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アーティストの一日学校訪問(秋山さやかさん)レポート2

【3校目】 2017年12月4日(月) 都立田無高等学校 高校3年生16人
テーマ:"かさねる手紙"-他人の思い出に自分の思いを重ねる

今回対象となったのは、美術を選択する高校3年生。
担当の先生からは、「高校を卒業したら今後一生美術に触れることは
ないかもしれない。だからこそ今回の学校訪問を通じて、
現代美術の面白さに気づいてほしい!」との思いからお申込みいただきました。

生徒たちの普段の様子なども踏まえ、先生との打合せを通して授業内容を
決めていきました。
今回の授業では、事前に何をやるかは知らせず、学校に持ってきている
カバンを美術室に持参することだけが生徒たちに伝えられています。

秋山さんの自己紹介が終わると、いよいよ今日やることの説明です。
「カバンの中を見て、自分にとって何か思いがあるものを一つ選んでください」と
秋山さんからの指示が。
今回の授業では、カバンの中に何気なく入っているものに目を向け、
そのものの意味をじっくり考えてもらうことに主眼を置きました。

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生徒たちが選んだのは、
キーホルダーやトランプのジョーカー、プラスチックのスプーンなど。
今回は全員に、何故カバンに入っていたのか、そしてそれを選んだ理由を
発表してもらいました。
キーホルダーは、仲の良い後輩からおそろいでプレゼントしてもらったもの。
トランプは、友達と良く一緒にやるから。
プラスチックのスプーンは、先週風邪を引いて休んだ自分に
友達がくれたプリンについていたものだった、との説明がありました。
何気ないものも、それを選んだ理由は人それぞれにあり、興味深いものばかりでした。

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選んだものに紐をつけて"交換式"を行いました。

引き当てたものと、その持ち主に宛てた手紙作りを行います。
表現方法は、言葉でも色でも絵でも何でもOK。
それぞれに工夫を凝らしながら、制作を進めていきます。
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ぬいぐるみのフンワリした質感を、千切り紙を使って表現する人もいれば、
トランプのジョーカーのイラストを、そのトランプの持ち主の顔に似せて
描き変える人も。
それぞれに、そのものと持ち主のことを考えながら、作っていきます。

最後に"返還式"として、完成した手紙を持ち主へと届けます。
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作った人は、一人ずつどんなイメージを持って制作したかを発表しました。
「モバイルバッテリーに制服を着せ、そのジャケットを脱がせると内側に
メッセージがあるようにした」
「プリンについていたというスプーンには、黄色い紙にクレヨンで
茶色く色を塗って表現した」
など、潔いコンセプトですっきりと表現する人もいれば、
じっくり描き込む人、言葉でメッセージを書く人もいたりと
それぞれに変化に富んだ作品ができあがりました。

【4校目】2017年12月11日(月) 港区立御田小学校 3年生2クラス64人
テーマ: "かさねる手紙"-他人の思い出に自分の思いを重ねる

4校目の実施となった御田小学校では、「手紙」をテーマとした授業を行いました。
事前授業として、ここ 1 ヶ月の中で、思い出深かったことを手紙に書き、
ポストを模した箱に投函しておいてもらいました。

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当日は、その箱から1通ずつ誰かの手紙を引くところからスタート。

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ポストから取り出した誰かの手紙をそれぞれじっくり読んだら、
その手紙を入れるための封筒を作ります。

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既存の封筒をベースにして、書かれている思い出の内容を意識しながら
制作を進めます。絵具を使って描いたり、折り紙を使って立体的な造形物を
作ったり。思い思いの方法で表現していきます。

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完成した作品は、再びポストに戻し、手紙を書いた主へと配ります。

作品の一例を紹介します。
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誕生日に大好きなお寿司を食べたという手紙には、
立体的なお寿司がつけられた封筒が出来上がり、
待望の弟が生まれて嬉しかった、という手紙には小さな弟の様子を絵で表現。
こどもたちは、手元にやってきた封筒を嬉しそうに眺めていました。
(A.T)
(レポート3へつづきます)