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2009年11月29日

クイズでめぐる美術館!

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クイズを解きながら館内を巡り、
美術館や作品に親しんでもらおうという
年に一度のプログラム、美術館キング!

今回は、小学生のいる家族を対象に、
28日、29日両日あわせて34組、
105名の参加がありました。
なかなか一緒に参加する機会の少ない
未就学前の弟や妹も参加出来、
家族で協力しながら真剣になって答えを
探している姿が印象的でした。

用意した問題は全部で30問。
作品の細部に注目してもらったり、
美術館で働く人に着目したりと、
じっくり美術や美術館と向き合ってもらうよう
工夫をこらした内容となっています。

アンケートでも「難しかったけど楽しかった」
「作品をいつもと違った角度から見られて面白かった」
「探すのに夢中になった」との声が多くありました。

参加者の7割が美術館でのエデュケーションプログラムに
参加したのは初めてとのこと。
「クイズ」という参加者の興味を喚起しやすい手法によって、
美術館や作品と対峙するきっかけを与えられたと思います。

終了後もう一度展示室に行って作品をみている親子に
何組も遭遇しました。お家に帰っても、今日の出来事を
家族の団らんや食卓で振り返ってもらえると嬉しいです。(G)

2009年11月26日

アーティストの卵たち 女子美術大学付属中学校

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この日、常設展を見に来てくれたのは女子美術大学付属中学校の1年生のみなさん。
日本で唯一の女子美術大学の付属中学校です。
普段の授業でも、ほかの学校に比べて美術の授業時間が多いそうで、
生徒のみなさんは鑑賞者よりも制作者に近い立場のようです。
4チームに分かれて作品を見ましたが、
その時の関心や視点からもそういった姿勢がうかがえました。
チームの人数が多かったので
ひとりひとりの生徒さんと対話することはなかなか難しかったのですが、
リキテンスタインの作品では、
5色の基本色のみで描かれていることや直線がなく曲線だけで描かれていること、
正方形の画面の構成について話すと、
真剣に耳を傾けてくれ、メモを取る人も。
普段、中学生にトークをしていると、
人数が多いグループで対話があまりできない場合、
それほど美術に興味のない人が飽きてしまうこともあるのですが、
さすが美術に興味のある生徒さん達。
皆さんの美術に対する真剣さや興味の深さを感じました。
将来、皆さんの作品を当館に展示できる日がくることを楽しみにしています!
                                (武)

2009年11月25日

お友達と手をつないで美術館 御田小学校

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港区御田小学校の1年生のみなさんが
かわいいバスに乗って来てくれました。
1年生らしく、おとなりのお友達と手をつないで歩きます。
今日はみんなお弁当持参!
美術館見学の後は木場公園でお昼を食べて、
どんぐりを拾ってから学校に帰る予定です。

3チームに分かれて作品を見ました。
アンディ・ウォーホルの《マリリン・モンロー》の作品の前で
「これが誰だか知ってる人いますか?」と尋ねると、
「マイケル・ジャクソン!」という声があちこちから。
マイケル・ジャクソンは小学生にとっても今話題の人なのですね!
その後、10枚のマリリンの絵のうちで
一番かわいく見えるマリリンはどれか、いちばん恐そうなのは?など、
みんなに選んでもらいました。

ネトの作品ではみんなにクッションに座ってもらってトーク。
クッションは座り心地、寝心地がよいので、大人気です。
袋の中に何が入っているのかを聞いてみると、
「ごはんに見える!」「おなかすいてきちゃった~」とのこと。
みんなお家から持ってきたお弁当のことを思い出してしまったようです。

いろいろ思ったことを話してくれるので、どんな作品を見ても話が弾み、
こうして初めての美術館体験はあっという間におわったのでした。
ぜひまた来てくださいね!
             (武)

2009年11月22日

見たことのない新しいかたちの建築! 妹島和世による親子ワークショップ

ラグジュアリー展の特別展示において
空間構成を担当した建築家の妹島和世さんによるワークショップを行いました。
妹島さんのワークショップに参加したい人は驚くほど多い中、
なんと今回のワークショップは小学生のいる親子限定!
参加者の中には2年前に当館で行った「SPACE FOR YOUR FUTURE」展で
SANAAの建築模型を見て以来ファンになったという親子や、
これまでもよくクルーズに参加してくれているお子さんが
今回はお父さんがどうしても参加したい!ということで申し込んだ親子など、
それぞれ思い入れが強いようです。

講堂に集まった参加者に、まずは
妹島さんの不思議な形の建築のかずかずを紹介。

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その後、「ラグジュアリー」展の会場に実際に足を運び、
妹島さんのしなやかで透明感があって明るい空間を体験しました。

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講堂に戻ってからはいよいよ制作開始です。
今回は「不思議な形の小屋」を作ります。
まずはスポンジを使って試作品作り。
親子で意見を出し合い、設計図を書いたり。

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全体の感じがきまったら、とうとう本番です。
1m×1mの白いスポンジを4枚使って大きなものを作ります。
試作ではうまくいっていたのに、
大きくしてみると立ち上がらなかったり、
いろいろ変更点が出てきます。
妹島さんもそれぞれの親子の制作しているところを巡ってアドバイス。

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コンニャクをひねったような形が集まってふしぎな小屋ができたり、
それぞれとても個性的で楽しい形がいっぱいです。
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最後は発表会。それぞれ工夫したところや見てもらいたいところを発表です。
妹島さんから、よく工夫されている点やおもしろいところについて
一言ずつコメントもありました。

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ワークショップ前にはたてものは四角いものと思っていた人も、
帰りには見たことのない形を想像したり、
いろいろな形のたてものがあってもいいんだということを感じてくれたようです。
この参加者の中から、将来の建築家が生まれるかもしれませんね。
                                   (武)

2009年11月21日

現代のラグジュアリーとは?

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現在開催中の「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展に
関連したMOT美術館講座一回目は、
哲学者の鷲田清一氏をお迎えしまた。
開演前から列ができ、会場はほぼ満員状態。
ファッションというテーマのせいか20代の若者の姿が
多く見受けられました。

「ファッションの話をするのは久しぶり」と
開口一番切り出した鷲田氏。
講演では、ファッションにおける豪華さの意味を
歴史の中でひも解きながら、
現代にみられるラグジュアリーの意味について
「時間」や「性」「待つこと」「聞くこと」そして、
「ケア」や「農業」など、先生のこれまでの様々な
論考と結びつけながら、時に笑いも交えて痛快に
お話いただきました。

「何に一番手間隙をかけるのか」それが
「生き方に影響をしている」という言葉が印象的でした。
ファッションを通じた我々の身体性を再認識させられる
大変興味深い講演となりました。(G)

2009年11月19日

美術館で働くということ

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今日は、都立晴海総合高等学校1年生のみなさんが、
職場体験のために美術館に見学に来て下さいました。

職場体験といっても、実際に何かお仕事をしてもらうのではなく、
「美術館で働くということ」についてのレクチャーです。

まずは、普段小学生向けにやっている常設展示室での
ギャラリートークを体験してもらいました。
みなさんには「小学生になった気持ちで参加して下さい!」と伝え、
和やかな雰囲気で進行していきました。

トークのあとは、美術館のバックヤードツアー。
普段は見られない美術館の裏側をご案内し、
大切な作品がどのように守られているか、
作品はどのように運び込まれるのか、
表からだけではうかがい知ることのできない
館内の様々な裏側の様子についてお話ししました。

みなさん、普段は入れない場所と聞いて
ちょっと興奮気味でしたが、熱心にメモをとっていました。

バックヤードツアーのあとは、研修室でみなさんから事前にいただいていた
美術館の仕事に関する質問にお答えしました。
「働いている人の人数は?」「やりがいは?」「展示の工夫は?」などなど・・・。

なかなか難しい質問もありましたが、みなさん美術館の仕事に
非常に関心を持っていたようで、最後に「将来学芸員になりたい人?」と尋ねると
4、5名の方が手を上げてくれました。

今から自分の将来の仕事のイメージがつかめているのは、
素敵なことだと思います。

この見学を機に、美術館や美術に対し、
より一層興味を持ってくれたらうれしいです。(G)

2009年11月18日

中野区の図工部研修会

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当館のMOTコレクション(=常設展示)には、
よく小学校の団体が来てくださるのですが、
そういう時に引率の先生たちは大変です。

子どもたちが騒がないよう、作品に触れたりしないよう、
監視をしてくださるのに一生懸命で、
美術館を楽しむ余裕はなさそうです。

今日はそんな先生方が忙しい時間の合間を縫って、
美術館に研修会で集まってくださいました。
中野区の図工の先生方、14人です。

まず学芸員から当館の「スクール・プログラム」の概要を
お話させていただいた後、展示室に移り、
学校向けの鑑賞教室(ミュージアム・スクール)を
模擬体験していただきました。

今日は引率者ではないので、
先生方はいつもよりリラックスした表情。
作品を前にして、活発な意見が飛び出します。

「大きな花の中にいる虫みたいな気分」と、
エルネスト・ネトの作品(写真右)を見て一言。
ゆっくりとくつろいで鑑賞できるのも
研修会だからかもしれません。

美術館ならではのおもしろさ、楽しさ、発見。
それを先生ご自身が実感していただくこと。
それが「スクール・プログラム」の第一歩。

先生たちの実感を通して、
子どもたちに「美術館の楽しみ」を
伝えていきたいですね。(C.M.)

ここはおしゃれなカフェ? 港陽小学校 6-2

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港区の港陽小学校の6年2組のみなさんが
先週の1組に続き来館しました。
「この美術館にはじめてきた人はどれぐらいいるかな?」
と訊くと、ほとんどの人が初めてとのこと。
ですが、先週見学に来た1組からいろいろと情報を得ていたようで、
以前にも美術館に来たことがあるようなリラックスした様子です。

まず3チームに分かれて作品を見ました。
リキテンスタインの《ヘア・リボンの少女》を鑑賞中に
この絵に描かれた女の子の年齢を考えてもらったところ、
「30才代」という意見が多く、みんなから見ると「少女」よりも大人に見えたようです。
この絵には直線がないことを伝えると、注意深く見て確認してくれました。

自由見学の時間は、鑑賞しながら感想をメモしていきます。
アトリウムにあるエルネスト・ネトのクッションにくつろぎながら考えに耽ると
脳がリラックスしていろいろと頭に浮かんでくるようで、
感想のメモがどんどん進みます。
遠くからみんなの様子を見ていると、
若者が街のおしゃれなカフェのクッションにくつろいで考え事をしているみたいに見えてきて、
かなりカッコイイのです。
6年生といえば小学生とはいえ、もうすぐ中学生。すっかりお兄さんなのですね。
中学生になってからもまた美術館に遊びに来てほしいなと思います。
                                   (武)

2009年11月11日

どしゃぶりの雨の中~港区立港陽小学校

今日はあいにくの大雨。
そのどしゃ降りの中を、
港区立港陽小学校の6年生たちが、
元気よく美術館にやってきてくれました。

ほぼ全員が当館は初めてのこどもたち。
でも6年生だけあって、
美術館のルールはばっちり頭に入っています。

走ったり、さわいだり、触ったりすることなく、
上手に・・・でも自分たちなりに鑑賞していたのはさすがでした。

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さて、この写真は白髪一雄の作品を見ているところ。

こちらから解説をしていないのに、
「こんなに太い線は筆では描けないと思う。」とか、
「手で直接描いたかも。」
「いやこれは足でかいたもの。」と
観察力抜群です。

足で描いた・・・とわかると、
「そういえば保育園で足型を取ったことがある。」など
小さな頃の記憶や感触も呼び覚まされるようでした。

目の前にある作品と、こどもたちの日常。
その二つの世界が偶然にリンクする。
そんな不思議な体験を
たくさん持ち帰ることができたら素敵ですね。  
      (C.M.)

2009年11月 5日

同じ絵?違う絵? 平久小学校 5-2

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昨日に引き続き、平久小学校の5年2組の皆さんが見学に来てくれました。
学校からお散歩がてら歩いて到着すると
まずは3チームに分かれて鑑賞です。
岡﨑乾二郎の2枚の絵の前に座ると、
「左の絵の中にグーみたいな形がある」という声が。
すると他の人から「右にはチョキみたいな形がある」
「ジャンケンしてるみたいだね」
と話がはずみ、膨らんでいきます。
ほかにも、人が走っているみたいな形がある、とか、かがんでいるみたいなど
絵の具の筆触からさまざまな想像が広がります。
そしてだんだん「右の絵と左の絵には同じ形がある」と気づきだし、
そうなると「あの形が同じ」「あのかたちはこっちの絵にはない」と
2枚の絵の隅々まで詳しく見はじめます。

その後の自由見学の時間でも
絵の具の滑らかさや伸びの良さから「おいしそう」という話になり
「あれはグレープ」「あれはイチゴ」「あれはワサビっぽくない?」と
おいしそうな話をしながら、知らず知らずのうちに
画面の絵の具の流れなどを細部まで観察しているこどもたちでした。
もし、木場公園に遊びに来た時は
ぜひ美術館ものぞいてみてくださいね。
                   (武)

2009年11月 4日

一人一人はぜんぜん違う 平久小学校 5-1

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木場駅の近くにある平久小学校から5年生が見学に来てくれました。
美術館が学校と近いので、美術館の周りにはよく遊びに来るそうですが
学校のお友達と一緒に美術館に来るのは初めてです。

展示替えを終えたばかりの常設展示室を、まずは3チームに分かれて見学です。
岡﨑乾二郎の展示室で「あかさかみつけ」では
すぐに「同じ形からできている」ことに気づいたようです。
そのなかでも色彩の好みなどがあるようで、
一番気に入ったものを聞いてみると、みんなそれぞれ違います。
同じ部分と異なる部分を見ているうちに、
岡﨑作品の「同じ部分がありながらまったく違って存在する」ということが
こども達のそれぞれの個性の違いと響きあい、
みんなの繊細な感性を刺激したようでした。
作品との自分だけの出会いを楽しんでもらえたでしょうか?
ぜひまた放課後やお休みなどに遊びに来てくださいね。
(武)

2009年11月 3日

謎解き??

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11月に入り、常設展示も様変わりし、
今日は広島から視覚造形を学ぶ
大学生のみなさんが来館してくれました。

当館のガイドスタッフが対応し、トークをしました。
美術史的な流れも交えながら、
アメリカの抽象表現主義についてお話したあと
「この絵はどうやって描かれたと思いますか?」と
問い掛けたのはモーリス・ルイスの《金色と緑色》(写真)。

確かによくみるとなんだか不思議な画面です。
ぼんやりしていて、筆のあともよく見えません。
「絵の具をたらした」「キャンバスを筒状にして描いた」などなど
まるで謎を解くようにみなさんいろいろ考えてくれました。

現代美術の楽しみは、そうした謎解きのような鑑賞ができるということ。

視覚造形を学んでいる学生さんだけあって、
「見る」ことのヒントも得たようです。

みなさんも多彩な表現形態の現代美術の
謎解きを楽しんでみてください。(G)