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アーティストの一日学校訪問(森千裕さん)レポート その3

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今年の1月から3月にかけて実施した、
森千裕さんによる「アーティストの一日学校訪問」。

最後の授業テーマは、「小さな自分の『仏像』を作ってみよう!」です。

誰にでも、自分の願い事を託し、お守りにしたいものがあるはず。
この授業では、そうした自分の「念」のようなものを、
樹脂粘土を使って、いわゆる「仏像」にしてみました。

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この訪問授業を受けたのは2校。
まずは、足立区立青井中学校2年生の50人です。
最初に、昔の仏像や、現代美術作家が作った作品を、森さんが写真で見せます。
さらに、森さんの作品の「千手観音」や「虚無僧」が紹介され、
これから作るものへのイメージをふくらませました。
中学生は粘土を持たせると、立ち上がって勢いよくこね始めます。

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人型を後ろに反り返らせて複雑なかたちにしたり、
お団子をいくつも作って重ねてみたり。
完成後は、教室にあった花瓶や果物のサンプルと一緒に森さんが窓際に展示。
学校の一室に不思議な空間が出現しました。


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もう1校は、品川区立城南小学校5年生の47人です。
小学校では、粘土をあらかじめ水で練っておきました。
手を真っ黒にしながら、メロンパンやハンバーガーを作る人がいるかと思えば、
竹串を思い切り刺したものや、恐竜のようなかたちも登場。

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出来上がった作品を、いろいろな場所で自由に置き、
その場所で写真を撮ってみました。

昔の人々にとって信仰の対象であった「仏像」は、
今を生きるわたしたちにとって、どのようなかたちで表すことができるのか。
そんなことも考えてもらう機会になりました。

こうして、6校の訪問授業は無事終了しましたが、
実はこの「アーティストの一日学校訪問」の様子が、
現在開催中のMOTコレクション「コレクション・ビカミング」
で紹介されています。

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森さんの作品とともに、森さんが選んだこどもたちの
「今はないもの」の作品と「仏像」作品が
作家本人のインスタレーションによって展示されています。
また、「小さな落書きを描いてみよう!」で
こどもたちが描いた落書きを展示室の壁に投影し、
その一部を森さんが壁面に描き写しています。

会期中に、この展示はさらに変化していく予定です。
森さんとこどもたちの交流の成果をぜひご覧ください。
(J.O)

写真:後藤武浩(展示室を除く)