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2013年5月30日

ベスト・アングルをさがそう!

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今日は江戸川区立南小岩第二小学校5年生の皆さん
75人が、ミュージアム・スクールに来てくれました。
梅雨入りした曇り空に負けない、元気いっぱいのこども達。
3グループで、MOTコレクション(常設展)を鑑賞しました。

写真は、大竹富江《Untitled》を鑑賞中の様子。
「針金をぐにゃぐにゃ曲げたみたい」
という、不思議な形の抽象彫刻です。
作品をぐるっと一周して、どこから見るのが一番良いか、
ベスト・アングルの場所を決めてもらいました。

選んだ場所の理由は、
「照明が反射してピカピカ光って見えるから」
「床にうつった影が、花とツルに見えてきれい」などなど。

中には、寝転がって見ている子も。
そうやって見上げると、「階段みたいに登っていけそう!」
なのだそうです。

自分なりにベスト・アングルを探して作品を鑑賞すると、
思いがけない発見ができるかもしれません。
皆さんも、色々な角度から作品を楽しんでみてくださいね。
(G.I.)

2013年5月22日

美術教育を学ぶ学生たち

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今日は、女子美術大学で美術教育を専攻する1、2年生の
皆さん30名が、美術館見学に来てくれました。

見学の目的は、美術館で行われる教育普及活動、
とりわけ学校教育との連携について知るというもの。
はじめにスタジオにて、当館の教育普及プログラムを
スライドショーでご紹介した後、常設展示室にて、
普段こども達向けに実施しているギャラリートークを、
実際に体験してもらいました。

作品の一部を見て、残りの部分を想像したり、
中に入れる作品の内部を数人で偵察しに行き、
その様子を報告してもらったり…。
作品との出会いがより楽しくなるようないくつかの
工夫をご紹介。

はじめは、やや固かった皆さんの表情も、トークが
進むにつれて次第にやわらかくなり、展示室内に
笑い声が生まれました。

学校と美術館、それぞれの現場では、目的も手法も
少しずつ異なった美術教育の実践が行われていますが、
おそらくどちらにも共通するもっとも大事なことの一つは、
「楽しい」ということ。
ギャラリートークで体感していただけたでしょうか?

今後も色々な現場に足を運んで、
研鑽を積んでいってほしいと思います。
(G.I.)

2013年5月21日

カッコイイ色をつくる!

5月21日(火)、画家の内海聖史さんによる特別授業が、
豊島区立長崎小学校にて行われました。

授業を受けたのは、6年生の皆さん28人。
実は4年生の時、当館で「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」展
を鑑賞し、色彩豊かな作品の数々にふれたこども達です。

そうした美術館での鑑賞体験をふまえ、「色」をテーマに、
アーティストの授業を実現したい、という先生の相談を受け、
当館がコーディネイトを引き受け、内海さんをご紹介しました。
※授業の実施費用や材料は、学校でご用意いただきました。

内海さんは、2008年度の「アーティストの一日学校訪問」や、
今年2月にも杉並区天沼小で特別授業を行ってくださった方です。
これまでの授業の様子はこちら↓
http://www.mot-art-museum.jp/kyoiku/school05.html?year=2008
http://www.mot-art-museum.jp/blog/edu/2013/02/post_419.html

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内海さんが考えてくださった授業テーマは、「カッコイイ色」。
絵を描くための基本的な要素である「色づくり」に焦点をあて、
自分が「カッコイイ!」と思える、こだわりの色をつくろうというものです。
まずは図工室で内海さんから、ご自身の制作活動や、色についての
レクチャー。その後、体育館に移動。

くじ引きで<赤><青>< 黄><緑>など、各自が担当する色の
カテゴリーを決め、その色について、各自が「カッコイイ!」と思う色を、
絵具を自由に混ぜてつくります。

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「黄色って、どうやってつくるんだ…?」
「赤からずいぶんと紫になってきた気がする…」
「全部の色まぜちゃえば、良い色が出るかもよ?」
「…なんか、変な色になった」
「色が変化してきた!」
「この色、入れなければ良かった~!」
あちこちから、色づくりに奮闘するつぶやきが聞こえてきました。

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一度つくった色は、90cm×90cmのベニヤ板に、
その色を使い切るまで、ハケでどんどん塗っていきます。
納得できる色ができるまで、色づくりと色塗りをくり返しました。

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大胆にアクションペインティングのように描いたり、手で塗ったり、
塗り方にも個性がみられます。

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色づくり&色塗りの後は発表会。
かつて、フランスの現代美術作家イヴ・クラインが、
自ら開発した青に「インターナショナル・クライン・ブルー」
と命名したことに倣って、自分の色にオリジナルの名前を
付けて発表しました。

「アグレッシブ・ピンク」
「レジェンド・レッド」
「ポイズン・パープル」
「やみのグリーン」

など、どれもこの世に一つしかない色の名前となりました!

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発表会の後は、体育館や校庭で集合写真を撮影。
並んだ板は、色のグラデーションとなります。
色々な場所で、色々な並べ方を試して楽しめそうですね。

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そして最後は、教室に内海さんの作品が飾られている
というサプライズ!
作品と作家本人を前に、こども達から質問が続出。
内海さんから直接メッセージを受け取って、皆大いに
刺激を受けていたようでした。

色づくりひとつとっても、自分のこだわりを大切に
追求することで、絵を描くときの表現の幅がぐっと
広がるものだということを、体験的に学べたのでは
ないでしょうか。
自分のこだわりを大切に、今後の学校生活でも、
色々な表現活動に挑戦していってほしいと思います。
(G.I.)

2013年5月17日

人間性豊かな看護師をめざして

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さわやかな五月晴れの下、東邦大学看護学部1年生
の皆さん15名が美術館見学に来てくれました。
この学科では「文化講座」が設けられており、美術、音楽、
演劇など7つの講座が用意されているのだそうです。

バックヤード(美術館の舞台裏)を含む館内ツアーの後、
MOTコレクション(常設展)のギャラリートークと、企画展を
自由鑑賞してもらいました。

写真は、パブリックプラザで野外彫刻をご案内している様子。
体が歪んで見える不思議な鏡の作品など、童心に返って
皆、楽しんでいました。

「医療の知識や技術だけでなく、心から患者さんと接すること
のできる豊かな人間性も重要」という、学校の方針を聞き、
とても印象的でした。
これから看護師を目指し勉強を続けていく中でも、また、
医療現場で活躍していくようになってからも、自分の感性を
見つめる場として、美術館をどんどん使ってもらえるように
なれば嬉しいです。
(G.I.)

2013年5月 2日

先生もギャラリートークに挑戦!

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5月2日(木)、江東区立第五砂町小学校6年生の
皆さんが、ミュージアムスクールに来てくれました。

106人と大人数だったため、全体を二手に分け、
MOTコレクション(常設展)ギャラリートークと、
担任の先生の引率による野外彫刻めぐりを、
前・後半入れ替え制で進めました。

そしてこの日は、図工の先生もトークに挑戦!
ヤノベケンジの《ロッキング・マンモス》を鑑賞しました。
(写真)

トークの準備にあたっては、下見打ち合わせの際に、
教育普及スタッフが普段心がけている、作品に向き合う
位置や視点の工夫や、これまで得られたこの作品への
こども達の反応などをお伝えし、参考にしていただきました。

終わった後、先生に感想を聞くと、
「いつもの図工室と違って、美術作品が目の前にあり、
こども達の発言が多かったと思います。」と、嬉しそうに
語っていらっしゃいました。
この作品は図工の教科書にも載っているとのことで、
生徒の皆さんも、図版ではわからない実物のインパクトに
刺激を受け、活発な鑑賞活動となっていたようでした。

美術館という、教室とはちがった空間で、先生とおこなう
作品鑑賞。こども達にとっても新鮮な体験となったようです。
興味のある先生方、ぜひトライしに来てみてください。
(G.I.)

2013年5月 1日

展覧会のヒントはあるかな?

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今年は前半と後半とに分かれたゴールデンウィーク。
その合間を縫って、北区立赤羽台西小学校6年生41名の
みなさんが見学に来てくれました。

この学校では今年、総合的な学習の時間を使って、
見る人が楽しめる展覧会にするためには
どんな取り組みが出来るかを考えているそうです。
その上で、何かよいヒントはないかを探しに、
美術館にやってきてくれたのです。

常設展示室にある、手塚愛子さんの作品
《層の機》には、古今東西の芸術作品のイメージが
糸で紡ぎ出されています。
そのイメージを、もとの作品の図版を手掛かりにして
みんなで探してみました。
「これじゃない?」「あ、こっちだ!」と、
展示室に元気な声が飛び交います。

天井が高く広い展示室には、このように
大きな作品をまるごと展示できますが、
逆に狭い展示室では、作品を並べるのに工夫が必要です。
また、解説を加えることによって、
よりお客様に作品を楽しんでもらうこともできます。
作品を作るだけでなく、見る側の気持ちを想像すると、
展覧会を催すときのヒントが湧いてくるのではないでしょうか。

11月の校内展に向けて、こどもたちは
「体験できる作品をつくりたい」「使わなくなったものを材料にしたい」
など、さまざまなアイディアが浮かんだようです。
ぜひ、展覧会を成功させてくださいね。楽しみにしています!(J.O.)