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2013年8月24日

ミシン大活躍で、大変身!

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企画展「オバケとパンツとお星さま」の関連企画、
第47回MOT美術館講座最終回(5回目:8月24日実施))は、
「変身コーナー」を担当しているゼロゼロエスエスの
松岡武さん(写真上)、伊藤弘子さん(写真下)、
そしてスタッフのみなさんによる変身アドバイスを行いました。

展示室最後の部屋にある「変身コーナー」では、
たくさんの布や端切れ、紐や毛糸などが用意されており、
これまで体感した「オバケ」「パンツ」「お星さま」の感覚をさらに覚醒し、
自由に衣装やグッズを創作できるコーナーです。

オバケになるも良し、自分だけのヒーローになるも良し、
お姫様になるも良し、展覧会をみて、感じて高まった意識を
「布」というツールを使って発散してもらえる場所です。

この日、ゼロゼロエスエスさんたちは、
展示室内に3台のミシンを持ち込み、
参加者に変身のアドバイスもしつつ、
また「ワンピースを作りたい」「蝶ネクタイにしてほしい」など
難易度の高いリクエストにも応えながら、縫製作業を行いました。
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3台のミシンはフル稼働で常に行列ができ、ゼロゼロエスエスさんらは、
一生懸命ミシン掛けに勤しんでいました。
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一枚の布がみるみるうちに素敵な変身アイテムに変わってくと、
参加者のみなさんの顔もみるみる笑顔に。
さすがプロ! ゼロゼロエスエスさんたちも、
直に参加者の反応を伺う事ができ、またみなさんのアイデアに感心しきり。
「布」の魅力、そして参加者のみなさんの創作力に脱帽です。

展示室を出ても変身したままの家族や子供たちの姿がたくさんみられるのも
この展覧会ならではの風景です。
そのまま外にでて走り回るこどもたちもいます。
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自宅に帰ってからも、この変身アイテムを見ながら
展覧会のことを思い出してくれたら嬉しいです。(G)

写真撮影:後藤武浩

2013年8月23日

中に入れるの?

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「赤」「そっちはオレンジ」
―「そうだね。枠の部分は、色が2種類なんだね」
「黒の文字あるよ」「ここ蛍光みたいな黄緑」「透明もある」
―「わぁ、ほんとだ。アクリルの部分は透明ね」

今日はアトリエ太陽の子、(幼稚園から小学校6年生まで、
保護者の方も含めて)100名の皆さんが、
美術館に遊びにきてくれました。

7つのグループに分かれて、企画展とMOTコレクション〈常設展〉を
鑑賞しました。写真は、部屋のようになっている作品、
トビアス・レーベルガー《母型81%》の中に入って、
どんな色があるか探しているところです。

この作品、MOTコレクション〈常設展〉の吹き抜けアトリウムに
どーんと構えていて、色もとてもカラフルなんです。
展示室に入った時から「あれはなに?」「入れるの?」とみんな興味津々。
はじめは全体のざっくりした印象から。それが中に入ると、
素材や部分の形など細かいところが見えてきて、
「パンみたいな形があるよ」「こっちは広くて明るいよ」
「扉がもうひとつあるよ」と、どんどん面白くなります。

最後に、3階まで階段を登って上から作品を俯瞰してみると
「意外と大きいね」「上にも色が塗ってある」などなど、
まだ新しい発見があります。中に入ったり、
上の階から見下ろしてみたり。

ひとつの作品に対して色んな鑑賞場所を見つけ、
じっくり楽しむことができたかなと思います。(K.I.)

「ぱんつのくに」へ出発!!

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企画展「オバケとパンツとお星さま」の関連企画、
第47回MOT美術館講座。全5回の内の4回目の今回は、
「パンツ」を担当しているはまぐちさくらこさんの展示室内で、
本人による絵本絵画作品の読み聞かせを行いました。
音楽家のコテルさんの生演奏も付きました。

展示室の真ん中にドーンと置いてある「はだかちゃん」の
ぬいぐるみの上では、開始時間になる前から、
ぴょんぴょん飛び跳ねたり、ごろごろ寝転がるこどもたちで
あふれかえっていました。

そんな中、はまぐちさくらこさんがおもむろに登場。
「ガタン、ゴトン!」「ガタン、ゴトン!」と電車に乗っているような声を出して、
会場のみなさんの注目を集めます。
そしてはだかちゃんがはいている巨大なぱんつちゃんをぬがせて、
はだかちゃんとぱんつちゃんの旅の物語の始まりです。
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今回の展示室には、四方の壁全面を覆う巨大な絵画作品が
展示されています。緑、赤、黄色そして青。それぞれの色の世界で、
はだかちゃんがぱんつのくにを旅するお話しが展開しています。

作品には、小さな文字でいろいろなお話しや言葉が書かれており、
はまぐちさんは、描かれた風景やキャラクター、時に文字を読み
上げたりしながら、この巨大な絵本作品を読みきかせてくれました。

しかし、ただ読み聞かせるのではなく、はまぐちさんがお話ししている間に、
コテルさんがハモニカや鈴、木琴やマラカスなど簡単に音の出る楽器を
会場内のこどもたちに配りだし、それを手にしたこどもたちが反射的に
即興で音を出しはじめました。
にわかに会場内は、楽器の音であふれかえり演奏会がはじまりました。
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はまぐちさんもそうしたこどもたちの様子や反応をうかがいながら、
「こっちに来て」とか、「この絵はなにをやっているんだろうね?」など、
言葉巧みに話しかけ、こどもたちを自分の世界に引き込んでいきます。
コテルさんも笛をふいたり、キーボードをならしたりして、
こどもたちの即興演奏をつなぎます。
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一方的に読み聞かせるのではなく、会場にいるこどもたちや時に
大人も巻き込みながら、まるで演劇をみているかのような
読み聞かせが展開していきました。
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遠巻きで見ていたこどもたちもはまぐちさんのまわりに寄っていって、
一緒に話の輪に加わったり、ちょっと照れくさがって、周りで見ていたり、
参加の仕方も様々。
決してはまぐちさんやコテルさんも参加を強要することなく、
自然な流れにまかせて話を進めていきます。
時折こどもたちにじゃれつかれて話が中断することも・・・。

山を冒険し、争いがおき、太陽が昇り目をさまし、そしてまた夜になる。
はだかちゃんとぱんつちゃんとの旅は、実に壮大です。
最後は、こどもたちと一緒にぱんつちゃんをはだかちゃんに
はかせてお話しは終わり。
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パフォーマンスが終了しても、展示室内に残っている親子も多く、
「あっ!ここにさっきのはだかちゃんがいるね」「こっちもみてみよう」など、
改めて作品をじっくりと鑑賞し、親子でお話しをしながらいろいろ
発見している姿が多くありました。

はまぐちさんも終了後、「不思議なうずの中にいるような気持でできて、
幸せでした」とコメントをくれました。(G)

写真撮影:後藤武浩

2013年8月14日

オバケに会えたかな?!

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企画展「オバケとパンツとお星さま」の関連企画、
第47回MOT美術館講座の3回目の今回は、
「松本力+VOQ ライブパフォーマンス」と題し、
「オバケ」を担当しているアニメーション作家の松本力さんと
その映像に音楽を付けているVOQ(ボック)さんのお二人による
ライブパフォーマンスを開催しました。
(実施日:2013年8月11日日曜日)

展示作品の一部のようになりたいとおしゃっていたお二人。
ですので、ライブも展示室の中で行いました。
VOQさんの透明感溢れる歌声に重なるアコースティックギターや
サンプラーの音色、そして松本さんのアニメーション作品。

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今回はライブなので松本さんがその場で映像を操作し組み合わせ、
時に即興で手書きした映像も交え、独特の映像と音の世界が
作り上げられていきました。

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ライブの後半では、会場のこどもたちに呼びかけて、
こどもたちの声を即興で録音し、音源として使用し盛り上がる場面も。
松本さんもオリジナルのダンスパフォーマンスを披露してくれました。

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映像に重なった松本さん自身のくねくね動く影を見ていて、
松本さんが担当している「オバケ」が現れたような感覚に見舞われました。
この展示室で松本さんが掲げたテーマは「オバケはどこにいるか?」。
会場にいたみなさん、ライブパフォーマンスを見ながらそれぞれに
オバケを感じ、出会えたのではないでしょうか。(G)

写真撮影:後藤武浩

クールでカオスなパフォーマンス

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企画展「オバケとパンツとお星さま」の関連企画、
第47回MOT美術館講座。全5回の内の2回目の今回は、
「ステージのない音楽会―みんなで音の雲になろう!」です。
(実施日:2013年8月10日土曜日)

「お星さま」を担当しているデタラメ星座協会代表の村井啓哲さんが
講師として登場しました。

村井さんの「お星さま」の展示室では、鑑賞者がサイコロの
出た目に従ってオリジナルの星座をつくり、その出来上がった
星座が壁面に投影されていきます。作品名もずばり《デタラメ星座群》。

今回の講座では、お星さまに関連し、お星さまをさえぎるもの=「雲」に
なってみるパフォーマンスを行いました。
雲といっても水蒸気の気分になるのではありません。
お星さまの展示室では、デタラメ星座が音を奏でていることから、
みんなで「音の雲」になってみようというもの。

村井さんの自己紹介のあと、「まずは練習してみます。
こどもたち集まって!」という問いかけに会場のこどもたちも
「何が始まるのだろう?」とちょっと緊張の様子。
保護者のみなさんもそっと見守ります。

袋からなにやら意味不明な文字の書かれたシールを取り出す村井さん。
「このシールにはひらがなが書いてあります。意味はありません。
これは、展示室でみなさんが作ってくれたデタラメ星座の星座の名前です」。
そう、このシールはデタラメ星座の名前が書いてあるのです。
例えば、「げそたがそ」「ちみゆ」「へぶごへばど」「んへを」など
意味をなさない言葉ばかり。

引き続き村井さんからの指示。
「いっせいにほうりなげるので、ひろって自分以外の人の
背中にシールをはってください」。
シールが宙を舞うと、こどもたちは「わー」と一斉にひろって、
相手の背中に貼り始めました。もうこの段階でパニック状態です。

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シールを貼り終えると横一列に整列。次に村井さんが取り出したのは、
筒状のアルミホイル。整列したこどもたちに腕を肩幅で広げて前にだして、
アルミホイルをつかんでいるようにと指示をだすと、
どんどんアルミホイルをのばしていきます。

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今度は村井さん、団扇を手にしています。
「この団扇で一人ひとり仰ぐので、風を感じてちぎれたアルミホイルを
つかんだまま舞い散ってください。みなさんは雲です!
雲は風で飛ばされますよ。」

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この時点でかなり不思議な状況ですが、こどもたちもいわれるがままに
団扇で仰がれてふらふら、ゆらゆらと動きます。
微妙にアルミホイルが小さくカシャ、カシャと音をたてます。
実はこの音が「伴奏」になります。
風に仰がれながら相手の背中に貼られた文字を小さな声で
読み上げるよう村井さんからさらに指示がでます。
この文字を読み上げる声が「歌」となります。
この声とアルミホイルの音が重なって「音の雲」の誕生です。
実にシュールで混沌としたパフォーマンスなのです。

さて、いよいよ本番、エントランスに出向き、練習と同じような流れで
「音の雲」の音楽会が始まりました。
保護者にも団扇を渡して仰いでもらいます。
本番では、長い長いエントランスをアルミホイルを持ってひらひら、
カシャカシャしながら、何やら謎の言葉をつぶやく小さな集団が
右往左往している様子に館内にいたお客様も一体何事?
という表情で立ち止まっていました。「クール!」という外国人も。

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最後団扇で仰がれながら村井さんのところに集まってきて、
村井さんがビニール袋を膨らませて勢いよく「バーン!」と
割ると子供たちは一斉に悲鳴を上げて講堂にもどっていき、
パフォーマンスは終了。

「運動会」みたいになっちゃったと村井さん。
その場で行うパフォーマンスだからこそ味わえる予想外の展開も
また楽しいものとなりました。(G)

写真撮影:後藤武浩

2013年8月 7日

逆さまの世界を体験?!

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現在開催中の企画展「オバケとパンツとお星さま」の
関連企画として第47回MOT美術館講座を開催しました。
(実施日:2013年8月3日土曜日)

今展に参加している5組(人)の作家が各回(全5回)それぞれ
講師を務めます。初回は、「お化け屋敷」を担当している
トラフ建築設計事務所(鈴野浩一、禿真哉)が講師として登場。
題して「トラフの逆さまに美術館を見てみよう!」

トラフさんたちは、日頃の何気ない風景や出来事を建築的な
視点から眺め、発想の転換を行い、新しい風景や場を構築する建築家です。
今回のお化け屋敷も通常、化かされる側の人間が化かし役になる
という発想の転換から出来ている作品です。
そんなふうに物事を逆さまに考え、見てみる体験として、今回の講座では、
トラフさんの「逆さめがね」を使って、ダイレクトに風景を逆さまに見てみる体験をしました。

「逆さめがね」とは、鏡面になった板を目の下にあてがうことで上方の景色が
逆さまに映し込まれ、天地が反転するめがねです。
美術館という非日常の空間を逆さまに見てみる事で、さらに今まで経験した
ことのない不思議な空間を味わってみることもこの講座の狙いです。

参加してくれたのは、小学生のお子さんのいるご家族や友人同士など16組。
初めにトラフのお二人から自己紹介があり、次いで、逆さめがねの原理を
使った映像が紹介されました。
それは乗り物の先頭に備え付けられた鏡に天空や周りの景色が
逆さまに映り込み天地がつながった不思議な映像です。
まるで近未来都市を浮遊しているそんな感覚になれる映像を見てもらい、
トラフさんたちによる逆さめがねのデモンストレーション後、
いよいよ実際に逆さめがねを装着して館内外を散策してみます。

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参加者のみなさん、はじめは恐る恐るすり足で講堂内をうろうろ。
天井が映り込んだ足下におびえながら慎重に歩きます。
次に講堂を飛びだして廊下へ。廊下には天窓があり、
そこに差し掛かると急に空が足下に映ります。
一瞬穴が開いたような感覚に陥り、「キャー!」っという悲鳴も。
でも、みなさん口々に恐さと楽しさ両方が入り交じった感想を連発していました。

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さて、廊下を歩いた後は、外へ行ってみます。
講堂の横から外に通じている扉を開けてサンクンガーデンに出ます
(普段は閉じていますが、この日は特別に解放しました)。
広々とした空が広がる中庭で、ぐるぐると散歩し、
廊下とはまた違った空間を体験しました。さらに階段をのぼって、
水辺のあるエリアへ移動。足下の池に落ちないように気をつけながら、
そのまま石の坂を登って、公園口からエントランスに入ります。

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長いエントランスでは、三角の柱が回廊の用につながり
これまた不思議な気分になったようです。
そのままエントランスを抜けてまたまた外へ。
最後は野外彫刻《カタツムリのようにB》に近づいていって
自分の身の回りが作品に取り囲まれるような感覚を味わって
終了(これはやってみた人じゃなければ伝わらない感覚です)。

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講堂に戻る際にも、逆さめがねを装着したまた階段を降り、
天井の溝が足下にみえるせいか、実際には無いはずの溝を
飛び越えようとしてジャンプするこどもたちの姿がありました。

トラフさんたちのモノの考え方の一端を体で実際に追体験できた今回の講座。
ちょっとした発想の転換で日常が楽しくなりことをみなさん実感できたようです。
(G)

写真撮影:後藤武浩