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2007年6月30日

学芸員の卵たち

ブログ.JPG

美術館で働きたい!美術関係の仕事がしたい!
・・という人たちが増えています。
この日は“学芸員”の資格を取ろうと学習院大学で学んでいる
大学生(主に4年生)が見学に来てくれました。

マルレーネ・デュマス展の担当者から直接話を聞いたり、
小学生向けのギャラリートークを(子どもの気持ちになって)体験してもらったり、
せっかく美術館に来たのですから、
繕うことのないナマの声を伝えて、
現場ならではのリアリティを感じてもらおうとプログラムを組んでみました。

みなさんの興味を引いたのは、
やはりデュマス展の話でしょうか。
「作家とのコミュニケーション」「海外との交渉」「展示の難しさ」など・・。
展覧会には、綺麗な展示室を見るだけでは中々わからない
沢山の地味で大変な仕事が潜んでいるのです。
その話に驚きつつ一生懸命聞き入る学生たちの姿が印象的でした。

明日の美術界を担っていく学生さんたち。
色々なものを見て、体験して、
ぐんぐん大きくなってください!
(C.M.)

2007年6月29日

鋭い鑑賞!

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今日は、江戸川区立小学校図工部会の先生方が、
鑑賞研究会の一環でご来館下さいました。

初めは企画展から鑑賞。
担当学芸員から展覧会の概略を聞き、
後は自由に観覧をしていただきました。
展示室の中では、作品の展示の仕方や照明の具合など、
目の付け所が鋭く、さすが図工の先生たち。
銘々の視点で楽しみながら鑑賞していたようです。

途中、ボランティアによるガイドツアーにも参加し
熱心に耳を傾けていました。

先生方の研修は、放課後学校での授業が終了して
からになること多いため、どの先生方もお疲れだと思います。
我々も先生方のご希望にそうような研修のお手伝いができればと
心がけております。

他の学校の先生方も鑑賞研修会でどんどん当館をご活用下さい。
                                    (G)

なににみえる?

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今日は、墨田区立押上小学校の4年生が見学に来てくれました!
きょうは私たち学芸スタッフが作品を解説する、というよりも、
「この作品はこう見える」ということを
子ども達に話してもらうのがメインでした。

山本直彰の《イカロス20013》の前に座ったとたん、
まず「人面魚!」という声や「大きな口をあけた鳥がいる」という声が。
そういわれると確かにそう見えてきました。
クラスの子どもたちほとんど全員が手をあげて、
見えるものを教えてくれます。
そして「小さな鳥が逃げようとしている」、
「青い眼のオバケがいる」、「雨が降っている」、
などなど、いろいろ思いつきはじめました。
さらに続いて、
中央左の黒い部分とその下の白いラインのあたりを見るだけでも、
「新幹線が白いオバケに驚かされている」とか
「飛行機が墜落しているみたい」とか
「船がさかさまになっている」
など、様々な見方があって、いくら見ていても尽きません。
何も作品の情報は伝えていないのですが、
見ているだけでなんとなくテーマに近づいていくのがスゴイ!

最後に3クラスで《明日の神話》の中から、
気になる生き物を探し名前をつけました。
図工の平田先生が、何人かの子ども達に発表させると、
「シリメダマ」「魔界」「ちびっこモンスター」などなど、
これまた独創的な楽しい名前がいっぱい!
本当に想像力豊かで、のびのびとした押上小の子どもたち。
この感性をずっと失わずに持ち続けて欲しい!と思います。
(武)

2007年6月26日

それぞれのリズムで

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今日は、都立江戸川養護学校のみなさんが遠足に来てくれました。
レストランでお昼を食べたあとは、教育普及の学芸員と一緒に
MOTコレクション(常設展示)を見てまわりました。
作品に使われているものと同じ素材にさわり、眼ばかりでなく
触覚も使って鑑賞してもらいました。
また、こちらが用意した作品に関連したクイズに挑戦したり、
はたまた、バラバラにされた作品をパズルのように組み立て、
オリジナルの作品にしてみたり、いろいろと楽しんでくれました。
ある男の子は環境問題に関心があるということで、大竹伸朗のゴミを集めて
作られた《ゴミ男》を見て、「こうした試みは良いこと」と気に入ってくれた様子でした。
最後は、岡本太郎の《明日の神話》を鑑賞。描かれたキャラクターを
探してもらうゲームでは、見つける度にあちこちで歓声が起こっていました。
みなさんそれぞれのリズムで、じっくり、ゆっくりと作品と対話をしてくれたようです。
                                               (G)

2007年6月24日

こどもギャラリークルーズ(その2)~大きくなる太郎

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展示室をまわり、収蔵庫に入り・・・
でもまだギャラリークルーズは終わりません。

スタジオに戻った子どもたちを待っていたものは、
大きな画用紙。
その中央には先ほど見た《明日の神話》が貼ってあります。

この周囲にはどんな世界が拡がっていたのだろう?
もっと画面が大きかったら岡本太郎はどんなものを描いたのだろう?

想像を膨らませながら、
子どもたちは余白にさらに絵を足していきます。
どんどん大きくなる《明日の神話》。

太郎と子どもたちの共同制作により、
新しい《明日の神話》がたくさんできあがりました。
(C.M.)

2007年6月23日

こどもギャラリークルーズ(その1)~身体を使って

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4月に美術館にやってきた岡本太郎の《明日の神話》。
その大きさは幅30メートル!
なんと地球最大の動物----シロナガスクジラと同じです。
今日は美術館の常設展示室にある
巨大作品を体感してもらうためのギャラリークルーズ
“大きなコレクションと小さなコレクション”を開催しました。

展示室に入る前に、特製30メートル・メジャーを使って
長さを確認します。
子どもの足でだいたい40歩ぐらい。
こんなに大きな絵をいったいどうやって描いたのだろう?
いったいどうやってここまで運んできたのだろう?
そんなことを考えながら、絵に向かう子どもたち。

それでも実物を前に「えーっ!大きい!」と驚きを隠せません。
近づいたり、遠ざかったり、右に行ったり、左に行ったり、
作品を鑑賞するにも全身を動かすことが必要です。

そして収蔵庫でこっそり見ることができた“小さな作品”も
子どもたちには大人気。
虫眼鏡を使ってじっくりみたり、小さなメジャーで測ったり、
楽しそうでした。

大きな作品を見る時には全身を使って、
小さな作品を見る時には静かに感覚を研ぎ澄ませて、
それぞれの鑑賞方法を体験したその後は・・・?(次回に続く)

2007年6月20日

お気に入りをスケッチ、スケッチ!

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とっても暑かったこの日、台東区立根岸小学校
6年生102名のみなさんが美術館に来てくれました。
まずは、講堂に集合して美術館常識クイズに挑戦!
「美術館が出来たのは何年?」「美術館のお休みは何曜日?」
「常設展示室を見るための小学生の料金は?」などなど、
悩みながらも全問正解の子が何人もいました。
でも、みごと全問不正解の子もちらほら。。。
今展示されている作品の見所をスライドで簡単に紹介してから、
いざ展示室へ出発。
めいめいにお気に入りの作品が見つかると、
一生懸命にスケッチを始めました。
人気の作品は、スゥ・ドーホーの《リフレクション》と
岡本太郎の《明日の神話》。
スゥ・ドーホーは「迫力がある!」と1階から見上げたり、
3階から眺めたりといろいろな角度からスケッチをしていました。
岡本太郎は「骸骨が印象的」といってスケッチに臨むのですが、
なんせ巨大な作品。全部はとても紙には収まりません。
みんな悪戦苦闘していました。
でも、一人ひとりお気に入りが見つかり、
スケッチもすんで満足げな表情が印象的でした。
最後は、アンソニー・カロの野外彫刻作品《発見の塔》に
一人ずつ登り、美術館を後にしました。
帰り際、「楽しかったよ!」といって握手を求められた時は
うれしかったですが、ちょっと照れました。
みなさんまた来てくださいね。
                                (G)

2007年6月13日

子どもに返った先生たち

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昨今、鑑賞教育への関心は非常に高く、図工・美術の先生方が
研修の場として当館を活用していただく機会が増えています。
今日は、浦安市の小中学校の先生15名が図工研修の一環として来館なさいました。
当館に来るのは、初めてという先生がほとんどでした。
我々教育普及担当の学芸員が対応し、普段子どもたちにどのようなギャラリートークを
実践しているのかを説明しながら、コレクション展を一緒に鑑賞しました。
どの先生方も子ども達が見るのと同じように反応してくださり、
まるで子どもに返ったようでした。
研修に参加した先生からは、
「自分のクラスの子どもをぜひつれてきたい」
「ちょっとした工夫やヒントで鑑賞がより楽しくなることが実感できた」
「現代美術はとても自由で、子ども達にとってアートの楽しさを思いっきり
感じることができるものだと思った」
「このような機会があったらまた参加したい」
など様々な感想を寄せていただきました。
現代美術の楽しさをまずは学校の先生方に知ってもらい、
その経験を学校現場に持ち返っていただき、次回はぜひ、
子ども達をつれて美術館を教室の一部として活用していただけたらと思います。
                                             (G)

2007年6月 5日

真剣な眼差し

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私たち美術館のスタッフは、毎日のように作品を見ているのですが、
それでも誰か別の人と一緒に見ると、
新たな発見があって嬉しくなるものです。

この日、美術館に来てくれたのは、
葛飾ろう学校高等部の生徒さん。
「うまく作品を紹介できるかしら?」と最初はトークに不安もありましたが、
引率の先生のスムーズな手話通訳のお陰で、
普段と変わらず作品についてお話することができました。

みなさんデザイン系専攻とあって、
作品を見る眼差しが真剣、そして好奇心一杯です。
また「この作品にはどんな色、どんな形がある?」
「なにでできている?」「どうやってできている?」など質問を投げかけると、
それぞれ一生懸命に考えて、ユニークな答えを返してくれました。
「岡本太郎のこの作品。いったいどういう場面なんでしょう?」という質問には、
「戦争」「火事」「海のイメージ?」などなど。

作品の前に立ち、
本物が持つパワーを、全身で読み取ろうとしている生徒さん。
その集中力は・・・・すごい!
ひたむきな姿から、大切なことを学んだひと時でした。(C.M.)

2007年6月 2日

こんな近くで見る太郎

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6月2日の土曜日の午前中。武蔵野東中学校の生徒さんが、
MOTコレクションを見にきてくれました。
その多くは現代美術館の初体験者。
最初はとまどっていたのでしょうか?
静かに鑑賞していた生徒さんでしたが、
岡本太郎の《明日の神話》の部屋に入ると「お、大きい!」と驚きの声があがりました。

縦5.5メートル、横30メートルのこの巨大な作品。
その中に「いろんな生き物がいる!」のです。
それに気づいて一つ一つ発見するのも楽しそう。

そしてぐっと近づいて見ると「思ったよりたくさんの色が使われているよ!」
・・・・とは引率の新堂先生。
そう。遠くから見ると一つに見えた色も、
近くで見るといろいろな色が使われていて、
何度か筆を重ねた跡もよく見えます。

間近でじっと画面を見つめていた生徒さんたち。
太郎の息づかいは耳に届いたでしょうか?(C.M.)