちはもちろん、先生も楽しんでくれました。

美術館では静かに真剣な顔で作品を見るもの
と思っていた人も多いかもしれませんが、
ついつい
作品を見ながら笑顔がこぼれてしまうというような
美術館があってもいいですよね。
                          (武)

2008年12月 9日

はじめの布は何色? 豊洲小学校1組・3組

2008.12.09 豊洲2.jpg

先週に引き続き
豊洲小学校5年生の1組と3組の子どもたちが見学に訪れました。
今日のクラスは二組混合のせいなのか、とても元気!です。

はじめに3チームに分かれていくつかの作品を鑑賞。
イザベラ・カペトのきらびやかな布の作品では、
さまざまな形の飾りがついているのをじっくり見ました。
丸いスパンコールに、豆のような形の金色のかざり。
葉っぱの形のものもあります。
黄色や白のビーズも縫い付けられています。
そこでみんなは女の子の形をしたモチーフを発見。
それはカペトのトレードマークなのです。
「縫いつけられる前の布は何色だったでしょう?」と
みんなに質問してみました。
「黒」「白」という意見が多いので、
「布の端っこの方をじっくり見てみて!」というと、
「あっ!!しましまだ!」という声が。
それまで表面の飾りの形だけに注目していた子どもたちでしたが、
しましまの模様が全く見えなくなっているこの作品に
どれだけ沢山のものがびっしりと縫い付けられているのかを
あらためて実感します。
カペトの洋服はとても素敵なので、
女の子の中には「着てみたい」という子もいました。

自由見学時間には、パランゴレを着てみる子や、
ネトでのんびりする子など、それぞれが気になる作品を鑑賞。
お気に入りの作品を見つけてもらえたでしょうか?
                           (武)

2008年12月 5日

美術館の白い壁に展示 千寿小学校

081205 千寿2.JPG

081205 千寿小学校.JPG

この日来てくれたのは
足立区立千寿小学校の5年生。

前回の図工の時間に
「くりかえしのある作品」を制作してきたみんな。
常設展示室でも
くりかえしのある作品に気をつけながら鑑賞しました。
そうやって見てみると、
MOTコレクションにもたくさん「くりかえし」があります。
草間弥生や荒神晴香の作品、
田中功起の映像もループですから「くりかえし」です。
ロングの枝も繰り返しですし、中西夏之の洗濯バサミも。
こどもたちも「くりかえし」だらけなことに気付いたようでした。

鑑賞後は、映像ギャラリー奥の隠れたスペースに
子どもたちが授業で描いた繰り返しの絵を
ひとりひとりが全体のバランスを考えながら展示しました。
いつも学校ではきっちり並んで展示される絵ですが、
みんなは思い思いの高さと間隔で展示していきました。
学校で展示するのとはずいぶん違って見えますね。

子どもたちの絵は画面からはみ出る強い力を持っています。
間隔がたくさんあってもその絵の力で満たされる時もあります。
たまにはこうやって
きちんと整列していない展示も楽しいですよね。
                            (武)

2008年12月 4日

見方も広がる作品素材

ブログ二之江.jpg
お天気も良かった今日、江戸川区立二之江第三小学校
4年生のみなさんが団体鑑賞に来てくれました。

最近は、中学校、小学校高学年と続いたので、
小学4年生となると、ぐっと小さく感じます。

いつものようにグループに別れ、3,4点の作品を
学芸員と一緒に見てまわります。

初めて見る現代美術に、戸惑というよりも、
驚きと、好機の眼差しで作品と対峙しはじめます。
「○○みたい!」「あっ、ここに○○がある」。
子どもたちとのこうした会話は、非常に楽しい時間です。

一般に作品にさわることは禁止されていますが、
当館では、団体鑑賞で訪れた子どもたちに、
作品にさわれない変りに、同じ素材を作家からいただいたり、
こちらで用意した素材に触ってもらいます。

写真の作品はリジア・パペの「ネット」。
素材に糸が使われているのですが、
とても繊細な作品なので、さわることはもちろんNG。
そこで、同じ素材の糸をさわってもらいました。

さわる前と、さわった後では、子どもたちの作品の見方も変化します。

「思ったよりやわらかい」「ザラザラする」・・・。

こうした作品素材の活用は、鑑賞の幅を広げてくれます。

最後に、今日一番のお気に入りを訊ねたら、
学芸員と一緒にみていない作品ばかりあがりました。
すでに子どもたち自身で作品を見る目が、開眼したようです。(G)

2008年12月 3日

素材もさまざま現代美術!

十中ブログ.jpg
昨年に引き続き来館の文京区立第十中学校。
中学生の団体鑑賞は、普段あまり多くはないので、
毎年きていただけるのは、とても貴重かつありがたいです。

この日は、78名と大所帯でしたが、
2チームにわかれて教育普及担当学芸員と
一緒に4点ほど鑑賞しました。

今回鑑賞したのは、企画展「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」です。
この展覧会では、さまざまな素材をつかって制作された作品が多く、
普段の美術の授業ではあまりなじみのないものもちらほら。。。

例えば、「お砂糖」「スプレー」「お菓子の包み紙」「糸」などなど。
写真(↑)は、オスジェメオスという双子の作家の作品。
彼らはいわゆるスプレーをつかって描くグラフィティーとよばれる、
落書きアートの第一人者。
もちろんこの作品もスプレーで描かれています。

生徒さんたちも初めは何で描いたのかいろいろ考えていましたが、
誰かが「スプレー?」とぼそり(中学生になると周りを気にしてか
積極的に自分の意見をいうのを恥ずかしがる傾向にあります)。

「そう、その通り!」と答えると、みんなも納得したようにうなずきます。

この作品は、見慣れたものや不思議なものがカラフルな色彩で
たくさん描かれているので、小学生にも大人気です。

さまざまな素材で作られる「現代美術」。
そんな視点で見てみるのも楽しいですよ。(G)

2008年12月 2日

着心地は?? 豊洲小学校 2組

081202 豊洲1.JPG

路線バスに乗って
ネオ・トロピカリア展を見にきてくれたのは、
江東区立豊洲小学校のみなさん。
今日は5年生のうちの2組のみなさんが
他のクラスよりちょっとお先に見学です。

オイチシカのマント「パランゴレ」の話をして、
「着てみたい人」と聞くと、男子がたくさん手を挙げてくれました。
この「パランゴレ」は羽織り方も決まっていませんから、
着る人が格好いい形を考えて着ます。
みんな不思議な形のマントに
「どこから顔をだすの?」と戸惑い気味でしたが、
着てみるとなんだか楽しくなってきます。
さらに
ヘッドフォンを耳にあててブラジルの音楽を聴くと
神妙な顔の人もみんなついつい笑顔になって、
自然と体が動いてしまいます。

こうやって、パランゴレを着た人が動くと
さまざまな色がゆらゆら揺れて
作品の様子が変わるのです。

その後もひとつひとつの作品を
好奇心いっぱいに楽しんでくれた2組の皆さんでした。
学校からはバス1本で来れますから
ぜひまた遊びに来てほしいです。
                            (武)

美術館のご近所さん~深川高等学校

深川高校ブログ写真.jpg

今日は美術館近くの深川高等学校のみなさんが
見学に来てくれました。
美術館まで徒歩15分のご近所ですが、
聞いてみると半数以上が当館初体験。

「近くにある美術館をもっと活用してみよう!」という
先生のアイデアが今回の見学に繋がりました。

今日、ご案内したのはMOTコレクションですが、
まずアトリウムにあるトビアス・レーベルガーの《母型81%》からスタートし、
藤本由紀夫の《EAR WITH CHAIR》へと進みました。
(↑上の写真です)
長い筒を耳にあてると普段聞こえない音が聞こえてくるこの作品。
美術館で耳を澄ますという行為にみなさん興味深々。

一般的に言って、
高校生対象のギャラリートークは簡単ではありません。
こちらが質問しても、
クールな反応が返ってくることもしばしば。
どのようにトークを進めていけばよいのか、
いつも頭をひねります。

今回の場合は、
体験型の作品をトークの核にしながら、
音を聞いたり、輪ゴムをくぐったりすることで、
みなさんが自然に現代美術の世界に入っていけるように、
全体を組み立ててみましたが、
いかがだったのでしょうか?

そうこうするうちにトークは50分も経過。
みなさん積極的な関心を示してくれたので、
私も楽しくトークができました。

MOTコレクションは数ヶ月に1回展示替えをしています。
気軽に遊びに来てくれるご近所付き合いが
これから始まりますように。(C.M.)

2008年11月27日

美術館でリラックス~目黒区立原町小学校

IMG_0080.JPG

今日は雨の中、原町小学校の6年生が
美術館に見学に来てくれました。

ほぼ大半が当館が初めての子どもたちだったので、
美術館のマナー(走らない、さわがない、さわらない)を
まずしっかり伝えてから、
展示室でツアーを始めました。

今回、見学してもらったのは「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」展。
この展覧会の中にはヘッドフォンで音楽が聞けたり、
実際に身につけることができたり、
子どもたちの好奇心を刺激するような
体験型の作品が含まれています。

だからなのか、ツアーをしていても、
別の作品が気になってそわそわしたり、目が泳いだり。
自由時間になると、
いそいそと目をつけていた作品へと向かっていきました。

中でも人気があったのは、
光のシャワーのようなリジア・パペの作品と、
お砂糖で描いたヴィック・ムニーズの作品。

そしてエルネスト・ネトの巨大インスタレーションでした。
(↑この上の写真です)
子どもたちは床に置かれたクッションに寝転びながら、
すっかりくつろいでいる様子です。
最初は美術館ということで緊張していたはずなのに、
子供って順応性が高いですね。

「クモの巣みたい」
「チーズ工場にいるみたい」
「上からこぼれて落ちてきそう」など
それぞれ想像を膨らませて楽しそうでした。

マナーもきちんと守れた美術館見学。
これからもこの調子で、
いろいろな作品に出会って世界を拡げてほしいです。(C.M.)

2008年11月26日

学芸員のしごと 西葛西小学校

職場体験.jpg

西葛西小学校の6年生2名が、職場体験にやってきました。
学芸員になりたいという男子1名、女子1名。
いろいろな作業を体験してもらいました。

まずは
常設展示室の作品のメンテナンス。
展示室の温室時計の記録用紙を換えてもらいました。
デリケートな機会なので、そーっと持ち上げ、用紙を交換。
ちょっと緊張!です。
次は作品のメンテナンス。
足立作品の電話ボックスはすぐに来館者の手跡がつきます。
特に土日はお客さんが多いので、あちこちにたくさんあります。
それを布で丁寧に拭いていきます。
特別な技は必要ありませんが
作品をいつもかっこいい状態でお客様に見ていただくために
とても大事な仕事なのです。

お昼をはさんで
こんどはおおすすめ作品ガイドブックづくり。
自分が展示室で気に入った作品の
オススメコメントを書いて、パンフレットを作りました。
二人に選ばれた作品は
トビアス・レーベルガーとロバート・スミッソン。

大人ばかりの中に混ざっての
いろいろな初めての作業にとても疲れたことと思います。
でも、
ぜひ学芸員目指して頑張ってほしいです!
                               (武)

2008年11月13日

初めての現代美術館

日野ブログ.JPG
今日は現在開催中の企画展「ネオ・トロピカリア:ブラジルの
創造力」展に品川区立第一日野小学校5年生のみなさんが
団体鑑賞できてくれました。

現代美術館に来たのは、一人を除いてみんな初めて!

今回の展覧会は、ブラジルのアートを紹介するもの。
カラフルな色や変わった形を自由に使い「生きることの
喜び」を伝え、みんなに元気を与えてくれる展覧会です。

3チームに別れ、教育普及担当の学芸員と一緒に
3点ほど見たあとは、自由鑑賞。

写真は、オスジェメオスの作品をみているところです。
「頭が魚になっていて工夫がされている」
「右側は夜だけど、左側はカラフルで明るい!」
などなど気がついた点や感じたことをいろいろお話してくれました。

最後にみんなに展覧会をみて元気になったかな?と聞いてみたところ
「はーい!」と手を挙げてくれました。

男子の中に、「美術館って面白い」とぽつりといっていたのを聞き逃しませんでした。

初めての現代美術館体験。
それぞれに何か響くものがあったようです。(G)

2008年10月30日

冒険話にワクワク 北砂小学校

444.JPG

学校から美術館まで歩いて来てくれた北砂小学校のみなさん。
お天気がよかったので、
秋のお散歩気分で30分の道のりをクリアしてくれました。
頭の中で想像する美術館は絵が壁に並んでいて、静かな感じ。
でも、MOTに来てみたら
カラフルで不思議なかたちの大きなものが置いてあったり、
ビデオが流れていたり、天井からきれいなものがぶら下がっていたり、
さらには輪ゴムをくぐったり。
みんなが思っていたのとずいぶん様子が違っていたようです。

はじめにチームに分かれて作品をみました。
石川直樹の北極の写真をみながら
北極にはどんな動物がいるか考えると、
シロクマにアザラシ。ペンギン・・・は南極だっけ?
という感じで、作品を見ながら
「北極ってどういうところだったっけ?」
と改めて考えるこどもたち。
作家のこれまで成し遂げてきた数々の冒険の話を紹介すると
子どもたちは興味津々で聞き入っていました。
みんなもこれから大きくなって、
いろいろな冒険をするのでしょうね。
そうしたら、美術館に冒険の話をしに来てほしいと思います。
                                 (武)

2008年10月29日

美術館で交際交流!?

法政ブログ.JPG
久々のブログアップです。
当館では、現在「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」展が開催中です。
今日は、法政大学国際文化学部の皆さんに向けて、
企画展と常設展の団体鑑賞、そしてバックヤードツアーを実施しました。

この学部に入ると皆さん一度は海外留学を経験するとのこと。
今回の企画展はブラジルのアートを紹介しているため、
国際文化理解の一端を担うこと間違いなし!

写真は、エリオ・オイチシカの着る絵画《パランゴレ》を体験している様子です。
ヘッドフォンからはサンバの音楽が流れ、このパランゴレを着ながら
陽気に踊って鑑賞するという作品。

カラフルで元気のでそうなブラジルらしい作品の数々に
学生の皆さんは、一喜一憂して楽しんでくれたようです。

日伯交流100年の今年、
皆さんももっともっとブラジルを知って、感じてみませんか?
                                 (G)

2008年9月20日

みんなでみると、いろいろみえる

押上 ブログ用.JPG

19日の午後に常設展を見学に来たのは、押上小学校の4年生。

今日は東京都の職員研修会も兼ねていて
たくさんの知らない先生たちがこどもたちの後ろで見ています。
みんな緊張しちゃうかな?と思いきや
作品を見ながら思ったことをいろいろ教えてくれました。

友達が言うまでは全然そんな風に見えなかったり、思わなかったことも
友達に言われてみると
そういえばそうも見えるし、そうかもしれないと思えてきます。
さらに、そうだとしたらあれはこういうことなんじゃないか?なんて
どんどん想像が膨らんでいき、世界が広がっていきます。

3チームに分かれて学芸員と一緒に作品を見た後は
図工の平田先生とこどもたち全員で
大竹伸朗の《ゴミ男》を見ました。
いろんなゴミ(?)が張りつけられてできた作品をみながら
気づいたことを話していきます。
人によって見ているところが違うので
みんなの気づいたことを集めるといろいろ見えてきます。

最後にタイトルをつけてみると
「ゴミ王子」とか「あやしいホテル」など
ひとりひとりが違った視点でじっくり観察していることがうかがえます。

友達といっしょに話しながらみることで
自分の気付かない視点を見つけ、広がりのある鑑賞ができること。
家族で来るのでなく、学校で美術館に来るからこそ得られる体験ですね。
(武)

2008年9月17日

高校生学芸員!?

学習院ブログ.JPG
本日は、学習院女子高等科3年生
「美学・美術史」選択のみなさんが
授業の一環として当館を活用してくださいました。

文化祭で自分が学芸員になったと仮定し、
空想美術館の企画展を実施するそうです。
そこで、実際に美術館の学芸員がどのように展覧会を
組み立てたり、教育普及活動を行っているのかを、
勉強しにいらしたのです。

企画展担当の学芸員と教育普及担当の学芸員が対応し、
具体的な事例を紹介しながら、展覧会の組み立て方や
バックヤードツアー、そして教育普及の仕事などをお話しました。

また、現在3年生ということで、将来の進路に悩んでいる人も多く、
実際の現場ではたらく我々学芸員の生の声に真剣に耳を傾けていました。

文化祭、進路・・・高校時代だからこそ経験できる楽しみや悩みもあります。
高校生の“今”を大切にして欲しいと思います。(G)

2008年9月16日

みんなでお出かけ~江戸川特別支援学校

江戸川養護.JPG

今朝は雨の中、江戸川特別支援学校中学部のみなさんが、
スクールバスで見学に来てくれました。

付添の先生や父兄の方々もあわせて約15人。
車イスなのでゆっくりと常設展示室をまわり、
トビアス・レーベルガーの大きな作品の中に入ってみたり、
荒神明香の花びらの風景を見上げてみたり、
鑑賞体験を楽しみました。

学芸員が解説すると、
付添の大人がその生徒がわかるようにと、
やさしい言葉で補ってくれます。
それぞれの生徒によって、鑑賞しやすい位置や向きも
異なるようですが、
付添の方々がごく自然に、
車イスの位置や向きを変えていたのも印象的でした。

こうした細やかな配慮のお陰で、
とてもアットホームな雰囲気の
ギャラリーツアーになりました。(C.M.)

2008年8月24日

夏休みの先生たち

先生研修会.JPG
8月の夏休み、学校の先生方は、研修会で大忙しのようです。
当館でも3つの研修会がありました。

ひとつは東京都の教員研修会、もうひとつは足立区の図工部会、
そして千葉県柏市の小学校の研修会です。
写真は、足立区の図工部会の様子です。

昨今は、図工の時間で鑑賞を取り入れることが求められ、
先生たちも美術館との連携の仕方を模索しています。

美術館としても学校との連携は必須の教育プログラムになりつつあります。

当館でも昨年は約90校3800人の子どもたちが、スクールプログラムで
来館しました。

研修の課題のひとつに実践授業案の作成を取り入れるところも多く、
学芸員によるギャラリーツアー体験後に、
さまざまな授業案を考えます。

今回の研修でも、単に作品鑑賞にとどまらず、
美術館という建物全体に着目し、
空間の広さや模様などをテーマに建物体験そものを鑑賞と捉える
ユニークな授業案も考案されました。

教育普及の学芸員は、学校と美術館の橋渡し役。
こうした研修会を通じ、新しい美術館の活用方法を
共に開発していければと思います。(G)

2008年7月30日

MOTコレクションが新しくなりました!

落合第二中学校.JPG

今日は見学ラッシュです。
朝から3つの学校、
橘学園高等学校、新宿区立落合第二中学校、
羽村市立羽村第三中学校の生徒さんが
見学に来てくれました。

みなさん、学校では美術部のメンバーで、
先生と一緒に夏休みを利用して、
美術館を訪ねてきてくれたのです。

折しもMOTコレクション(常設展示)第2期が
先週末からオープンしたばかり。
新しく収蔵した作品も勢ぞろいで展示され、
これまでとは違った常設展示をお楽しみいただけます。

今日、好評だったのは、
ヤノベケンジの巨大なマンモス、
島袋道浩の輪ゴムをくぐり抜ける体験型の作品、
そして荒神明香のパーティ用クラッカーを使った作品。
「こんな材料で作品が作れるんだ!」と驚きつつも、
新しい出会いを楽しんでくれている様子でした。

夏休み、どこへ行こうかと考えているみなさん。
ぜひ一度、新しいMOTコレクションに足を運んでみてください!

*写真は新宿区立落合第二中学校のみなさんが、
 マンモスを鑑賞しているところ。

(C.M).

2008年6月27日

最後の太郎!

ブログ上一色南.JPG
今月最後のミュージアムスクールは、
江戸川区上一色南小学校5年生のみなさん。

そして、岡本太郎《明日の神話》は、
今月29日までの展示となりました。
つまり、今回の鑑賞で最後となります。

昨年から特別公開されている《明日の神話》。
実に多くの子ども達と一緒に鑑賞しました。
どの子どもたちも展示室で作品と対面すると必ず
「わー!大きい!!」と声が漏れます。
今回で鑑賞最後になる上一色南小学校の皆さんも
やっぱり「わー!!!」。
もうこの大きさを見慣れた我々にとっては、
毎回新鮮な驚きをしてくれる子ども達の反応は
うれしいものです。

今の小学生にとって岡本太郎はリアルタイムな存在ではありませんが、
万博の太陽の塔は良く知っていて、「あれを作ったのも太郎さんだよ」
というと「すごーい!」とまたまた驚きます。
時代を超えて太郎のパワーは、子ども達にも伝わっているようです。

最後の鑑賞者となった上一色南小学校5年生のみなさん、
今度は渋谷に会いに行ってくださいね。     
                                 (G)

2008年6月25日

未来に向かって・・・御田小学校

mita taro.jpg

10:00の開館とともに
黄色いマイクロバスに乗って
港区立御田小学校の5年生が来てくれました。
今日のテーマは「未来に向かって」。
岡本太郎の《明日の神話》を鑑賞し
それをヒントに、後日自分達も作品を作ってみるとのこと。

3チームに分かれて、《明日の神話》などを
作家が作品にこめた思いについて考えながら鑑賞しました。

《明日の神話》の中に登場する不思議な生き物を
ひとつひとつ見ていってみると、
「炎」「炎に包まれる人々」「逃げる生き物」といったモチーフや、
画面を覆う青黒い色や灰色の雲などから、
こども達は戦争を連想したようでした。
そのあとで画面の左端の三人の姿の話になると、
その部分だけが虹のような色合いであることに気づきます。
こどもたちの中には、この三人のことを「妖精」ではないかという人がいました。
「妖精」というのは本当に素敵な感じですね!

制作当初に飾られる予定だったメキシコの、
その国の人々が骸骨から抱く「死と再生」のイメージと、
そして「明日」という言葉のついた作品の題名から、
今回のテーマの「未来」を感じてもらえたのではないでしょうか。

今回の鑑賞が
皆さんの制作にどんな風に関係してくるのか、
とても楽しみです!
(武)

2008年6月24日

深海の魚になった気分?・・・西巣鴨小学校

nishisugamo 005.jpg

巣鴨から地下鉄を乗り継いでやってきてくれたのは、
豊島区立西巣鴨小学校の6年生のみなさん。
この美術館は駅から歩くと10分以上かかるので
梅雨の晴れ間でお天気に恵まれ、良かったです♪

到着後、早速
3チームに分かれて、常設展示室へ。
3階の展示ロビーからスゥ・ドーホーを見下ろすと、
別のチームがトークを聞きながら鑑賞中。
そのみんなの様子が、まるで水の中にいるように見え、
「すごい!深海の魚みたい!」という声。
その後で1階に下りると、
水中にいるみたいに見えることを意識して、
泳ぐマネをしたり、手を振ってみたりと、
今度は上から見ている別のチームにサービスしていました。

また、
柳幸典の《ヒノマル・コンテナー》では
中に入って最奥部の丸い部分の天井と床を覗いて、
どこまでも続く井戸の中に吸い込まれるような不思議な感覚に
「怖いけれど、もう一度見たい」と、何度もその感覚を味わう人も。

最後にアンソニー・カロに登って学校へと戻っていきました。
暑い中、たくさん歩いてやっとたどり着いた美術館。
でも、作品を十分楽しんでくれたようで、良かったです。
ぜひまた来てくださいね!
(武)

さわってみたくなる作品―江戸川特別支援学校

江戸川特別支援.jpg

今日は江戸川特別支援学校高等部のみなさんが
バスで美術館に来てくれました。

講堂でお弁当を食べたり、
自由に館内を見たりした後、
学芸員と一緒に常設展示室をまわりました。

この写真はみんなでスゥ・ドーホーの作品を見ているところ。
「どんな形をしているかな?」とみんなに質問を投げかけると、
一人の女の子が「わあ。触ってみたい!」とグッドタイミングで、
声を上げてくれました。

そうそう。そういう時のために用意してあるんです。
触れる教材用の布が。(←作品と同じ布を作家からいただきました。)
それを取りだすとみんなの興味もぐっと高まり、
作品に対する親しみも増したようです。

その後も、菅井汲の作品を見ながら、
パズルを組み立てるゲームに熱中したり、
柳幸典の《ヒノマル・コンテナー》の中に入ったり
それぞれが自分のペースで鑑賞を楽しんでいただいた様子でした。

車イスの方も多かったのですが、
この美術館は、過ごしやすかったでしょうか?
生徒のみなさんの感想が気になるところです。(C.M.)

2008年6月19日

好奇心満載!

三好中ブログ.JPG
今日は、愛知県三好丘中学校3年生の6人が
修学旅行の班別学習の一環でやってきました。

グループのメンバーは、美術部と吹奏楽部の仲間とのこと。
とても和気あいあいとした雰囲気で、トークを混じえながら
常設展示室をみてまわりました。

みなさん現代美術に触れるのは初めてで、
その表現方法の多様さに、驚いていました。
単純に「絵画」「彫刻」ではくくれないものが
たくさん展示してある現代美術館は、
彼女達の好奇心をさらに刺激したようです。

一つひとつの作品をみつめる楽しげな表情や
目の輝きを見ていると、案内をしているこちらもうれしくなります。

そのためついつい、いろいろお話しすぎて
予定時間をオーバーしてしまいました。

この後、みなさんは上野の西洋美術館を見学にいくとのこと。

現代美術と西洋美術という異なる世界に触れることは、
美術に対する見方の幅を広げる意味でとても大切なことだと思います。                      
                                      (G)

2008年6月11日

美術館の裏側って・・ 東川小学校

とうせん.JPG

今日は江東区立東川小学校の6年2組のみなさんが
歩いて美術館まで来てくれました。
美術館のご近所の小学校なので、
いままでにここに来たことのある子がたくさんいました。

今日は図工の高松先生のたっての希望で
美術館の裏側もちょっと紹介しました。
《明日の神話》などいくつかの作品を見た後、
展示室からバックヤードへ。

展示室の壁のすぐ裏側に
大きな作品用のエレベータがあることに
驚いていました。
振動が起きたり温度や湿度が変わることが
作品には良くない事なので
美術館は作品の移動中でもなるべく
そういうことのないような仕組みになっているのです。

美術館から外へ作品を運び出すときの出入り口となる荷受では
トラックと美術館の床の高さの段差をスムーズに移動するための
テーブルリフターを見学。
こどもたちが作品の代わりとなって
リフターに乗って上がったり下がったりすると
とても静かにゆっくり動くので
作品に振動を起こさないために工夫されていることを実感したようです。
作品がとてもデリケートだとわかったこどもたちは、
その後の自由見学の時間でもマナーを守って鑑賞していました。

あしたは6年1組がやってきます!
(武)

2008年6月10日

気になる作品ベスト3 南鶴牧小学校

みなみつるまきブログ用.JPG

今日は多摩市立南鶴牧小学校の5年生が
バスに乗ってやってきてくれました。

道路が思ったよりも空いていたおかげで、
予定よりも早く到着したとのこと。
開館と同時に美術館に入ってきた時には
木場公園でひと遊び終えた後だったので
うっすら汗をかいて元気いっぱいの様子です。

初めに図工の横道先生を先頭に
展示室全体をみんなで一周して
第一印象で気になる作品をそれぞれがチェック。
その後で2チームに分かれて
気になったベスト3の作品を見ました。

気になった第1位は、やっぱり《明日の神話》。
画面全体にながれる雰囲気などを感じつつ
描かれているものをひとつひとつ見ていきました。
メキシコのホテルのロビーに飾られる予定だったことを知ると
「そのホテルに泊まっていたら怖くてトイレに行けない」
と言っていたこども達でしたが、
メキシコでは骸骨は死と再生の象徴であることを伝えると
中央にある大きな骸骨は「きっと守り神なんだね」と
ちょっと安心したようです。

気になった第2位は、宮島達男のデジタルカウンターの作品。
緑色の電気コードでつながった2つのカウンターの関係を確かめたり
自分のペースにぴったりのカウンターを探したり。

そして第3位は、スゥ・ドーホーの《リフレクション》。
作品に使われている布をさわってみると
「思っていたのとはちがった」という人が多く
意外な布のコシや硬さに驚いたようです。

自由見学の時間に数人のこども達と《IKAROS》を見ました。
はじめに何が描いてある絵なのか
みんなが思いついたことを言ってみました。
するとみんないろいろなものが見えてきました。
その後でイカロスの墜落の話を教えると
これは空を飛ぶ場面なのか、あるいは墜落するところなのか、
イカロスの神話のどんな場面を描いたものなのかで
話が盛り上がりました。

どんな作品でも活発に意見が飛び出すので
一緒に作品を見ているととても楽しくなります。
ひとつの作品を見ながら
みんなで思ったことを話す楽しさを
こどもたちにも感じてもらえたら嬉しいです。
(武)

2008年6月 4日

感じ方いろいろ、お気に入りいろいろ・・・根岸小学校

negi2.jpg

毎年6年生が見学に来てくれる台東区立根岸小学校。
今年の6年生は108人。
毎年3クラス規模の大きな団体さんです。
ですから
展示室でのギャラリートークはできませんので
講堂で映像をつかってお話をし、その後各自で本物に出会う、
という方法です。

講堂に映像が投影されると室内が暗くなるので、
居眠りしてしまう人がいるのではないかと心配しましたが、
みんな元気に映像を見ながら質問に答えてくれました。

そしていよいよ展示室へ。
講堂で話したそれぞれの作品の話をヒントに、
各自が自分の感じ方でしっかり鑑賞していました。

お気に入りの作品3つをスケッチすることになっていましたが、
《明日の神話》を描く人、川崎小虎の絵をスケッチする人、
ほかにも中ハシ克シゲや堀内正和、吉仲太造、菅井汲など、
スケッチの対象となる作品は実にさまざま。
お気に入りはひとりひとり違いましたが、
みんな自分の感じたことを一生懸命に描いていて、
どれもすごい迫力があって、素敵なスケッチに仕上がっていました。

見学の最後にはアンソニー・カロの《発見の塔》にのぼりました。
塔の上から見える見晴らしの良い景色に笑顔がこぼれます。
いろいろな発見ができるという《発見の塔》。
ここでもそれぞれ違った何かが発見できたことでしょう。
(武)

2008年6月 3日

“美術”もいろいろ

北中ブログ.JPG
今日は、雨の中、愛知県三好町立北中学校の
4名が修学旅行中の都内研修でやってきました。

みなさん、美術が好きということで、
学校でも絵を描いているそうです。

午前中は、上野の西洋美術館を訪れ、
午後は、東京都現代美術館。
なんと美術館のはしごです。

皆さんからは、事前に質問事項をいただいており
絵の具のことや、絵画の魅力とはなど、
なかなか難しい質問が用意されていました。

そこで、今回は「素材」について
お話しながら作品を見て回りました。
というのも、現代美術館には、
絵画作品ばかりでなく、布でできた作品や、
中に入ったり、音を聞いたり体で感じる作品もあります。

そうした切り口で見てまわることで、
美術作品にもいろいろなものがあるのだ
ということが実感できたようです。

午前中に見た西洋美術館の作品と、
現代美術館に展示してある作品、
みなさん両方を見たことでさらに見識が
深まったのではないでしょうか。(G)

2008年5月30日

お気に入りの作品はどれ?~上小岩小学校

ブログ上小岩.JPG

雨模様の今日、
江戸川区から上小岩小学校の6年生が
バスで見学に来てくれました。

生徒のみなさんの手には、
先生の手づくりワークシート。
そこに各自の“お気に入りの作品”を
書き込むようになっています。

学芸員のギャラリートークが終わって
自由時間になると、
一斉にお気に入りの作品探しに出発です。

ひそかに人気を集めたのは、
堀内正和のこの彫刻。
何人もの生徒が足を留めて、
おやっ?という顔を浮かべて鑑賞しています。

手の上にのっている四角い箱。
でもその箱の丸い穴の中には二つ目の手が・・・。
そして二つ目の手の上には四角い箱が・・・。
不思議な入れ子構造の作品に、
目が釘付けになっている様子です。

一生懸命にスケッチしている女の子に
話を聞いてみると、
「手がとってもリアルですごい。
作品の題名《箱は空にかえってゆく》という意味が
わかっておもしろかった!」とのこと。

自分の足で探して、
自分の目でおもしろさを発見する。
小学生ながら、その姿勢に脱帽です。
(C.M.)

2008年5月29日

抽象画から感じ取る 練馬区立練馬第三小学校

ねりさん.JPG

学校からバスに乗ってやってきたのは、練馬区立練馬第三小学校の5年生。
学校が練馬区立美術館のおとなりにあるそうで
さすが、みんな美術館に行ったことがあるとのこと。

スゥ・ドーホーの門では
作品の布の柔らかさを想像してから
実際に作品に使われている布のはぎれにさわってみましたが
「思っていたとおりだった」というカンの良い子が続出。

さらに
「何が描いてあるのかがよくわからない作品を見る練習をしよう」
ということで、山本直彰の《イカロス20013》を見てみると
「白いイルカがいる」
「飛行機が飛んでいる」
「アーチェリーの弓が飛んでいる」
「船がひっくり返っている」
「なにかが爆発している」など
さまざまな意見が飛び出しました。
一見はっきりわかるものがない作品のなかからでも
子どもたちがそれぞれ自分の力で感じ取っているのがわかります。

その後の自由見学の時間に
気に入った作品を見つける時も
抽象画を選んでいる人が何人もいて
きれいにスケッチしてあったのが印象的でした。
(武)

2008年5月27日

「お富さん」と若い世代 自由の森学園高校

IMG_0820.JPG
今日常設展を訪れたのは
自由の森学園高校の生徒さんたち。

1階展示室から3階へ移動する階段の踊り場から、
中ハシ克シゲの《OTOMI》を見ましたが、
若い世代の彼らには、
「OTOMI」+「粋な黒塀、見越しの松」=「お富さん」
の数式も、解説なしには行き着けません。
でも、金属でひとつひとつ丁寧に作られた松の様子や、
人工と自然の関係について見ていくと、
どんどん味わいが出てきました。

ファッションもそれぞれこだわりがあり
ひとりひとりの個性が光っている皆さん。
それぞれが自分のお気に入りを見つけてくれたらうれしいです。
(武)

2008年5月23日

階段をのぼりながら~木更津第三中学校

木更津大.JPG

今朝は千葉県木更津から
中学生が見学に来てくれました。
現代美術館に来るのはほとんどが初めて。

でも美術館の貸出教材のビデオ、
「美術館ってどんなところ?」「アーティストに会いにいこう!」を
事前に見てきてくれたせいか、
心の準備はばっちりでした。

ギャラリートークには、
好奇心一杯で耳を傾け、
私が色々と質問を投げかけると、
積極的に答えを返してくれます。

さてこの写真。
展示室の階段をのぼりながら見ているものは、
一体なんでしょう?

彼らの視線の先には、
高さ14メートルの展示室いっぱいに拡がる
スゥ・ドーホーのインスタレーションがあるのです。

自分が移動するにつれて、
見え方がどんどん変化するこの作品。
下から見上げる、階段をのぼって横から見る、上から見下ろす、
いろいろな楽しみ方があります。
今日の一番人気は、
“上から見下ろす”でした。

この展示室も7月には展示替えをします。
次はどんな作品が待っているのでしょうか?
それを楽しみに、またぜひ足を運んでほしいです。
(C.M.)

2008年5月21日

修学旅行の楽しみ~松陽中学校

松陽中.JPG

今日ははるばる石川県小松市から
中学生4人が見学に来てくれました。
彼女たちは修学旅行中。
昨日到着して明日帰るという
忙しいスケジュールを割いての訪問です。

まずひと通り常設展示を案内しながら、
美術館についての質問にも答えます。
「美術館の歴史を教えてください」
「一年のうちで一番忙しい時期はいつですか?」
中には、「美術作品で一番値段が高い作品はどれですか?」
というものまで。

そして一番難しかったのは、
「中学生が美術鑑賞をするとき、
一番気をつけなければならない点は何ですか?」
という質問でした。

「美術作品を鑑賞する時は、
誰かと友達になる時のように、
長い対話を続けてください。
第一印象だけで決めつけないで、
遠くから見たり、近づいてみたり、
細かくみていったり・・・。
そしてもっと知りたくなったら、
作品についてもっと深く調べてみてください。
うちには美術図書室もありますよ。」

今日の見学はその予行練習。
私と一緒に話をしながら、
いろいろな角度から、
作品をじっくりと鑑賞してみました。
現代美術の魅力が伝わったでしょうか?
(C.M.)

2008年5月16日

鑑賞スタイルはそれぞれ―金曽木小学校

金曾木ブログ写真.JPG

5月晴れのよい天気の今日。
台東区立金曽木小学校が
常設展示の見学に来てくれました。

岡本太郎の《明日の神話》が美術館で見られるのは
あと一か月ちょっと。
学芸員の解説にも力が入ります。

それにしても30メートルのこの壁画。
こどもたちはその大きさにまず圧倒されます。
今日も「えーっ」と歓声が上がりました。
自分よりもずっと大きな絵。
全体像を把握するのも容易ではありません。
どこに何が描いてあるのか、
端から端まで目を凝らして、集中して確認していく。
それには時間がかかる大作です。

ひととおり見終わった後、
「もし音があるとしたらどんな音が聞こえると思う?」
と聞くと、
「すごく大きな音がしていると思う。」
「火がシューシューと燃える音がする。」
「悲鳴も聞こえる」。

子供たちの頭の中には、
この絵の光景がリアルに立ち上がり、
まるで映画のように音や動きまでもが
付いていたのかもしれません。

さてこの写真。
《明日の神話》の前で、ポーズを取っている2人に
注目してください。
絵の中の人物とそっくりのポーズをしているのが
わかるでしょうか?

頭だけでなく、身体全体を使ってなぞってみると、
登場人物の気分になれるのかもしれません。
もしかするとただ見ているだけよりもずっと
絵との距離が縮まるのかも?

小学生が生み出したこの鑑賞スタイル。
みなさんもぜひ一度、お試しください。(C.M.)

2008年5月10日

先生のための研修会

ただいま開催中の企画展「大岩オスカール:夢見る世界」展と「屋上庭園」展を
学芸員のレクチャー付きで鑑賞する、先生限定の研修会。
31名の先生方が参加して行われました。

はじめに、各展の担当学芸員によるスライドレクチャーがあり
その後展示室へ移動、各自のペースで鑑賞しながら
疑問がわいたら学芸員に質問。
動物の姿があちらこちらに見え隠れするオスカールの絵画や
「庭」という親しみやすいテーマを多角的にとらえた「屋上庭園」展は
展示方法のテクニックの質問から、モチーフやテーマについてまで、
さまざまな質問がありました。

参加された先生方は、
当館に初めて来館したという先生から
学校での利用はないものの、個人的には企画展ごとにいらしているという先生
そして、学校で毎年利用している先生まで、
学校の事情もあって、美術館と先生との距離はいろいろ。

学校での利用が前提でない先生にも
こうしたプログラムに気軽に参加してもらって
学校での授業のヒントとしても活用していただければ、と思います。
(武)

1osukar.JPG

2オクジョウテイエン.JPG

3tenjishitu .JPG

2008年3月13日

好奇心いっぱいの2年生~高輪台小学校

高輪台小ブログ.JPG

春めいた陽気の今日、
港区立高輪台小学校の2年生が見学にやってきました。

じつはこの学校のこの学年。
去年も当館のカルティエ展に来てくれています。
その時のことをみんなに聞くと、
「この前は大きな目玉を見たよ」(おそらくトニー・アウスラー)
「大きなおばあさんが寝てた」(おそらくロン・ミュエク)など、
次から次へと記憶がよみがえってきたようです。

さて今日、鑑賞したのは、
彼らにとっては初体験のMOTコレクション(常設展示)。
美術館の中で一番大きな絵、岡本太郎の《明日の神話》や
アトリウムいっぱいに広がるスゥ・ドーホーの《リフレクション》などを
みんなで見てから、約20分ぐらいの自由時間がありました。

2年生だし、飽きてしまって時間があまってしまうかしら?
とも思いましたが、
好奇心で一杯の2年生たちは、
むしろ時間が足りないぐらいの勢いで展示室をまわり、
気になる作品を一つ一つチェックしたようです。

あっちにおもしろい作品があったよ。
・・・などという情報交換も盛んでした。

この写真は柳幸典の《ヒノマル・コンテナー》。
この作品の中に入れるのは、3~4人ずつなので、
長い列ができました。
(この写真にはたくさんのこどもがいるように見えますが、
 本当は4人しかいません。鏡がポイント。)

MOTコレクションは年間数回の展示替えをしています。
ぜひ来年も新しい作品を見に来てくださいね。
(C.M.)

2008年2月21日

図工の先生の研究にも―日野第一小学校の学校訪問

日野3.JPG

2月21日。日野市立日野第一小学校にいってきました。
これまで5つの学校を訪問してきた
佐藤さんによるアーティスト1日学校訪問もこの日が最終回。
小学生に授業をするなんて初めての経験で、
最初はどこかぎこちなかった佐藤さんでしたが
回数を重ねるごとにすっかり慣れ、
佐藤さんのトークも盛り上がります。

まずは佐藤さんの「履けない靴」を体験。
佐藤さんの皮でできた靴の作品に足を通して
「重い」「堅い」というコメント。
皮の靴を普段あまり履くことのない子ども達にとっては
皮という素材だけでも普段とは違った体験だったようです。

その後は思い思いの「履けない靴」の制作に取りかかります。
20センチぐらいの高下駄のような靴、三角形の靴、
本のようになった靴、友だちと向き合いながら履く靴など、
今回もさまざまな履けない靴が生み出されました。
短時間の中でも完成までこぎつけた子が多く、
作りなれた手際のよさを感じられました。

この日の授業は
多摩地区の図工の先生方の研究会として
たくさんの先生方が授業を見学に来てくださいました。
学校とアーティストや美術館が一緒に連携して
より良い図工の授業ができるようにと
先生方も考えてくださっているのです。

佐藤さんの訪問授業は今日で終わりですが、
これからも学校と美術館とアーティストが一緒になって
子ども達のために連携していけたら…と思います。
(武)

怖い、でも見たい・・・。

第二寺島小ブログ.JPG
今日は、墨田区第二寺島小学校4年生の
皆さんがやってきました。
美術館は初めてとのこと。

最初に講堂で施設の紹介やこれから見る
常設展示室の作品について簡単にレクチャー。
そのあとで、いよいよ展示室へ移動です。

まず、1階から3階にあがり、岡本太郎の
《明日の神話》が展示されている部屋に向かいました。
30mという大きなにみんな圧倒されて「わー」と声を上げていました。

学校のプールよりも大きな作品を前に、
持参したワークシートにお気に入りの部分をスケッチし、
感想も書き添えていました。

太郎を見た後は、自由鑑賞。
1階に移動し、またそれぞれお気に入りを探してまわります。
お友達同士、感想を話し合ったり、気がついたことを言い合ったりと
みんなとても積極的に作品と対峙していました。

特に人気だったのが、トニー・アウスラーの《1、2、3》。(写真)
小さな人形に顔の映像がうつっていてぶつぶつなにかいってます。
じっとみつめながら、「気持ち悪い」「こっち見た!」などと言い合いながら、
怖い、でも見たいという感じで楽しんでいました。

あっという間に帰る時間になってしまって、
なんだかちょっと物足りない感じ。
みなさんまたぜひ遊びに来てくださいね。
                        (G)

2008年2月19日

発見の連続 神応小学校

神応小ブログ.JPG

今日は港区立神応小学校の5年生が見学に来てくれました。
4年生の時には写真美術館に出かけたそうで、
美術館にもすっかり慣れている様子の子ども達。
一つ一つの作品を見ているときも意見が活発に飛び出します。

スゥ・ドーホーの門の作品では、作品を観察しながら
「実際にスゥさんの家にあった門がどんなものだったのか」を
考えてみました。
石造りだったこと、ゲートの周りに鳳凰のもようがあったこと、
屋根瓦にもたくさんの鳥のもようがあることなど、
さまざまなことを発見してくれました。

ほかにも、
《明日の神話》では大きな画面の中からさまざまな生き物を発見し、
宮島達男の作品では宇宙の星にも命がある事を発見したり。

極めつけは
展示を見終えて帰る前に登ったアンソニー・カロの《発見の塔》。
見晴らしのいい場所や静かにくつろげる場所を見つけたり、
どこの階段がどことつながっているのかを調べたり、
それぞれが様々な楽しみ方をしていました。

美術館での楽しみ方や作品の面白さを
たくさん発見してくれた子ども達です。
(武)

2008年2月15日

アーティスト冥利につきます 東川小学校の訪問授業

RIMG0048.JPG

今日の学校訪問は
美術館のご近所、江東区立東川小学校。
美術館にも何度か見学に来てくれていますが、
私たちの方から東川小学校にお邪魔するのは初めてです。

「ハンカチ落とし」でも始まるかのように
円形に座った子ども達の中に、
蝶ネクタイと裸足にわらじ姿の佐藤さんが登場!
いよいよ授業の始まりです。
佐藤さんが自分の作品「はけない靴」をひとつひとつ紹介し、
子ども達が実際に履いてみます。
代表になった子が「はけない靴」を履いてみんなの前を歩くと、
周りの子ども達が
「うわー!見せて!見せて!」
「すごーい!おもしろいー!」
と言って、その子の周りに集まってきます。
そして履いている子が移動するとともに
集まりがさざ波のように流れていきます。

今日の子ども達はとても積極的で、
制作の時間になるとみんな夢中で作り出しました。
つま先が異常に長い靴、ヒモを持って歩く靴、電車のような靴など
さまざまな「はけない靴」が生み出されました。

学校から帰るときに、
代表の子ども達何人かが佐藤さんを見送るために集まってくれました。
佐藤さんが集まってくれたひとりひとりと握手をすると、
「もう、(もったいなくて)手が洗えないよ♪」という声が・・・!
アーティスト冥利に尽きますね、佐藤さん。
(武)

2008年2月 5日

大島へ行ってきた!

大島中訪問.JPG
学校訪問4校目は、「島」です。
大島町立第一中学校に行ってきました。
対象は、中学3年生約30名。

初めてのアーティストとの出会い。
みんなちょっと緊張した面持ちで、授業が始まりました。

佐藤さんの自己紹介の後、自作の「履けない靴」を紹介すると、
なにやら奇妙な形の靴の数々に興味津々といった感じ。
次はどんな作品だろうと、すっかり佐藤さんの作品世界に
引き込まれていきました。
そして実際に履き心地を体験すると、もうすっかり履けない靴の虜です。

美術の先生から材料の説明があり、
各自履けない靴の制作にとりかかります。

中学生ともなると、やはり道具の使い方やイメージの具現化にも長け、
とてもきちんと作りこんでいるなと感じました。

生徒の作品を見てみると、
「指先がでてしまう靴」(写真)や、「トンボの形をした靴」、「網で出来た透け透けの靴」
などなどユニークなものがたくさん誕生しました。

佐藤さんも「僕も参考になります」とニッコリ。

今回は、2時間連続の授業だったのですが、
「いつも以上の集中力です」と、先生も生徒たちの様子に驚いていました。
見学をしていた校長先生からも
「日頃にも増して生徒達が活き活きとしていました。
来ていただいた甲斐がありました」と感想いただき、
我々も来てよかったと安堵しました。

島という生活環境では、気軽に美術館に出かけて行くということもままなりません。
今後もこうした機会を少しでも多くもって、本物のアート、アーティストとの出会いを
提供していけたらと思います。(G)

2008年2月 1日

履き物の街で「はけない靴」をつくる

asakusa 1.JPG

訪問第3校目は台東区立浅草小学校。
校舎を入ってすぐの吹き抜けにある大きなステンドグラスがとてもきれい。
そこには五重塔や仲見世の様子が描かれていて、
さすが浅草!素敵です。

浅草といえば、履き物の街。
この日授業をおこなった5年生の中にも
靴を作っている家だったり、履物屋さんの人など、
靴に関係のある家の人が何人もいました。
とはいえ、「はけない靴」なんて見るのは初めて。
アーティストの佐藤さんが作った
不思議な形の靴の作品が次々に登場すると
「あれじゃ足がぬれちゃうよ」とか「歩けないよ」という言葉が。
ひとつひとつの作品がとても立派に作られているので
ついつい「はけない靴」であることを忘れてしまいます。

作品を体験した後は、自分の「はけない靴」づくり。
制作開始の前に先生が「アイディア浮かんだ人いますか」と聞くと
大勢の人が手を挙げていました。早い。
授業の最後の発表では、
つま先が異常に長い靴や、三角形の靴、チーズケーキみたいな靴など
個性的な楽しい靴がいっぱい。
みんなのアイディアの豊富さに脱帽です!
(武)

2008年1月24日

受験も終わり・・・

惠泉ブログ.JPG
寒さが一段と厳しい今日この頃。
受験生のみなさんは、この時期
最後の追い込みでしょうか。

そんな中、今日来館したのは
恵泉女学園中学高等学校の高校学3年生のみなさん。
受験も終わり、進学もすでに決まっているとか。

今回は、特別時間割「現代美術鑑賞」の一環。
みなさんアート好きだそうで、当館に来る前に
すでに東京都写真美術館にもいってきたそうです。

はじめに「現代美術のイメージは?」と問いかけてみました。
すると、ずばり「なんだかわからないもの」と顔をしかめていました。
目の前には、確かになんだかわからない大きな作品がぶら下がっています。

その他にも、音を聞く作品や、キラキラしたものの中に入る作品、
小さな人形の顔に映像が映っている作品などなど、
生徒さんたちの表情には、「???」が並びます。

しかし、いろいろお話しながらめぐっているうちに
「なるほど!」「へえ~」「わかった!」などなど話もはずみ、
ちょっとした作品の謎解きワールドが展開しました。

最後は岡本太郎《明日の神話》を鑑賞。
すでにテレビなどで見ていて知っている生徒さんもいて、
本物との対面に満足げでした。

春からはいよいよ大学生。
また、ぜひ美術館に遊びに来て下さいね。(G)

2008年1月22日

一番人気は・・・・?

ゆい.JPG

社会科見学の一環で来館してくれたのは、
八王子市立由井第2小学校の4年生。
先週企画展が終わったばかりの館内で
常設展をゆったりと鑑賞しました。

まずは2チームに分かれて鑑賞。
宮島達男のデジタルカウンターの作品では、
「すごく早くてずっと消えないみたいに見えるもの」
「止まっているのかと思うぐらいすごく遅いもの」
「ちょうど良いもの」を探しました。
みんなそれぞれちょうど良いテンポが違います。
さらに
緑のコードでつながっている二つのカウンターの関係について尋ねると、
「片方の数字が「9」までいくともう片方のカウンターの数字が増える」
というしかけをあっという間に見破ってしまいました。
すごい観察力!

自由見学の時間に
子ども達はミュージアムショップで
お気に入りの絵葉書を1枚だけおみやげに買うことになっていました。
「1枚だけ」という緊張感に、みんな真剣。
一番人気はどうやら《明日の神話》のようです。

最後にカロの《発見の塔》に登って、
彫刻作品を体ごと体験した子ども達。
また遊びに来てくださいね。
(武)

2008年1月15日

履けない靴

ブログツクシノ.JPG

学校訪問2校目は、町田市にあるつくし野小学校。
閑静な住宅街にある小学校です。

裸足になって集合し、
アーティストの佐藤さんが考えた「履けない靴」の作品を体験したあとで、
早速自分達でも「履けない靴」を制作。
しかし、実際やってみると、
はけない靴を作ることは意外と難しいのです。
写真の作品は靴底が丸くなっているので、
ぐらぐらして自立で出来ない靴。
ほかにも消火器のかたちをした靴や
履く人によってサイズが変えられる靴、
二人で一緒に履く靴など
面白いアイディアが満載です。

「靴は履けて当たり前」と思っていた子ども達。
おそらく「一生で一度の履けない靴作り」をみんな楽しんでいました。
(武)

2008年1月10日

年明け最初はインターナショナル

インターブログ.JPG
皆様、明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、年明け最初の訪問は、美術館の近くにある、
Kインターナショナルスクールの5年生のみなさんがやってきてくれました。
現代美術館に来たのは、ほとんどの子ども達が初めてとのこと。

最初に、講堂で今日見る常設展示室の
作品に関するレクチャーをおこないました。
こちらからの問いかけにも積極的に反応してくれて、
時折交えた作品クイズの回答に一喜一憂していました。

展示室では、学校で配付されたワークシートに
真剣に取り組む姿がみられました。
どんなことを書いているかそっと覗いてみると、
自分で見つけた平面作品、立体作品、作品の部分、
線や色のパターン、そしてお気に入りの作品と盛りだくさんの内容で、
みんな色鉛筆もつかってカラフルに描いていました。(写真)

今回の常設展示室には、グループ七彩の《仲間》という
本物そっくりに作られたの3体(人?)のマネキンが展示されています。
それに影響されてか椅子に座っている監視員を指して、「あの人も作品ですか?」
っと質問され、苦笑いをしてしまいました。

引率の先生も、「現代美術はバリエーションが豊かなので、
今回の展示は、子ども達も楽しんでいます」とニッコリ。

ワークシートに描かれたたくさんの子ども達の眼差し。
見る人の数だけ作品の楽しみ方はあるのだと
再確認できた1日でした。
                              (G)

2007年12月27日

花模様に囲まれる~横浜市立美しが丘中学校

美しが丘中学校2007.12.JPG

美術館も今日で今年は終わりです。
その師走のあわただしい中、
横浜から美しが丘中学校の美術部の生徒さんが
SPACE FOR YOUR FUTURE展を見にきてくれました。

最初に紹介したのはマイケル・リンの作品(写真参照)です。

色鮮やかな花の絵が壁にかかっていますが、
作品はこれだけではありません。
この絵のまわりの白い壁いっぱいにも、
同じ模様の花が鉛筆で丁寧に描かれているのです。

「作家は実物の花を見てこの絵を描いたわけではありません。
何を見て描いたのでしょう?」
と生徒のみなさんに訊ねると、
「花をとった写真」「自分で描いた花の絵を組み合わせた」など
なかなか核心に迫る答えが返ってきました。

じつはマイケル・リンは
私たちのまわりにある花柄“模様”をテーマに
作品づくりをしています。

例えば、枕カバーや洋服など私たちの暮らしには
至るところに花柄模様が隠れています。

中学生たちは、それぞれ自分の家を思い出しながら、
「カーテン」「テーブルクロス」「ふとん」「絨毯」など
花柄模様が広がっている風景を教えてくれました。

こんな風に、作品とそれを見る人たちの生活が
どこかでリンクしていく・・・・。
マイケル・リンのねらいもその辺にあるのかもしれません。

展示室いっぱいに満ちている花に囲まれて、
中学生のみなさんと楽しい対話ができました。
(C.M.)

2007年12月20日

池のほとりに作品?~文京区立礫川小学校

礫川小学校ブログ.JPG

「SPACE FOR YOUR FUTURE」展は展示室の中だけで
完結しているわけではありません。
作品は美術館のそこかしこに・・・・・隠れています。

図書室の一角、エントランスホール、
そして屋外にある池のほとり(この写真)など
思わぬところで作品に遭遇できるかもしれません。

さて今日来てくれた礫川小学校の6年生は
今、学校の図工の時間で、
ユニークな課題に取り組んでいるようです。

グループで大きな立体作品をつくり、
それを学校の中の好きな場所を選んで、
展示まで行うのです。

校舎の中の階段や廊下はもちろんのこと屋外でも大丈夫。
中には屋上での展示を考えているグループもあるそうです。
着々と準備を進めていることを、嬉しそうに教えてくれました。

作品とそれが置かれる場所との関係性に踏み込んだ創作。
まさに現代美術の核心をつく行為ですね。

今日の見学は参考になったでしょうか?

さて生徒たちが楽しんでいるこの作品ですが、
透明な小屋の中には目に見えないもの---空気が入っています。
「太古の空気」「恋する空気」「進化する空気」
それぞれが3つの小屋で体験できるのです。

みなさんはおそるおそる入って深呼吸。
お気に入りの空気を見つけたようです。

ちなみに人気があったのは、「恋する空気」。
女子からの圧倒的な支持を集めていたようでした。
(C.M.)

先生といっしょ~港区立東町小学校

東町小071220.JPG

美術館でこどもたちにトークするのは、
私たち学芸員ばかりではありません。

数は必ずしも多くはありませんが、
先生たちも美術作品の前に立ち、
お話をしていただくことがあります。

今日の港区立東町小学校は、
毎年、当館を訪れてくれる学校です。

最初はSPACE FOR YOUR FUTURE展を
学芸員の案内で見学し、
その後、場所を移して常設展示室へ。
こどもたちは今度は先生と一緒に、
スゥ・ドーホー、岡本太郎、宮島達男の
作品を鑑賞しました。

こどもたちの興味のありかや、
普段の様子をよく知っている先生ならではの
トークがごく自然に進んでいきます。

「この作品は学校のプールよりも大きいかな?小さいかな?」
「岡本太郎はみんなと同じ港区に長い間、住んでいたのよ」
「宮島達男の作品は、みんなが住んでいるすぐ近くでも見られます。」

こどもの好奇心を引き出すような話を織り交ぜなから、
同じ作品を見つめて、
先生もいっしょになっておもしろがったり、
こどもの反応にフシギそうに考えたり。

先生の共感力ってすごいです。
こどもたちの中に芽生えた「おもしろい」という気持ちを
さらに深く大きく膨らませていく・・・。

そういう幸福な現場に立ち会えました。
(C.M.)

2007年12月19日

早速、美術館へ

六本木ブログ.JPG
今日は、六本木高等学校の皆さんが
アート探索の一環でやってきました。

実は、先日出張授業で六本木高等学校には、
おじゃましたばかり。
現在特別公開中の岡本太郎《明日の神話》を中心に、
太郎にまつわるお話をしてきたのでした。
そして今度は、美術館に作品鑑賞に来てくれたのです。
早速、美術館に来てくれるのは、うれしいです。

初めは、企画展を一緒にみてまわりました。
高校生ともなると雰囲気はもう大人。
小学生とは違うので、お話する内容も大人モードです。

今回の企画展では、中に入ったり、触ったりと体験できるものも多く、
なかでも、空気をデザインしたダイキン・エア・デザイン・プロジェクトの
《エア・リレーション》が人気でした。
3種類のデザインされた空気があるのですが、
その中のひとつ《恋する空気》は、特定の女の子に人気でした。(写真)

企画展を見た後は、授業でも取り上げた岡本太郎《明日の神話》と対面。
「わたし岡本太郎大好きなんです!」とファンの女の子もいて、
その大きさに圧倒されながらもみなさん満足げでした。

学校の授業の後での実際の作品鑑賞。
話を聞くだけでなく、実物との対面は、
鑑賞する目や感性を育むという意味でも
大切なことだと思います。(G)

2007年12月18日

みるみるうちに・・・・ 堤小学校

tutumisho.JPG

堤小学校の6年生は
朝学校でみんなで一緒におにぎりを作り
お弁当持参で美術館にきてくれました。

まずは常設展示を鑑賞。
イエロー、ピンク、ブルーの3チームに分かれて2つほど鑑賞。
ウォーホルの《マリリン・モンロー》の前では、
「一番元気そうに見えるのは?」「一番さびしそうなのは?」
「一番怖そうなのは?」と同じ表情でも
色によって性格が変わって見えることや
人それぞれ感じ方が違うことを体験しました。

そして、岡本太郎の《明日の神話》へ。
子ども達が作品から見つけたことをどんどんメモしていき、
図工の南先生がみんなの見つけたことを入口にして
話を進めていきます。
話はどんどん盛り上がり、いつまでたっても尽きません。
なんとこの作品だけで50分も鑑賞しました。
みるみるうちに時間がたってしまい、あっという間の50分。
まだまだ時間が足りない様子の子ども達。
どんどん膨らむ想像力、本当にすごい!です。

あのお弁当を公園で食べた後は
「SPACE FOR YOUR FUTURE」展を鑑賞。
このときも子ども達は「公園で遊ぶよりもほかの作品が見たい」
と言ってくれたそうです。
どんな大人になるのか、将来がとっても楽しみな子ども達でした。
(武)

心おどる自由鑑賞~江戸川区立江戸川小学校

江戸川小ブログ.JPG

「SPACE FOR YOUR FUTURE」展の
学校団体見学もそろそろ佳境です。
残すところ数校となりました。

さて今日来てくれたのは、江戸川区立江戸川小学校。
この写真は生徒が、AMIDアーキテクチャーの作品(小さな模型)を
夢中になって見ているところです。

どんな話をしているのでしょうか?

当館で行っている学校プログラムは、
普通、40分程度のギャラリーツアーと30分程度の自由鑑賞時間で
構成されています。
学芸員と一緒のギャラリーツアーもそれなりに
こどもたちは楽しんでくれているようですが、
自由鑑賞時間もじつはとても大切な意味を持っています。
何と言っても、
自分で作品を選び、自由に鑑賞できるのですから。

この時間には、
見たい気持ちが先走ってしまうのか、
小走りになってしまう生徒もちらほら。

今日人気だったのは、
エルネスト・ネトのふわふわした彫刻と、
足立喜一朗の電話ボックスで列ができました。
また池の端にあるダイキン・エア・プロジェクトの小屋の中で、
のんびりとくつろいで時間を過ごしていた生徒もいたようです。

その一方で、先生たちはひやひや・・。
誰か迷子にならないか、
さわいで迷惑をかけないか、
作品を壊したりしないか、
心配いっぱいの自由時間でもあるようです。

見たい作品にまっしぐら。
美術館のルールはわかっているけれど、
心がはやって浮き足立ってしまう。
美術館としては、
マナーも教えつつも、
ひとりひとりに芽生えた“作品へのまっすぐな思い”を
大切に育てていきたい・・・そう思います。(C.M.)

鑑賞の工夫

白鳥ブログ1.JPG
本日は、午前と午後あわせて3つの小学校がやってきました。
午前中に来館したのは、葛飾区立白鳥小学校5年生96名。
引率の先生方も加えると100名を超えます。

これだけの大人数でまわる時は、
自由鑑賞の時が問題になります。
というのも、「さあ、これから自由鑑賞だよ」というと、
クモの子を散らすように会場へと消えていきます。
一応、美術館でのルール「走らない」「触らない」「さわがない」を
伝えているのですが、興味をそそる作品を前に
一瞬これらのルールも消えてしまうようです。

白鳥小学校では、団体鑑賞に工夫が見られました。
3クラスあるのですが、クラス毎に別れ、
担任の先生が引率し、きちんと列を作って
ゆっくりと見てまわっていました。(写真)

じっくりと個人個人で鑑賞する時間はなかったようですが、
走り出していなくなる子がいなかったので、
こちらとしてはちょっと安心できました。

学校にもルールがあるように、美術館にもルールがあります。
ともに楽しく鑑賞できるよう、人数や学校の雰囲気にあわせ、
束縛することのないような、より効果的な鑑賞方法を共に
さぐっていきたいと思います。(G)

2007年12月14日

学校訪問、はじまりました!

ブログいちのえ.JPG

2007年度の「アーティストの1日学校訪問」がはじまりました!
今年度の訪問アーティストは、
履けない靴をつくるアーティスト、佐藤一朗さんです。

訪問第1回目に行ってきたのは江戸川区立一之江小学校。
この小学校は、現代美術館にもよく見学に来てくれます。
この授業では
佐藤さんが持ってきた履けない靴の作品を
特別にはいてみることができます。
つま先だけの靴や二人三脚のように二人で履く靴など、
様々な靴を体験したあとで
実際に子ども達も履けない靴づくりに挑戦。
様々な履けない靴が子ども達の手で生み出されました。
写真は、ビニール袋の中に毛糸などふわふわの素材の詰まった「靴」。
両足を一度に入れて履き、移動するときはぴょんぴょん飛ぶのだそうです。
「中に足を入れるとても暖かいから
コレを履いて椅子に座って勉強するんだよ」とのこと。
素敵なアイディアですね!
(武)

2007年12月13日

「SPACE FOR YOUR FUTURE」展楽しい!でも《明日の神話》もすごい!

東せん.JPG

住吉近くにある東川小学校。
今回は6年生が見学に来てくれました。

まずは「SPACE FOR YOUR FUTURE」展を鑑賞。
カーステン・ニコライの作品では
入口が真っ暗で、どこかお化け屋敷の入口を思い出すらしく
ついつい声が出てしまいます。
そこで「音の出ている作品だから静かにしてそっと入ってみてね。
そうするときれいなものが見えてくるよ。」と教えると
そっと耳を澄まして入ってくれます。
そして霧の水滴で紫色にきらめく光を見つけると、
今度は静かな歓声が。
「わーきれい」「すごい」と口々につぶやきながら
その美しさに見とれる瞬間です。

企画展のあとは常設展をほんの少し見ました。
《明日の神話》ではなんといっても作品の巨大さにびっくり。
描かれているモチーフをひとつひとつ見ながら
少しずつ作品全体の様子を把握していくと
子ども達の心の中でさまざまな物語が生まれ始めます。
5分だけ常設展の自由見学時間がありましたが、
「面白いから」と言って、先生の作ったワークシートに
黙々と《明日の神話》のモチーフをスケッチする子が何人も。

短い時間でしたが、美術館を丸ごと楽しんでくれました。
(武)

2007年12月11日

身近なもので

第5砂町.JPG


12月11日。
午後から第5砂町小学校の5年生が来館。
チームに分かれて、「SPACE FOR YOUR FUTURE」展を鑑賞しました。

嶺脇美貴子の不思議なアクセサリーの数々の前では、
それぞれがどんなものから出来ているのかを推理しながら鑑賞しました。
リコーダー、おろしがね、サインペン、キングギドラのソフビ人形、
漆塗りのように見えるプラスチックのおわん、パソコン、
そして100円ライター。
種明かしするたびに
身近なものがすっかり姿を変えてそこにあることに
みんな驚きの声を上げます。

男子はガンプラに釘付けになって、
「これはザクかな」「これは武器だね」と
元になったパーツがガンダムのどの部分なのか詳しく見ています。
女子はひとつひとつをじっくり見ています。
まるでアクセサリー売り場に来たかのように
自分が身につけたときのことを想像し、選んでいたのかもしれません。

また、水辺にある空気の作品では、
「恋する空気?!」とわくわくするやら、恥ずかしいやら。
ふんわり柔らかな香りも相まって、女の子に人気です。
自由見学の時間には気に入ってしまって
入ったまま出てこなくなってしまう女の子も。

男子も女子もお気に入りの作品を見つけてくれたようです!
(武)

行列のできる作品?

赤羽ブログ1.JPG
今日午前中に来館したのは、
港区立赤羽小学校4年生93名のみなさん。
実は、夏にも常設展示を見に来ているので、
今年2度目の来館です。
1年に2度もやって来てくれるなんて嬉しい限りです。

今回は、企画展を見て回りました。

さすが、一度来ているだけあって、
美術館のルールもばっちりです。
「走っちゃだめ!」「触らないように気をつけて!」など
お互いに注意をしながら回っていました。

いろいろ体験できる作品も多いのですが、
中でも行列の出来ていた作品がありました。(写真)
エルエンスト・ネトの《フィトフューマノイド》。
館内で配付しているこどもポケットガイドには
「すっぽりソファー?」とキャッチコピーがついています。

包み込まれて体感する彫刻作品。

非常に人気の高い作品です。
すっぽり包まれるととても気持ちが良いのです。
みんなの表情も実に和やかになります。

何度も来館しているせいか、
作品との向き合い方も積極的に感じました。
なにより、みんな楽しんでいる様子がひしひしと伝わってきて
継続した活動の成果が現れているのかなと嬉しく思います。(G)

2007年12月 7日

美術館のご近所さん

かずや.JPG

美術館のごく近くにある、
江東区立数矢小学校の皆さんが常設展示の見学に来てくれました。

まず初めに講堂で映像を見ながら展示のポイントをチェック。
「様々な大きさの丸が集まった絵のなかに数字が見える作品」
「中に入るとなにかがたくさん見えてくる作品」
「まるで本物のお客さんのようにリアルな人物像」
「一見屏風絵のようなのに裏を見るとふすまで出来た絵」
「旅の写真のなかのどこかにお地蔵様が写った作品」
「名画かと思ったら、果物の中に人の顔がある作品」
など、見所がもりだくさん。

そのあとで展示室に移動し実際の作品を見て回りました。
「シロナガスクジラのように巨大な壁画」
と紹介した岡本太郎の《明日の神話》では、
「裏から見るとばらばらになっていたものをつないだ跡が見えるよ」
と教えると、みんな興味深そうにじっくりと裏を観察していました。
ここにある巨大なものがばらばらになっていたってこと、
確かに不思議ですよね。

なんといっても近所の美術館ですから、
ぜひこれからも放課後などに気軽に美術館に足を運んでくださいね!
(武)

2007年12月 6日

どんなおはなし? 中川小学校

なかがわ.JPG

給食のあと、バスに乗って美術館に来てくれたのは、
墨田区立中川小学校の3年生。
実は今日の見学は墨田区の図工の先生方の研究授業にもなっていて、
子ども達は大勢の大人たちが見守るなか、
緊張しつつも夢中になって現代美術を楽しんでくれました。

はじめに2チームに分かれて展示室で作品を鑑賞。
ローゼンクイストの《バンディーニのために》では、
画面のあちこちにちりばめられた、
バンディーニにまつわる物語を読み取りました。

そのあとは、
子ども達が学校で描いた物語の絵を鑑賞し合いました。
「ハートの雲が空に浮かんでいるのを見た犬が、
またハートの雲を見たいなぁと思っている」
など、さまざまなお話を絵にしてくれていました。

そして最後は、
《明日の神話》を鑑賞。
さまざまなモチーフの描かれた大きな作品を見て、
どんなお話が描かれているのかを考えました。
「真ん中にいる悪魔が町を襲っている」という子がいると思うと、
「真ん中のガイコツは楽しそうに踊っている。
踊りを踊って悪いことを吸い取っている」
という子もいて、見方はじつにさまざま。
「ホテルのロビーに飾られるはずだったんだったら、
ガイコツがお客さんを守ってくれているのかも」
と言った子もいました。

子ども達の無限の想像力には、脱帽です。
(武)

小さな探検

葛飾ブログ.JPG
今日午前中は、葛飾区立葛飾小学校5年生の皆さんが
企画展を見にやってきました。

お天気も良く、お昼はお隣の木場公園で食べるのだとか。
ちょっとした遠足気分でしょうか。

この時期企画展には、たくさんの学校団体が、
鑑賞学習にやってきます。

学校によって展示室を回る形体もさまざま。
この日は、4チームわかれ、4名の学芸員が
それぞれのチームに付いて一緒にまわりました。

今回の展覧会では、キラキラしていたり、暗かったり、
音が出ていたり、超巨大な箱が浮いていたり、
中に入ったり、登ったり、降りたりする作品が多く、
なんだか探検隊になった気分です。

自由鑑賞の時も、
「今度はあっちに行ってみよう!」
「もう一回挑戦!」
と元気に見て回っていた姿が印象的でした。

アクティブに体感できる作品が多いのも
今回の展覧会の魅力の一つです。

そんなことを説明しなくてもすでに子ども達は、
自ら楽しみ方を発見してくれたようです。(G)

2007年12月 4日

一番人気は・・・。

1ブログ.JPG
今日は、板橋区立志村第四小学校6年生の皆さんがやってきました。
事前に学校で配布されていた美術館見学のしおりには、
「自分がいる未来空間にあったらいいなと思う椅子は?」の設問がありました。
みんなどんな未来の椅子を考えてくれたのでしょう?

「空とぶ椅子」
「水をあげないと枯れる椅子」
「宿題をやってくれる椅子」
「消せる椅子」

などなど。

実は、現在開催中の企画展「SPACE FOR YOUR FUTURE展には、
すわると色がかわる椅子が展示されているのです。(写真)

みんなの考えてくれた椅子も作品になると面白そうです。

展示室では、一番のお気に入りの作品を探しながらめぐりました。
一番人気は服のように着ると体がすっぽりと埋まってしまう
やわらかいソファーのようなエルネスト・ネトの彫刻作品。

はじめ、着てみると重たい、重たいといっていましたが、
そのままゴロンと床に寝転ぶと、
「やわらかくて気持ちいい」とニッコリ!

みんなそれぞれにお気に入りの作品が見つかったようです。

「お気に入りを探す」という見方も鑑賞のひとつ。
今度は、お家の方やお友だちと美術館に来て、
「どれが好き?」なんてお話ししながら回ってみてくださいね。(G)

2007年12月 1日

全身で楽しんでみました~日野市立三沢中学校

三沢中.JPG

今日は週末ですが、日野市立三沢中学校の美術部のみなさんが
「SPACE FOR YOUR FUTURE展」を見に来てくれました。
先生によれば、年間数回こうした美術館見学に
出かけているとのこと。
話題のムンク展にも行ったそうです。

現代美術はほぼ初体験のみなさん。
特に見るだけでなく体験型の作品には
新鮮な驚きがあったようです。
この写真のネトの作品には、「ずっと埋もっていたい」と
発泡スチロールのビーズの感触にうっとり。

そして一番人気はマングース・スタジオの《fuwapica》(ふわぴか)。
一見、ただの白い椅子ですが、
人が座った時の空気圧を感知して、
それを色に変換し、鮮やかに発光します。

ピンク、濃い緑、黄緑、黄色、赤・・・。

同じ人でも軽く座った時と、全体重をかけた時では、
色も異なる七変化。

最初は静かだったみなさんも
色の変化や美しさに魅了されたのか、
積極的に働きかけています。
こうしたインタラクティブな作品は、
来館者の緊張感をほぐしたり、親近感を高めたり・・・
鑑賞力トレーニングのウォーミングアップに最適ですね。

みなさんと一緒に楽しんでいるうちに、
瞬く間に1時間半が過ぎていきました。
長いツアーおつかれさまでした!
(C.M.)

2007年11月29日

びっくり! どっきり!

桃一ブログ用.JPG
今日は、はるばる杉並区からバスで1時間近くもかけて
桃井第一小学校約100名のみなさんが、
団体鑑賞にやってきてくれました。

ほとんどが現代美術館は初めて。

講堂で、簡単に美術館についてレクチャーをしたあと、
常設展示室に移動し、初めに岡本太郎《明日の神話》を鑑賞しました。

まずはその大きさにみんな“びっくり!”。
「わー!すごい」という感嘆の声がもれました。
しばらく自由に見てもらった後、発見したとこや
感じたことをインタビュー。
「怖い」」「何かうったえてる」「戦争の絵」「楽しい」。
作品から受ける印象も様々です。

太郎をみたあとは、自由時間にして、他の作品もみてもらいました。
なかでも、トランクにはいった小さな人形の顔にプロジェクターで
女性の顔の映像が投影され、時折わめいたり、ぶつぶつ何を
言っているトニー・アウスラーの《1、2、3》を見ていた男の子が、
驚いて転んでしまいました。
聞けば、しゃべらないと思っていた映像がしゃべったのでびっくりしたそうです。

他に、グループ七彩の《仲間》に遭遇し、
本物そっくりな3対のマネキンにみんな“どっきり!”。

持参していたみんなのノートにはびっしりと感想が書きこまれ、
あっというまに2ページ、3ページと埋められていきました。

初めての現代美術との遭遇でしたが、
子ども達は、たくさんの驚きや感動を得たようです。

帰りのバスの中から元気に手を振ってくれた
みんなの笑顔が忘れられません。
また、来てくださいね。(G)

2007年11月15日

初めての現代美術 赤羽小学校の3年生

赤羽小1115ブログ.JPG

「SPACE FOR YOUR FUTURE」展のミュージアムスクールがはじまり、
見学に来てくれたのは、おなじみ赤羽小学校。
今日は3年生が初めての現代美術鑑賞です。
最初にクラスごとに分かれて、学芸員と一緒に見学です。

SANAAの《フラワーハウス》では、
「この家では、丸見えだから着替えたりできないよ」
と、初めは驚いていたみんなでしたが、
「家つきの庭」のイメージを話すと、
どんどんこの家に魅了されてきた様子。
部屋を仕切るドアが無いということにも、
自然と気づきました。
そのあとで「この家に住んでみたい人」と聞くと
みんなが手を挙げるほどの人気でした。

また、エルネスト・ネトの作品では、
「これ、なんだと思う?」とたずねると、
すかさず「かお!」「ぞう!」という声が。
たしかに、顔みたいですし、
鼻が長くて、本当に象みたいなんですよね。
「実はこの作品、着れるんですよ」というと、
ちょっと不思議そうな表情。
そしてひとりの子に、代表して実際に体験してもらいました。
背負ってみると「重い、動きにくい」というコメントでしたが
そのまま腰を下ろして、上に座ってみると・・・
「きもちい~い♪」

驚きや気持ちよさと一緒に
現代美術の楽しさを体験してくれました。

4年生になったときにまた会いたいですね!
(武)

2007年11月14日

放課後にも遊びにきてね 北砂小学校

北砂ブログ.JPG

今日常設展を見に来てくれたのは、同じ江東区にある北砂小学校。
美術館まで学校から30分ほどかけて歩いて来てくれたとのこと!
そんな歩き疲れも見せず、
興味深々で現代美術を見てくれました。

「これから鯨と同じぐらいの大きさの作品を見ます」
と予告してから、《明日の神話》の部屋に入ると、
「すごい!」「でっかい!」と驚きの声が。
さらに太陽の塔と同じ頃に描かれたことを知り、
またもや「すごい!」との声。
1分間で作品の隅々まで観察したあとで、
作品に出てくるキャラクターを探すクイズ。
船の形をした生き物が何かを引っ張っていることを教えると、
「あ、魚だ!」「じゃあ、あそこは水なんだ」と
自発的に画面の一番下が水面であることを発見。
さらにテーマが原爆でありながら
画面に様々な場面が描かれていることや、
「明日」という未来があらわされたタイトルであること、
ガイコツにこめられた再生の意味などを感じてくれたようです。
中央のガイコツは神様なのだそう。

見学の終わりに子ども達から質問を受けました。
「こどもは入場料はいくらですか」
「何時までやっていますか」
という質問。
放課後にまた美術館に作品を見に来たいのだそうで、
そのためのリサーチだったのです!

ぜひ、自転車に乗って遊びに来てくださいね。
いつでも待ってます♪
(武)

2007年11月13日

将来は美大生!?

ぶろぐ5.JPG
今日のミュージアムスクール3校目は、
大妻中学高等学校の高校2年生のみなさんです。
半数以上が将来は美大をめざしているとか。

2つのグループに分かれて
学芸員がついて一緒にまわります。
全ての作品を解説しながらまわるのは
とても時間がたりません。
なので、いくつか作品を選んでまわりました。

今回は、体験できる作品も多く、
積極的にやってもらいました。
なかでも、MONGOOSE STUDIOの
座ると色が変わる椅子の作品では、
クラスメイトが座った瞬間に赤や青など
カラフルに色が変わる様子を見て、
友だちが「その色はあんたの頭の中の色だ!」とポツリ。

一方、女優の沢尻エリカさんが百変化をする
タナカノリユキさんの写真作品では、
こちらから「引率の先生が好きな写真はどれ?」と尋ね、
先生にも自分の好きな写真を選んでもらいました。
そして、答えあわせをするとなんと一発で当てられてしまいました。

将来は美大に進みたいと考えている生徒が多かったせいか、
非常に積極的に作品と対峙している姿がありました。
また、とても自由に楽しむ術を身につけているなとも感じました。

この自由に鑑賞する気持ちを失わずに、
みなさん美大を目指してかんばって欲しいと思います。(G)

小さな教材の威力~三輪田学園高等学校

今日、2校目は私立三輪田学園高等学校の
1年生のみなさんでした。

エントランスでの15分間のミニトークでしたので、
展覧会のテーマをお話しして、
簡単にそこに展示してあるnendoの作品を説明しました。

その説明の際に、
私が使ったのは“小さな教材”。
じつは先日、nendoスタッフの方からいただいた
nendoデザインの消しゴムでした。

chu-keshiと名づけられた消しゴムは、
消す前から角が取れていて、
「使い込んだ」感じが最初から漂っています。

こうした小さな教材はトークのヒミツ兵器。
作家の協力により、作品のパーツをいただいたり、
作家の顔写真を使ったり。

それを見せて、
時には手にとって感触を確かめてもらいながら、
作品を一緒に鑑賞し、トークを進めます。

三輪田学園の皆さん。
楽しんでいただけたでしょうか?
(C.M.)

初めての小学生!?~西巣鴨小学校

西巣鴨小学校071113.JPG

10月27日から秋の企画展「SPACE FOR YOUR FUTURE」が始まりました。
今日は学校団体の鑑賞教室の初日、ミュージアム・スクールの開校日です。
(11月13日~12月27日の期間、毎週火、木曜日に実施)

お陰様で朝から3校の予約が入っていて、
そのトップバッターは、
豊島区立西巣鴨小学校のみなさんでした。

この晴天の中、駅から一生懸命に歩いてきたのか、
着くなり「暑かった~!」と言いつつ、水筒をごくごく。
先生から元気のよい子どもたちだとうかがっていた通り、
展示室でも素直な反応をどしどし返してくれました。

金魚の写真で一杯になった蜷川実花の部屋では、
「リトルマーメイドになった気分」
タナカノリユキの写真の前では、
「エリカちゃんばっかり」とモデルが全て同一人物であることを
鋭く見抜き、
石上純也の巨大風船の表面のアルミ見て、
「これは100円ショップでは売ってない材料だね」。

初日のトークに私も少し緊張気味でしたが、
予想を超えるリアクションに、
自分では気づかない視点が見えた気がして
とても楽しくなりました。
これこそ誰かと一緒に鑑賞する醍醐味!

さて皆さんどの作品が一番気に入ったでしょうか。
(C.M.)

2007年11月 1日

いい美術館とは?

デンキ大.JPG

今日は東京電機大学の情報環境学部の学生さんが来館。
みなさんは人間環境デザインコースの方々で、
「美術館の設計」という課題があるのだそうです。

そんなわけで、本日はバックヤードをご案内しました。
まずは普段のギャラリートークのように常設展示室へ。
実は展示室の一ヶ所に作品を搬入出するための、
バックヤードとつながった可動壁があるのです。
普段作品を見ているときには気づかないのですが、
よく見ると壁にアーチ型の隙間が。
その横にあるくぐり戸から裏側へまわると、
作品運搬用の大きなエレベーター。
そして、収蔵庫をはじめ、企画展準備のための部屋や、荷捌きなどを巡りました。
作品を輸送するトラックヤードのスロープの角度ひとつとっても、
さまざまな配慮があり、
随所に美術館だからこそ必要な設計が満載であることを実感しつつ、
最後まで真剣に見学していました。

最後に「いい美術館を設計してくださいね」と言うと、
学生さんの中から、
本当にいい美術館とは何なのかを問うような意見が。
今現場を見てきたからこそ、その問いが深まったようでした。
(武)

2007年10月26日

学校で習ったよ

yokokawa.JPG

展示替え直後の常設展に見学に来てくれたのは、
横川小学校のみなさん。

前回に引き続き展示中の作品、
スウ・ドーホー、岡本太郎の《明日の神話》につづき、
今回より久々に展示室に登場の柳幸典作品をみんなで鑑賞。
「どんな形をしているのか見てみよう」
と周りを一周してもらったところ、
「前方後円墳!」という言葉が聞こえてきました。
「社会の授業で習った」そうで、みんな知っていました。
さすが6年生!

この作品は2~3人ずつ中に入って楽しむもの。
まず1人が代表でなかに入って、
中の様子をみんなに伝えてもらうことにしました。
すると「あっ!お金!・・・お金がいっぱい~!」というコメント。
外で待っていた人から
「自分の欲望を言ってるの?」という言葉がありましたが、
実はこの作品は誰が見てもお金がいっぱい見えるのです。
しかも無限に。

自由見学の時間にみんなも中に入り、
お金がいっぱい(?)の世界を堪能したのでした。
(武)

2007年9月27日

太郎で授業!

一之江ブログ用.JPG

美術館鑑賞の一環で来館する学校も多いのですが、
この日訪れてくれた、江戸川区一之江小学校4年生81人は、
岡本太郎《明日の神話》で授業をしてくれました。

美術館に来る前に、作品の大きさを予想したり、
描かれた画面の一部を白く抜き、
何が描かれているか想像し描く事前授業を
おこなってきたそうです。

実際に本物の《明日の神話》と対面し、
まずはその大きさに圧倒されていました。
みんなが予想していたよりも、
はるかに大きなサイズでした。

そして、じっくりと作品を鑑賞した後は、
図工担当の先生によるギャラリートークです。
みんなが想像で描いた絵と実際の作品とを見比べながら、
何が描かれているかをじっくりと注目したり、
作品の印象を互いに述べ合いました。

本物を見ながら授業ができるのも、
このミュージアムスクールの醍醐味です。
美術館ならではの鑑賞授業。
今後もどんな授業が誕生するか楽しみです。(G)

2007年9月26日

最近の修学旅行----広島大学附属高等学校

hiroshima.JPG

今日は広島からはるばる高校生が
3人見学に来てくれました。

彼女たちは修学旅行中。
聞くところによると、
当館以外にもディズニーランドや横浜など様々な場所に行くようですが、
美術館訪問は、その中でも特殊な意味を持っているようでした。

「訪問研修」・・・学校から送られてきた依頼状にはそう書かれています。
生徒がそれぞれ興味のある場所を訪ね、
各自が将来の職業について考えるという
キャリア開発の研修なのです。
中には国会議事堂に行く生徒もいるようです。

私の時代は学校が決めたルートをなぞる、
ほぼ先生お任せの京都旅行でしたが、
今はそれぞれが行きたい場所を選択できるなんて
うらやましいです。

それも現場の人と会って交流を図れるなんて、
ある意味とても贅沢な旅行だと思いました。
(手配を行う先生たちの苦労もしのばれます。)

自分たちが選んだ美術館だけあって、
彼女たちは一つ一つの作品との出会いがとても嬉しそうです。

白髪一雄の絵の前では、
「こんなに大量の絵の具。
乾かすのにすごく長い時間がかかりそう。」
スゥ・ドーホーのインスタレーションを見て、
「全体の構想は男の人が考えたかもしれないけれど、
細かな仕上げは女の人も手伝っていると思う。」など鋭い観察眼。
ユニークな反応に一緒に見る私も存分に
楽しませてもらいました。

*写真は美術館のバックヤードをご案内している
 ところです。(C.M.)

2007年9月21日

現代美術館のすみずみまで

wakasugishougakkou.JPG

この日、美術館を訪れたのは若杉小学校の5年生。
午前中に「男鹿和雄展」について
ジブリ美術館のスタッフから解説を受けて見学し
お弁当を食べたあとで
常設展示を見学です。

じつは彼らは
去年「アーティストの1日学校訪問」で
荒木珠奈さんが授業をおこなったクラス。
美術館は初めてでも
現代美術は初めてではないのです。
それもあって
どの作品を見ても活発な意見が飛び交います。

スゥ・ドーホーの作品では
じっくり鑑賞し、布を触ってみたあとで
「スゥさんは男性なのか、女性なのか」という話題になりました。
布を縫うという作業や、スゥさんという名前からなのか、
女性だと思っている人は大人の中にもよくいます。
子ども達にスゥさんの写真を見せると
なかなか体格のよい男性なので
意外だと思った人も多いようでした。

子ども達は常設展見学後、
磯辺行久展も見て帰りました。
現代美術漬けの一日だったことでしょう。
12月には学校の展覧会もあるとか。
今日見たことが子ども達の制作のヒントになるといいですね!
(武)

2007年9月19日

悩める高校生!?

ぶろぐ.JPG
高校3年生といえば、進学はどうしよう?将来何になろう?
などなど、人生の岐路にたたされるときです。
そんな、“悩める”学習院女子高等科3年生
「美学・美術史」選択のみなさんが授業の一環として
当館を活用してくださいました。

授業課題は文化祭で「自分が学芸員になったと仮定し、
空想美術館の企画展を実施する」というもの。
結構本格的な課題です。

実際に現場で働く我々学芸員の仕事内容を知りたいということで、
企画展担当の学芸員と教育普及担当の学芸員が対応し、
展覧会の組み立て方やバックヤードツアー、
そして教育普及の仕事などを講義しました。

みなさん真剣に我々の話に耳を傾け、ノートをとっていました。
また、初めての美術館のバックヤードに少々興奮気味でした。

実際の“現場”を垣間見てもらったことで、彼女達の進路決定に
より具体的な指針を与えることができたのではないでしょうか。

講義終了後に、「私も教育普及の仕事がしたいです」と
声をかけられ、ちょっとうれしくなりました。

みなさん、素敵な文化祭となるようがんばってください!(G)

2007年9月14日

キラキラした目の輝き!

業平小.JPG
ここのところ雨や曇り空が続いていましたが、今日は久々に晴れ。
元気いっぱいの墨田区立業平小学校3年生のみなさんが来館してくれました。
半数近くは一度は美術館に来たことがあるそうです。
うれしいですねぇ。

常設展示室に入るや否や目に飛び込んでくるアトリウムのスゥ・ドーホーの作品を見て、
「すごーい!」「きれい!」「ゴージャス!」とおもわず叫ぶ子も。

どの子も眼をキラキラさせながら、展示室の作品と対峙していました。
学校から持参した、感想メモにも一生懸命気になった作品のことを書いたり、
絵を描いたりしていました。

特に岡本太郎《明日の神話》では、その大きさに圧倒されたようで、
みんな一斉にメモをとりだしました。

帰りには、野外彫刻作品のアンソニー・カロ《発見の塔》に
みんなで登って楽しみ、美術館を後にしました。

「次はどんな作品だろう?」とドキドキ、ワクワクしながら
展示室をまわっているみなさんの目の輝きは本当に印象的でした。
ぜひ、また遊びに来てくださいね。(G)

2007年9月13日

ワークシートを片手に

第十中学校ブログ.JPG

今日は文京区から第十中学校の一年生が
美術館にやってきました。
中学生というと、青春真っ只中。
人前で意見を言ったり、感情を表すのを恥ずかしがったりする年頃なので、
私たち学芸員も少し気を使います。

ですが、今日の中学生たちは、スゥ・ドーホー、白髪一雄、
岡本太郎、宮島達男の作品を熱心に見つめ、
様々な表情をストレートに表してくれました。
「ああおもしろそうに鑑賞しているな」という気持ちが伝わってきて、
トークをする学芸員としてもとても嬉しいトークでした。
そして引率の先生も、ともに楽しそうに話を聞いてくださっているのも
印象的でした。

トークの後には、40分近くの自由見学時間。
美術の先生が一生懸命に作成したワークシートを片手に
お気に入りの作品を探します。
「印象に残った作品のここが気になったという所を描いてみよう」
というスペースも。
中学生が何を選んだのか、どのようなものが描きだされたのか
結果をうかがうのが楽しみです。(C.M.)

2007年9月12日

岡本太郎探検隊?!

中和小4.JPG

今日、かなりの雨が降るなかを見学に来てくれたのは
墨田区立中和小学校の4年生。

《明日の神話》の展示室に入ったところで
はじめに図工担当の渡邊先生から
「今日、みんなは岡本太郎探検隊です。
この作品のことをいろいろと調査して見つけてください!」
というお話が。

みんなは《明日の神話》に何が描かれているのかはもちろんのこと、
壁画の裏側を観察して、番号が書かれていることを見つけたり、
下図を見て画面の下方の炎は下図に描かれていないことに気づいたり。

その後、みんなで話し合いながら改めて壁画を鑑賞。
「いろんな生き物が逃げている」
「生き物達は何かに襲われているみたいだ」
「いや、生き物が襲いかかっているのかも」
「悪い空気が全体的に漂ってる」
「戦争?」
「真ん中のガイコツが悪のかたまりなんだ」
「ガイコツは人みたいだけど、人間じゃなさそう」
「ガイコツはムシみたいにも見える」
「ガイコツはいろんなものの骨の集まった姿かもしれない」
「そういえば両端から白いものが真ん中に吸い寄せられているみたいだ」
「でも、右端から左端に物語が進んでいるようにもみえるよ」
「いや、左端が始まりかもしれない」
「左の平和な世界が始まりで、悪い妖怪達がやってきて戦いがおきた。
でも最後に右端のところで悪いやつらは逃げていってるのかも」
などなど、じつに様々な見方を教えてもらえました。

みんなは、次回の図工の時間に
この《明日の神話》をもとに授業をするのだそうです。
感性豊かなこどもたち。
どんな制作になるのかとても気になります。
(武)

2007年9月11日

雨ニモマケズ

赤羽ブログ用.JPG

今日は港区立赤羽小学校の4年生が来てくれました!
今日は朝からどんよりとした曇り空でしたが、
子ども達が大江戸線から美術館に向かう道中で雨が降り出し、
雨にぬれてしまった子もいました。

美術館に到着後、まずは講堂で映像をみました。
映像の途中で
スゥ・ドーホーの布の質感や
白髪一雄の制作方法について質問をしてみると
みんな手を挙げて積極的に答えてくれました。

じつは
彼らはこの美術館に学校のみんなで来るのは
今日が初めてではないのです。
去年みんなが3年生のときにも
カルティエ展を見に来てくれていました。
「ビーズの庭」「大きな女の人」、そして
「途切れ途切れに流れるボクシングの映像」など、
そのときに見たもののことも、みんなすごく良く覚えていました!

講堂で映像を見た後は
実物に出会いに展示室へ。
さっき映像で見た作品のヒントをもとに、
それぞれの作品をじっくり見てくれました。
今日見た「水の中に浮かぶ門」や
「巨大なガイコツの絵」や
「本物そっくりに描かれた水滴の絵」のことも
ずっと覚えていてくれるかな?

去年の様子はこちら
http://www.mot-art-museum.jp/blog/edu/2006/06/post_8.html

(武)

2007年8月22日

夏休みの先生たち

豊島区.JPG

夏休みのあいだでも、
学校の先生方は毎日さまざまな場所へ研修に出かけています。
夏休み真っ最中の8月21日。
しかも一日の中で一番暑い昼下がり。
豊島区の小学校の図工担当の先生方が、
美術鑑賞の研修にいらっしゃいました。

常設展示室でいくつかの作品を一緒に鑑賞しながら、
子ども達が見学に来たときに使っている
様々なアイテムや参考写真を見たり、作品を体験していただいたりしました。

アトリウムにある藤本由紀夫の《Ears with Chair》では、
先生方が1人ずつイスに座ってどんな音が聞こえるのかを体験しました。
子ども達からはよく「輪ゴムをビヨビヨしたときの音」とか、
「飛行機の音」などといわれていますが、
先生方にはどう聞こえたでしょうか?

学校から引率で来館したときは、
この作品で音を聞くことだけでなく
スゥ・ドーホーの布のサンプルを触ったりするのも
子ども達が体験するだけで時間がなくなってしまい、
先生方は意外と体験できないままに帰る時間になることが多いのです。
夏休みこそ、
涼しい美術館で、ゆっくりと体験していくチャンスなのかもしれません。
(武)

2007年7月24日

未来のアーティストたち

今日は横浜市にある
橘学苑高等学校デザイン美術コースのみなさんが見学に来てくれました。
普段から自分が制作することでアートとは近い位置にいながらも、
なかなかアーティストの作品を見る機会が少ないという皆さん。
リキテンスタイン作品で正方形の画面の構成をじっくり考えたり、
スゥ・ドーホー作品の布を触って質感を確かめたり、
実感を持って鑑賞してくれました。

《明日の神話》では、
ホテルのロビーに飾られるはずだったと話すと、
「ロビーにこれがあったら怖い」との声。
そこから、なぜ明るいはずのホテルのロビーに飾るために
あえてこの作品を描いたのか、
画面の左側の明るい雰囲気のイメージや、
「明日の神話」というタイトルなどから、
ちょっと考えてくれたようでした。
また、「岡本太郎は一体いくらでこの仕事を受けたのか」
という質問も飛び出しました。
こうした、作品が飾られる場所のイメージのことや
制作の契約金額について思いをめぐらしながら鑑賞するのは、
やはりみんなが作品を制作する側の人、
つまり未来のアーティストだからなのでしょう。

これからも、たくさんの美術作品を見て、
感性を磨いていってくださいね。
(武)

2007年7月 5日

どんな材料でできてる?

IMG_9315.JPG

学年ごとに3日間連続で見学に来てくれた、
港区立御田小学校。
ほんの3ヶ月前に小学生になったばかりの1年生をはじめ、
2年生、3年生が日替わりでやってきました。
初めて美術館に来たという子ばかりで、
目にしたものすべてに盛り上がります。

アトリウムのスゥ・ドーホーの作品でも、
じっくり観察し、
石を積んでできている様子が、
刺繍によって表されているということに気づいてくれました。
また、作品に使われている布はどのぐらいやわらかいのかを、
自分の洋服や学校の帽子を触りながら考えました。
そのあとで実際の作品に使用されている布のサンプルを
みんなに触ってもらうと、
「もっと硬いと思った」という子もいれば、
「思ったよりやわらかい」という子もいて、
見ているときに感じる布のやわらかさはそれぞれ違っていたようです。

その後も《明日の神話》で生き物探しをしたり、
最後まで現代美術を満喫してくれました。
(武)

2007年6月29日

なににみえる?

山本直彰 押上小.JPG

今日は、墨田区立押上小学校の4年生が見学に来てくれました!
きょうは私たち学芸スタッフが作品を解説する、というよりも、
「この作品はこう見える」ということを
子ども達に話してもらうのがメインでした。

山本直彰の《イカロス20013》の前に座ったとたん、
まず「人面魚!」という声や「大きな口をあけた鳥がいる」という声が。
そういわれると確かにそう見えてきました。
クラスの子どもたちほとんど全員が手をあげて、
見えるものを教えてくれます。
そして「小さな鳥が逃げようとしている」、
「青い眼のオバケがいる」、「雨が降っている」、
などなど、いろいろ思いつきはじめました。
さらに続いて、
中央左の黒い部分とその下の白いラインのあたりを見るだけでも、
「新幹線が白いオバケに驚かされている」とか
「飛行機が墜落しているみたい」とか
「船がさかさまになっている」
など、様々な見方があって、いくら見ていても尽きません。
何も作品の情報は伝えていないのですが、
見ているだけでなんとなくテーマに近づいていくのがスゴイ!

最後に3クラスで《明日の神話》の中から、
気になる生き物を探し名前をつけました。
図工の平田先生が、何人かの子ども達に発表させると、
「シリメダマ」「魔界」「ちびっこモンスター」などなど、
これまた独創的な楽しい名前がいっぱい!
本当に想像力豊かで、のびのびとした押上小の子どもたち。
この感性をずっと失わずに持ち続けて欲しい!と思います。
(武)

2007年6月20日

お気に入りをスケッチ、スケッチ!

根岸小ブログ用.JPG
とっても暑かったこの日、台東区立根岸小学校
6年生102名のみなさんが美術館に来てくれました。
まずは、講堂に集合して美術館常識クイズに挑戦!
「美術館が出来たのは何年?」「美術館のお休みは何曜日?」
「常設展示室を見るための小学生の料金は?」などなど、
悩みながらも全問正解の子が何人もいました。
でも、みごと全問不正解の子もちらほら。。。
今展示されている作品の見所をスライドで簡単に紹介してから、
いざ展示室へ出発。
めいめいにお気に入りの作品が見つかると、
一生懸命にスケッチを始めました。
人気の作品は、スゥ・ドーホーの《リフレクション》と
岡本太郎の《明日の神話》。
スゥ・ドーホーは「迫力がある!」と1階から見上げたり、
3階から眺めたりといろいろな角度からスケッチをしていました。
岡本太郎は「骸骨が印象的」といってスケッチに臨むのですが、
なんせ巨大な作品。全部はとても紙には収まりません。
みんな悪戦苦闘していました。
でも、一人ひとりお気に入りが見つかり、
スケッチもすんで満足げな表情が印象的でした。
最後は、アンソニー・カロの野外彫刻作品《発見の塔》に
一人ずつ登り、美術館を後にしました。
帰り際、「楽しかったよ!」といって握手を求められた時は
うれしかったですが、ちょっと照れました。
みなさんまた来てくださいね。
                                (G)

2007年6月 2日

こんな近くで見る太郎

太郎(ブログ).JPG

6月2日の土曜日の午前中。武蔵野東中学校の生徒さんが、
MOTコレクションを見にきてくれました。
その多くは現代美術館の初体験者。
最初はとまどっていたのでしょうか?
静かに鑑賞していた生徒さんでしたが、
岡本太郎の《明日の神話》の部屋に入ると「お、大きい!」と驚きの声があがりました。

縦5.5メートル、横30メートルのこの巨大な作品。
その中に「いろんな生き物がいる!」のです。
それに気づいて一つ一つ発見するのも楽しそう。

そしてぐっと近づいて見ると「思ったよりたくさんの色が使われているよ!」
・・・・とは引率の新堂先生。
そう。遠くから見ると一つに見えた色も、
近くで見るといろいろな色が使われていて、
何度か筆を重ねた跡もよく見えます。

間近でじっと画面を見つめていた生徒さんたち。
太郎の息づかいは耳に届いたでしょうか?(C.M.)

2007年5月31日

現代美術に興味津々!

ぶろぐ1.JPG
この日、木場公園に遠足に来ていた江戸川区立清新第二小学校の
5、6年生の皆さんが、美術館に見学に来てくれました。
ほとんどの子ども達が現代美術館は初体験。展示室に入るやいなや、
初めて眼にする現代美術の世界に興味津々。ほんものそっくりな水滴が
描かれた作品に驚き、大竹伸朗の「ゴミ男」の中にゴミ男らしき姿を発見
しては「みつけたよ!」と得意げな笑顔になっていました。
その他、白髪一雄の足で描かれた作品の絵具の盛り上がりを見て、
「近くでみるとぐちゃぐちゃだけど、離れてみると迫力がある!」と
自分なりの鑑賞の仕方を見つけたようでした。
引率した図工の先生も子ども達の反応ぶりにちょっと驚いていましたが、
満足げな様子でした。
普段はなかなか接することのない現代美術。子ども達は、自由な感性で
作品と対峙する達人だとあらためて実感した一日でした。
(G)

2007年5月30日

はじめての美術館

太陽の塔フィギュア.jpg

この日見学に来てくれたのは、上小岩小学校の6年生のみなさん。
「現代美術館ははじめて」という子どもたちがほとんどでしたが、
スゥ・ドーホー作品の布の意外なハリの強さに驚き、
大竹伸朗のスクラップブックの重量の重さに驚き、、、、
と、驚きの連続で現代美術を楽しんでくれました。
今回の常設展示室の目玉である岡本太郎の《明日の神話》では、
たくさんのさまざまな顔が描かれていることを発見してくれました。
また、「大きい」「少しこわい」「もやもやしてる」といった意見のほかに、
「まんなかから右側は暗い色でこわい感じだけれど、
左側は明るい色で希望のある感じがする」という、
じっくりと作品を鑑賞したことをうかがわせるようなコメントがありました。
子どもたちが岡本太郎について理解しやすくするための小道具として、
スタッフは太陽の塔のフィギュアを用意。
それを子ども達に見せたところ、
「あっ!それ、アニメで見たよ!」との声。
えっ!?アニメに出てくるの!?
我らの方が岡本太郎について知らなかった情報を
子ども達に教えてもらってしまいました。
(武)

2007年2月22日

木彫のことは先生に聞いてみて! 横川小学校

横川小.jpg

業平橋から路線バスに分乗して、遊びに来てくれたのは、
横川小学校の6年生の皆さん。
3チームに分かれて舟越桂や土屋公雄などの作品を鑑賞しました。
実は横川小学校の図工の先生は、
ご自身でも木彫作品を作られているそうで、
木彫の制作の際の細かなことや、
木材の特性ゆえの扱い方については、とても詳しいのです。
打合せの時にも先生から楠材のことなど、
いろいろ教えていただきました!
ところが、舟越桂の作品のトークの時に、
「楠のことは先生に聞くといろいろわかるよ。」と言うと、
子どもたちは先生が木彫をやっていることを全く知らなかったようで、
ちょっと驚いた様子。
先生のこれまで知らなかった一面を知った子どもたちは、
先生の素敵さを改めて感じたようでした。
いいですね!
(武)

2006年12月22日

展示作品の空間でアーティストに出会う! 八王子市立宮上小学校

宮上見学.JPG

常設展の荒木珠奈さんの空間も残すところあと数日に迫ったこの日、
南大沢から宮上小学校の皆さんが、わざわざ見学に来てくれました!
実は、この宮上小学校は、
年明けの2月に荒木さんが学校訪問をする予定になっている学校なのです。
そこで、訪問授業を受ける前に、
今度授業をするアーティストが作る作品はどんなものなのかを
見に来てくれたのです。
見学にあわせて、荒木さんも美術館に来館してくれ、
展示空間でその作品を作ったアーティストと出会う、
という貴重な時間が実現しました。
荒木さんが自身の作品を説明した後、
コンセントに子どもたちが家の明かりをともしました。
自由時間になっても、
子どもたちから荒木さんへたくさんの質問があり、
自分たちの学校に来るアーティストへの興味は尽きないのでした。
(武)

2006年11月28日

作品をからだごと楽しむ! 高南小学校

高南小見学.jpg

先日学校訪問でお邪魔した高南小学校のみなさんが、
急きょ、社会科見学の機会を利用して、
荒木珠奈さんの作品を見に来てくださいました!
先日実際に会い、話した荒木さんの作品!ということで、
こどもたちは、とてもじっくり鑑賞してくれました。
頭上に作品が広がっているので、
床に横になってなるべく広い視野でじーっと鑑賞してくれたこどもたちもいました。
そうなのです!
荒木さんの展示室は床に座ったり、寝転がってみると、
自分がまるで星空の中に浮かんでいるかのようにも思えてきて、
本当に気持ちが癒されるのです。
洋服が汚れてしまうから、と大人が躊躇してしまうことも、
こどもたちは作品をより良くより深く鑑賞するために、と、
厭うことなく、体ごと作品にぶつかってくれました!
本当に素敵な高南小のこどもたちです!
(武)

2006年11月21日

毎日アートにふれる月間! 北砂小学校

kitasuna.JPG

今日来てくれたのは、美術館のご近所さん、北砂小学校の5年生。
事前に学校で現代美術館の作品をスライドで見て、
本物の作品に出会う気持ちをあたためてきてくれました。
展示室で実物とご対面したこどもたちは、
河原温の日付絵画を見て、3点の地色が微妙に違っていることや、
絵葉書の作品では「河原さんはこの日は起きるのが遅かったんだね」など、
じっくり見ていろいろなことに気づいてくれました。
1階の《大漁》では、
「スライドだとケンカしているみたいに見えたけど、魚を釣り上げていたのか!」
と、スライドでは見えにくかった部分が実物を見てクリアになったようです。

北砂小学校では、11月は芸術月間ということで、
毎日美術だけでなく演劇や音楽など、さまざまなアートに触れるのだそうです。
うらやましい!
(武)

2006年11月10日

くす玉1号 高南小学校 アーティストの1日学校訪問

高南小 訪問.jpg

毎年恒例、「アーティストの1日学校訪問」がはじまりました!
今年度の訪問アーティストは、常設展示室に作品を展示中の荒木珠奈さん。
メキシコに暮らした経験のある荒木さんといっしょに、
メキシコの伝統的なくす玉「ピニャータ」を作る、という授業です。

今年第1回目の訪問は、
豊島区立高南小学校の6年生。
こどもたちが描いた花畑の風景が廊下の壁面にデザインされた、
明るくあたたかな雰囲気の素敵な学校です。
訪問前の授業で、図工の本間先生と6年生31人は、
ピニャータ用のはりこを作っておいてくれました。
直径50センチぐらいの大きな風船を膨らまし、
そのまわりを小さく切った新聞紙で3重に貼りこんだものです。

訪問当日の授業は、そのはりこのまわりにツノ型のかざりをつける作業。
クラス全員のツノがついた、「みんなのピニャータ」づくり。
折り紙をはりつけたり、飛行機のかたちが描かれていたり、
ひとりひとり自分らしさの光ったツノになりました!

ピニャータは年明けの行事で割ることになるそうです。
ピニャータの中からはどんなものが出てくるのでしょうね。
(武)

2006年10月31日

学校訪問、準備中!

ピニャータ.JPG

毎年恒例、アーティストが学校に行って授業を行う「アーティストの1日学校訪問」。
今年度の第1校目の訪問はいよいよ来週です。
今年の訪問アーティストは荒木珠奈さん。
現在常設展示室の3階でインスタレーションを展示してくださっている作家さんです。
本日、授業で制作予定のピニャータというくすだまを、
学校サイズで試作してみました。
学校サイズ、というのはご家庭サイズよりも格段に大きいということなのですが、
直径75センチの風船を型として利用し、新聞を貼り付けていきました。
ここにとがった角がたくさん飾られるので、
出来上がったときの全長は150センチ超ぐらいでしょうか・・・?
結構場所をとることになりそうな試作品です(笑)
(武)

2006年10月26日

この作品のアーティストに会える?! 小松南小学校

小松南.jpg

数日前の風雨がうそのようにいいお天気の今日、
葛飾区立小松南小学校の5年生が常設展の見学に来てくれました。

常設展示が第3期になってはじめてのミュージアムスクール。
3階の荒木珠奈さんの作品を鑑賞したときには、
ちょっとしたサプライズニュースが!
じつは「アーティストの1日学校訪問」で、
荒木珠奈さんが12月に小松南小学校に行くことになったのです。
事前には知らされていなかったこどもたちは、
驚きながらも、楽しみになった様子。
荒木さんの作品のなかに、
来館者が点けることができるようになっている小屋のパーツがあります。
本当は全員に点けて作品に参加してもらいたかったのですが、
数が足りないので、今日26日にちなんだ出席番号のひとが代表で点灯しました♪

男子も女子もみんな仲良しで、素直で元気なこどもたち。
学校訪問でまたあえるのがとても楽しみです!
(武)

2006年9月 9日

香りで癒される? 北原小学校

北原.jpg

ディズニー展の学校のための特別プログラムに参加した北原小学校のみなさん。
午後は常設展示室にも足を伸ばして鑑賞してくれました。
まず3チームに分かれていくつかの作品を鑑賞しました。
モンティエン・ブンマーの《呼吸の家》では、
作品の内側に塗られているハーブの粉の入ったビンで香りを嗅ぎ、
どんなハーブが塗られていて、それはどんな香りでどんな色なのかを確かめました。
「臭い!」「ハチミツのにおいがする!」などさまざまな意見が飛び出し、
コショウ、クミン、グリーンティーなど、ハーブの名前を聞いても、
あまり癒されるという感じではない様子。
そんななか唯一「ジャスミン」は「あ~!」と癒しを感じてくれました。
やはりジャスミンは日本でも入浴剤や芳香剤で使われているからでしょうか?
企画展の後なのに、疲れも見せず、元気に鑑賞してくれました!
(武)

2006年8月10日

展覧会を見た感想のお手紙

感想文.jpg

カルティエ展を見に来てくださったいくつかの学校の先生が、
こどもたちの感想文を送ってくださいました。
こどもたちが作品の絵を描いたり、展覧会を見た感想を書いてくれたり。
どの子もみんないっしょうけんめいに書いてくれています。
楽しそうな感想を見せてもらうと、
我々も元気が出てきます!
2学期もがんばらないと・・・!
(武)

2006年6月30日

カルティエミュージアムスクール トリの巻

2006_0629_101311AA.JPG

カルティエ展も今週末で終了。
そんななかカルティエ展ミュージアムスクールのトリを飾ってくれたのは、
佃島小学校の6年生のみなさんでした。
今日は朝からとても暑く、
清澄白河駅から歩いてくるだけでも、とても大変だったことと思います。
やっと着いた美術館、5チームにわかれて、さっそく展覧会を鑑賞しました。
アトリウムのサラ・ジーの作品では、
羽やペットボトル、綿をはじめ、
食器洗い用のスポンジ、洗濯バサミ、電球、などなど、
とてもじっくり観察して、
さまざまな素材が使われていることを実感してくれました。
先生から渡された、気に入った作品について書くカードには、
みんなひとりひとりが違った作品を、自分の目で選んでいました。
(武)

2006年6月29日

なにをしゃべっているの?

DSCF0031.JPG
 カルティエ美術財団展スクール・プログラム。今回お越しいただいたのは江戸川区立一之江小学校のみなさん。6年生はやっぱり大きいですね。98人も集まると展覧会場前のエントランスはいっぱいになりました。
 男の子の方が多いということで、女の子は2クラスの合同チームになりました。少しおとなしかったのは、そのせいだったのかな。

続きを読む "なにをしゃべっているの?" »

2006年6月21日

自分のカードを持って見学 江戸川小学校

江戸川小学校.JPG

カルティエ展オープン直後に実施された先生のためのレクチャー。
それに参加されたおりに展覧会を気に入ってくださり、
「子供たちに見せたい!」と学校での来館を決断してくださったのは、
江戸川小学校の図工担当・池田先生。
6月20日の蒸し暑い午後2時。
ボブ・マーリィのTシャツを着たおしゃれな池田先生といっしょに、
江戸川小学校の6年生のみなさんが駅からの長い道のりを歩いてきてくれました。
冷水器の水で喉の渇きをひとまず癒し、
早速展示室に出発。
事前に学校でピクニックカードをカットして、
きちんと作った専用ケースに入れて持参したこどもたちは、
メンディーニ、ライザ・ルー、ミュエク、松井えり菜、
アウスラー、オッペンハイム、キンゲレス、コールマンなどなどを鑑賞。
カードの写真では発見できなかったものが
本物の作品を見ると見えてきます。
オッペンハイムの黒と白の人形の作品では、
人形に顔を近づけ、じっくりと観察してくれました。
元気一杯、興味も一杯の、素敵な6年生でした。
(武)

2006年6月20日

東町小学校、カルティエ展と出会うの巻

梅雨の晴れ間の6月20日。
開館とともに、港区立東町小学校の5年生が来てくれました。
彼らは1年生の時から森美術館に見学に出かけたり、
昨年は現代美術作家の内藤礼さんの授業を受け、
さらに内藤さんの作品を見るために銀座のギャラリーに出かけたり、
と、現代美術は相当いろいろと見ている。
カルティエ展でも、素材や手法の多様さや作品のスケールの大きさを
楽しんでくれていました。
松井えり菜さんの作品では、
「大好きなエビチリが食べられるので幸せのあまり気絶しそうになっている」、
ロディ(赤いウマ)が「よだれをたらして、エビチリを横取りしようと狙っている」、
仕掛けられたオルゴールの曲が『どんなときも』なのは、
「どんな時でもエビチリが食べたいから!」
と、じっくり観察した大変するどい意見が続出!
先生から配られたメモ用紙には、どの子も印象に残った作品の絵がぎっしり!
作品からたくさんのメッセージを受け止めてくれたみなさんでした。
(武)

2006年6月17日

押上小学校の試み

平田先生.JPG

6月16日、押上小学校の4年生がやってきてくれました。
こどもたちにとって「絵を見ること」が思い出深い体験となるように、
この日のために図工の平田先生と何度も打合せを重ねました。
平田先生と私たち学芸員がそれぞれ「一枚の絵」について、
こどもたちにあてて手紙を書き、
こどもたちはその手紙からさまざまな想像を膨らませて、
とても素敵な絵を描いてくれていました。
そして、とうとうその「一枚の絵」にみんなが出会う日が来たのです。
こどもたちとその絵を前にして、
こんなふうにも見える、あんなふうにも見えると話し合うのは、
本当に貴重で素敵な時間でした。

またいつか、こんなすてきな鑑賞を、もう一度できたら、、、
平田先生、貴重な機会を作ってくださって、本当に有難うございました!
(武)

2006年6月16日

高輪台小学校 ミュージアムスクール(カルティエ展) その2

ちんさま.JPG

先週、ピカピカの1年生が来てくれた高輪台小学校。
15日には2年生が来てくれました。
今回もチームに分かれて作品を鑑賞。
エントランスホールに展示されている、
メンディーニの《プルーストの安楽椅子》の
点描の模様を見ながら、
「こっち側は海でこっち側は空だよ」と教えてくれました。
う~ん、するどい!
みんなでかがんで椅子の下を覗き、
どんな素材でできているのかもしっかりチェック!
さすが2年生!ですね。
(武)

2006年6月14日

こわいの大好き!

DSCF1063.JPG
今日のお客さまは江東区立東川小学校の6年生55名。美術館のすぐ近くと言うことで、元気に歩いてきていただきました。巨大な目の作品、トニー・アウスラーの《ミラー・メイズ》を見る前に、「こわいの大丈夫?」と聞くと「こわいの大好き!」とさすが6年生、心強い発言。みんなでいくつかの作品をじっくり見た後は、各自で自由見学。先生が作ってくれたワークシートを使って、集合時間までしっかり楽しんでいました。(AS)

2006年6月 9日

高輪台小学校 ミュージアムスクール(カルティエ展) その1

高輪台1年.jpg

毎週火曜日と木曜日に実施しているカルティエ展のミュージアムスクール。
6月8日は、港区立高輪台小学校の1年生がバスに乗って来てくれました。
真新しい黄色い帽子を被った子どもたちは、
いくつかのチームに分かれて鑑賞しました。
チームで分かれてみるときは、
クラス単位やクラスの半分ずつ、
あるいは各クラスがすこしずつ混合になったチーム、
などになることが多いのですが、
今回のチーム分けは男の子チームと女の子チーム!!(MOT初です)
サラ・ジーのはしごを使った彫刻に夢中になったチームや、
アウスラーの巨大な目玉の作品に果敢立ち向かうチームなど・・・。
この4月に小学生になったばかりの子どもたちでしたが、
「美術館のおきて」をよく守って、
初めて出会う現代美術を楽しみました。
えらいです!

*「美術館のおきて」詳しくはコドモット4ページを見てみてくださいね!
http://www.mot-art-museum.jp/kyoiku/kodomot/
(武)

2006年6月 6日

ミュージアムスクールは続く・・・芳水小学校

サラ・ジー芳水小.jpg
今日、美術館に来てくれたのは品川区立芳水小学校の5年生。JR大崎駅からはるばるここまで電車を乗り継いで来てくれました。
さて、5年生ともなると、小学生とはいえかなり物知りです。
アフリカのアーティスト、キンゲレスの国をズバリ当ててくれた子どももいました。答えは「コンゴ民主共和国!」 
カルティエ展には、世界各国のアーティストが勢ぞろい。フランス、ブラジル、ベルギー、ロシア、オーストラリア、キューバ・・・そしてもちろん日本のアーティストも。ひとときの世界旅行をみなさんも楽しんでみませんか?
(C.M.)

2006年6月 2日

赤羽小学校 ミュージアムスクール(カルティエ展)

赤羽ライザルー.JPG

カルティエ展の見学にやってきた小・中・高校に学芸員が解説する、
「カルティエ展ミュージアムスクール」。
6月1日(火)の開館と同時に、白い帽子を被り水筒を持ってやってきたのは、
港区立赤羽小学校の3年生のみなさん。
4チームに分かれて、展示室内で作品を前に話し合いながら鑑賞しました。
ライザ・ルーの作品では、
「ハチがいる!」「チョウチョも!」
「バーベキュー!」「芝刈り機も!」
「フラミンゴ!・・・?」といろいろなものを見つけてくれました。
「作者はどうしてビーズで庭を覆いつくしたのかな?」という学芸員の質問に、
「みんなにすごいって言われたかったから!」
というシンプルかつ核心をつくナイスな意見が。
その後は自由見学。
子どもたちは事前に図工の高木先生からいくつかの作品のヒントを聞いていたので、
お目当ての作品の本物に出会うべく、各自で見てまわりました。

みんな、今度は常設展をみにきてね!

ミュージアムスクールはカルティエ展(火・木限定)と常設展で実施中。
事前予約制です!
(武)

http://www.mot-art-museum.jp/kyoiku/55/