アーカイブ

« 2018年5月 | メイン

2018年7月 2日

美術と社会

明星高等学校 ブログ(300x224).jpg

前回の中学校に続き、今回は高等学校へ
学芸員の出張授業に行ってきました。(実施日:2018年6月26日)
場所は、明星学園高等学校、デザイン・工作室。
科目は、既存の科目の枠組みを超えた「総合科」の中の一科目「美術と社会」。

事前授業で、生徒達はラスコー壁画の専門家のレクチャーを受けたり、
西洋美術館などに出向いて名品と言われる作品の歴史を調べたりしています。
そして、今回は「現代美術」。
この授業では、「美術館の役割・学芸員の仕事」と題し、
前半は、美術館の社会的意義や役割について説明したあと、
クイズ仕立てで当館についての紹介やコレクション作品を中心とした
「現代美術」の特徴を紹介しました。

後半は、学芸員の仕事の一環である教育普及や、
展覧会の作り方などについて動画を交えながらレクチャーしました。

ほとんどの生徒にとって美術館は、
「単に展覧会を見に行く場所というイメージを抱いている」
というのは、担当教師の弁。
授業終了後の生徒のレポートには、
・「美術や美術館が、その時の社会の動きとも
  連動して深く関わっているのが面白いと思った」
・「今まで、美術館は硬いイメージだったが、
  小さいこどもから大人までが触れられるものだと分かった」
・「美術のもつ表現の広さを知った」
・「これからは展示ができたプロセスなども考えて見てみたい」
・「美術館は古い外国の絵が置いてあり、お年寄りが行くと考えていた。
  現代美術というのを今日はじめて少し理解でき、
  若い人が興味をもつ理由が分かった」
・「学芸員が美術館を支えているといっても過言ではない。
  美術は楽しくこどもでも楽しめると知った」
などと感想が寄せられ、美術館や美術に対するイメージが、
今回の授業によって変化したことがうかがえました。

高校生にとって、美術館や現代美術は、
近いようでいてまだまだ遠い存在なのだと実感できました。
高校生を対象とした教育普及プログラムの充実も図っていきたいと思います。(G)

美術館学芸員の仕事、展覧会の作り方

富士見丘中ブログ用 (300x225).jpg

富士見丘中学校にて、学芸員の出張授業を行ってきました。
(実施日:2018年6月13日)
この学校では、武蔵野美術大学と連携し、美大生の作品を用いて
展覧会作りを体験する授業が行われています。
その授業の一環で、今回出張授業の依頼があり、
「美術館学芸員の仕事」や「展覧会の作り方」について
レクチャーを行いました。

はじめに現代美術館や美術館の機能、役割について紹介した後、
学芸員の仕事についてお話をさせていただきました。

そして、展覧会の作り方について。
まず、現代美術館の展覧会にはコレクション展と企画展があること、
多くの人が関わってひとつの展覧会が作られていることを説明しました。
その後、過去実施した『オバケとパンツとお星さま』展を例にあげて、
企画立案、展示構成、実際の展覧会の様子等、
展覧会作りの流れを写真や動画を見せながら具体的に解説しました。
小学生の頃に、この展覧会を見たという生徒が一人いて、
当時の様子をよく覚えており、びっくりしました。

最後に、生徒から質問を受け、
「紫外線に弱い作品は?」
「アイデアはどうやってわいてくるのか?」
「展覧会は何年くらい前から準備をするのか?」
などがあり、美術館や学芸員、展覧会について興味関心が
深まっている様子が伺えました。

授業終了後の担当教員からのアンケートには、
「誇りをもってご自分の仕事に向かわれる方の講義は生徒達にとって
目標とする道が違っても興味深く、新たな発見ができたようです。」
と感想を頂戴しました。

学校側の目標である、生徒の表現力やコミュニケーション能力を高めることは、
「展覧会」をつくる過程においても欠かすことのできない要素であり、
展覧会を作るプロセスを通じて多くのことを学んでくれるのではないでしょうか。(G)