2011春 大人のための創作体験プログラム
淺井裕介と参加者による「根っこの森をつくる」
2011年1月から3月にかけて作家の淺井裕介さんと参加者が一緒になって美術館に「根っこの森」を作りました。
マスキングテープとマジックだけでこつこつと絵を描いていくこのプログラムの舞台は、
東京都現代美術館の展示室以外の場所です。
普段は休憩スペースとなっているホワイエや階段やエントランスホールなど・・・美術館のあちこちに
「根っこの森」は増殖していったのです。
このプログラムは全4回。参加者は3ヶ月間にわたって美術館に通いました。
<プログラム1日目>
「芽が出る」
講師の淺井さんがこれまでやってきた「マスキングプラント」という手法をみんなでマスターする一日。
テープを貼って、そのうえにはみ出さないように輪郭線を描き、その中を模様で埋めていく。
植物が地面から上に伸びていくように、地面から上へ少しずつ少しずつ絵を描いた参加者。
地面に顔と手を近づけて腰をかがめて・・・慣れないポーズでの制作に苦労しながらも、
ホワイエには何本かの若木が育ちました。

講師の淺井裕介さん

地面から少しずつ上に向かって

こんな枝に成長しました
<プログラム2日目>
「枝が伸びる、幹になる」
一日目に育てた若木を、数本まとめて広がりのある大木にアレンジしていく一日。
マスキングテープを剥がして、別の場所に貼り直すと、簡単に形や向きが変えられるのも、
この手法の魅力です。ホワイエで制作していると、来館者も「なにこれ?」という表情で、
立ち止まって見物していくので、この日から「制作中」というシールをみんなで背中に貼ってみました。

「制作中」シールを貼って

柱にもどんどん成長する

細い木を剪定して大木に
<プログラム3日目>
「広がる、森になる」
美術館のあちこちに“根っこの森”を密かに増やしていく一日。
参加者はそれぞれの場所に散らばって、思い思いの植物や動物を育てていきました。

図書室にもはびこる植物

ロッカー室の入口にも

みんなで描き足す

ホワイエは植物庭園に
<プログラム4日目>
「収穫する」
これまで3回にわたって育ててきた“根っこの森”を丁寧に剥がして、
そのテープを使って新たな作品に再構成する一日。
惜しまれつつも、根っこの森は消えましたが、その代わりにホワイエに7つの“標本作品”が完成しました。
■参加者の感想
「壁を見ると何かを生やしたくなるようになりました」
「ひじょうに楽しいプログラムでした。モノを創る楽しみを味わうことができました。」
「4回続きでできることは、1回完結型のものよりもかなりできる範囲が広がって、味見しかできなかったものを
ちゃんと料理できた気分です。」
「皆でつくれて本当によい経験でした。自分が動くと誰かに影響を与えたり、悩んでも辛くても手を動かす・・・
そんな大切なことを一つ一つひしひしと感じました。」
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プログラム“根っこの森をつくる”
■日 時:2011年1月16、30日、3月6日、20日、10:30~15:00
*プレイベント「巨大“描き初め”パフォーマンス」1月3日
*標本の展示 3月21日~5月8日
■対 象:中学生以上〜一般
■参加人数:27名
■主催:東京都現代美術館
■企画・指導:淺井裕介(画家)
■企画担当:森 千花(教育普及係学芸員)
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