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2008年3月29日

美術館を再発見!

ミヤタブログ.JPG
3月23日、29日の2回、春のワークショップ
「ウサ星人とフシギドーブツのMOTオモロ旅!
~美術館のオモロスペースを探せ!~」を実施ました。

講師はかわいくて、こわい立体造形作品を
制作しているミヤタケイコさん。(写真中央)

ミヤタさん制作の“巨大ウサ星人”の命令を受けて、
子分の“フシギドーブツ”をぬいぐるみで制作し、
それを美術館内外に連れ出してオモロスペースを
探し写真におさめ、ウサ星人に報告するというプログラムです。

まずは、色とりどりのフシギドーブツの抜け殻から
好みのものを選び綿やペレットをつめて大まかな形を作り、
表面にフェルトや毛糸、ボタンなどをはりつけて思い思いの
フシギドーブツに仕立てていきます。
参加者もできあがっていく互いのフシギドーブツを通じて会話もはずみ、
だんだんと打ち解けていった様子。

フシギドーブツが完成すると早速美術館の外やエントランスにつれだして、
オモロスペースを探し、写真におさめました。
気分はすっかりフシギドーブツ!
見晴らしの良い場所や暖かい日差しを受ける場所など、
小さなフシギドーブツの視線で、リラックス&面白いスペースが
次々と発見されていきました。

撮影後は、ウサ星人への報告書作りに取りかかります。
撮影してきた様々な場所の中から、各自一番おすすめの
オモロスペースを選んで発表しました。

参加者は、フシギドーブツという自分の“分身”を通じて、
普段はあまり意識する事のない現代美術館という建物を
再発見した一日になったようです。(G)

2008年3月20日

満員御礼

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3月1日から始まったMOT美術館講座。
今日はその第4回目、最終回を迎えました。
お陰様で、開演前から長い列ができ、会場は超満員。
早くから並んでくださった皆様、ありがとうございました。

さて最終回を飾る講師は人類学者の中沢新一さんです。
講演では、
西洋のアヴァンギャルド芸術の歴史をひも解き、
人間と自然との関係性、知覚の変化にまで話が広がりました。

そうした時代の背景が見えてくると、
岡本太郎がなぜ美しい芸術と言われるものに敵意を燃やしていたのか、
そこから何を立ち上げていこうとしたのか、
鮮やかに立ち現れてくるような・・・
ずっしりとした聞き応え充分の講演でした。

それにしても、
満員の観客を前にして、
原稿無しでエネルギッシュに語りかける中沢さん。

今ここで、新しい発想が芽吹き、
そしてそこから深い問いが芽生えてくるような・・・
ライブ感溢れる2時間の熱演でした。

中沢さん。おつかれさまでした。(C.M.)

2008年3月16日

公開制作最終日!

burogu3.JPG
公開制作最終日。
ウサ星人の全貌が見えてきました。
実は、この緑色の他にもう一体います。
が、それはお楽しみ。。。

ワークショップ参加者のみなさんが制作する
フシギドーブツの抜け殻制作作業も急ピッチで進められました。(写真)

さて、さて1回目のワークショップの開催日が近づいてきました。

いよいよウサ星人が目覚めます!!!(G)

《明日の神話》の修復家

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今日、第三回目となるMOT美術館講座「生きている太郎」に
登場してくださったのは、
《明日の神話》を修復された吉村絵美留さんでした。

岡本太郎がこの作品を描いてから37年。
長らく行方不明だったこの壁画が発見された時は、
損傷も激しく、汚れも相当にひどかったようです。
写真を見るとまさに満身創痍の状態。

その巨大壁画を1年以上もかけて丁寧に修復し、
今、私たちが目にしている色鮮やかなものに蘇らせた
その人が、修復家の吉村さんでした。

メキシコの高温、低湿度の中での解体作業の様子や、
四国でのパーツの接着作業・・・そして超純水による洗浄。
一つ一つ写真を使ってのお話は、
まるでスペクタクル映画を見ているようでした。

私が一番驚いたのが、
《明日の神話》の全面に残っている描き直しの跡のお話。
吉村さんに指摘されなければわからない微かな痕跡です。
炎の先や、きつねのような動物の足など・・・。

岡本太郎はその瞬間の勢いで即興的に絵を描いているかのような
イメージがありますが、
こんなに細部を描き直しているのは意外でした。

岡本太郎の鋭いバランス感覚と繊細なこだわりが、
ひたひたと伝ってくる事実です。
みなさんもぜひ今度、本物で確認してみてください。

吉村さんの講演を聞き逃してしまった方は、
ぜひその著書
『岡本太郎「明日の神話」修復960日間の記録』(青春出版社)を
どうぞ!(C.M.)

2008年3月15日

公開制作2日目!

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春のワークショップ準備も順調に進む中、
フランス人の女の子が見学にきました。
二人とも留学生で、一人はアートを学び、
もうひとりは政治を勉強しているそうです。

巨大なウサ星人(写真:前に横たわる緑色の物体)をみるやいなや、
「日本人らしいかわいい人形ですね」と絶賛!

国籍を超え、受け入れられるミヤタケイコさんの作品。
ワークショップに参加するみなさんが制作するフシギドーブツも
どんなものたちが誕生するか、今から楽しみです。(G)

2008年3月14日

“春のワークショップ”準備公開制作

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今日から16日(日)まで、春のワークショップ
「ウサ星人とフシギドーブツのMOTオモロ旅!
~美術館のオモロスペースを探せ!~」の
準備の様子を美術館地下2階スタジオで公開しています。

公開時間は、12時から18時まで。
どなたでも、自由に見学できます。

写真は、準備に勤しむワークショップ講師のミヤタケイコさん。
ミヤタさんは、可愛くて怖い奇妙なぬいぐるみ状の立体作品を作る
アーティスト。

今回のワークショップでは、巨大なウサ星人の子分“フシギドーブツ”を
ぬいぐるみで作り、美術館の内外に連れ出して、オモロスペースを探し、
記念撮影を行います。そして、ウサ星人にその様子を報告する報告書を
作成します(参加募集は終了しています)。

順次、準備の様子をお伝えします!(G)

2008年3月13日

好奇心いっぱいの2年生~高輪台小学校

高輪台小ブログ.JPG

春めいた陽気の今日、
港区立高輪台小学校の2年生が見学にやってきました。

じつはこの学校のこの学年。
去年も当館のカルティエ展に来てくれています。
その時のことをみんなに聞くと、
「この前は大きな目玉を見たよ」(おそらくトニー・アウスラー)
「大きなおばあさんが寝てた」(おそらくロン・ミュエク)など、
次から次へと記憶がよみがえってきたようです。

さて今日、鑑賞したのは、
彼らにとっては初体験のMOTコレクション(常設展示)。
美術館の中で一番大きな絵、岡本太郎の《明日の神話》や
アトリウムいっぱいに広がるスゥ・ドーホーの《リフレクション》などを
みんなで見てから、約20分ぐらいの自由時間がありました。

2年生だし、飽きてしまって時間があまってしまうかしら?
とも思いましたが、
好奇心で一杯の2年生たちは、
むしろ時間が足りないぐらいの勢いで展示室をまわり、
気になる作品を一つ一つチェックしたようです。

あっちにおもしろい作品があったよ。
・・・などという情報交換も盛んでした。

この写真は柳幸典の《ヒノマル・コンテナー》。
この作品の中に入れるのは、3~4人ずつなので、
長い列ができました。
(この写真にはたくさんのこどもがいるように見えますが、
 本当は4人しかいません。鏡がポイント。)

MOTコレクションは年間数回の展示替えをしています。
ぜひ来年も新しい作品を見に来てくださいね。
(C.M.)

2008年3月 9日

岡本太郎の中のメキシコ

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MOT美術館講座も第2回目となりました。
今日は川崎市市民ミュージアムの
仲野泰生さんをお迎えしました。

仲野さんは川崎市岡本太郎美術館に長く勤務され、
岡本太郎とその時代について
丁寧な調査と研究を重ねてこられた方です。

今日はその広い見地をもとに、
「岡本太郎の中の何がメキシコの何と共鳴したのか?」
という問いに沿ってご講演いただきました。

お話の途中には、
太郎も見たであろう古くて貴重なメキシコの映像も紹介されましたが、
そこに映されていたのは、
「死者の日」に楽しそうに骸骨のモチーフと戯れる人々。
(骸骨の形をしたジョッキでビールを飲んだり、骸骨のダンスをしたり。)

メキシコで描かれた岡本太郎の《明日の神話》の中央に
なぜかくも堂々たる骸骨が描きこまれたのか、
その理由の一端がわかったような気がしました。

メキシコ美術が日本のアーティストにおよぼした影響、
メキシコとシュールレアリスムとの関係など、
当時の様々な美術・社会状況も鮮やかに浮かびあがり、
岡本太郎を通して、戦後美術の課題が浮き彫りにされた
盛りだくさんの1時間30分でした。

仲野さん。ありがとうございました。(C.M.)

2008年3月 1日

針生一郎氏“太郎を語る”

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今日からMOT美術館講座(全4回)が始まりました。
シリーズタイトルは《生きている太郎~岡本太郎をめぐる4つのアプローチ》。
その第一回目は、
生前の岡本太郎を良く知る
文芸・美術評論家の針生一郎さんをお招きしました。

講演では、
針生さんだけが知る岡本太郎のエピソードも紹介され、
意外な太郎の素顔も垣間見ることができました。

花田清輝、安部公房、岡本敏子・・・。
針生さんの口からは、
岡本太郎を取り巻いていた人たちの様子が生き生きと語られ、
観客もその時代にタイムスリップして、目撃しているよう。

そんな不思議な錯覚を起こしてしまうような、
針生さんならではの魅惑的な90分でした。

来週(3月9日)は川崎市市民ミュージアムの仲野泰生さんを
お招きします。
みなさまのご参加をお待ちしております。(C.M.)