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アーティストの一日学校訪問(森千裕さん)レポート その2

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当館収蔵作家の森千裕さんによる、
2014年度の「アーティストの一日学校訪問」。

次に行った授業テーマは「『今はないもの』を絵に描いてみよう!」です。

前は確かにあったはずなのに、何らかの理由で今はもうない、
でも心の中には残っているもの。
この授業では、そうした記憶を呼び起こして、絵に描いてみました。

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この授業を受けたのは全部で3校。
まずは、港区立麻布小学校5年生の27人です。
最初に、森さんにとっての「今はないもの」について、
作品の画像を見ながらお話を聞きました。
見間違い、聞き間違いといったものも、「今はないもの」の中に含まれます。
それを踏まえて、こどもたちは思い思いに画用紙に線を走らせました。

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描き終えると、掲示版に作品を貼り出し、何を描いたかを発表してもらいました。
夢に出てきたもの、大好きな食べ物...。
こどもたちのさまざまな「今はないもの」が現れました。


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2校目は、練馬区立練馬第三小学校の5年生52人です。
この小学校では、森さんから事前のお便り『森だより』が届き、
それを読んだこどもたちが「今はないもの」を書いてくれました。
その中から、森さんが気になったものを発表。
自分が何を書いたのか、次々と名乗り出てくれて、
森さんとのやりとりが大いに盛り上がりました。

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こどもたちは、指や新聞紙をちぎったもので、
器用にパステルを画用紙の上にぼかしていきます。
描いた作品は、床に広げてみんなで鑑賞しました。


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3校目は、新宿区立牛込第三中学校3年生の82人です。
この中学校では、森さんが影響を受けたアニメや映画を鑑賞したのち、
クラスごとに教室で絵を描きました。
自分の腕をじっと観察しながら描いたり、
なかなか題材が思いつかずに机に突っ伏したり。

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出来上がった作品は、自分たちで掲示板に貼り出します。
もうすぐ卒業を迎える3年生が、最後に美術と向き合う時間を過ごしました。

最初はなかなか筆が進まない人もいましたが、
「今はないもの」を思い出すために、自分の心の中に入っていく作業と、
それを色やかたちで表してみる体験をしました。
(J.O.)

(その3へつづきます)

写真:後藤武浩