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2014年10月30日

展示室は動物園!?

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今日は、江戸川区立平井西小学校1年生の皆さん54人が美術館に来てくれました。
4つのグループに分かれて野外彫刻とMOTコレクション(常設展)を鑑賞しました。

常設展にて、サム・フランシスのカラフルな抽象絵画《無題》を鑑賞していた時のことです。

「あ!ヘビがいる!」
「こっちには何かを食べているような犬がいるよ!」
「こっちはカメ!」

1人が動物を見つけると、みんな次々に絵の中から色々な動物を見つけてくれました。
他にも、シャチ・アザラシ・カモメ・金魚・ライオン・イルカ・イモムシ...などなど。
さながら展示室が動物園になったかのようでした。
動物だけでなく、音符を見つけたり、絵全体が楽譜やヘビが音楽をしている所に見えたり、
ピアノや帽子・バスやリムジンにも見えたり...

小学1年生との鑑賞は初めてでしたが、とても柔軟な発想に私自身多くの刺激をもらい、
一人では気がつかなかった発見をたくさんすることができました。
今後も、まずはじっくりと作品を鑑賞することを軸に、頭を柔らかくしながら、来て下さった方が
作品との出会い・対話・作品を通したコミュニケーションを楽しめるよう、トークに取り組んでいこう
と思います。

皆さんも是非、現代美術館にいらした際には、このサム・フランシスの絵をじっくり楽しみながら
動物など色々なものを探してみて下さい。
(インターンK.N)

2014年10月28日

「動物の眼」と「青写真-光の軌跡」

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6月から始まったワークショップ「日・伊の『往復書簡』」も
ついに5回目(10月26日実施)。
今回廣瀬さんからは、なんと段ボール箱が届きました。
こうなると最早「手紙」ではありません。荷物です。

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中をあけると参加者全員に宛てた廣瀬さんお手製のオリジナルノートが
10冊入っていました。「芸術の秋」にからめ廣瀬さんが暮らす
「ミラノの文化を届けます」ということでミラノの市街マップや様々な
アート系のパンフレットなどが挟まったノート仕立ての「お手紙」でした。

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これまでの4回のやりとりを通じ、写真や文章の雰囲気から参加者一人ひとりの
個性も見えてきて、廣瀬さんのお返事の内容もボリュームアップし、
皆さん廣瀬さんのお手紙を読むのにも気合いが入ります。

さて、前回のホームワークは「動物の眼」。動物の視点で日常を
撮影してくるというお題です。動物になってみるといってもその解釈も様々。
小さなものでは「蚊」、大きなものでは「シロクマ」なんていうものもありました。
犬や猫というおなじみの動物の目線も。
皆さんが撮影してきた「動物の眼」の写真を見ながらデスカッションしました。

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動物の眼になって日常を見直してみることで、
「人間って大きんだな」と改めて実感したという方や
動物の行動範囲を自分も歩いてみることで、
普段では気がつかない路地裏の風景に遭遇できたなど
新たな発見も多数あったようです。
中には、魚の目線になりたくてわざわざ水槽を購入し、
中にカメラを入れて川で水中撮影に臨む強者もいました。

今回のワークショップでは、課題に答えはないので、
自身で考え実践するという主体性や能動性が強く求められます。

一方、本日のフィールドワークは「青写真ー光の軌跡」。
青写真とは、写真の原型のようなもので、印画紙に原版を
直接おいて太陽光で感光させるというもの。
美術館のお隣の木場公園で落ち葉や枝を集めてきて、
自然の形に注目しながら青写真を作成しました。

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青写真初体験の方も多く、「アナログの世界で、イメージが広がる」
「不思議な感じがする」という感想や、「葉っぱにもいろいろな形が
あるのにあらためて気が付いた」など葉っぱ集めの段階から青写真として
形をとどめる過程を経て、自然を見つめる意識も深まったようです。

次回いよいよ最終回。
なんと廣瀬さんがイタリアから皆さんに直接手紙を届けにやってきます。
廣瀬さんと皆さんとの出会い、どんな展開になるか楽しみです。(G)

記録撮影:後藤武浩

2014年10月 8日

「色探し」と「見立ての風景」

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6月から続いているワークショップも4回目(9月28日実施)。
後半戦に突入しました。
今回廣瀬さんから届いた手紙には、長ーいおまけが同封されていました。
それは、イタリアの様々な食べ物で構成された食材集。

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イタリアでも日本同様、ポストにいろいろなチラシが投函されているそうで、
それらのチラシに載っている食材のみを切り抜いて構成したものです。
イタリア感満載の「おまけ」を見て参加者の皆さんも「美味しそう!」
「お腹が減っちゃう」とニヤニヤしていました。

廣瀬さんからの手紙を読んだ後は、
前回のホームワーク「色探し」の成果を発表してもらいました。

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これは、身の回りの中にある「色」に注目して写真を撮って集めてくるというもの。
色の捉え方、集め方も様々で、「日本の赤」をテーマにした人やカラフルなものが
好きなので、一色にこだわらずにいろいろな色が混ざったものを撮影した人。
また「色」を柄として捉え木肌の迷彩模様などを撮影してきた人がいました。
さらに、自分がリラックスできる色を集めたり、信号機の3色にこだわって
「赤」「青」「黄」に着目して色を集めてきた人もいました。
この方は、信号機を撮影していたら警察の職務質問にあってしまったという
ハプニングもあったそうです。

ホームワークの発表の後は、本日のフィールドワークを実施。
今回は、「見立ての風景」がテーマ。
「見立て」とは、車を正面からみると顔に見えるなど、
別のものを想起したり連想したりする事です。
そんな見立ての風景を探しに、美術館の近所の商店街に出かけ撮影しました。

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今回のワークは皆さんかなり難しかったらしく、苦戦していました。
しかし、撮影されたものはどれもユニークで、自分の姿を風景に入れて撮影し
合成写真のような見立てをする人や、何かの隙間から撮影して借景のような効果を狙う人、
はたまた道路の白線などの模様を文字や記号に見立てる人がいました。

本日の感想を伺うと、
「皆さんの写真を見ていて、いろんな考え、視点があるなと思った」
「大人になって忘れがちな、子どもの頃の柔軟な発想を大切にしたい」
「多面的に物事を見る事でいろいろな風景に見える」
「遊び心を大切にすると心のゆとりが生まれる」などなど、
新しい世界の出会いと、知恵をまたひとつ手に入れたようでした。

ワークショップも残すところあと2回。
次回のホームワークは「動物の眼」。
動物になったつもりで写真をとってきてもらいます。
皆さんどんな動物になるのでしょうか?(G)

記録撮影:後藤武浩

2014年10月 2日

どれが作品?

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先月末から新しい企画展覧会がオープンし、
MOTコレクション(常設展)も展示替えが行われました。
今回のテーマは「コンタクツ」。
作品同士の様々な結びつきに光をあてた展示です。

10月2日、早速、江戸川区立上小岩小学校6年生が
団体鑑賞で来館してくれました。
ほとんどの子が、現代美術館初体験!
さて、こども達は作品とどう〝コンタクト″したでしょうか?

常設展示室のアトリウムに入り、「作品はどれだと思う?」と
問いかけると「う~」と悩みながら、休憩用の椅子や、
順路を示す矢印が書いてある案内看板を作品だと思う子も多く、
いろいろなモノが作品に見えてきます。

一番上の写真で、男の子がなにやら木箱の前で腕組みをして
悩んでいますが、これは作品です。
箱に触らない様にそっと耳を近づけると中からある音が聞こえます。
(みなさんもぜひ聞いてみてください)

どれが作品なのだろう?と悩みながら作品を探してみるのも
現代美術館ならではの楽しみ方。

また現代美術の作品は、使われている素材もさまざまで、
皆さんがよく知っている身近なものが使われていることもあります。
例えば、下の写真で壁に金色に見えている作品は、誰もが目にしたことのある
素材でできています。

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作品に近づいて見たこども達は一斉に「あ~、あれかー!」とビックリ。
まさかそんなもので作られているとは。
学校にもあるので、やってみたい!という声が多くあがりました。

こちらの作品もぜひ実物を見に来て、何でできているか確かめてみてください。
年内も沢山の学校が来てくれる予定です。
現代美術の世界をいろいろな切り口で楽しんでほしいと思います。(G)